少し前の朝日新聞に、「日本語学習熱がいちばん高いのはオーストラリア」という記事がありました(リンク)。
国際交流基金では、海外の日本語学習事情について、定期的に調査をしていて、その最新の調査の速報がプレスリリースされ、それを記事にしたようです。
速報は、こちら(リンク)で見ることができます。
それによれば、2018年度の日本語学習者が多い国上位10傑は、次の通り。
国 国内学習者
1 中国 1,004,625
2 インドネシア 706,603
3 韓国 531,511
4 オーストラリア 405,175
5 タイ 184,962
6 ベトナム 174,461
7 台湾 170,159
8 米国 166,565
9 フィリピン 51,892
10 マレーシア 39,247
これを見ると、学習者数は中国がダントツですね。
しかし、中国やインドネシアはそもそも人口が多い国なので、それに比例して日本語学習者数が多く出るのは当たり前。単位人口あたりで計算する必要があります。
以下は、人口10万人当たりの日本語学習者数。
1 オーストラリア 1621
国際交流基金では、海外の日本語学習事情について、定期的に調査をしていて、その最新の調査の速報がプレスリリースされ、それを記事にしたようです。
速報は、こちら(リンク)で見ることができます。
それによれば、2018年度の日本語学習者が多い国上位10傑は、次の通り。
国 国内学習者
1 中国 1,004,625
2 インドネシア 706,603
3 韓国 531,511
4 オーストラリア 405,175
5 タイ 184,962
6 ベトナム 174,461
7 台湾 170,159
8 米国 166,565
9 フィリピン 51,892
10 マレーシア 39,247
これを見ると、学習者数は中国がダントツですね。
しかし、中国やインドネシアはそもそも人口が多い国なので、それに比例して日本語学習者数が多く出るのは当たり前。単位人口あたりで計算する必要があります。
以下は、人口10万人当たりの日本語学習者数。
1 オーストラリア 1621
2 韓国 1029
3 台湾 722
4 タイ 281
5 インドネシア 267
6 ベトナム 184
7 マレーシア 121
8 中国 72
9 米国 50
10 フィリピン 48
こうすると、こんどは中国が8位に下がり、オーストラリアが1位に躍進します。朝日新聞が根拠にしたのもこの数字です。
でも、オーストラリアの日本語学習者比率が高いのには、事情があります。オーストラリアの日本語学習者は、97%が中等教育以下(小中高)の生徒で、ほとんどは義務的に日本語を学ばされている生徒なのです。
これは、インドネシア(95%)、韓国(81%)も同じ。
義務として学ぶ生徒が多くても、「学習熱が高い」とは言えないような気がします。やりたくないけど、しかたなく勉強している生徒も多いでしょうから。
では、どのような数字を見れば、「学習熱」を測れるのか。
まず、高等教育(大学)や、私教育(日本語学校)で学ぶ学生の数です。大学は、ほとんどが選択科目なので、大学で日本語を選んでいる学生は、ある程度学習意欲があると言えるでしょう。また、学校教育以外で、市中の日本語学校に通う人も同様です。
さらに、日本に留学している学生。
目的は就労という場合も多いでしょうけれども、日本でいい仕事口を見つけるためには日本語力が必要であり、留学生は概ね日本語学習熱の高い人と言えそうです。
高等教育・日本語学校で日本語を学ぶ生徒と、日本に留学している生徒の数の合計を、単位人口(10万人)当たりで推算したのが以下です。
1 台湾 504
2 ベトナム 229
3 韓国 224
4 タイ 94
5 中国 76
6 マレーシア 67
7 オーストラリア 47
8 フィリピン 44
9 米国 24
10 インドネシア 14
すると今度はオーストラリアが7位に落ち、台湾、ベトナム、韓国が浮上します。
ベトナムはよくわかりませんが、台湾、韓国については、これまでの駐在や出張の経験から、現地の「日本語学習熱」を実感することができました。
上の分析から、世界一日本語学習熱が高いのは、オーストラリアではなくて、台湾と言ってよいでしょう。
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