ブックエンド

永年、埃を被った重石の山を整頓と日々意気込。
図書目録作成奮闘日記の目論見。

見えるものと見えないもの 友人の一周忌に

2020年08月08日 | 書評
先日七拾余才で亡くなった友人の一周忌にお宅を訪問
書架を見せて頂き、お入り用な本があればどうぞと言って頂き
無遠慮にも、「見えるものと見えないもの」を見つけ頂いてしまった。

私は、メルロ・ポンティを50年ほど読んでいない。
この本は、晩年の草稿で、国内での訳本は1989年が初版であった。
必ず、読み切らずばなるまい。ご冥福をお祈りします。

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お別れ ローマ帝国衰亡史

2019年06月01日 | 書評
いつかは読破と思って大事に抱えていた、ローマ帝国衰亡史
岩波書店の文庫のため字が小さく読めないことに気が付き
今朝あきらめ ゴミとして廃棄するにしのびず
呉羽小学校の古本回収のバザーに全巻出してしまった
どなたか、捨てられずに買ってもらえたら、と願っています。

ついでに、吉川英治の私本太平記も読めずにバザーに出します。
老いるとは、無残なものです。
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宇江佐真理氏の逝去を知って

2016年01月22日 | 書評
1/21手術後6ヶ月の検診で市民病院を訪れ、時間待ちの間面白い雑誌でもと売店に行った。
宇江佐真理氏の「彼岸花」の文庫本が陳列されていた。何気なく手に取ると、
ハカマの「追悼」の文字が目に入りびっくりその文庫本を購入した。
昨年11月7日死去とのことだ。

 「心に吹く風」の”文庫のためのあとがき 平成25年64歳の誕生日の後で” 中で
氏が癌であると記載されており、私も肺癌の手術の後だっただけに同病相哀れむ心境でした。
「この先、どうなるかは私もわからないが、たとい、余命5年と言われても、3か月と言われても、
多分、私は同様しないと思う。その日まで、いつも通り、食事を作り、洗濯、掃除をして、
そして作品を書いていればよいのだから。」この言葉に救われる思いもした。

氏は、江戸人の、死生観、倫理観を的確に小説中に表現されておられ、
江戸人の魑魅魍魎とした思慮分別を「大江戸怪奇譚 ひとつ灯せ」の文中に書いている。
もちろん、我々は、現代人の価値観で江戸人を推し量っているのですが、しかし、氏の文章には
江戸人の息遣いを感じさせられてしまう。

場当たりに購入した著者の文庫が書棚に16冊になった。これからも増えていくことだろう。

氏の逝去を悼み ご冥福を祈り申し上げます。










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アイスクリン強し 畠中恵 を読んで

2015年07月09日 | 書評
7/09 6/26日に入院し今日で14日目となります。明日(7/10)いよいよ退院です。
当初は7/15日退院予定でしたが、ほぼ1週間ほで早くなりました。
その間、病院の図書館から、本を借り出して、読み漁っています。
血糖値が高いものですからドレンが抜けてから毎日9000~10000歩を歩くようにしていました。
それで、時間がとれず、3日ほどかけて読むことができました。

 「譲れぬこと… 二百年以上の平和な鎖国時代から抜け出たと思ったら、人はまた戦いの方へと顔を向けているのだ。
 戦争を始める奴は、勝てるとしか考えていない。戦争は儲かるという商人もいるが、私は御免だ…」(講談社文庫211P

退院は7/10でした。ちょっと動くだけで、肺がパクパク言っていますが、酸素ボンベを引いて歩かなくて良いだけ幸せと思わなくては。


 
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心に吹く風を読んで

2015年05月30日 | 書評
心に吹く風…文庫のためのあとがき 宇江佐真理 著
「長い癌レポートを書いてしまった。……この先、どうなるか私もわからないが、たとい、余命五年と言われても、三カ月と言われての、多分、私は動揺しないと思う。その日まで、いつも通り、食事を作り、洗濯、掃除をして、そして作品を書いていればよいのだから。…平成25年、64歳の誕生日の後で」


「心に吹く風のままに」…私もそうありたいものだ。
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川柳とんぼの会 合同句集Ⅱ 発刊おめでとうございます

2015年03月22日 | 書評
親しくさせて頂いている方から句集を頂いた。発刊おめでとうございます。
川柳って「なるほど」と納得できることで、なによりも、人情を映すことと聞いています
「噂好き話したあとのあけらかん」など作者の人柄が彷彿としてきます。
「朔日饅頭今年も並ぶ午前四時」…できましたら、おすそ分けにあずかりたいのですが

これからも、いい歌を作って頂き世の中をほのぼのとさせてください
発刊おめでとうございます


追記
八紘一宇などという言葉を言わさせられて喜んでいる馬鹿な方に読んでもらいたい

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平成27年元旦に際して

2014年12月31日 | 書評
どなた様も 2015年がいい年でありますよう祈念します

おもしろい本を紹介します。
「富山ふしぎ探訪」
お値段が1200円とちょっと高いのではと思わなくもないのですが、これもインフレ政策のせいか?
内容は面白い。80編あまりの富山のふしぎが簡潔に記載されている。
佐々成政はザラ峠を越えたのか などはびっくりしたがなるほどなと思ってしまう。

正月の酔眼で眺めるにはおすすめです

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「富山県における学童集団疎開」を読みつつ

2014年10月19日 | 書評
10/19 「富山県における学童集団疎開」-戦争、子ども、地域と地域の観点からー

まだ、頭から30ページほどしか、読ましていただいていない。
本来なら、完読してから掲載すべきなのだろうが、おおくの方に読んで頂きたいという想いから書かせて頂いた。
この本は市販されているわけではないので、恐らく、富山県立図書館、富山市立図書館など富山県内の図書館で
借り出すことが出来るでしょう。

「まえがき」
…保坂正康著「昭和史の深層」の”はいめに”の文中に「記録を記録として残さなければ、
そのような史実は存在しないことになってしまうともいえるわけだが、そのことによって
昭和という時代空間の実態がもうひとつ正確に伝わらない危険性もある。
つまり、細部の史実が伝わらないために、その空間の本質が曖昧になってしまうわけである」
と書かれているが、学童集団疎開はその最たるものといえよう。…

起こったことを、ただ克明に収集し整理し残していくというこてがどれほどもとめられているか。
世界大戦の終結から70年、昭和という時代を、手のひらの土が指の間からこぼれ落ちていくように
風化させてはならないと想う。

是非とも、お勧めの一冊です。

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川柳けやきの会 句集発行おめでとうございます

2014年03月21日 | 書評
3/21 合同句集発行おめでとうございます。
知人が句会に参加しておられる関係で句集を戴いた
 川柳というとサラリーマン川柳やテレビ番組のぺけぽんしか浮んで来なかったのですが。
けやきの会の皆様の句を読ませて頂き。川柳って、あー なるほどなーと一人合点した次第です。

いつものWikipediaによると、川柳とは、<共感>が作品評価のベースとなっていることであり…
ようするに 「そうなんだよね…」思わず声が出る一句。がいいのかな?

「付いてこい怒鳴った妻に付いていく」
「朝いちばんお悔やみ欄を拾い読み」
「マドンナがキャンセルとなるクラス会」
「家のローン返して仰ぐ青い空」

ああ、そうなんだよねー と言って共感してしまいます。

おめでとうございます。これからも楽しい唄を待っています。

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みだれ髪 チョコレート語訳③

2014年03月13日 | 書評
3/13 二ヶ月に一度の病院がよい、時間待ちのソファーで読む

「やわ肌のあつき血潮にふれも見でさびしからずや道を説く君」
解り易い歌の一つではないでしょうか。
チョコレート語訳
「燃える肌を抱くこともなく人生を語り続けて寂しくないの」
それだけに、ちょっとありふれた物言いが物足りない。
熱く語る男の思いに意を共にしつつも、苛立つ女の情念。
「人生を語り続けて」と訳したことが平板にしてしまったのではと想いたい。

「みだれ髪を京の島田にかえし朝ふしてゐませの君ゆりおこす」
チョコレート語訳
「朝シャンにブローした髪を見せたくて寝ぼけまなこの君ゆりおこす」
万智氏らしいチョコレート語訳だな!と感嘆。
ちょっとした女の仕草に乱される男の姿を読ませたら氏に勝る人はいない。


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