平塚市の12月定例会は既に始まり、来る3日には総括質問がある。
こちらもこちらで気になるので、ここに所感を記します。
まずは、こういう資料(11月19日の平塚市長記者会見)があることを示したい。
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/press/pre20090327.htm
市の財政難から競技場改修は容易ではない旨の市長発言あり。
ただ・・・これはどこかの記者が何のビジョンもない上に、ベルマーレそしてJリーグの実態も大して知る事もないままにおカネのかかりやすいことだからと槍玉にあげており、その部分については大変不快である。
また、この記者会見には記されていないが、9月定例会では、殆どアマチュア専門の野球場のスコアボードの選手名表示の電光化が予算化された。
なのになぜ、プロ球技が行われる競技場に大型ビジョンがあってはならないのか、こっちだって青春を懸けた高校生の大会が行われるのだ(特に今年の秋冬は!)。むしろ順番が逆ではないか。このことについては市長を含めた市政全体に対してものすごい憤りを覚える。
とはいえ、まずは、大蔵市長がベルマーレに強い関心をもってくれていて、小瀬にも行っていたしホームゲーム最終戦では試合前に場内一周していたことは記さねばならない。
そして、平塚市が市自体の規模にしては大きな市営競技場をもっているおかげで湘南地域でJ1を開催できることに改めて感謝をしなくてはならない。
実は、J1開催可能(=15,000人以上収容可能)な「市営」競技場or球技場をもつ市で、政令指定都市でも県庁所在地でもない市は本当に少ない。かつての市原市(フクアリ完成後に仮設スタンド撤去)、かつての清水市(現静岡市)、豊田市、鳥栖市
して平塚市くらいである。
東京の多摩地区のどの市にもない(それゆえにヴェルディはホームタウン設定に悩まされた)
それだけJ1の開催が大都市、県庁所在地以外では難しいのだ。
(県庁所在地であっても、政令指定都市以外ではJ1ができる市営競技場or球技場のある市は意外に多くない。)
平塚市は、陸上競技場以外にもプロ野球開催可能な野球場、メジャーな室内球技を開催可能な体育館を含めた総合公園がある上にひらつかアリーナとサッカー場からなる馬入ふれあい公園もある。
(藤沢市は平塚市よりも人口は多いが平塚クラスの運動施設、総合公園はない)
総合公園周辺だけみても大企業の工場が林立していることから、平塚市は財政的に余裕があるのでは?と思っていたが、前述の市長記者会見だけでなく以下の東京新聞の記事にもよると財政的にそうでもないらしい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20091128/CK2009112802000092.html
市庁舎建替え等に伴う支出増の一方で、日産車体撤退に伴う収入減で困窮の様子だが、本当に平塚市は財政的に苦しいのか?
平塚を含めた6市の財政力を示す数値・指標を以下にサンプリングした。
藤沢は、同じ湘南地域でも商業的求心力とインフラ整備において平塚と好対照にあるといっていい市。
水戸と町田は、市営陸上競技場をJ2仕様にグレードアップした市、しようとしている市。
府中と泉佐野は、財政面のモデル的存在として(どちらが健全、危機的かは一目瞭然ですが)。
平塚市 藤沢市 水戸市 町田市 府中市 泉佐野市
人口 257千人 403千人 266千人 415千人 242千人 102千人
(H21/3末) (H20/4/1) (H21/3末) (H21/3末) (H21/3末) (H21/3末)
市税 470億円 766億円 423億円 697億円 485億円 200億円
地方交付税 ‐ ‐ 43億円 ‐ ‐ 12億円
一般会計(歳入) 804億円 1,232億円 787億円 1,295億円 811億円 430億円
市債残高(元金) 1,168億円 1,689億円 2,317億円※ 1,295億円 458億円 751億円
実質公債費比率 4.1% 9.6% 14.9% 3.4% 7.7% 21.1%
将来負担比率 16.5% 46.4% 156.4% - - 393.5%
(H20年度) (H19年度) (H20年度) (H20年度) (H20年度) (H20年度)
それぞれ、各市のホームページに掲載のH19年度決算関連資料から主に引用。
水戸市の※=20年度末見込(H21年度予算から引用)
地方交付税は水戸市、泉佐野市以外は1億円未満。
実質公債費比率、将来負担比率は一言で言えば借金依存度、借金返済の将来負担度を示す。
(数値が少なければ少ないほど健全である。町田と府中は将来負担比率が0%以下。
正確な定義、数式はお手数ですが各位別途ご確認ください)
平塚市は、現在のところ健全な財政状況にあるといえる。
ただ、これから厳しくなるということなのだろうか。
ちなみに、平塚はこのほかに特別会計で黒字を続けているご存知競輪事業がある。
ただ、稼げている競輪事業があるのに、市内唯一の鉄道駅である平塚駅周辺に駐輪場がないこと、そして駅西口のレンタサイクル(1回200円)の自転車が古いままなのは改めて滑稽に映るのだが・・・
(競輪でのもうけを自転車関係に使って何が悪いのだろうか???)
話は元に戻って、記者会見、東京新聞ともに「競技場の改修費用(特に大型ビジョン)をサポーターの寄付で実現へと動いている」旨記されているが、このサポーターの寄付とは「BELLMARE POWERS」のことではないだろうか。
(確かに思い起こせば「BELLMARE POWERS」のビラに大型ビジョン設置を目指す旨と書いてあった)
正直な話、「BELLMARE POWERS」の説明を受けたときには市からこのようにアテにされているとは思っていなかった。
(いずれにせよ、「BELLMARE POWERS」の会費だけでは、大型ビジョン設置費用のごく一部しか賄えないが・・・)
今思いつくだけでも、昇格で値上げできるチケット代の一部(2~300円)をスタジアム改良代として市がとるとか、駐車場を有料にするとか、スポーツ振興ということで合意を得て競輪事業の儲けを回すとか、「BELLMARE POWERS」も大事かもしれないが、それ以外にも改良改良財源はありそうなものだが。
3年前に成績がどん底の時でも、馬入にクラブハウス設置を求める1万人の署名が集まったこと、そして今年5回も観衆1万人超の試合があったことから、競技場の改良には十分値するはずだが。
ただでさえ、平塚市は体育施設の充実度では湘南地域随一で、商業面の魅力に乏しい今の平塚市にとっては体育施設は大事な財産のはずなのだが、その財産の維持・向上にどれだけのおカネをかけてきたのか?知恵をしぼってきたのか?
(競輪事業と市内の自転車との関係をみてもそれを感じる)
今年だけみれば難しいかもしれないが、これまでに一般会計の中から改良費を出す余地はあったはず。その必要度は他のJの競技場をみていれば明らかだったはず。それを怠っておいて今更なんだというのか。
例えば、やっと議題に上ろうとしている競技場のバリアフリー化はあまりに遅くないだろうか。
成績が悪く観衆が少なくも、メインスタンドへのエレベータ設置等は4,5年前にはやるべきだったのでは???
税収減を市は嘆いているようだが、その前におカネそして人を集める努力・熱意を今の平塚市からもっと感じさせてほしい。
12月17日に12月定例会の採決が行われるが、その時には平塚競技場関連でいい話が決まっていることを切に願うばかりだ。
こちらもこちらで気になるので、ここに所感を記します。
まずは、こういう資料(11月19日の平塚市長記者会見)があることを示したい。
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/press/pre20090327.htm
市の財政難から競技場改修は容易ではない旨の市長発言あり。
ただ・・・これはどこかの記者が何のビジョンもない上に、ベルマーレそしてJリーグの実態も大して知る事もないままにおカネのかかりやすいことだからと槍玉にあげており、その部分については大変不快である。
また、この記者会見には記されていないが、9月定例会では、殆どアマチュア専門の野球場のスコアボードの選手名表示の電光化が予算化された。
なのになぜ、プロ球技が行われる競技場に大型ビジョンがあってはならないのか、こっちだって青春を懸けた高校生の大会が行われるのだ(特に今年の秋冬は!)。むしろ順番が逆ではないか。このことについては市長を含めた市政全体に対してものすごい憤りを覚える。
とはいえ、まずは、大蔵市長がベルマーレに強い関心をもってくれていて、小瀬にも行っていたしホームゲーム最終戦では試合前に場内一周していたことは記さねばならない。
そして、平塚市が市自体の規模にしては大きな市営競技場をもっているおかげで湘南地域でJ1を開催できることに改めて感謝をしなくてはならない。
実は、J1開催可能(=15,000人以上収容可能)な「市営」競技場or球技場をもつ市で、政令指定都市でも県庁所在地でもない市は本当に少ない。かつての市原市(フクアリ完成後に仮設スタンド撤去)、かつての清水市(現静岡市)、豊田市、鳥栖市
して平塚市くらいである。
東京の多摩地区のどの市にもない(それゆえにヴェルディはホームタウン設定に悩まされた)
それだけJ1の開催が大都市、県庁所在地以外では難しいのだ。
(県庁所在地であっても、政令指定都市以外ではJ1ができる市営競技場or球技場のある市は意外に多くない。)
平塚市は、陸上競技場以外にもプロ野球開催可能な野球場、メジャーな室内球技を開催可能な体育館を含めた総合公園がある上にひらつかアリーナとサッカー場からなる馬入ふれあい公園もある。
(藤沢市は平塚市よりも人口は多いが平塚クラスの運動施設、総合公園はない)
総合公園周辺だけみても大企業の工場が林立していることから、平塚市は財政的に余裕があるのでは?と思っていたが、前述の市長記者会見だけでなく以下の東京新聞の記事にもよると財政的にそうでもないらしい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20091128/CK2009112802000092.html
市庁舎建替え等に伴う支出増の一方で、日産車体撤退に伴う収入減で困窮の様子だが、本当に平塚市は財政的に苦しいのか?
平塚を含めた6市の財政力を示す数値・指標を以下にサンプリングした。
藤沢は、同じ湘南地域でも商業的求心力とインフラ整備において平塚と好対照にあるといっていい市。
水戸と町田は、市営陸上競技場をJ2仕様にグレードアップした市、しようとしている市。
府中と泉佐野は、財政面のモデル的存在として(どちらが健全、危機的かは一目瞭然ですが)。
平塚市 藤沢市 水戸市 町田市 府中市 泉佐野市
人口 257千人 403千人 266千人 415千人 242千人 102千人
(H21/3末) (H20/4/1) (H21/3末) (H21/3末) (H21/3末) (H21/3末)
市税 470億円 766億円 423億円 697億円 485億円 200億円
地方交付税 ‐ ‐ 43億円 ‐ ‐ 12億円
一般会計(歳入) 804億円 1,232億円 787億円 1,295億円 811億円 430億円
市債残高(元金) 1,168億円 1,689億円 2,317億円※ 1,295億円 458億円 751億円
実質公債費比率 4.1% 9.6% 14.9% 3.4% 7.7% 21.1%
将来負担比率 16.5% 46.4% 156.4% - - 393.5%
(H20年度) (H19年度) (H20年度) (H20年度) (H20年度) (H20年度)
それぞれ、各市のホームページに掲載のH19年度決算関連資料から主に引用。
水戸市の※=20年度末見込(H21年度予算から引用)
地方交付税は水戸市、泉佐野市以外は1億円未満。
実質公債費比率、将来負担比率は一言で言えば借金依存度、借金返済の将来負担度を示す。
(数値が少なければ少ないほど健全である。町田と府中は将来負担比率が0%以下。
正確な定義、数式はお手数ですが各位別途ご確認ください)
平塚市は、現在のところ健全な財政状況にあるといえる。
ただ、これから厳しくなるということなのだろうか。
ちなみに、平塚はこのほかに特別会計で黒字を続けているご存知競輪事業がある。
ただ、稼げている競輪事業があるのに、市内唯一の鉄道駅である平塚駅周辺に駐輪場がないこと、そして駅西口のレンタサイクル(1回200円)の自転車が古いままなのは改めて滑稽に映るのだが・・・
(競輪でのもうけを自転車関係に使って何が悪いのだろうか???)
話は元に戻って、記者会見、東京新聞ともに「競技場の改修費用(特に大型ビジョン)をサポーターの寄付で実現へと動いている」旨記されているが、このサポーターの寄付とは「BELLMARE POWERS」のことではないだろうか。
(確かに思い起こせば「BELLMARE POWERS」のビラに大型ビジョン設置を目指す旨と書いてあった)
正直な話、「BELLMARE POWERS」の説明を受けたときには市からこのようにアテにされているとは思っていなかった。
(いずれにせよ、「BELLMARE POWERS」の会費だけでは、大型ビジョン設置費用のごく一部しか賄えないが・・・)
今思いつくだけでも、昇格で値上げできるチケット代の一部(2~300円)をスタジアム改良代として市がとるとか、駐車場を有料にするとか、スポーツ振興ということで合意を得て競輪事業の儲けを回すとか、「BELLMARE POWERS」も大事かもしれないが、それ以外にも改良改良財源はありそうなものだが。
3年前に成績がどん底の時でも、馬入にクラブハウス設置を求める1万人の署名が集まったこと、そして今年5回も観衆1万人超の試合があったことから、競技場の改良には十分値するはずだが。
ただでさえ、平塚市は体育施設の充実度では湘南地域随一で、商業面の魅力に乏しい今の平塚市にとっては体育施設は大事な財産のはずなのだが、その財産の維持・向上にどれだけのおカネをかけてきたのか?知恵をしぼってきたのか?
(競輪事業と市内の自転車との関係をみてもそれを感じる)
今年だけみれば難しいかもしれないが、これまでに一般会計の中から改良費を出す余地はあったはず。その必要度は他のJの競技場をみていれば明らかだったはず。それを怠っておいて今更なんだというのか。
例えば、やっと議題に上ろうとしている競技場のバリアフリー化はあまりに遅くないだろうか。
成績が悪く観衆が少なくも、メインスタンドへのエレベータ設置等は4,5年前にはやるべきだったのでは???
税収減を市は嘆いているようだが、その前におカネそして人を集める努力・熱意を今の平塚市からもっと感じさせてほしい。
12月17日に12月定例会の採決が行われるが、その時には平塚競技場関連でいい話が決まっていることを切に願うばかりだ。