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Jack's Mannequin / The Glass Passenger

2009-01-04 | music : favorite


久しぶりのCDレビュー。昨年9月頃から、気になるアーティストの新譜が続き、それぞれなかなか良くてハズレがなかったので、旅行記も終ったことだしボチボチ取り上げて行こうと思う。
まず今日紹介するのは、12日にライヴを控えたJack's Mannequin(ジャックス・マネキン)の2nd 『The Glass Passenger』。
前作 『Everything In Transit』 と比べると、弾けっぷりがおとなしめなので、初めて聴いた時はもの足りなささえ感じた。でも、何度かくり返し聴いて行く内に、やはり楽曲の良さがだんだん伝わってきて、いいな~という気持ちが徐々に大きくなった。聴けば聴くほど味を占めるアルバムというのは、飽きがこない。
M-1 「Crashin」 は少しインパクトに欠けるが、流れるようなメロディが漂い、M-2 「Spinning」 にうまく繋がって行く。
アグレッシヴに歌い上げるM-3 「Swim」 や、オルタナ風のサビ・メロが印象的なM-6 「Suicide Blonde」 は、とてもクウォリティが高い。
いろんな試みが垣間見える中、M-9 「Drop Out- The So Unknown」 は最も前作に近い雰囲気を持った曲。しかし、これがもし一曲目だったら、何も変わっていないと感じて逆にダメだったかも・・・。
“子守唄” と題されたM-10 「Hammers and Strings (A Lullaby)」 での熱唱は、とても切ない。そして、静かに語りかける様に歌うM-13 「Caves」 は、ぐっとくるとても美しいバラードで、後半からぐわ~んと盛り上がって綺麗なメロディが広がって行き、最後はしっとりと終わる。この2曲は特にピアノの旋律が存分に活かされている。
そう、Andrew McMahon(アンドリュー・マクマホン)の書くメロディは、ピアノの美しい旋律に滑らかに纏い、高めの歌声が綺麗に響き渡る。
M-14 「Miss California」 はボートラだが、流れから行くと 「Caves」 でしっとりと終わった方が良かったのでは?とは思うが、いい曲なので良しとしよう。(笑)
今作は、ピアノを全面に出したアレンジよりも、バンドとしての音でタイトにまとめているのが多く、オーケストレーションを入れたりバッキング・コーラスも充実しているのが新鮮で、まとまった構成だがメリハリが効いている。
めちゃくちゃ楽しくてハッピーな気持ちにさせてくれた、丁度2年前のライヴ。果たして今回は、どんなステージを見せてくれるかが楽しみだ。


★2007年のライヴ・レポはこちら