風土記の丘だよりinかい

やまなしの考古博物館やmaibunCの活動のこと
そして周辺の甲斐風土記の丘の四季折々のようすをご紹介します

福島県下の遺跡調査事情など

2015年10月29日 | 遠出して


 福島県の浜通りのある町の震災復興の現場を このほど訪ねました。
付近の標高は5mほどとか、右手の向こうに海が広がります。
海べりにも古代の営みはあって、その歴史は大地に刻まれていたのです。
こうした環境での復興は、また特別な方向性を持って進められるようですが、
それを起こす前に遺跡の記録保存が進められていました。
がんばろう、東日本。がんばろう、福島・・・!。



 遺跡の近くの博物館の構内に、モニタリング・ポストがありました。
厳しい現実がそこにありました。
でも、がんばろう、福島・・・・。

(撮影:2015.10.26)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お城で見たナツアカネ

2015年10月05日 | 遠出して


 甲府市の中心部、舞鶴城公園として親しまれている甲府城跡で
音楽会の後のひと時、赤トンボを観察しました。ナツアカネのようです。
 この日は、よく晴れて気温も上昇。汗ばむほどになりました。
強い日差しを受けると、トンボは太陽の方向にお尻を挙げ、お腹を向けて
太陽光線の辺り方が最初になるように調節するみたいです。

(撮影:2015.10.3)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アゼナの花

2015年08月16日 | 遠出して


 このほど発掘経験セミナーが開催された身洗沢遺跡は、比較的地下水位が高い
湿地性の遺跡で、発掘調査が始める前は果樹園でしたが、それ以前は水田であった
時期があるようです。それも湿田であったようで、いたるところに排水用の暗渠
施設が見られました。
 ということですが、このたびの花は、アゼナです。遺跡の中にできた水たまりの
淵に咲いていました。



 アゼナは、少し前に取り上げたウリクサと同じ仲間で、アゼナ科に属しますが
このアゼナ科は、以前はゴマノハグサ科として扱われていました。
ともかく、田のあぜや池のほとりなど湿性を好む植物で、この遺跡の中に
ひと時ではありますが、繁茂しているのもうなづけます。

(撮影:2015.8.14)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

[特別記事]ユリノキの博物館のユリノキ

2012年05月23日 | 遠出して


 ユリノキつながりで、こちらの写真は、先月末に出向いた東京上野の
東博のユリノキです。
本館前の大きな大きなユリノキ、これが東博の別称にもなっているのですね。



 そのとき、もう咲いていたのです。
ユリノキの博物館の前庭のユリノキの花です。

(撮影:2012.4.30)


スペシャル・サンクス

 昨日までに、このブログのご利用累積が、とても大きな数字になりました。
このブログに日々お出でいただいた数のトータルが 100,074と、10万アクセスを越えたのです。
また日々にご覧いただいたページ数のトータルが 307,326と、30万ページビューをクリアしました。
このブログをかわいがってくださる皆さまのお陰です。ありがとうございます。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

戦い済んで日が暮れて・・・

2010年11月20日 | 遠出して


 今日は、11月20日で、山梨県の「県民の日」でありました。
maibunCでは、関係の各方面の方々のご支援ご協力をいただきながらイベントを行いました。
場所は、この写真でもおわかりのように、県指定史跡甲府城跡です。
で、写真は、一大イベントの開始前のミーティングの一こまです。



 そして、いきなりたそがれ時の甲府城跡・稲荷曲輪であります。
もうすっかり公園の片付けも終わり、あとは現地事務所の残務整理と反省会・・・。
(関係の皆さま、遅くまで、たいへんご苦労様でした)



 今晩は、満月。
暮れなずんできた稲荷櫓の上に、大きなお月さまが浮かんでいました。

 始めと、終わりの写真のみ、途中の状況は記録できないほど、大忙しでした。
(きちんと公式記録を残す係は別におります。また当日のようすなどは、くろちゃんのブログで ・・・)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

風土記の丘じゃ見られない・・・

2010年07月27日 | 遠出して


 発掘体験でお邪魔した遺跡で、お昼休み迎え、
周囲を見て歩いたとき、この花見つけました。
ウリ科の植物の花です。何の花だと思いますか。
風土記の丘の公園内では、ぜったいお目にかかれないものです。
たぶん、雄花だと思いますが、スイカの花です。
そういえば、今日は、「スイカの日」なんだそうですよ。

(撮影:2010.7.27)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『発掘された日本列島2010』展のお手伝いにいってきました

2010年06月07日 | 遠出して


 昨日(2010年6月6日)の日曜日、東京は両国駅近くにある江戸東京博物館にでかけました。
目的は、文化庁等が主催する『発掘された日本列島2010』展のお手伝いです。
お手伝い・・・?
そう、会場にお越しになられる皆さんに少しでもご理解が深まるよう
発掘現場のことや、出土品のことなどについて、質問にお答えするなどがその内容です。

 この展示会は、来年の2月末までの間、江戸東京博物館をかわきりに、
全国6か所の博物館を巡回して行われます。
山梨からですと、スタートの江戸博が一番近いですね。どうぞ皆様、見に行ってくださいな・・・。



 といっても、どんな内容なのか わかりにくいかもしれませんので、メインの話題を1つご紹介・・・。
この写真は、奈良県天理市にある赤土山古墳で、発掘調査で出土した埴輪を
そのままの状態で型どりして作成したレプリカです。
その意味合いは、高さが10m以上もある古墳の後円部に、こうした埴輪を並べていたようすがわかる
という点にありますが、話題はそれだけには尽きません。

 実は、この埴輪列、その高い後円部から、激しく襲った地震のため、ずずずっと滑り落ち、
地中に埋もれてしまっていたということなのです。
まあ、そういうことでもなければ、前方後円墳の埴輪が、こんなにきれいに
状況を保って出てくることなんてないのですが・・・。
地上に立ち並んでいた埴輪の表面が、ほとんど風化していないことから、
この時の地震は、古墳が完成してから数年ほどのタイミングで起こったと見られているそうです。



 出土状況を物語るレプリカの隣には、実際に出土し、形が元通り復元された
円筒埴輪や朝顔形埴輪が展示されています。

 その他にも、旧石器時代から近代までの わが国土から掘り出された興味深い歴史の
最新情報がいっぱいです。

 この写真で、展示された埴輪の向こうに、人だかりができているのがおわかりでしょうか。
江戸博での会期中、毎週土曜と日曜の午後1時と3時に、文化庁の文化財調査官による
展示解説が開かれるのですが、ちょうどその解説が行われているという状況があったのです。

 さあ、皆さま、よいタイミングをはかって、ぜひご覧になってみてください。



 おまけ情報ですが、会場入口の脇の壁面には、協力機関のメッセージボードが並んでいます。
わがmaibunCが所属している全国機関の情報板もありますよ。
どれがそうか、注意してみてください。



 そんな関係もありまして、お手伝いにまいりましたし、会期終了まで、
当ブログのトップに、この応援バナーを貼り付けておきます。
ちなみにこれは、一番初めの写真から切り取って作成しました。

(撮影:2010.6.6)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヘビノネゴザ・・・文保法制定60周年の記念日に寄せて

2010年05月30日 | 遠出して


 ヘビノネゴザという名前のシダ植物の一種です。
この一見して何の変哲もないシダの仲間と「文化財保護法」の制定60周年が
どう結びつくというのでしょうか。
話は少しばかり込み入って、少々長くなりますがどうぞ最後までお付き合いください。

 さて、このヘビノネゴザですが、先ず観察した場所が問題です。
それは、次のような場所・・・。



 国指定史跡「長登銅山跡(ながのぼり・どうざんあと)」でありました。
現地に設置されていた説明板ですが、この中に「奈良の大仏の原料銅を生産していた」
とありますが、ここでの調査所見と、東大寺境内から出土した奈良時代の大仏鋳造に関係した遺構からの
鋳造関係資料の科学的分析データとから、奈良の大仏を鋳造した際の銅は、
この山口県美祢市美東町長登にある長登銅山から供給されたと考えられているそうです。

 初めに掲げたヘビノネゴザは、「金山草(かなやまそう)」とも呼ばれ、
銅や鉛などの重金属が大好きなシダ植物だそうで、金属鉱床を探す際の目印となることが
昔から鉱山開発者(山師ともいいます)の間ではよく知られたものだったそうです。
実際に銅山跡にこのヘビノネゴザを見てきたのですが、ちょっと感激でした。



 こちらの建物は、銅山跡の近くに建つ「長登銅山跡資料館」であります。
館内には、「奈良の大仏のふるさと」をキャッチコピーとして、奈良の大仏の建立と
この長登鉱山跡の調査、銅山の歴史、史跡指定概要、
また周辺に見られる明治維新関係の史跡のことなど、たくさんの情報が
多くの貴重な資料を交え、展示紹介されています。



 場面はがらっと変わって、国指定史跡「大内氏遺跡」の中の
調査され復元整備が進められている館跡の一部であります。
大内氏ときましたから、場所は、山口県山口市でありました。

 

 また場面変わりますが、何かの会議風景ですね。
何の会議かといいますと・・・ここが大切なのですが・・・全国の
公立のmaibunCの連絡協議会の会議なのであります。
この5月27・28日の両日、山口市で会議が開かれ、会議の後は
「大内氏遺跡」や「長登銅山跡」などを見学するエクスカーションが持たれたのです。

 さて、今回の記事タイトルに出てくる文化財保護法制定60周年ですが、
同法は、昭和25(1950)年5月30日に公布されました。
それなので、今日が60周年の記念の日に当たるのであります。
 maibunCの日常的なお仕事や「大内氏遺跡」「長登銅山跡」などの史跡のこと
その他いろいろなコンテンツがこの法律に規定されているのであり、
敗戦後の混乱の中から立ち上がり、今日の文化的な国家(?つくかも)が築かれてきた
その根っこの部分にこの重要な法律があるということを考える日になるのではないかと・・・。
この辺りが、ヘビノネゴザから始まったお話しの今回のシメであります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『フィールド・メディア・ときどき白州』の一環として土器作り

2010年04月25日 | 遠出して


 甲斐駒ヶ岳を背景にした栗林の中で、たくさんの人々が集まり
何かとても楽しそう・・・。



 さすがにここでもサクラは葉桜になっていました。
そして、こちらが甲斐駒ヶ岳。 ところは北杜市白州町のとある場所。
先ほどの集まっていた人々は、どんな楽しいことをしようとしていたのか・・・



 本題に戻りましょう。
今日(2010年4月25日)、タイトルにあげたイベントがあり、
わがmaibunCと考古博物館のスタッフ数名がお手伝いに出かけました・・・
これが今回の記事の主題です。
 中央のテーブルに並んでいるのは、maibunCの教材用の土器セットです。
この実物の縄文土器に学び、そこから数千年の時を越えたエナジーを汲み取り、
あらたな造形に取り組む・・・、そんなワークショップなのであったのです。



 こちらは、縄文土器の作り方の手順を説明しているところです。
縄文土器の世界、そして作り方、これを手短にお勉強して、それから粘土をこね、
一日の悪戦苦闘の末、参加者それぞれの、縄文土器から得たインスピレーションが
思い思いの形になりました。



 戦い済んで日が暮れて、みんなでカメラに納まりました。
みなさん、たいへんお疲れ様でした。

 このイベントの主催者のブログに、今回の概要が出ています。
ご関心の皆さまは、ご参照ください。URLは・・・http://dh2009.exblog.jp/13175769/ です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヤマナシの花 あっと甲府城跡

2010年04月11日 | 遠出して


 甲府市の中心部にある、山梨県指定史跡「甲府城跡」の
稲荷曲輪と呼ばれた一角に、ヤマナシの木が2本あって、いま花の時期を迎えています。



 基本的には、ナシ(梨)の一種なので、白い“ ナシ ”の花です。



 この時は、コンパクトデジカメによる撮影でしたので、
かなりボヤッとしていますが、ナシの花の雰囲気だけでも、お楽しみいただけるかと・・・。



 甲府城跡の天守台石垣を背景にしたヤマナシの木のようすです。
いま甲府では、折から 4月12日の武田信玄の命日に合わせ、
戦国の雄武田信玄の遺徳を偲ぶ「信玄公祭り」が開催されています。
祭りの会場の1つとなる甲府城跡(舞鶴城公園というほうが一般的ですが、)では、
たくさんの幟旗が建てられたり、またイベント用のカラフルなテントが並んだりしています。
 わがmaibunCでも、舞鶴城公園内に復元された稲荷櫓の内部で、
“発掘された甲府城”を素材にした「昔覚ゆる甲府城」という特別展示を
4月18日まで開催しています。
 このヤマナシの花は、特別展示初日に、展示を見た後で、観察したものです。
どうぞ、ヤマナシの花と、展示会をご覧になりにお出かけしてみてください。

(撮影:2010.4.9)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする