安倍首相が昨日福島第一原発を訪問し、こともあろうに再び「汚染水の影響は湾内の0.3平方メートル以内の範囲で完全にブロックされている。」と改めて強調した(20日朝日)といいます。
せっかく現地まで来たのに首相は何を見て行ったのでしょう。 これではまるで裸の王様です。 大量の汚染水漏れを起こしたタンク、大型台風はこの汚染水もろとも太平洋に放射能を流してしまいました。 東電発表では放出規準内だったとか。 あれだけ大量の雨水で薄めたらどんなものでも基準以下になるでしょう。 未だにこんな発表を許している私たちはもうあきらめているのでしょうか。 首相がいう0.3平方キロメートルというのは湾の中なのですが、湾の出入り口は開放されています。 港湾内に流れ込んでいると見られる汚染地下水は1日に300トンと推定されています。 同記事のなかで気象庁気象研究所の青山主任研究官は1日あたりのセシウムが300億ベクレル、ストロンチウムが300億ベクレルの計600億ベクレルが海に流れていると推定しています。
安倍首相は会見で、福島第一の5,6号機の廃炉を要請したそうですが、冗談じゃありません。 福島県民の総意として第二原発を含めた全基廃炉を求めていることをもう忘れているのでしょうか。 国際社会への言い訳にアリバイ作りをしているのでしょうが、後付の対策ではますます対策が遅れ一層の資金がかかるでしょう。 原発は電気料金ばかりか日本の財政、将来さえも危ういものにしているのです。