あぶり餅 1964-66年(『今、ふたたびの京都』求龍堂)
先日もご紹介した今宮神社の東門前にあるあぶり餅屋のスケッチです。
暑そうですね。
一和屋さんの店内から向かいのかざり屋さんを描いたものであることは本の注釈からわかっていまして、更にデジカメで撮影した絵を見ながら構図を確認してお店入りました。絵の中では、写真と違って左の戸が立て込んであるので、もしかしてもっと寒い季節(あるいは紅葉の時期)かもしれませんが、道具の位置はばっちり
が。
どうしても暖簾が画角に入りません
お店の軒先、ホントの際に座ったのですが、何度か試してから、この絵の構図は奥の座敷からでないと撮れないことに気が付きました。でももうお餅もお茶も運ばれてきたので移動もできず・・・。
ああどんくさい
仕方がないので暖簾はアップで
暖簾を入れると全体が入りません・・・。
気を取り直しまして。
おそらく鷹ヶ峯や光悦寺を訪れて歩き回った身体を休めるべく立ち寄り、奥の座敷でのんびりとくつろぎ、あまじょっぱいお餅に舌鼓を打ちながら眺める景色がとても懐かしくまた京都らしい風景だったので、思わずスケッチ、といったところでしょうか。
実際は、暖簾が邪魔して白い壁はほとんど見えないはずですが、右側の暖簾を描かずにおいて、白い壁と昔の建物ならではの窓の形を見せたところに構図の工夫を感じます。
もしかして奥様もご一緒だったりしたのでしょうか。見えない画面のこちら側の微笑ましい風景を想像するのが楽しい一枚です