ぶらっとJAPAN

おもに大阪、ときどき京都。
足の向くまま、気の向くまま。プチ放浪の日々。

祇園祭2018 ほこたて

2018-07-11 22:13:21 | 京都

日常の隣で祭りが始まる。。。

 

ずいぶんと間が空いてしまったのに訪れてくださった皆様ありがとうございます

誠にご無沙汰しております。

あまりに間が空いてしまって復活のタイミングがわからず、ネタを拾っても書きあぐねておりました。

が、今年もやってきました祇園祭。

書くなら今でしょ! と、えいやっと投稿です。

本日のお目当ては鉾立て。しかも私の中の大スター長刀鉾にロックオン

お昼頃着いたらけっこうな人だかりで、どう見ても仕上げの最終段階です。

上の画面左奥に見えるのは、いつもは天高く高嶺の花の長刀さま 未だ布に包まれているもののお姿を間近で見る絶好のチャンス。とは言え立ち上がる姿は「引き」でみたい! 悩んだ末、今年は(笑)その場でじっと我慢を選択です。

背中のロゴが誇らしげですね。

鉾の底に当たる部分に手押し車の引手のような木組みがついていて、それに綱を渡し、てこの原理で立ち上げるようですが。。。

反対側の綱の先にさらに鉄のワイヤーをつけ、それをジャッキで巻きあげるようです。ベースは木材や綱なのですが、要所では無理せず現代の道具を使っているみたいです。しかしこの長さ。相当重いんでしょうね。

写真は車がいないところを狙って撮っているのですが、交通規制をしている訳ではないので、実際は作業中も横をばんばん車やバスが通って行きます。一度、いよいよか! というところで無情にも目の前にバスが2台止まり焦りました^^;

(ただ、実際に立てる時に視界がさえぎられなかったことを考えると、「いよいよ」の時には規制をかけているようです。)

が、綱をセッティングしたり、お清めをしたりと色々手順があり、動いたのは見始めてから約40分後。

合図とともにジャッキを動かし始めると、鉾本体から綱と木が軋む音が聞こえてきます。文明の利器を使ったとしてもこの大スターを動かすのは並大抵のことではないのです。そして……。

上がった!

先端がしなっているのがお分かりになりますでしょうか。バランスを取りながら少しずつ、ほんとに少しずつ立ち上がっていきます。

ぬおおおお。

がんばる。

行けーっ。

そして……。

拍手喝采!!

直前に竹を並べ、その上にそっと着地したのが印象的でした。

毎年のこととは言え、改めて人間の力って凄いですね! 病という災厄を避けるための祈りを形にし、作り続けることでそれを芸術にしてしまった。人間の持つ真実、善良さ、美を表現するひとつの完成形ではないでしょうか。しかも昔の人はこれを機器に頼らず人力で成し遂げたんですから(現代人より技術は数段上だったと思われます)ほんとに敬服します。

今日は、この長刀鉾を筆頭に、日が暮れるまでに、他の鉾たちも次々と立ち上げられていきました。

京都のアツイ夏の始まりです。わくわくしますね!^^

そしてまた遠い存在になってしまった長刀さま

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梅とねこ【梅宮大社】

2018-03-14 19:28:03 | 京都

いい天気です♪ 

当ブログにお越しくださる皆さま、ご無沙汰しております。お元気ですか

菜の花を愛でてからあっという間に梅の季節となりました。本日訪れたのは梅宮大社。松尾大社駅からまつおばしを渡って直進すること約7分。こじんまりとした、でも歴史を感じさせるかわいらしいお社です。

作りは松尾大社と似ていますね。

本日のお目当ては梅の花もさることながら、ここにいる猫ちゃんたちに会うこと^^

動物写真家の岩合光昭さんも訪れたそうで、すっかり有名ですね。

はい、いらっしゃいました

こちらは完全にお休み中。

このお社にいるのは野良ではなく住職さんの飼い猫です。たくさんいるらしく、白猫ちゃんたちだけでなく、扉の中から飼い主さんに押し出されるようにさらにもう一匹がお出まし。

おお、なんかテレビで見たことある景色!

人気を心得ているのか、彼(彼女?)は縁側に出るや、さっそく毛づくろいを見せてくれました。

上手になめます。

人慣れしているのか、存分にシャッターを切らせてくれましたが、ひととおり毛づくろいが終わるとさっさと軒下に退場なさいました。うーん、プロです。

もちろん、梅も忘れずに。

この後お庭を拝観しました。回遊式庭園で気取りすぎない雰囲気がとても居心地よかったです。梅は上品な香しさと、背が低いので間近に花を観賞できるのが楽しいですね。

目を上げると、1羽のシロサギが優雅に羽根をおさめて木に止まるのが見えました。そのゆったりとした呼吸に、これが自然のリズムなんだよな、と改めて実感。街の喧噪に身を置いていると、ついつい忘れがちです。

お庭には梅だけでなく、たくさんの花が植わっているそうです。季節を変えてまた来たいと思います

 

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地図の読めない女、師匠に出逢う。

2018-01-21 08:08:00 | 京都

ラインベックにいた人形たち。

当ブログにも何度か書きましたが、私はとても方向音痴です。

昨日のラインベックに行った時も、最寄りのバス停に降り立った瞬間から方向を見失い、住所のメモを片手に何人もの人に道を尋ねました。丁寧に口頭で説明してくれる人、スマホで住所検索してくれる人、皆さんとても親切でしたが、極めつけは警備員のおじさん。

「京都はね、町名を聞かれてもわからない」

とまずはクールな回答。問われるまま住所に書かれている通り名を2つ告げると、目の前を横切る道路を指して、

「これが中立売(なかたてうり)通り、そして縦に走っているのが大宮通り」

今度は明解に説明してくださる。さらに、

「で、こっちが北」。

が、南北を言われても方向音痴の人間は、その意味するところがまったくわからないので

「あのー、住所は『中立売上ル』とあるんですけど、『上ル』はどっちに行けば?」

恐る恐る尋ねたら、おじさん間髪入れずに

「上るは北、だからこっち!」

ビシッと示された方向に歩いて行ったら、……あった!

それまで散々その辺りをうろついても全くたどりつけなかったのに

京都歩きの神髄をみた、と思いました。地図の読めない女、ついに卒業か!?(ただし京都限定)

結果は近日公開(具体的には未定(笑))。しばしお待ちを

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倒木更新

2017-07-20 20:23:39 | 京都

 

さて、インドア修行中の第1回目は京都を舞台にしたドラマ『京都迷宮案内』です。橋爪功さん扮する京都日報の杉浦記者が事件を追って京都市内を縦横無尽に駆け巡る人気シリーズ。リュックを背負って文字通り市中を疾走する杉浦記者と、同僚の記者や同居人との掛け合いが楽しく、たくさんのシリーズが製作されています。 

本日ご紹介したいのは『新・京都迷宮案内5』の「倒木更新」の回。

昔かたぎの大工・森田(大杉蓮)が口論をして飛び出した若い弟子を探すため解体屋に就職したものの、自分が初めて父親と一緒に作った家が解体されることになって……というお話です。 

オリジナルの放送は10年ほど前。当時はまだ関東に住んでいてリアルタイムで視聴し、その時は初老大工の悲哀にフォーカスして観ていたのですが、今回、再放送で見直して、実は京都ならではのテーマを含んでいるのだと思いました。 

もったいない精神が尊ばれた時代から、綺麗で清潔、そして便利という概念が生活の基準になって、「まだまだ使える」ものを捨ててしまうことが普通になりました。戦争で焼け野原になり、そもそも西に比べて歴史が浅い関東平野(東京とその近郊)は、短いスパンで取り壊し、新しいものを作ることへの抵抗が少ない気がします(もちろん下町など昔の風情が残るところもありますが)。私自身、住んでいる頃は、そうした現場を目にしても感傷的になることはありませんでした。 

一方、京都は歴史的建造物や寺社仏閣を含め、古い建物がたくさん残っていて、数は減ったとは言え、町家もまだたくさんあります。歩いていても、思わず立ち止まって眺めてしまうこともしばしば。建物に愛着が湧くのです。けれども、生活様式は昭和半ばに激変し、また、さまざまな技術の進化を経た今、現代人が町家や古い家にそのまま住むのはなかなか難しい。もったいないからと丁寧に手入れをし、昔ながらの不便さを我慢する忍耐は現代人にはありません。もちろん、そうした古い家にだって、建築当時の技術の粋が凝らされ、十分使える良い家なのでしょうが……。結果、空き家が増える。

最近はリノベーションが定着し、アーティストが改装して住むなど、生き延びる方法も出てきたようですが、このドラマの制作当時は、まだそういうことも進んでいなくて、解体どころかほったらかしの古い空き家も多かったのではないでしょうか。 

ドラマを観ていて意外だったのは、解体されるくらいなら自分で火をつけようと、思い余って思い出の家に忍び込んだ森田に対して、家を守るために奔走すると(私が勝手に)思っていた杉浦記者が、「老いたえぞ松は静かに倒れるべきだ」と、解体を受け入れるよう説得することです。 

無責任な観光客目線では、日本文化を伝える建造物は残してほしいですが、実際に生活する人々にとっては、残すことが必ずしも正解ではない。地球のスペースは有限で、生まれたものをこの先すべて残していくことは不可能です。やはり古い世代はある時期が来たら退場して、その場所をあけるべきなのでしょう。 

でも、そうして捨ててしまうにはあまりにももったいない文化が京都の生活にはたくさんあります。そうしたジレンマは、実際に京都の町を歩くようになって切実に感じることです。 

残念ながら思い出の家は解体されてしまうのですが、森田は無事、弟子を探し出し、二人で心機一転、再び工務店を始めます。森田から弟子へ。その技術と思いは確かに受け継がれていくことが救いとなっています。 

最後に、このドラマに登場する幸田文の「倒木更新」(『木』新潮文庫)は、日本の木にまつわる大好きなエッセイです。このエッセイがドラマの中で紹介されたのがとてもうれしかったことをつけ加えておきます。

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がめつい女【御金神社】

2017-07-14 21:02:49 | 京都

鈴なり。

 

久しぶりの京都で、このところパッとしない生活に活を入れるべく、神社でご利益を賜ろうと探していて目に留まったのが『御金(みかね)神社』。

日本唯一の『金運上昇』の神社だそうです。

そんなわかりやすいご利益の神社があるなんて

というわけで早速訪問です

二条城の近くなのですが、付近は普通の町並み。そこへ忽然とキンキラキンの鳥居が現れます。

ためらいもなくゴージャス

周りは閑散としているのにここだけ人だかり。大きなスーツケースを引いている人もいて、全国的に有名な神社のようです。こちらの祭神は金山毘古命(かなやまひこのみこと)という鉱山、鉱物の神様で、元々は全ての金属類を加護する神様なのですが、それが転じてお金にもご利益があるとして崇められているのだそうです。

実は、本日のお目当てはお参りだけでなく、金運上昇パワーを持つという『福財布』。大変な人気で売り切れることもあると聞いていましたが、 幸いにも「本日は福財布あります」の貼紙が。とは言え、次々と訪れる皆さんもおそらく同じお目当てと思われ、ぐずぐずしている間に売り切れるのではと、参拝の列に並びながら気が気ではありません^^; 普段、神社などにお参りするときは、それなりに敬虔な気持ちになって、厚かましいお願いなどはしないように心がけているのですが、今日ばかりは願う気満々。金運という直球ど真ん中の煩悩に振り回されまくりです

念入りにお参り(そしてお願い)をした後、無事に福財布をゲット。それでも飽き足らず、最後に絵馬を奉納してきました

ご神木のイチョウにあやかったイチョウ型の絵馬。

金運上昇の願いで頭がいっぱいで、ご神木のイチョウの木を見てくるのを忘れました

福財布に目がくらんで、大混乱のまま帰りましたが、これもまた「お金に惑わされず、堅実な人生を歩みなさい」という深い教えだったのかも、と思えば、まあ訪問の意味もあったかもしれません。しかし、煩悩のパワーは凄いですね。我ながらびっくりです

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