ブックエンド

永年、埃を被った重石の山を整頓と日々意気込。
図書目録作成奮闘日記の目論見。

東北・北海道2844km夫婦道中

2009年09月24日 | 紀行
9/19-24日の6日間の旅 19日5:00出発→24日17:25分帰富 ETC休日1000円のおかげでCO2をばら撒き、全行程をNOHAで走破、宿泊は、車中又は入湯施設で仮眠のけちけち旅行でした。ガソリン代30199円(途中給油分)フェリー往復36000円
新潟で北陸道より磐越道に乗り入れる。9:50磐梯山SAで給油、雲のため磐梯山・猪苗代湖はほぼ見えない。十七年前親子4人で、裏磐梯で2泊3日のキャンプ、会津・米沢・喜多方を旅したのを懐かしい。夫婦だけの長い旅は新婚旅行以来です。

プロローグ
 磐越道を過ぎ東北道に入ったと同時に渋滞が始まった。其れまで稼いだ時間を無くしてしまい、仙台東部道路を仙台港北ICで出て、多賀城史跡に9月19日12:30にようやく到着した。途中少々雨に降られるが、呉羽の自宅から531km7時間30分である。政庁跡下に駐車場があり車を止める。外周900m四方に城の土塁跡があり徒歩探索が良い。

多賀城 大和政権の蝦夷制圧の橋頭保。
まず、念願の多賀城碑「壺碑」を観る。建立日762年12月1日だそうで碑文は以下。偽作説もあったが現在では、これが「つぼのいしふみ」とされ重要文化財に指定されている。漢文ですが、富山県公文書館の古文書教室を受講させていただいてなんとなく意味が解るかな程度には読みこんだ。
壺の碑覆堂

西
 多賀城
   去京一千五百里
   去蝦夷国界一百廿里
   去常陸国界四百十二里
   去下野国界二百七十四里
   去靺轕国界三千里          
 此城神亀元年歳次甲子按察使兼鎮守将
 軍従四位上勲四等大野朝臣東人之処置
 也天平宝字六年歳次壬寅参議東海東山
 節度使従四位上仁部省卿兼按察使鎮守
 将軍藤原恵美朝臣猲修造也
    天平宝字六年十二月一日

「山家集」西行に
陸奥のおくゆかしくぞおもほゆる壺の碑外の浜風

政庁跡 政庁前から南門へと続く道路跡が圧巻

東門跡

多聞山
多賀城跡を出て多聞山に向かう(10km20分)。松島の遠望を楽しむ。駐車場より徒歩約8分急な下り坂である。



毘沙門堂(仏教の神に鳥居とは)より衛観を愉しむ。日本的美意識の象徴です。
松島扇谷も訪れたかったが先を急ぎ取りやめる。

三本木の湯
大崎市三本木町「三本木の湯」に泊る(17:00)。多聞山からは約1時間半。夕食深夜料金込で3230円。夜半には泊り客で一杯になる。貸部屋に家族連れの宿泊客が目立つ。食事普通。但し、朝食が無いのが残念。この様な入湯施設は、早く立ち入らないと野宿になりますので注意が必要です。翌朝9月20日6:30出立。付近の吉野家で食事をとる。女房、400円の鱒焼き魚定食を初めて食味した。

中尊寺

60km1時間ほどで平泉 中尊寺に至る。中尊寺はS40年18才学生の時にサークルで東北をテントを担ぎ旅行したおり訪れているが、ちょうど金色堂改修の途上で鞘堂だけを拝観する。いつか再訪をと45年が過ぎている。
金色堂装飾に観る古代人の美意識に、藤原4代の栄華・滅亡を重ね想う。

冷麺
東北道岩手山SAにて盛岡冷麺とじゃじゃ麺を昼食。じゃじゃ麺は(うーんー)冷やしうどんの味噌餡かけとでもいうか。宇宙人というか。不可思議なる食べ物でした。

三内丸山遺跡
中尊寺より253km3時間で三内丸山遺跡に到着。岩手県は広い前日程は渋滞せず。



確かに、大規模な縄文遺跡だ。6本の掘立柱・高床式掘立住居群は、これの延労力を支える生産力考えると縄文期におけるミニ国家の存在さえうかがわせる。
観光施設化して、良く全体像が伺えにくい観あり。縄文中期のDC2000~DC3500年の1500年間 竪穴住居跡が550棟程。最盛期にはどれはどの集団に発達していたのだろうか。

青森
女房が中学高校と3年間を過ごした青森駅近くの住居を車中より探す。居住していた小路は残っていたが当時の面影もなく、フェリー乗り場に向かう。

青函フェリー

20日16:10埠頭着、17:00青森港を起ち20:40函館港に到着、ほぼ波もなく快適な船旅でした。弁当の持ち込みを忘れ、隣を口をくわえて眺める。売店には菓子とカップラーメンぐらい。このフェリーにはシャワーが附いていました。運航中は車には戻れないので、船室に向かうとき、毛布や食べ物を持ち出しましょう。
フェリーの乗船手続きは45分前迄。着岸してから下船できるには、最長で30分ほどみて置かないとだめで。早く手続きをしたからと言って早く出れるとは限らない。ワゴン車は概して遅くなります。
 
函館山

ああカメラが欲しい。我家の女神様!! 夜景モードに設定を忘れた結果。
20日21:00函館港より速効で函館山ロープウエイに向かう。駐車場が無く近くのレストランに駐車させていただく。市内電車で行くのが最良か。頂上へは土日祝日夜間車両通行禁止です。
ロープウエイに乗り頂上にて夜景を撮る。明りに点滅が無くその美景は香港の夜景の如し。寒い。下りは長蛇の列となるも連続運航でそれほど待たずに下山できた。

函館健康センター(4km10分)に着く。場所が解り難い。施設がせまく、入館時間が遅かったため仮眠場所が取れず食事と入浴のみとした。駐車場で車中仮眠。函館は寒い。
翌21日5:00出立。途中のコンビニエンスでサンドウイッチを買い朝食。旭川に向かう。5号線を走り八雲ICより道央自動車道を走る。道央自動車道は札幌で寸断しているため2重取りされる。旭川北ICで降り動物園に向かう。東門前に無料駐車場があるも西門前の有料駐車場に誘導されてしまう。


旭山動物園



白熊、狼、オラウータンを観る、人間の想うように動物はサービスしてくれない、我慢が肝心。オラウータン親子の空中散歩を観察することができた。ときおり立ち止りやさしく見守り待つ母猿。ロープを渡り着実について行く子猿。入園するまでの渋滞と園内の大混雑、全てが許容される感激だ。

 暫時前、雄猿を見上げながら観ていると、幼児を抱いている母親にぶつかられてフンと無視される。ところが、すかさず抱かれている娘が”ごめんなさい”と声をかけて来てほほ笑む。………摩訶不思議な光景でした。

万葉の湯
出園し旭川市内を通りぬけ万葉の湯に至る16:50。朝までの入湯料は朝食付きで2600円。特Aの施設です。安価で、奇麗で、利用者への気配りが随所に伺える。夜になると入湯者で一杯になり、畳敷きの食堂が解放される。パソコンが3台あり検索できるのもありがたい。
朝食の時間が7時からとなっておりもう少し早いとよいのですが。朝食のバイキングのボリュームは和食だけですが堪能できた。
9月22日7:30出立。25.5km約50分ほどで美瑛町に到着。

美瑛 ケンとメリーの丘



237号線からの左折場所が解らず迷ったが北西の丘展望公園に到着。北海道らしい(そうあって欲しい)風景を360°満喫。ここまずっと稲刈り前の田園が車窓を流れる。農家が悪いわけではない。なぜ北海道で米作をしなければならないのか、自給率を米作に負う食糧政策の破たんを見せつけられる。
ピラミッド型の展望台からは、ケンとメリーの木、十勝岳連邦をみわたすことができた。売店で2010年カレンダーをお土産に買う。Lsndscape in Biei by ABE Shunichi
旭川に戻りコープさっぽろ忠和店でお土産のじゃが芋と玉葱を買う。道中央自動車道より小樽に向かう(195km3時間)13:00着。駐車場に苦労か埠頭ぞいの市営?駐車場に600円。北海道の人はよく奔る。○km/h制限を110km/hで走行していても軽快に追抜いていく。覆面パトにも多く捕まっているのがよく見掛けた。

小樽港散策



小樽運河沿いを歩き、北一ガラス館に入りミニチュアのヨットを購入。六花亭のビスケット、チョコレートをお土産に買う。生~、天然~と枕が付くと胡散臭くすまじきものと感じてしまう。
小樽を出てGPSの予定時間の1/2でニセコに向到着22日17:00。途中土砂降りとなる。

ニセコ 道の駅(ニセコビュープラザ)
まる々と太った大根1本100円、玉蜀黍2本、メロン1個、朝食用にパンを買う。大根を帰富後食べたが之は旨かった。これなら、30本ほど買ってくるのだった悔やまる。
駐車場に宿営する。キャンピングカーなど50台ほど。結構寒かった。夕食に玉蜀黍を1本焼く。おもわず舌鼓を打つ。早朝、ボランティアの方か?トイレとゴミ箱の掃除をしておられた。23日5:00起床し朝食後出立。真狩村を経て豊浦ICより道中央道に乗り入れる。函館五稜郭に10:00到着。

伽羅の湯
ニセコ駅の真向かいの温泉 綺羅の湯(町営)入湯料500円 人参5本で100円これも帰富後食べたが柔らかくて旨い。食堂もあったのですが晩酌がしたくて夕食用に栗ご飯と鳥五目ご飯を買う。ビュープラザに戻る途中のコンビニで、雑穀酒と醤油を購う。観光地の売店は概して高かった。道の駅や町営の施設がとりわけ安価で品質が良い。ただ、ある道南の道の駅で梨を販売していたが、梨の北限は現在青森県では?。

羊蹄山(道の駅真狩フラワーセンターにて) 

函館散策



五稜郭タワーに昇り五星の五稜郭を眺める。低くて厚い城壁は近代の要塞なのだ。セバストポール攻防戦直後の攻城戦で注目を集めた。駐車場はタワー隣の函館芸術ホール駐車場に。
タワー2階の五島軒の函館カレーで昼食&お土産。

立待岬にたち太平洋を観る。与謝野夫婦の碑を眺め、旧英国領事館 旧函館区公会堂 八幡坂を観光する。旧公会堂では往時の貸衣装に装った女性たちに保養する。旧領事館の下に駐車場あり。結構路上駐車も多いようす。 

スーパーDaieiで夕食を買いフェリー埠頭に向かう。サービスの氷を沢山いただきありがとうございます。

青函フェリー
17:30離岸21:10青森埠頭に接岸。夕食を食べそのまま仮眠する。シャワー無し。

津軽SA
最後の夜は、24時までにと青森ICのETCゲートを必死に通り抜け、津軽SAに到着車中泊。24時間コンビニあり。翌24日7:14 食事後出立。

途中のPAでライトを点灯したままで仮眠していた自動車のエンジン駆動を助ける。30年ほど前大阪にお住まいだった親戚の方に奈良を案内していただいている途中、脱輪している車を見掛け兼引きし引き上げられた。困ったときはお互いさまだから「バッテリーコード&牽引きロープは積んでおくものだ」と教えられ実践していたが初めて役立つ。 

牛タン弁当
前沢SAで牛タン弁当を買い求め、13:00磐梯山SAで昼食。おいしゅうごじました。
帰りは猪苗代湖、磐梯山を車中より眺める。

エピローグ
呉羽着24日17:25分 富山西ICのゲートを抜け1000円の表示を確認したときは歓呼。このときばかりは思わず麻生さんありがとう。高速「タダ」でなくてもいいから平日も割引を実施して欲しいよね.

計3日間NOHAに車中泊しました。NOHAはシートを倒してもフラットにならずキャンプには向かないことを痛感。ベニヤ板を引いて水平に加工するしか方法がないのだろう。どなたか、良い改造実例をアドバイスください。

ポストスクリプト

次男が9/23から札幌出かけている。現地で落合う予定でしたが調整がつかずすれ違いとなった。次男が土産だと言って、余市蒸溜所の10年ウイスキーを持って来てくれた。旨い酒で。NIKKAというと、中野良子・石田ゆり子CMの「ね! 女房酔わせてどうするつもり!」が思い起こされる。余市蒸溜所は小樽からニセコに向かう途上にあるが、目の前にして時間が無いと諦めただけに、一層旨い。

10/25 ETCの請求明細を確認。八雲→旭川・旭川→小樽間は高速料金は1000円でした。札幌IC旭川IC小樽ICでのETC金額は表示だけで請求されていませんでしたので記事を訂正します。
旅行期間の高速料金総額7350円。



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