みなさま、あけましておめでとうございます。
実は、今年の正月は、妻とともにフィリピンで迎えました。
一昨年、クモ膜下出血で倒れた妻が、いっしょに海外旅行をすることができるまでに回復したのは、嬉しい限りです。
実は、フィリピンに来るのは私にとって初めてです。東南アジアはよく行くのですが、これまで何故かフィリピンは行く機会がありませんでした。
今、三女が、英語の語学留学のため、フィリピンのバギオという町に行っています。三女は、昨年の冬にも同じ町で三か月間、英語の勉強をしました。今回が2回目。
その理由は、現地でフィリピン人のボーイフレンドができたから。
ボーイフレンドは、昨年のゴールデンウィークに日本に来て、私たちと顔合わせをしています。今回、私と妻は、ボーイフレンドの家族を訪ねて、ここフィリピンに来たわけです。
まず、フィリピン、そしてバギオについて、簡単にご紹介しておきましょう。
フィリピンは、7000以上の島々からなる島国。その最大の島が、首都マニラのあるルソン島です。そしてバギオは、マニラから北へ車で7~8時間ほど行ったところにあります。
フィリピンは、国全体が北回帰線と赤道の間にある熱帯。一年を通じて暑いのですが、バギオは、標高1500メートルの高地にあるため涼しい。
バギオは、コルディレラ地方にあります。「コルディレラ」とはスペイン語で「山脈」。コルディレラ地方を構成する6つの州、すなわちアブラ州、アパヤオ州、ベンゲット州、イフガオ州、カリンガ州、マウンテン州はいずれも山岳地帯です。
バギオは、コルディレラ地方の中でもっとも南にあるベンゲット州内の特別区として、マニラからコルディレラ地方への玄関口の役割を果たしています。
コルディレラ地方の住民は、イゴロットと呼ばれます。「ゴロット」は「山」、「イ-」は「~住民」、「イゴロット」は「山の民」という意味です。
フィリピンは多民族国家でもあります。イゴロットは、「低地」のマニラの人々とは民族が異なります。マニラに住むのはタガログ族で、タガログ語を話します。一方、イゴロットは、複数の民族からなり、それぞれ違う言語をしゃべります。
バギオで生まれ育ったダニエル(ボーイフレンドの名前です)は「イロカノ語」を母語としていますが、ダニエルのお母さんはイフガオ州のキアンガンという町の出身で、母語は「イフガオ語」。でも、タガログ語はフィリピンの国語になっているので、小学校の授業ではタガログ語が使われ、さらに英語も小学校低学年から教えられます。
フィリピンの言語状況は、かなり複雑なのです。
さて、今回、私たちは、マニラではなく、マニラとバギオの間にあるクラークという国際空港に降り立ちました。
フィリピンは、鉄道建設に熱心ではなかったアメリカの影響で、鉄道が発達しておらず、またバギオには空港もないので、車が唯一の交通手段です。バス便は1日2本と少ない。
それで私たちは、レンタカーを借りてもらい、ダニエルに迎えに来てもらいました。クラークから途中まで高速道路がありますが、最後の1時間ほどは、急峻で曲がりくねった山道を登っていきます。バギオ市内に入ってからは渋滞もあり、クラーク空港からバギオのホテルまで、結局4時間半もかかってしまいました。
ダニエルは、マニラにめったに行かないそうです。マニラは暑くて、空気もよくないし、悪い連中が多いということで、マニラを嫌っているのです。
一般的に、マニラの人々は、イゴロット(山の民)を遅れた民族として見下しているところがあり、イゴロットたちはそれに反発を抱いているのでしょう。
これから何回かにかけて、「フィリピン便り」をお届けする予定です。
実は、今年の正月は、妻とともにフィリピンで迎えました。
一昨年、クモ膜下出血で倒れた妻が、いっしょに海外旅行をすることができるまでに回復したのは、嬉しい限りです。
実は、フィリピンに来るのは私にとって初めてです。東南アジアはよく行くのですが、これまで何故かフィリピンは行く機会がありませんでした。
今、三女が、英語の語学留学のため、フィリピンのバギオという町に行っています。三女は、昨年の冬にも同じ町で三か月間、英語の勉強をしました。今回が2回目。
その理由は、現地でフィリピン人のボーイフレンドができたから。
ボーイフレンドは、昨年のゴールデンウィークに日本に来て、私たちと顔合わせをしています。今回、私と妻は、ボーイフレンドの家族を訪ねて、ここフィリピンに来たわけです。
まず、フィリピン、そしてバギオについて、簡単にご紹介しておきましょう。
フィリピンは、7000以上の島々からなる島国。その最大の島が、首都マニラのあるルソン島です。そしてバギオは、マニラから北へ車で7~8時間ほど行ったところにあります。
フィリピンは、国全体が北回帰線と赤道の間にある熱帯。一年を通じて暑いのですが、バギオは、標高1500メートルの高地にあるため涼しい。
バギオは、コルディレラ地方にあります。「コルディレラ」とはスペイン語で「山脈」。コルディレラ地方を構成する6つの州、すなわちアブラ州、アパヤオ州、ベンゲット州、イフガオ州、カリンガ州、マウンテン州はいずれも山岳地帯です。
バギオは、コルディレラ地方の中でもっとも南にあるベンゲット州内の特別区として、マニラからコルディレラ地方への玄関口の役割を果たしています。
コルディレラ地方の住民は、イゴロットと呼ばれます。「ゴロット」は「山」、「イ-」は「~住民」、「イゴロット」は「山の民」という意味です。
フィリピンは多民族国家でもあります。イゴロットは、「低地」のマニラの人々とは民族が異なります。マニラに住むのはタガログ族で、タガログ語を話します。一方、イゴロットは、複数の民族からなり、それぞれ違う言語をしゃべります。
バギオで生まれ育ったダニエル(ボーイフレンドの名前です)は「イロカノ語」を母語としていますが、ダニエルのお母さんはイフガオ州のキアンガンという町の出身で、母語は「イフガオ語」。でも、タガログ語はフィリピンの国語になっているので、小学校の授業ではタガログ語が使われ、さらに英語も小学校低学年から教えられます。
フィリピンの言語状況は、かなり複雑なのです。
さて、今回、私たちは、マニラではなく、マニラとバギオの間にあるクラークという国際空港に降り立ちました。
フィリピンは、鉄道建設に熱心ではなかったアメリカの影響で、鉄道が発達しておらず、またバギオには空港もないので、車が唯一の交通手段です。バス便は1日2本と少ない。
それで私たちは、レンタカーを借りてもらい、ダニエルに迎えに来てもらいました。クラークから途中まで高速道路がありますが、最後の1時間ほどは、急峻で曲がりくねった山道を登っていきます。バギオ市内に入ってからは渋滞もあり、クラーク空港からバギオのホテルまで、結局4時間半もかかってしまいました。
ダニエルは、マニラにめったに行かないそうです。マニラは暑くて、空気もよくないし、悪い連中が多いということで、マニラを嫌っているのです。
一般的に、マニラの人々は、イゴロット(山の民)を遅れた民族として見下しているところがあり、イゴロットたちはそれに反発を抱いているのでしょう。
これから何回かにかけて、「フィリピン便り」をお届けする予定です。