ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

プラスマイナスゼロ、加湿器Ver.3。

2007年01月21日 | blog

Ver.3が、わが家に来てから一月半。

初代との仕様の違いを細かく書こうかとおもったんですが、
そういうことはもういいかな、と感じてしまいました。

ふつうの使用に不足のない内容に、
きちんとバージョンアップされています。うん。

水漏れもないし、水滴もたれないし、朝まで加湿するし。
水がなくなればスイッチが切れるし、電源スイッチはついたし。

ようやく、ふつうの使用感になりました。
ってことが書ければ、じゅうぶんかなぁ。と。

寝室のベッド脇の棚に置いているのですが、
新型は、本体下回りのデザインが、
すこし「ごちゃっ」としているので、
高めの位置に置くと、ちょっと目につきます。
ひさびさに床に置いてみたら、やっぱこっちのほうがいいな。

色は迷って白に。
青にしておけばよかったかな。
初代の青よりもくすんだ色味で、迷ったのだけれど。

2台を比較しておもったんですが、
加湿器って、原理的には単純なようで、
きちんとしたものをつくるのは、
意外と難しいんじゃないかと。

結露した水滴のコントロールとか。
どんどん溜まる、結晶状の水垢の対策とか。
ほぼ毎日行う、給水の導線とか。

厳しく言うと、
初代のトラブルは解決されているけれど、
とにかく設計変更してパーツを増やしてコストを上げて…
という対策なので、あまり根本的な解決ではない、
という印象。

ゴムパッキンが追加されて、
劣化したら取り寄せて交換できる、とか。

水を入れすぎると、警告音が鳴って、
本体の水をいったん全部捨てないと起動しない、とか。

水垢がたまるから、
「ポット洗浄中」が使えるようになりました、とか。



スーパーノーマルとか、いろいろあって、
もうデザイン家電を無邪気に愛でられないというか、
満たすべき条件を満たしていないことに、
どうも厳しくなるんですが。

でも、ほかにほしい加湿器もないし、
やっぱり気に入っています。

この加湿器のカタチは、水滴のようでいて何ものでもないですが、
なにかが「吹き出す」カタチとしてはすごく「正しい」。
違和感がないのです。

この蒸気の吹き出し口は、
つるっとした丸みの「張り」の勢いが、ぎゅっと凝縮されていて、
さらにそこから吹き出す蒸気はいつも、
「もくもくもくもく」と、すごい勢いなのです。
ひっくり返したら、飛ぶんじゃないかとおもうような。

寒い窓際で、すごい勢いで「もくもく」してる姿は、
「働いてまっせー」感があって、
「こいつ、いいヤツだなぁ」とおもってしまいます。
あはは。



問題は、トラブルだらけの初代を、
いったいどうしたものか、ということだけ。

使う気にはなれないし、捨てるに忍びないし、
誰かにあげて事故があっても困るし…ねぇ。