犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

頽廃美粧院の思い出

2007-04-14 01:43:24 | 思い出

 頽廃理髪所にこりごりした私は,職場からほど近いミジャンウォン(美粧院。美容院のこと。美容室ミヨンシルともいうが美容院ミヨンウォンとは言わない)に行くことにしました。

 当時住んでいた二村洞は富者ドンネ(金持ちの町)だったので,美粧院のカット料金が高い(1万5000ウォン以上)。

 職場の近所には大衆的な店が多く,カットだけなら6000ウォンでした。

 安さ以外に別の魅力もありました。

 実は,この武橋洞という町,界隈にルームサロン,ビジネスクラブ,団欒酒店といった,頽廃業所が集まっている歓楽街でもあったのですね。
 過激なサービスを売り物にしたルームサロンは,プラザホテル裏の北倉洞が有名ですが,そこの取り締まりが強化されるとともに,ここ武橋洞に移ってきた。

 私が会社帰りに美粧院に行く,夜の7~8時は,ちょうどクラブに出勤前の夜の蝶たちが集まってくる時間帯でした。
 ミジャンウォンに足を踏み入れると,服装こそ普段着だったり店用のドレスだったり,スッピンだったり厚化粧だったりしますが,一目でそれとわかる女性たちが,ドライヤーをかけたり,お化粧に勤しんでいたり,気だるげにタバコをふかしていたり,なんとも頽廃的な空気が流れています。

 典型的なサラリーマン姿の私が入って行くと,うさん臭げな一瞥を投げかける。

 別にそこで頽廃的なサービスが受けられるわけじゃありません。カットしてもらいながら,鏡越しに,彼女らの妖艶な姿をちらりちらり,目の保養をさせていただきました。それで6000ウォンだから,ちょっと得した気分です。


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