プラネタリズム

ども、遊星です。世の中のもろもろを風景にして書き連ねる

今日の秀逸な質問より

2006-08-29 20:38:30 | 日記・随想
夏休みになるとNHKのラジオ第1放送でやっている、「子ども科学電話相談」。
夏休みの時期の、私のひそかな楽しみだ。

番組は、子どもの電話での質問に、専門の先生方が答えていくことで進行していくのだが、この番組の面白さを列挙してみると、

① 子どもが自分の言葉で、純粋な気持ちで質問をしている姿に感動する。
② 子どもの質問が素朴であり、感動する。
③ その素朴な質問に、専門家の先生が、子どもにわかるように、簡単な言葉で答えようとしている姿に感動する。
④ 先生の答えに、素直に耳をかたむけている子どもの姿に感動する。
⑤ 現場の雰囲気がこう着しないように、先生と子どもの間をとりもって、雰囲気を和ませようとしているアナウンサーの姿に感動する。

などとなる。NHKは基本的に「真面目」というイメージがあるので、実は何をやってもギャグになるのだ。

今日の秀逸な質問は、

「フンコロガシはどうしてフンをころがすのですか?」

深いなー。子どもにしかできない質問だ。

M:I;3

2006-08-26 20:54:24 | 映画・音楽
T・クルーズ契約解消、ハリウッドの転換期との見方も (ロイター) - goo ニュース

私生活の方では色々と話題をまき散らしているトム・クルーズだが、今回の「M:I;Ⅲ」は率直に面白かったな。娯楽作品として◎。
キャストも良かったし、「作戦」が次から次へと進行して、アクション寄りだった2作目より断然良かった。
007ばりの秘密兵器や小道具の演出も良かった。
まあプロットとしては、1作目とほぼ一緒なんだが。
どんでん返しもあって、途中よくわからないところもあるから、DVDが出たらもう1回見よう。

ゲド戦記~感想

2006-08-24 18:59:49 | 映画・音楽
映画「ゲド戦記」、原作者がHPに批判的「感想」 (朝日新聞) - goo ニュース


「ゲド戦記」、率直な話、「ハウルの動く城」よりは面白かったかな。
多くの人がレビューしている通り、まずアニメ(作画、動画)のクオリティーが低い。テレビのアニメに毛が生えた程度だ。
まあ、吾朗監督の、初監督作品であり、習作ということでみれば、出来は決して悪くない。
ただ、スタジオジブリ作品としては、多くの人が期待を裏切られたんではないだろうか。

一番大きな問題は、主人公のアレンに感情移入できないまま、物語が進行し、そして終ってしまうことだ。原作者のアーシュラ・K・ル・グウィンさんも指摘しているように、映画の冒頭で、主人公アレンが父を殺す動機が、物語中で明確に説明されないことが原因だろう。
その他、唐突な挿入歌や、棒読みの多い声優の吹き替え等、気になる部分は多いが、ファンタジーものにありがちな「魔法使い」や「竜」などの存在が、かろうじて映画の見せ場をつくっている。


この映画は宮崎駿監督の「シュナの旅」が原案となっている。
「シュナの旅」は宮崎駿監督がかつて映像化を夢に見て、絵本形式で1983年に出版されたものだが、結局、同時期に連載していた「風の谷のナウシカ」が映画化された。今回はその「シュナの旅」をモチーフに、「ゲド戦記」を映画化したかたちだが、物語の世界感がいまいち描ききれていない感じがする。
そして、全体を見てみれば、既存のジブリ作品の焼き直しである、ということで話が終ってしまうんですよね。
宿命を背負って旅に出る「シュナ」の姿は、「もののけ姫」のアシタカに重なる。今回の「アレン」はその系譜になるわけだ。
また、「ゲド戦記」のゲド(ハイタカ)の超人的な存在と、語り部的な役割は、「風の谷のナウシカ」のユパに重なる。
さらには、「ゲド戦記」でのハイタカが鳥に姿を変えるのは「ハウルの動く城」のハウルで既出だし、主要人物が竜に姿を変えるのも、「千と千尋の神隠し」で既出である。
「ゲド戦記」中での他のキャラクターも、やはり過去のジブリ作品でどこかに出てきたキャラクターと重なり、常に既視感がつきまとう。つまり、新鮮味がないんですね。

長々ととりとめもなく書いてきたが、やはり人々が求めているのは、初期のころのジブリ作品の「つきぬけた面白さ」なんですよ。次回作に期待。