ぶらっとJAPAN

おもに大阪、ときどき京都。
足の向くまま、気の向くまま。プチ放浪の日々。

水無月

2016-06-30 13:00:00 | グルメ

よみがえりの水が自慢です。

 

夏越しの祓いで気に入っているもうひとつの習わしが『水無月』です

平安の昔には、氷室で貯えた冬の氷を宮中に奉納する習わしがあって、当時の庶民には手の届かないあこがれであった氷片にちなんでつくられたお菓子だと言われています。

今年はぜひ京都の水無月をと思っていたら、なんと松尾大社の境内に出張していたお店があり、まよわず購入

『松尾山大杉谷より湧出する清泉(よみがえりの水)を持ち頂き』、作ったものだそうです。

甘めの餡によけいな混ぜ物のない素朴な歯応えで、その中に澄み切った水の味わいを感じます。

え? コピーにひきずられてる?

いえいえ、そんなことはございません。本当に、清らかな水の味がして、気持ちまで清らかになりました

半年間でたまった疲れをリセットし、明日からまた頑張れそうです

 

 

 

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夏越しの大祓 2016【松尾大社】

2016-06-29 18:40:57 | 京都

みなづきのなごしの祓する人は千年(ちとせ)の命のぶといふなり

松尾大社に行ってきました

『夏越の祓い』の神事は30日施行ですが、半年間のけがれが祓えるという『茅の輪』は6月28日~30日の3日間くぐることができます。

雨の境内はとても静かです。

古事記にその記述がある大祓いですが、実は応仁の乱以降一度途絶え、復活したのは明治時代なんだとか。それでも200年弱ぐらい前ですか。また、松尾大社では「お祓いさん」と呼ばれる茅の御裾分け(?)をいただくことができます(志納)。

足下が悪くても参拝客はちらほら。傘をささずに茅の輪をくぐっている方がいらして、えええっと思いましたが、いざやってみると、確かに傘が隔てのように感じられて、結局、自分も傘をささずに(カメラだけ死守して)くぐりました左、右、正面と8の字を描くように3回くぐるのがお作法です。

生きていくことはけがれることだと受け入れて、時を区切って自らを律していこうとした昔の人は立派ですね。

そして、とても健全な気がします。

この空気のすがすがしさの理由の一つは、松尾山から湧き出る清らかな水の存在にある気がします。

茅の輪だけでなく、ふり続く雨がこの半年分のけがれを洗い流してくれたようで、帰る頃にはとてもさっぱりした気持ちになりました。

6月も明日で終わり。

いよいよ夏がやってきます!

 

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旅に病んで・・・

2016-06-28 22:09:39 | 大阪

現代の旅路。

 

御堂筋の南御堂前のグリーンベルトに、ぽつりとある石の碑。

知る人ぞ知る芭蕉終焉の地の目印です。元禄7年(1694)、芭蕉はこの付近にあった「花屋仁左衛門」の貸座敷で51歳の生涯を終えました。

確かに『芭蕉翁終焉』とあります。

 

なぜこんなど真ん中に? と思ったら、昭和5年からの御堂筋拡張工事で、道が広がってしまったからなんですね。かつてはこのグリーンベルトが道の端でした。

大阪をでっかくしたるでぇ! という意気込みと、でも、ま、歴史は大切にせなあかんな、という律儀さが交錯した落としどころがこの石の碑なのでしょうが、正直いって、実物を見る限り、ビミョーな結果です^^;

それでも、司馬遼太郎氏しかり、ドナルド・キーン氏しかり、文学を志す方が一度は訪れる場所ですから、芭蕉とその時代を知る貴重な手がかりであることは間違いないようです。

いまは、何を見てますか?

過去の痕跡を残す、また辿ることは時に単なる感傷ではと思うこともありますが、それによって、自分という人間の体や思考、言葉の源を知ることができる。この世界できちんと根をはるために、自己が無意識に必要としている作業なのかもしれません。グローバル化の加速と地形や遺跡をめぐるプチ旅が人気なのは無関係でない気がしています。

 

 

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てらまち点景

2016-06-27 21:47:54 | 京都

ブラタモスポットとしても有名な壁に刺さる鳥居^^

 

少し間が空いてしまいました

このところ出歩く時間が取れずにおります。というわけで、去年撮った写真から京都の寺町通のご紹介です。

撮影が1年前で、すでにこのブログに載せた写真もあるかもしれませんが(もしかして全部?)、書いた本人も覚えてないので、もし重複していてもなにとぞご容赦を

そろそろ祇園祭りが近づいて来ましたが、阪急河原町駅から京都市役所(くじ改めが行われる場所)へ抜ける近道がこの寺町通。もともとは豊臣秀吉が、都に点在していたお寺をここに集めたのが名前の由来だそうで、いまでも通りの両脇にたくさんのお寺があります。

なかでも有名なのがこの錦天満宮(の鳥居)。これ、ほんとうに建物の壁を貫通していて、お店の中で鳥居の先を見ることができるんです。ブラタモリの初回でも紹介されていましたね。

ほかにも

グッと庶民的な矢田地蔵尊。

日蓮が門前で説法をする本能寺。

などなど、バラエティーに富んだお寺が目白押し。ちなみに本能寺はあの『本能寺の変』があったお寺ですが、事件当時は別の場所にありました。

京都っぽい老舗。

1663(寛文)3年創業!の大老舗。

鳩居堂は文房具のイメージが強いのですが、お香も有名なんですね。無粋な人間は入っても買う物がないのですが、通りがかると入らずにはいられません(笑)

こうして見ていると、伝統のお店しかないように思われがちですが、意外に外資のアパレルメーカーなんかもあったりするんです。東京の表参道みたいな感じ。でも建物は古いので、独特の京都感です。

今やどこにでもある外資系カフェ。でも、京都らしくこの日(祇園祭の当日)は甘酒を販売していたと記憶します。

妙にかわいかった蛙ランプの背中。

祇園祭り本命の山鉾たちは道路を通るのですが、少し時間をずらして「花傘巡行」なるものがありまして、子供たちがこの寺町通を練り歩きます。これはこれで可愛らしく楽しい行事です。

祇園祭りに行かれる予定のある方は、ぜひ寺町も覗いてみてください

 

 

 

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偽札の見分け方【日本銀行大阪支店見学ツアーその3】

2016-06-23 22:05:03 | 大阪

役目を終えたお札たち。寿命は千円札で1年、それ以外は4~5年だそうです。お土産にいただきました

 

旧館から新館の間にあるクスの木とイチョウの木。実はこちらにも歴史がありました。樹齢100年以上のクスの木は豊臣秀吉の時代、大坂城からの距離20町(2.2km)を示す目印として植えられたものの子孫だと伝えられています。一方、イチョウの木は樹齢200~300年と推定され、江戸時代に島原藩蔵屋敷の中にあったものを移築したそうです。大名の蔵屋敷が多かった中之島ならではのエピソードです。

最後にやってきたのは体験コーナー。日本銀行大阪支店の歴史をたどる資料や、お札を運ぶパレットや紙幣と金が交換できた時代の秤量器などが展示されています。パレットで運ぶお札の量は1台40億円 もちろん模擬券ですが実際に積まれていました。ホームセンターでペットボトルの箱が積まれるごとく、こんなにどっかりと1万円札が乗った台を日夜運んでいる人がいるなんて信じられません。こちらは触れないですが、別室には体験用の1億円の束が置かれていました。

ところで、模擬とはいえ、こんなにお金があったら、とリアルに想像できるだけで不思議にテンションはあがってしまうもので、一緒にまわっていたおじさまたちがにわかに活気づき(笑)、嬉々として1億円の束を持ちあげあいっこしている姿が妙に微笑ましかったです。もちろん、私もしっかり持ちあげてきました A3のコピー用紙一束よりも少し大き目なくらいですが、遙かに軽かったです。

さて、ここで教えていただいたのが偽札の見分け方。見学者全員が千円札を手元に用意して実習です。まずはお馴染みの透かしの技術から。真ん中に野口英世の顔が浮かび上がってくるのは良く知られていますが、もうひとつあるのをご存じでしょうか。野口英世の左肩上の辺りに縦に一本、棒の透かしが入っているんです。すき入れバーパターンとよばれるこの棒は、5千円札には2本、1万円札には3本入っています。

続いて傾けてのチェック。左下の枠の中にパール印刷による「千円」という文字が、さらに傾けると代わって「1000」の数字が浮かび上がってきます。高額紙幣だと花の模様や日銀のマークといったさらに細かい模様が浮かび上がってくるようになっています。

そのほかにも、右上の線の間にマイクロ文字で「NIPPON GINKO」と書かれていたり、印刷インクも表面に盛り上がるように印刷されているなどさまざまな工夫が。面白かったのが、表の印章には特殊発光インキが使われていて、紫外線を当てるとオレンジ色に光るんです! これは知りませんでした

 

さて、3日間に渡ってお送りしてきました日本銀行大阪支店ツアー、いかがだったでしょうか。

日常業務から明治へのタイムスリップ、そして楽しい体験コーナーと盛りだくさんの1時間20分。とっても面白いツアーでした。何気なしに使っていたお金ですが、これからは見るたびに偽札チェックをしてしまいそうです

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