日々ふさおまき

走って跳んで歩いてます。

城マニアの気配

2017-05-02 12:20:17 | 旅行記
城は土地の歴史と誇り、
なことが多いので、旅先ではお城に足を運ぶことが多くなります。
宇和島に来たのも、城が目的の一つ。



宇和島城です。
現存天守で重要文化財。
築城の名手・藤堂高虎が黒城として作り、江戸時代、宇和島伊達家が白城に改築したものが今に伝わります。

平山城ならではの、
石の大道を登っていきます。





途中までは、野面積みという、大小の石をうまく組み合わせ、表面は切り出した石そのままが見える作風です。



最後の一段は、立派な大きさの石が、均一に並びます。



三層四階、江戸初期の作りが大部分残っている、
歴史の長いお城です。

これで現存天守は9つ目。
弘前、松本、犬山、彦根、姫路、松江、高知に今回の松山と宇和島。
残るは越前大野、備中松山、丸亀の三城となりました。

退城後は、昼ご飯。



菊屋さん。表からは何のお店かわからない、
地元の人が足繁く通うお店のようです。
ご婦人の一人客が多く、地元に愛された普段着の味は、
飽きることのない美味しさの証拠でしょう。
野菜もたっぷり、嬉しく頂きました。





山から海へ、富の移ろい

2017-05-01 22:53:45 | 旅行記
製蝋による富の分配が、明治末期から大正にかけて広がり、
末期には石油製品に取って代わられながら、
伝統的建築の保護で観光資源を生み出した山あいの内子町を離れ、
南西へ車を向けるとすぐ海沿いの道へ入ります。
穏やかな水面は養殖筏を浮かべて、海もまたこの地に富をもたらしているのだと、しみじみります。



入り組んだ海岸線は天然の良港でもあります。
ただ、深い曲線の湾を囲む斜面は厳しいことこの上ありません。
ことに、奥へ行くほど。

愛南町外泊です。



見渡すと緑に囲まれた集落、
しかしほんの少し路地を入るとこうなります。







石垣の里と呼ばれていますが、これだけの急斜面に家を支えるだけの段々を作り、
大小の石を積み上げ固めていく労苦は想像するだけでも果てしない気持ちになります。



説明板を読めば、明治の時代、
隣の中泊地区で二男三男として生まれた人たちが、
地区の総意として開拓定住を求められ、石垣を積み上げていった歴史があるそうです。
ある意味、親元の地区に富があるからこそ、
次男以下の相続権を持たない子供に財を分け与え、
新天地を切り開かせることが出来たとも考えられます。



里を降りて港の水面を覗きます。



実に美しい。
深い湾に守られて、日々食べられる海の幸にも恵まれているのでしょう。

夕日を眺めつつ海岸線を北へ向かい、
今日の泊まりは宇和島市『クレメンス宇和島市』です。

夕ご飯は南伊予の名物『鯛めし』に決めています。



『穂積亭』さんは、最初に電話を入れると満席で、席が空いた15分後に連絡を貰い、
夜道をぶらりと出かけました。



右が『鯛めし』。
甘めの醤油だれにつけた鯛の身をご飯に載せるシンプル丼。
左は、私たちが鯛めし二杯を頼んだら、
一つはこちらにしたら?と勧められた『鯛さつま』。
鯛の擂り身に麦味噌の出し汁を合わせた丼です。
こちらは香ばしさが身上で、
スルスルかき込む喉ごしを楽しむ事ができました。



午前と午後に、愛媛二地区の歴史に触れて、郷土料理も一層の味わいとなりました。




からり

2017-05-01 13:33:50 | 旅行記
朝食は7時、町屋一階のカフェでいただきます。
階段の下から、味噌汁の良い香りが!



八寸のようなおかずに、伊予の名物じゃこ天が、焼きたてで出できたのが何とも嬉しい!
しらすおろしや長芋も美味しくいただきごちそうさま。

砥部のカップでコーヒーを頂きます。

食後はからりと晴れた空を見ながら、
川向こうの丘の上までランニングです。



竜王公園というランニングコースもある場所まで、緑の回廊を駆け上がる道は、
彼女が調べておいてくれました。
でも、行ってみると、コースのことはそっちのけ。


砦、です。内子町を一望!


高台の斜面を生かして、これも。



もう一つ、斜面もの。

ヒャア。


街歩きもして、知恵と産業発展に想像を巡らした後は、
路の駅『からり』さん。

内子の豚が名物です。



因みに、イチゴや秋の栗も名物です。





雨戸をあけるは幾年

2017-05-01 06:47:59 | 旅行記
内子は『こころ』という名前の、町家をお借りする形式の宿です。



蝋作で栄えたこの町の大店の一つが持っていたお宅だそうです。
泊まるのはその二階で、三畳、四畳、六畳、十畳を独り占めさせていただいています。
縁側を囲む板の窓はいわゆる雨戸ではないですか。
朝一番に、八枚を横に押して戸袋に押し込むお仕事は、
子供の頃の実家を思い出させてくれました。



落ち着いた、山の端と鳥の声が目と耳に爽やかな朝です。