ぶらっとJAPAN

おもに大阪、ときどき京都。
足の向くまま、気の向くまま。プチ放浪の日々。

大祓(おおはらい) ~奈良県・大神神社~

2015-12-31 22:34:23 | 奈良

日本最古の神社と言われる大神神社(おおみわじんじゃ)一の鳥居。

 

大晦日の本日、国造りの神様・大物主大神(おおものぬしのおおかみ)が御祭神の大神(おおみわ)神社に行ってきました。

古事記によれば大物主大神は国造り成就のために三輪山に祀られることを望み、そのため大神神社は本殿を設けず、拝殿の後ろに三輪山と拝殿を区切る三ツ鳥居(みつとりい)と瑞垣が設けられ、直接に三輪山に祈りを捧げるという形をとっています。

二の鳥居。

大晦日に行われるのは「年越しの大祓」。半年の間にたまった罪や穢れを人形に託して祓います。

余計な色のない簡素で美しい祭祀の道具。

所定の場所に行くと、懐紙で包まれた人形と紙吹雪が渡されます。祝詞のあと参列者はこれを開いて紙吹雪を自分の身体にかけ、人形に自分の穢れや罪を移します。再び懐紙に包まれた人形は回収され、お祓いののち三輪川に流されます。

結構な人数の参列者が一斉に紙吹雪をかける様子には不思議な力があり、ひらひらと美しく舞う紙吹雪とともに、穢れが身体からはがれるのが見えるようです。一年の区切りをつけて、思いを「行動」という形にすることはとても大事なんだと思います。

舞い落ちた紙吹雪。

終わった後は気分もさっぱり、良い年を迎えられそうです。

無事に年を越せるのは幸せなことですね。

 

今年になって何を書いていいかもよくわからないまま始めたブログですが、思いがけずたくさんの人に読んでいただき、コメントもいただきました。

本当にありがとうございます。

来年もぜひ遊びにきてくださいね。

皆さま、良いお年をお迎えください。

参拝客に大人気の「なでうさぎ」。

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現実は正解だ。 ~TBSドラマ『赤めだか』~

2015-12-30 21:53:17 | つぶやき

 

先日オンエアされた『赤めだか』。

『下町ロケット』にも出演していた立川談春の内弟子時代のお話です。

冒頭の言葉は立川談志(ビートたけし)が弟子の志らくに

「嫉妬とは何か」を教えるシーンでのもの。

「よく覚えとけ。

現実は正解なんだ。

時代が悪いの世の中が悪いのといったところで

現実は変わらない。

現実は現実だ。

その現状を理解し分析しろ。

そこには必ず なぜそうなったかという原因がある。

それが認識できたらあとは行動すればいいんだ」

 

現実は正解だ。

一年を総括しようかというこの時期に聞いたこの台詞はインパクトがありました。

今、手元には満足も不満も両方ありますが、

そのすべては自分の行動の結果。

現状を見つめ、奢らず腐らず、来年も淡々と行動を積み重ねて行きたいと思う年の瀬です。

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大丸心斎橋回顧展

2015-12-29 19:44:57 | 大阪

本館7階にて開催中。明日まで。

 

昨日に引き続き、大阪・大丸心斎橋店のご紹介です。閉館セールに併せて、大丸心斎橋店の歴史を辿る回顧展も開催中。貴重な写真や創業当時の大丸の店を再現したミニチュアなど興味深い展示です。設計図や歴代のポスター以外は写真撮影OKということで、こちらでもバシバシ撮ってきました。

建築中。

これは空襲の後でしょうか。

レストランのにぎわい。

明治くらいでしょうか。

圧巻は1726年に開店した大丸呉服店の様子を再現したミニチュア。とても丁寧に作られていていつまで見ても飽きません。

1996年制作ですが、保存状態も素晴らしいですね。

大店のお嬢様がゴキゲンでお買い物。「特注 大勉強中」です(笑)

「大」の屋号は同じです。

獅子舞が華やか。

繁盛してます。

招き猫がカワイイ。

 

大丸呉服店はまさにこの心斎橋に開店したそうです。本館が一時閉館するからと言ってその歴史の重みが変わるわけではないですが、やはりスタッフも客も名残惜しいのでしょうね。この景色を一人でも多くの人に見てもらいたいという思いがあちこちに溢れていました。

いよいよ明日閉館。本館くん、長い間ご苦労様でした。

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しばしのお別れ ~大阪・心斎橋 大丸 本館~

2015-12-28 23:07:03 | 大阪

最後に撮影を許された貴重な内部の写真。

 

大阪・心斎橋の大丸本館が今月30日で改装のため閉館になります。1933年に完成した大正モダンを代表するヴォーリズ建築。外観と1階のステンドグラスが華麗な百貨店です。

築百年近くが経過して老朽化が進み、顧客の安全を重要視した苦渋の決断だとか。閉館の前にぜひ目に焼き付けておきたいと本日行ってきました。

普段、店内は撮影禁止なのですが、閉館を間近に控えた今日は、利用客の邪魔にならなければOKという最大のチャンスタイム。バシバシ撮ってきたので、とりあえずずらっと並べてみたいと思います。

不思議の国のエレベーター。

ゴージャス!

ステンドグラスは外せません。

ドアのノブには「おす」と「ひく」の文字が。

エントランスの休憩所。

天井の模様は琳派風味の教会テイストといったところでしょうか。

さすがの外観。

御堂筋側と南北の側面の外観は保存されるそうです。

 

貴重な一階の内装も保存の方向で調査・検討とのことですが、果たしてどれぐらい残ってくれるでしょうか。リニューアルオープンは平成31年の予定。

それまで、しばしのお別れです。

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間(はざま)の静けさ ~京都・光悦寺~

2015-12-27 21:35:53 | 京都

非日常へといざなう道。

 

東山魁夷をめぐる旅で光悦垣をご紹介しましたが、光悦寺はその他にも見どころがたくさんあるところです。

奥が見えない長い道、その後の休憩処、次々と趣の変わる風景。日本の自然の繊細さと豊饒さに触れられるところです。

不思議な形の溝と程よい目隠しになっている木々。

細く長い道を進むにつれ、自然と心が落ち着いてきます。

こんなに寒い季節にも芽吹きが。

そして開かれる光悦垣のお庭。

大胆な骨組みと竹の色使いがモダンな光悦垣。

穏やかな山の風景に人間の粋を凝らしたしつらえの庭が沁みます。ITとか現代科学といったものが小手先の不粋なもののような気がしてきて、ここに住んだら仕事なんかできないと思いました。思考がテクノロジーとか効率とかの方面に行かないです。

一番左が鷹ヶ峯。

鷹ヶ峯をのぞむ長椅子の敷石。

こんなところに茶室があるなんてなんという贅沢でしょうか。

 

光悦垣の向かい側、少し奥まったところに光悦の墓があります。

周りを木々に囲まれた背の高い凛々しいお墓です。頭上で鳥の声がかまびすしいのは木のせいだけでなく、光悦の人柄かなと思いました。

好奇心だけで訪れたような人間ですら、とても温かく迎えていただいた気がします。

想像ですが、光悦は、穏やかな正統派とでも言うべき、とても折り目正しい人だったのではないでしょうか。

大家として畏敬の念を抱かれながら、同時にとても親しみやすい部分もあった気がします。作品は好きでも作った人物を気に留めたことはありませんでしたが、ここにきて光悦が大好きになりました。単純ですね(笑)。

次はぜひ、雪をかぶった光悦垣を見に来たいと思います。

 

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