無精髭

無精者の日記です

なぜ隠すの?公開するはずの放射能データ (環境省相馬市仮設焼却炉)

2013-11-20 21:24:34 | 日記

 環境省は相馬市の要請により、市内光陽地区に設置した震災がれき焼却炉で玉野など山間部の除染作業で発生した枝葉など除染廃棄物を焼却するそうです。 なぜ乾燥や発酵などで自然に減量する方法もあるのに再拡散の懸念が消えない焼却を行うのでしょう。
10月9日から12日までの間に除染枝葉100トンの試験焼却が行われました。
環境省、相馬市ともに焼却炉の<主灰><飛灰><排煙>の放射性物質濃度、と周辺空間放射線量をホームページで公表していましたが10月10日を最後にしばらく公表が止まっていました。
(環境省の方は9月までしか発表していません。) 今日再確認してビックリ!なんと10月分のデータは10日までで、11月分のデータが発表されています。 つまり10月11日、12日のデータは公表しないということでしょう。
相馬市は11月15日発行の広報で平成26年1月から除染廃棄物の本格焼却を行うことを公表しました。 そこには焼却物、焼却量、排煙の放射線量、周辺空間線量などが公表されていますが、主灰、飛灰の放射線量は発表しませんでした。
このようなやり方は日頃から放射能被爆を余儀なくされている私たち住民の不信を深めるものです。  また発表されたデータも試験焼却で緻密な調査をした形跡が見えないばかりか、意図的に調査を省略した形跡さえみられます。  うがった見方をすれば調査はしたが都合の悪いデータなので隠したのかもしれません。


 相馬市のホームページには11月分も出てはいるのですが中身は肝心な部分が欠けています。  9日から除染枝葉を震災瓦礫と混ぜて燃やしたのですが比率は7.3%、10日も7.3%でした。 主灰、飛灰とも放射線量は3000ベクレル台に上昇しています。 11日、12日はその倍近くの13.5%の比率で燃やしていますから放射線量も上昇したでしょう。 11日以降は空欄です。 わざとらしいですね。 私たちをバカにしています。

 こちらは空間線量です。 焼却炉入り口、焼却炉周囲、灰仮置き場周囲を測定していますが、なぜかわざわざ試験焼却して周辺環境への影響を調査したはずのデータがありません。 これで試験焼却した結果「ND」でしたなどと言うのでしょうか。

 11月は4日からデータが出ていますから3日か4日から稼働したようですが、排ガス中濃度が一部しか公表されていません。 どうせ「ND」だからと測定しなかったのでしょうか。 灰中の放射線濃度は大きな変化が見られているのに、排ガスの測定がこのような状況では安心できません。 バグフィルターで放射能を補足し排煙から放射能が漏れるのを防いでいるわけですが、このフィルターに穴が開いて有害物質が漏れる事故が現実に起きているのですから、常に監視しデータをリアルタイムで公表するくらいの誠意と慎重さが求められているのではないでしょうか?

  こちらも空欄が目立ちます。 常に監視をしているから安全ですと説明していたのではないですか。 稼働さえ出来ればあとはどうでもいいわけではないでしょう。 これでは事故があっても気づくまで数日かかってしまいます。 そしてまた空欄が増えるのでしょうか。

  下は環境省のホームページです。 未だに9月分までの公表です。 もしかしたら10月分は公表するつもりがないとか、1月になって本格焼却が始まってから公表するとか姑息なことを考えているのでしょうか。 あきれてものがいえません。 ちなみに鮫川村の仮設焼却炉説明資料には常時監視し随時公表するとしています。  

 追 今でさえこんな隠蔽対策を平然とおこなっている国が秘密保護法を手にしたらどんなことになるでしょうか。 「 放射能に関することはテロ対策や安全確保の観点から秘密にします。」などと言いかねません。 秘密の指定を監視する第3者委員会の長が総理大臣というのですから笑っちゃいます。 秘密を指定する省庁の長は総理大臣であることは明白で小学生でもわかるでしょうに、みんなの党はお利口さんなんですね。 推進組織と規制組織が同じ経産省にいた原発よりももっとたちが わるくありませんか。 今日の報道では維新も合意したとか、日本はこれからどうなってしまうのでしょう。