プラネタリズム

ども、遊星です。世の中のもろもろを風景にして書き連ねる

新国立競技場の周辺

2015-07-19 21:30:56 | Weblog
ついにデザインの見直しが表明された新国立競技場。
これについては、遅きに失したと言うほかないだろう。
もちろん、誰が悪いというわけでも無い。

デザインしたザハ氏にも罪は無いし、コンペで選んだ側にも罪は無い。
ただ、大胆なデザインを現実に建てようとした時に、お金がかかるようになってしまった。それだけである。



オリンピックという、国の威信をかけた一大行事の、象徴ともなるべきメインスタジアムの話である。こんなごたごたが起きるのは、はっきりいって国の恥だ。開催地を一緒に競い合ったほかの候補地にも申し訳が立たない。

国内だけでなく国際問題にもなりかねない、様々な問題が重層的に存在するこの事案だが、個人的には、このザハ氏のデザインを最初に見たときは心躍ったものだ。

この未来的なデザインが本当に現実のものになるんだろうか。いや、日本の国力と技術をもってすれば、不可能ではないだろう。そう思ったものだ。

しかし、実際に設計段階で我々に提示された新国立競技場のイメージ図は、当初のザハ氏のコンセプト図からはかけ離れた、単なる現実的な、ただただ大きいだけの国立競技場の姿だった。




キールアーチという構造のため、建設費がはねあがってしまった。その言い分はわかる。
しかし3000億円もかけてできあがったものが、この程度のデザイン性のものであったなら、それこそ反対意見があがってもおかしくは無い。
当初のザハ氏の未来的なイメージコンセプトは消え失せ、カイガラムシのようなフォルムになってしまった建設計画に、もはや建設続行の価値は無い。

そもそも、神宮外苑という土地の場所性と、歴史を考えてほしい。
小石川後楽園の隣に東京ドームを建ててしまう過ちを、繰り返してほしくは無い。

個人的に言わせてもらえば、3000億円かかってもいいから、どうかザハ氏の当初のイメージ通りに作ってほしい。




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