少し前の記事で予告しました、滝沢遺跡の現地見学会が開かれました。
午前10時からと、午後1時30分スタートの2回が予定されていましたが、
午前の部は、雨が、時折強く降るような状態で、
このとおり、傘を差してのものとなりました。
このため、参加者は、とても少なかったのでした。
したがいまして、本日のメインイベントは、午後の部となりました。
午後1時30分過ぎ、埋蔵文化財調査現地仮設事務所の前には、
50名近くの方々が、お集まりくださいました。
調査担当者から、遺跡の概要が話されているところです。
遺跡は、仮設事務所前から、ずっと、前の写真の右手の方に
視線を移していくと広がって見られます。
次第に、遺跡の核心部分に入っていきました。
いくつか発見されている平安時代の住居の跡について、説明が行われています。
実は、この滝沢遺跡は、富士五湖の1つ、河口湖にほど近く、
この写真で、上方遠方に、お天気の加減で、少し静まりかえった湖水が見えています。
前の写真も、これも遺跡の環境をご覧いただこうとするものですが、
こちらの写真では、雲がたれ込め、白くかすんでしまっていますが、
画面の中ほどの雲の向こうに、御坂峠が見える場所です。
この写真の方向で、この付近を、古代のオフィシャル・ロード
(今でいうと幹線国道にあたり、官道、甲斐路とか御坂路とか、中世以降は鎌倉道とも)
が通っていたのであり、その中継のための駅が、この遺跡の付近に置かれていて、
「河口駅(かわぐちのえき)」と呼ばれていたことなども、説明でふれられました。
見学会に参加された皆さんが手にするのは、今回の見学会のための、説明資料ですが、
そのなかに、平安時代の集落のようすが、現代に新しく整備される道路用地の中に、
こんなふうに確認されているのです、ということも、図面や写真などで示されていました。
まだ小さいお子さんも、とても熱心に、資料を手に見学されていて、
感謝感激でありました。
現地に即した一通りの説明が終わると、最後に仮設事務所前で、
実物を手に取ってみたりしながら、出土品について、説明が行われました。
そういえば、今日は十五夜。
仮設事務所の中には、ススキと月見だんごが飾ってありました。
なかなか、風情がありますなぁ。
(撮影:2009.10.3 場所:
)