韓国の朴槿恵大統領の支持率が史上最低の5%になり、特に若者の支持率は0%なんだそうですね。
そしてその理由が、大統領の友人の崔順実の娘の鄭ユラの梨花女子大学への不正入学なんだとか。
それが大統領不支持の理由になるという論理の飛躍がすごい。
新聞の記事(リンク)によれば、鄭ユラの不正入学とは次の通り
各大学には、「体育特技者制度」というのがあり、国際大会などで優秀な成績をあげたスポーツ選手を入学させることができる。これは、朴槿恵のお父さんである朴正煕が1972年に作った制度です。フィギュアスケートのキム・ヨナが韓国の名門高麗大学に入学したのも、この制度を使ったものでしょう(リンク)。
鄭ユラは、はじめ音楽や芸術関係の学校に行っていたけれども、才能がなかったのか、乗馬を始め、2014年のアジア大会に出場、団体戦で金メダルをとったとのこと。この実績によって、女子大学の名門、梨花女子大学に入学したのですが、この過程が疑惑の的になっている。まず、代表選手の選考大会で負けたのにもかかわらず代表に選ばれたこと。
そして、梨花女子大学はもともと特待生の対象競技に馬術を含めていなかったのに、この年から馬術を入れたこと。アジア大会の成績は、願書締め切りの後だったこと。鄭ユラのの傍若無人な態度は有名だったのに、面接で最高点をとったこと、など。
若者の怒りに油を注いだのが、SNSでの鄭ユラの書き込み。
「能力がなければ両親を恨むべき。お金も実力だ」
韓国語の「能力」と言う漢字語は、日本語とはちょっと意味が違います。
芸術や運動の才能というような意味ではなくて、「社会的な力」、簡単に言えば経済力です。鄭ユラは自分の「成功」が親の力、金の力であることをSNSに、臆面もなく書きこんじゃったのですね。
これに対する若者や、子どもを持つ親たちが怒り心頭に達したのは想像に難くありませんが、これが不正を許さない、という正義感に発したものであるかは疑問。むしろ、羨望や妬みによるものではないかと思います。
韓国の高学歴志向や、いい成績をとるためには手段を選ばない、自分の子どもだけがよければいい、という考え方は伝統的なものです。
最近こんな記事がありました。
【萬物相】「韓国人よ、おまえたちにはもうだまされないぞ」(リンク)
米国留学や大学院進学のための試験で、韓国人による不正が相次いでいるという記事です。その方法は、問題の事前流出、身代わり受験、スマホによるカンニング、時差を利用してほかの国で行われた試験問題を悪用、など何でもござれ。
鄭ユラ非難の裏には、金があれば自分もやりたい、うらやましい、という気持ちが潜んでいる。
崔順実や朴大統領の一連の騒ぎは国際的にみて相当恥ずかしいですけれど、崔順実の娘の不正入学を、大統領不支持に短絡させる韓国の若者の思考回路は、それ以上に恥ずかしいと思います。
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