ぶらっとJAPAN

おもに大阪、ときどき京都。
足の向くまま、気の向くまま。プチ放浪の日々。

夏越の祓(なごしのはらえ)

2015-06-30 23:24:39 | 大阪

 本日六月の晦日は、一年の折り返し地点。この半年で体についた穢れを祓い、残りの半年を無病息災に過ごすために夏越の祓が行われます。関東ではあまり聞いたことがないなと思っていましたが、神田明神では行われているようです。でも、全国共通の神事ではないかもしれません。京都では下賀茂神社などが有名です。人形(ひとがた)に名前と年齢を書いて水に流す形代(かたしろ)流しを行うところもありますが、私が本日行った大阪・道修町の少彦名神社(すくなひこなじんじゃ)では、水に流す代わりにお焚き上げになってました。先日、近所の東洋陶磁美術館に行った時に既に人形は納めておいたので、神事には冒頭にちらりと参加しただけです。本来、そういうぶしつけはいけませんが、どうしても行かねばならず、失礼させていただきました。ちなみに平日の昼間ながら結構な人出でした。

伝統ある行事にもゆるキャラは欠かせません。

神事の冒頭で、大祓神歌を唱えます。

『水無月の夏越の祓する人は / 千歳の命延ぶ登いうなり

思ふことみなつきねとて麻の葉を / 切りに切れいても 祓ひつるかな』

 たぶんこの後、納められた人形を順にお焚き上げしたと思われますが、残念ながら見届ける時間がありませんでした。所用を済ませた後に引き返し、改めてお参りをしてから、神事終了後の境内を遠くから撮らせていただきました。

手前に見えるのは『茅の輪』。これをくぐるのも穢れの祓いになるのです。その向こうにお焚き上げされた人形たちの灰が置かれています。

 もう一つ、夏越の祓の日には「水無月」という和菓子をいただく風習があります。京都発祥のようですが、宮中の人が暑気払いに氷を食べていたのを、当時氷が高級品だったので、庶民は氷の代わりにういろうを食べたのが始まりだとか。上にのっている小豆は「魔滅魔滅しく(まめまめしく)」という意味があるそうです。こういう季節ごとの行事は良いですね。イベントは文句なく楽しいし、同時に、人間は年を重ねていくものだと折々に意識させる、賢い知恵だと思います。

抹茶あじ。

 関西は午後から雨でした。街の祓いもばっちりです(^^)/ 明日から7月。気持ちも新たに、ぶらっとしまくりたいと思います!!

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

超絶刺繍II ~ 神戸ファッション美術館 ~

2015-06-29 22:50:30 | アート

 六甲アイランドには3つの美術館があります。1つ目は昨日ご紹介した小磯記念美術館、それから神戸ゆかりの美術館と今日ご紹介する神戸ファッション美術館です。3館とも歩いて移動できる距離で、半券提示で相互割引が受けられます。(ファッション美術館と神戸ゆかりの美術館は併設)。という訳で、小磯記念美術館と同じ日、神戸ファッション美術館の「超絶刺繍II」展にも行ってまいりました。

宇宙船みたいな美術館。

 いくつかにパートが分かれていて、一番最初はインドや中近東の王族のシャツやスカートといった衣服です。とにかく細かい模様の刺繍がびっしり。あんまり細かすぎて刺繍じゃなくて染物に見えちゃう(^^;)ビーズもびっしり。 王様のシャツなんて、糸が細すぎてどうやって織ったかわからないそうです。はっきり言って、もう見栄と執念しかないわけですよ。熟練した「大量の」技術者と、財力と根気がなければできないし、しかもそんな人たちを自分が着る一着の洋服のためにだけ働かせるっていう、相当な権力者じゃなきゃムリです。解説にも「現代では作成不可能」って書いてありました。

 第二のコーナーは日本の着物。こちらも負けていません。一針一針みっしり鶴やらお花やらが刺繍されていました。友禅と組み合わせてというのがありましたが、はんなりとしてとても日本的な美です。帯も素敵でした。一幅の絵みたいです。葵のご紋がはいった絽の着物がありましたが、徳川家ゆかりのものなのでしょうね。やはり対外的に「見せる」(美しさだけでなく、権力も)ことが必要だったのでしょうか。

 ここまででも十分ため息ものなのですが、今回の目玉は実はこの後の祇園祭りの山鉾と長崎くんちの傘鉾に使われる幕の刺繍です。もちろん大きいのもありますが、なによりその意気込みがすさまじいです。下絵の時点で、彩色からデッサンからすでに力が入ってる。前二つのパートは、最終的に個人の嗜好を楽しませるものだったのに対して、こちらは神に捧げる供物ですから、心構えが違うのです。色味と言い、躍動感と言い、超ど級です。日本人のこの感覚はなんなのでしょうね。宗教と言うのともちょっと違う。でも、自分を超える何かに全精力を持って対峙するこの心持は自然の脅威を身近に感じてきたからなのでしょうか。

超絶刺?Ⅱ-神に捧げるわざ、人に捧げるわざ-

【1】万屋町傘鉾垂 蛸  塩屋熊吉 1848年復元 万屋通り町会蔵 【2】万屋町傘鉾垂 海老 嘉勢照太 2004年復元新調 万屋通り町会蔵 【3】万屋町傘鉾垂 ふぐ 塩屋熊吉 1848年復元 万屋通り町会蔵 【4】長刀鉾下水引「緋羅紗地 五彩雲麒麟図 刺繡」 2008年復元新調  公益財団法人長刀鉾保存会蔵 【5】レティキュール 1830-40年頃 イギリスあるいはフランス 神戸ファッション美術館蔵 1967年 神戸ファッション美術館蔵 【6】女性用スカート(ガガラ)生地 19世紀末-20世紀初頭 インド グジャラート州あるいはラージャスターン州 神戸ファッション美術館蔵【7】イヴニング・ドレス キャロ姉妹店 1909年頃 神戸ファッション美術館蔵 【8】イヴニング・アンサンブル  エルザ・スキャパレリ 1937年頃 神戸ファッション美術館蔵 【9】コート ANREALAGE 2008-09A/W COLLECTION 「夢中」 株式会社アンリアレイジ蔵 【10】松竹梅鶴亀吉祥に蓬菜山文様総刺繍打掛 江戸中期 株式会社キーワーク蔵(ファッション美術館ホームページより転載)

 続く長崎くんちも圧巻でした。浅学で、「長崎くんちって長崎君の家がどうしたの?」とか思ってましたが(笑)、大きなお祭りなんですね。

 金糸銀糸だけでなくビードロや鼈甲など舶来ものを惜しげもなく使ったリアルな魚の刺繍とかなんですが、江戸時代のビードロで作った目玉だけ残っていたりして、とても怖い(^^; くんちは、幕だけでなく、帷子とか前掛けとか人が着るものも見事にデコレーションされていて、これって発想はデコトラと同じだよなぁと思ってしまいました。精霊流しもそうですが、長崎って外国のものに触れる機会が多いせいか、行動がいちいち花火みたい。ぱーっといっとけみたいな、どこか大陸的です。派手じゃなければ、男がすたるぜぃっ。パラリラパラリラ。なんて(笑)。アフリカの鳥だって喧嘩するときは派手な色になったりしますもんね。パワーと派手さは一心同体ってところでしょうか。

 今回、傘鉾「魚尽くし」の復元ということで、現代作家さんが造った魚の長崎刺繍が展示されてましたが、すべての製作に10年近くかかったそうです。現在継承者はおひとりしかいらっしゃらないので、時間かかってしまったんでしょうね。消えゆく技術なんでしょうか。もったいないことです。生活の糧とするには、労力がかかりすぎるということなんでしょう。

 日本の二大祭を見た後は、がらりと変わってヨーロッパの宮廷服の刺繍でしたが、すでにお腹いっぱいの私はほぼ素通りでした。「ベルサイユのばら」にはまっているころなら目が星になって食いつきまくったでしょうが、今はもう「こんなの来ても疲れるだけよね」と夢のないコメントしか浮かばない・・・。あ、でもナポレオンとジョセフィーヌの戴冠式の正装を復元したマントはよかったです。ホントにマンガの世界でした。しかし、縁取りに使われたテンの毛皮の分量の多さにちょっとひきました。これのためにどれだけのテンたちがお星さまになったやら。人間て罪深い。

 結果、日本の祭りは凄い! というところに落ち着きました。祇園祭は来月ですね。ぜひ行ってみたいと思います。

六甲ライナーの車窓。乗るだけでテンション上がります!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小磯とゆかりの画家たち ~神戸市立小磯記念美術館 ~

2015-06-28 22:57:43 | アート

 神戸市には二つの人工島があります。1つ目のポートアイランドの誕生が1981年、そして今回訪れた六甲アイランドが1992年です。総面積580ヘクタール、完成までに20年! だそうです。凄いですね。計画的に作られた街らしく、近代的な建物と豊かな緑が見事に調和したとっても居心地のいいところです。外資の施設やインターナショナルスクールもあるので外国人の姿もよく目にしますし、最先端で、インターナショナルで、モダンなまさに神戸って感じの空間ですね。ここに、神戸のダンディズムを象徴するような洋画家、小磯良平の美術館があります。

  空調施設更新のため3か月ほど休館したあと4月に再開、満を持しての「美術館再開特別企画」だそうです。初めて来ましたが、左右にウイングをつけた回廊式の建物がまずきれいです。中庭に、移築された小磯良平のアトリエがあります。神戸でよく見かける洋館風のまいっちゃうくらいオシャレな建物です。画伯お気にいりのグリーンがたまりません。使っていた絵の具やらモチーフの小道具などを置いて、可能な限り正確に再現されています。私は時間が合わず聞けませんでしたが、1日2回11時と15時にスタッフの方のアトリエ解説があります。椅子がふつうの事務所で使うようなキャスター付きの地味なグレーのものだったのが意外でした。でも、棚とかはヨーロッパ風でさすがにオシャレでした。なんか、オシャレしか言ってないし(^^;

 

画伯こだわりのグリーンのフレームが眩しい。

 別の美術館で小磯画伯の作品は何度か見たことがありますが、キレイだけどもおとなしすぎてインパクトにかける、という印象でした(素人のくせに失礼なコメントをすみません)。それが、ここで改めて見て認識がまったく変わりました。良いですね! そして、この人は骨の髄まで神戸の人なんだな、と。神戸を囲むなだらかな山のような大らかさを持つ画面はあくまでも柔らかな光に満ちて、外国の匂いが染み込んだ粋さが漂います。すっきりとした品の良さがものすごーくこの街に馴染むんですね。たぶん、同じような港町、横浜で見ても違うと思います。西の潤いと気温のせいでしょうか? チラシにも出てますが、自画像なんてちょっと嫌味なくらいダンディじゃないですか?(笑)。旧三田九鬼藩の旧家に生まれだそうですが、究極のおぼっちゃまはものすごく性格がいい、というのを地で行ってる感じです。余談ですが、小磯画伯も魁夷画伯と同じ、神戸第二中学出身で、東京美術大学に進学しています。小磯画伯の方が5つほどお兄さんですし、洋画家と日本画家という違いがありますので、接点はなかったようですけども、似たような時期に二人が神戸にいたのは興味深いですね。

 今回の展覧会、小磯画伯に関しては、初期の自画像から晩年の『御影の風景』までをまんべんなく網羅してあるので、画伯の全体像が見渡せます。小磯画伯と言えば美しい女性の肖像画というイメージですが、中にはセザンヌぽい静物画とかあったりして意外でした。初期の繊細な感じからしたら、最後の『御影~』とかだいぶ違います。キュビズムぽい、線より面、みたいな対象をざっくり固まりでとらえている感じ(素人の言うことですのであくまで参考程度にお聞き流しください)。

 とはいえ印象に残るのは肖像画です。モデルの内面までも表現する描写力はさすがです。外国人はちゃんと外国人の匂いを感じるのです。2次元でそれができるってすごいですね。

 ゆかりの画家たちに関しては、私はほとんど存じ上げない方ばかりだったので、とても新鮮でした。共通しているのはみなさんとても人柄が良さそうなこと。暗い色調の絵でも、陰惨な感じがなかったです。日曜の昼間にのんびり美しい絵を味わう、至福の時でした。

 小磯美術館通りの並木道。少し前までは曇っていたのに、ここに来たら天気までよくなりました。小磯パワーか!? カッコイイ~

 こんな素敵な場所がたったの500円! ミュージアムカードを買えば、1500円で1年間収蔵品展、特別展に何度でも入場できるそうですから神戸市もふとっぱらです。しかも日曜日なのにとても空いていました。足場が悪いのが難点といえるでしょうか。地元の人が羨ましいです。今日、ベビーカーを押して、さらに小さなお子さんを2人連れた女性が鑑賞しているのを見かけましたが、そういう風景が似合う美術館です。特別展は始まったばかり。天気のいい日に足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

東山魁夷をめぐる旅 6 ~ 京都 智積院 障壁画 ~

2015-06-27 20:22:59 | 東山魁夷

大書院に飾られている『楓図』のレプリカ

 

 魁夷画伯の作品に登場するのは、昨日ご紹介した「利休好みの庭」ではありません。そもそも絵画ですらなく、『風景との対話』というエッセイ集に書かれた幼少の思い出です。

 「私は画家になろうと志した時、日本画家になろうとは考えてもみなかった。・・・京都や奈良が近かったから、智積院の障壁画の当時は山楽筆と云われていた桜と楓の図に見とれたり、三月堂の月光菩薩の前に長い間、立ちつくしていたりしたこともあった」(新潮選書『風景との対話』)

 横浜で船具商を営む父のもとに生まれ、3歳で父の仕事の都合で神戸市西出町に転居した魁夷画伯は、少年時代を神戸で過ごしました。港や船、また神戸という土地柄から、旧制中学の上級になって画家を志した頃の新吉少年は、むしろ西洋音楽や西洋美術に傾倒し、持っていた画材も油絵具でした。

 そんな新吉少年が、智積院の障壁画に見とれていたのは不思議な気がしますが、逆に言えば、そうした表層の環境にとらわれることなく、新吉少年の目は、後年自分が追い求めることになる日本の美にまっすぐ向けられていたということでしょうか。桃山時代を代表するこれらの障壁画は、原始の力強い生命力にあふれています。

 当時は、狩野山楽の絵と考えられていたんですね。その後、等伯筆という説が定着するのに、どういった経緯があったか調べきれませんでしたが、いずれにしろ、等伯の切実なる野心も、息子久蔵の悲劇も全く関係ないものとして、純粋にその美しさに惚れ込んだというのが興味深いです。

 宝物館を訪れるたび、制服姿の新吉少年がうっとりと眺めている姿を想像します。1908年のお生まれですから、1910年代後半くらいでしょうか。昔とはいえ、10代の少年が、女の子やチャンバラなどには目もくれず、仏像や古い絵画にのめりこむのは、ちょっと異色な気がします。そんな新吉少年が素直に周りと馴染んでいたとは考えづらく、生きづらかったのでは、と思わずにはいられません。

 その後、戦争があり、高度経済成長があって昭和が終わり、時は流れて画伯は彼岸へと旅立ちました。けれど、障壁画は今でも美しいまま、私の前にあります。新吉少年が見たのと同じ景色です。

 画伯の原風景に出会える、貴重な場所です。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

鯉にハマる ~ 京都 東山 智積院 ~

2015-06-26 23:01:11 | 京都

  前に一度行った時の印象がすごく良かったので、半夏生を見に行った日に再び訪れた智積院のお庭。数年前、CMに使われたという話も聞くほど、その美しさで有名なお庭です。ところが今回の訪問は、サツキの季節にはちと遅く、しかも築山を整備中とかで、禿げ山とまでは言いませんが、スカスカしててちょっと期待外れ。この景色を東山一と思われてもね、って感じです。なんというか、潤いが足りない。

 ところで、こちらの池が濁っているのは周りの緑を綺麗に映すためだそうです。おかげで鯉も人目を気にせずのんびりできて、気持ちよさそう。

「利休好みの庭」と呼ばれていますが、作庭は利休ではありません。この地にはもともと祥雲寺というお寺があって、秀吉が3歳で夭折したわが子・鶴松の菩提を弔うために建立したものです。江戸時代に家康の命により、物故していた智積院の玄侑僧正に祥雲寺が与えられ、智積院として再興されました。智積院の正式名称は「五百仏山(いおぶさん)根来寺智積院」。以前、根来山にあったころ、秀吉と対立し、その軍勢の攻撃で灰塵に帰していたと言いますから、なかなか因縁深いものがあります。言われてみれば、すぐ隣には豊臣家ゆかりの豊国神社がありました。

 話を戻しますが、その祥雲寺建立のきっかけとなった鶴松の逝去が天正19年(1596年)9月、利休自害がその年の4月ですから、この庭が作られた時、利休はすでに故人でした。ただ作庭は小堀遠州という説があり、利休の茶の弟子であったことから、師を偲んで、師匠好みの庭を作ったのではないかと言われているそうです。

 前回の訪問では、ミニチュアの山河な感じがとてもよかったのですが、今回はそういう全体的な印象は捉えられなかったです。圧倒的に緑が足りなくてまとまりがない感じ。ちなみに、真ん中に流れる小さな滝は「水が去る」ということで「法」を表しているそうです。その前に僧侶の形をした羅漢石が置かれているというのですが、写真を見る限りでは判別がつかず(^^; 

むむむ・・・。

 そう言えば、前回は眺めている時にサギがやって来て、その姿がまた美しかったんです。鳥も近寄らない、落ち着かない雰囲気なのかもしれません。

 期待値が大きかっただけに少々残念な結果でした。

 だからという訳ではありませんが、今回は池の鯉に熱中。最近覚えたばかりの連写機能で撮りまくりです。動くものを撮るために、連写モードを使いたかったのですが、最近までピントの合わせ方がわかりませんでした(^^; ようやく設定できるようになり、かなりイイ感じです♪

 

 この池は縁側のすぐ下まで来ているので、見下ろせば池はほとんど真下です。たぶん、慣れているのでしょう、近寄って来る人は餌をくれるものと思い、急接近してくる可愛いヤツ。

ちょーだい♪

くれへんのかい!

あんさん、人間なんかほっといたらよろしいねん。―せやな。

 

意外に仲睦まじい鯉夫婦(たぶん)。

 以前、ここは池水回遊式庭園で、大書院をぐるりと池がめぐって、まるで池に浮かんでいるようだったとか。現在、大書院の裏側は水の代わりに白砂を敷き詰めた枯山水になっています。

 

長い回廊。

 書院の各部屋にある現代的な水墨画の桜や、可愛らしい童子の絵などの障壁画は見ごたえありました。利休好みの庭の前にあるのは、等伯の障壁画のレプリカです。国宝である本物は、別棟の宝物館で拝観できます。

 今後、築山は刈り込まれ、元の通りに戻るのには少し時間がかかるそう。復活が待ち遠しいです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする