牛込生活

荒木町・神楽坂の旨いもの食べ歩き。日々雑感。散財の記録と反省。というより、鈴木康太郎の備忘録代わりです。

斑鳩 (九段下)

2009年01月20日 | 食べ歩き (その他)
九段下からの帰り道、何の気なしにホテルグランドパレスの反対側を見てみると、「斑鳩 (いかるが)」の前の行列が数人しかありませんでした。

年に数回は食べたくなるラーメンなので、このような好機は逃すわけにはいきません。迷うことなく暖簾をくぐりました。

今回いただいたのは、特製塩本鰹らー麺。昼夜各45食限定という一品です。
能書きによれば、スタンダードのらー麺より高級な木枯れ鰹のだし風味がよく効いた一杯とのこと。塩味とはいえ、通常のとんこつスープと鰹スープとのブレンドで、白濁した見かけは醤油味のらー麺とそれほど大差ありません。

しかし、スープをれんげでひと口含むと、そんなうんちくがどうでもよくなるような衝撃でした。あっさりとして香りが高く、本能のおもむくままに何度もれんげを口に運び、気づけば麺が顔を出してしまうほどでした。
はっと気を取り直して麺をいただくと、やや細めで縮れた麺の食感がスープにとてもマッチしており、ゆで加減も含めて私好みでした。

実はカウンターから調理の様子をのぞいていたのですが、とても丁寧に、別の表現をすればひとつひとつの動作を確認するようにゆっくりと作業していたため、ゆでた麺がのびてしまわないかと少々、心配でした。
麺の状態がベストだったことを考えると、ゆでる時間も計算されたものなのでしょうか。

その後も箸を動かすスピードは休まることなく、私の前にはスープの一滴まで食べつくされた空のどんぶりが、勝負を終えた後のように静かにたたずんでいました。

近いうちに再訪し、ガーリック油そばに挑戦してみたいものです。