ぼ~ざん工房
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 TOPICS  『ぼ〜ざん工房』は望山(水野敦之)の個人のBLOGです。


「気づき」と「できる」から始めるフレームワークを活用した自閉症支援—すぐに使えるワークシート用CD‐ROM付
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エンパワメント研究所

 
  【2013年度 自閉症教育・支援フレームワークセミナー予定(随時更新予定)】
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昨日は佐賀にある「ぷれしゃす」自閉症支援コンサルテーションでした。

今回は事前に「ぷれしゃす」より以下の要望があり、それを中心としたコンサルテーションでした。

・利用者の動き、職員の動きが計画通りにはいかない、調整が難しいことに対するアドバイス

・個別支援計画がなかなか運用されていないことに対するアドバイス

私のコンサルタントの仕事の流れに沿って解説します。


●まずは実態を把握する

上記2つの視点に対して即答することは危険です。その2つの要望の背景になっていることを1日かけて探っていきます。

多くのコンサルティ(今回ではぷれしゃす)は課題に関して注目していますが、その背景になる部分に注目がいかない場合があります。

私は、以下の内容をホワイトボードをつかって整理していきます。


Q 課題を解決する意味、つまり目的はどこにあるのか?

A 今回はこの2つのことを整理することで「利用者の自立やそのための療育を適切な形で設定したい」ということ


Q 課題の要因になっていることは何か?

A ・スタッフが、生活シナリオ、1対1エリア、自立エリア、遊びエリアについての理解、とくに目的やプロセスを理解していない

  ・スタッフへの指示やフィードバックの徹底がうなくいっていなかった




写真は課題をホワイトボードをつかってまとめた場面。

「フレームワークを活用した自閉症支援」の27頁にある3つの支援計画にそって板書構成しました。


●久しぶりのコンサルティ面談

コンサルタントとして、スタッフの個別面談をすることは控えます。しかし、今回は課題
が複雑で、代表と話し合って、個別の面談を関係スタッフとおこないました。

そのことで、それぞれのスタッフの優しさが、気張りすぎていることになり、スタッフ間の指示の徹底につながっていないことを整理し、役割の再確認を全体にスーパーバイズしました。


●学齢期支援の観察

実際の支援の現場を確認し、上記の課題とあわせて、基本のトレーニングの必要性と、分業しすぎることが全体の意識づくりの弊害になっていることを確認し、代表に、次回までに整理していただく目標設定を伝えいました。

・スタッフの動きに関する指示系統の再確認

・それぞれの役割を意識できるスタッフの役割・配置のシステムの再構築

・エリアの意味やプロセスの意味の再認識と付随するスタッフのスキルアップ


4月からスタートしたばかりですが、基本の構造化の実践を実施されています。

●スタッフ研修

最後のスタッフ研修では、あえて上記課題を避け(代表にゆだね)、自閉症の指導・支援に関する再確認をしました。

・指示の無いプロンプトだけの形は、本人の気づきや理解につながらない

・支援に一貫性を保てないと児童は混乱する

・本人の理解に合わせた支援と課題設定が必要である


ぷれしゃすについて

ぷれしゃすは今年4月から事業を開始したまだ若い事業所です。たくさんの課題も持っていますが、たくさんの可能性ももっています。

私が楽しみなのは、佐賀という地で、素朴なおねえさんたちが、どんな地域でもはじめられるモデルを見せてくれることです。

そのためには、本人たちも越えなくてはいけないハードルがたくさんあります。

佐賀の人たちが、彼らを優しく応援し見守って、そして勇気をもって彼らに機会を与えていただければと心から願っています。


【スタッフ研修の様子】



著書「フレームワークを活用した自閉症支援」では、上記の課題の参考になる生活シナリオに関してもイメージできる表や解説を載せています。(62~63頁)

「 フレームワークを活用した自閉症支援 」についてはこちら



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コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )




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コメント
 
 
 
Unknown (ぼうざん)
2011-08-07 10:08:35
課題を解説→課題を解決
 
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