特急「こうや」
紅葉の季節も終わり、本格的な冬を迎える高野山に行ってまいりました。
そもそもは開創1200年という記念の年に、秘宝やら寺やらが特別展示になるということで行きたかったのですが、そんなものはとっくに終わってまして^^;
何だかもう目的もわからないまま勢いで行っちゃいました。
始発駅のなんばは都会なのですが、30分も走れば車窓は一気にのどかになり、じきに紀伊山地に突入です。京都や奈良にも山はありますが、脈々と連なる山地を電車が走り抜けるのは凄い景色です。世界遺産の聖地・高野山に行くのに、大事な山のお腹をがんがんトンネルで抜けていくなんて、人間はなんと罰当たりなと思いましたが、こうでもしないと辿り着く根性はないですから、ムズカシイところです。
なんばを出てから90分。極楽駅でケーブルに乗り換え、東京スカイツリーより高い標高(634m以上)の高野山駅からさらにバスで20分ほど。
ようやく、金剛峯寺付近に到着です。ダウンに暖パンとかなり着こんでいきましたが、全然ちょうどいい(笑)。息も白いです。
みごとにつるっぱげの木。
立派な建物の屋根には・・・。
雪が!
さすがの迫力。
明治5年までは女人禁制だったという高野山。1200年の歴史のうち、1000年ほどは色気のない世界だったことになります。
だからでしょうか、ちょっとそっけない空気です。
いや、そっけないというより、俗界の垢を排除していった結果、情緒的なものすべてそぎ落とされたという感じでしょうか。慈愛とかやさしさとかそういう正の感情ですら存在する余地がないようです。夾雑物を廃して清らかさを追求していくと、限りなく無に近づくのかなと思いました。
根本中堂。
雪解け水。
西行桜。
ここに長くいると、俗世間での生き方を忘れてしまう気がします。
お勤め中。
なごりの紅葉。
おそらくしゃくなげ。小売りもしてました。
季節が良い時にくればお花もいっぱいで、もう少し柔らかい風情を感じられたのかもしれません。良いところでしたが、迷いの多い人間はちょっと圧倒されてしまうたたずまいでした。
明日は標高がさらに上、奥之院のご紹介です