Diary of Caviargirl

ホラー、ゾンビ、チェコ、虫、ヤドカリ、コマ撮り、ピンクな物事…キャビアガールの好奇心日記。

毛皮のエロス

2007-08-08 23:14:16 | movie
DVDで観ました。
映画館に観にいこうかどうしようか逡巡したあげく結局行かなかった作品。

劇場で観る価値あったなー。
美術や衣装が恐ろしく魅力的な作品で、それだけで楽しめました。画作りにこれでもかってくらい力が入っていて、やりすぎ?ってところもありましたが、かなり私好みの色味&小道具満載。

とにかく毛、毛、毛。毛と美しいブルーに彩られた世界。
かつら工房からレトロなレストランにいたるまで、内装がとにかく素敵!
50年代の女性たちのメイクや髪形も良い。
ニコール・キッドマンの青い瞳が周囲のブルーと響き合って美しい・・・。

この映画、実在した女性写真家ディアン(ダイアン)・アーバスへのオマージュとして作られた作品で、写真家として目覚める前の彼女と全毛症(全身獣のような毛に覆われている)の隣人男性・ライオネルとの奇妙な不倫関係が描かれます。
前半は、ビジュアルにだけ目がいってましたが、後半、ふたりの愛の描写に号泣。
久しぶりに映画で愛に泣いた気がする。
剃毛後、傷だらけの体で目を潤ませるライオネルに相当萌えてしまいました。
(註:たまに私、“傷萌えでしょ?”と言われますが、基本的に違いますよ!)

そして、ライオネルが最後にディアンに贈るプレゼントがいいんだ、最高に。
こんな愛に溢れた贈り物ができる人間になりたい。
“ライオネルみたいな愛し方を目指す!”と観ながらひとり盛り上がってました。
でもそれって、周りから見たらかなーり幸薄い生き方だよなあ。

貞淑な妻だったディアンが、アーティストとしての創作意欲を刺激されていく過程が描かれているのも良かったし、見所たくさんな映画でした。観る前はあまり期待していなかっただけに余計にグッときた。

しかしこの作品、日本題がよくないですね。
原題の“FUR”のほうがよっぽどかっこいいのに。
売る為に“エロス”ってつけたのかな・・・。それで売るような映画じゃない気がするけど。


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