犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

フィリピン便り~balut

2018-12-01 23:52:36 | その他アジア諸国便り

 フィリピンで語学研修中の三女が、インスタグラムに投稿していました。

先週、balutに初めて挑戦した。

ご飯のあと、私は体調があまりよくなかったので、barに向かう友人たちを見送って、タクシーで帰宅。タクシーの運転手とおしゃべりをしていて、「balutっていうの食べてみたいんだよね」って話していたら、まさにそのときbalut専門の屋台が、暗闇にポツンと浮かび上がった(なぜこのタイミングで?)。そこでタクシーに止まってもらって窓から顔出して15ペソ(約33円)で1個購入。

balutというのは孵化直前のアヒルの卵を茹でたフィリピンの食べ物。

買って帰ったものの、深夜に異国の地で孵化直前のアヒルの卵を目の前にしているというシュールすぎる状況に謎の恐怖を覚えて、フィリピン人の知り合いに電話。彼の指示で、調味料(ほんとは塩か酢らしいけど、わたしは持ってなかったので日本の「ふりかけ」)、ジュースと念のために吐くためのビニール袋を用意。

長い時間かけて、卵の上のほうの殻を割って中を見た結果、想像していたよりも大きな頭?らしきものが出てきた。???もう完成してるんですけど、アヒル???ってなって、結局食べられませんでした。卵の中のスープはちょっと舐めたけど、おいしかったよ。

balutは栄養価が高くて、滋養強壮・精力増進に効果が高いようで、この理由から男性に大人気かどうかは知りません。

躊躇する時間が長ければ長いほど食べられなくなるので、異国の文化をリスペクトする気持ちと勢いが大事だと思います。あと、できれば一人ではなく、想いを共有できる友達と一緒にトライしましょう。

現地人ですら好みは分かれるらしく、私が電話した彼は、酔っぱらって正気を失っているときか、罰ゲームでしか食べないと言っていました。ちなみに前の職場でいっしょに働いていたベトナム人ハーフの〇〇くんは大好物で、ビビンバにたいにグチャグチャにかき混ぜて食べるといっていました。

あとから聞いた話、卵の成長加減が選べるらしく、8日目と18日目とその中間? 私のは18日目のだったらしい。聞いた話なので、日数のことはよくわかりません。

 インスタグラムなので、もちろん写真つき。
1.割る前、
2.上の部分を割ったところ、
3.上の殻を取り除いた結果、ヒヨコの頭そのものがのぞいているやつ
…の3枚。


 体は見えませんが、骨も、羽根も「完成」してそうでした。

 韓国で獣や虫のゲテモノを制覇してきた私も、躊躇してしまいそう。でも、結局食べられなかったとはいえ、挑戦してみようとした三女は、私の血をひいているのでしょう。


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2 コメント

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バロット (belbo)
2018-12-05 12:01:50
バロット、ベトナムだとホビロンですね。食文化史が趣味で、最初にバロットを知ったのは石毛直道の随筆だったと思います。

博多のベトナム料理店で試してみましたが、幸い羽毛のほとんど無い段階で、食感と旨味に幅があるチキンスープ入りゆで卵といった印象でした。成長段階がよく分からない輸入の冷凍ものだったため、同行者はほぼ孵化寸前に断念していました。


奥さん、よかった。近所の人が笑い話にできるぐらいなら、本当にお元気なんでしょうね。
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バロット (犬鍋)
2018-12-09 11:59:58
日本でも食べられるんですね。

ちょっと怖い気がしますが、探してみます。


妻は、体も言葉もほとんど元に戻りましたが、高次脳機能障害が残っています。
介護認定の面接官にそれを強調したので、「要介護1」を得ることができ、ほっとしています。
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