大いに盛り上がり、とっても楽しかったManic Street Preachers(マニック・ストリート・プリーチャーズ:以下マニックス)の新木場STUDIO COASTでのライヴ。
その日は心地良い疲れと筋肉痛を感じながら寝たが、翌日の目覚めはスッキリ。とても爽快な気分だった。
そして、翌日も引き続きマニックスのライヴ。この日の会場は横浜BAY HALL、初めて行くヴェニューだ。
横浜みなとみらい線終点の元町・中華街駅から、徒歩で15分くらい。周りにはお店など何もない湾岸の殺風景なところに外観がやけに古い建物があって、そこが横浜BAY HALLだった。
入口からすぐ階段を上るのだが、その階段には赤い絨毯が敷かれていて、ホール内にはシャンデリア。恐らくかつては、ディスコか何かのパーティ会場だったのだろう。
そして、そこは大きな欠点のあるホールだった。二本の柱がとにかく邪魔! 渋谷クアトロの柱もかなり邪魔だが、その比ではなかった。
前日は揉まれながらだったので、自分の意思とは関係なく体が動くのが必至だったが、この日は思いのまま自由に踊って動いて楽しみたかったので、横の段差で少し高くなっているところで堪能した。
既にこの日はSold Out、熱気ムンムン超満員だった。セットリストは前日とほとんど同じだったが、1曲多く、アコースティックの曲が違った。
1曲目 「You Love Us」 から、当然の如く大合唱。盛り上がりも凄かった。
「Motorcycle Emptiness」 を歌い終えたJames(ジェームス)が、あまりにもの歓声に “Wow!” と両手を広げて、驚いたようにちょっと照れていたのが印象的だった。
Nicky(ニッキー)は白いパンツに白いジャケット姿で、左目の下にはラメを散りばめて貼り付けていた。いつ見てもお洒落でアナーキーなNicky、そしてニカーッとする笑顔は、歳を重ねた今でもめちゃくちゃ可愛い。この日も、結局最後までSean(ショーン)の姿は腕以外見えなかった。
やっぱり私にとっての悩殺ソング 「Roses In The Hospital」 にときめき、「Everything Must Go」 と 「You Stole The Sun From My Heart」 の歌い上げるところのJamesの声が特に素晴らしく、何度も惚れ惚れした。
「Motorcycle Emptiness」 や 「Theme From M*A*S*H (Suicide Is Painless)」 を始め、何度も涙が込み上げてきて、ステージがぼやけてしまう。
前日とは違う曲は聴けないかな~って思っていた矢先に、『Send Away The Tigers』 の中でいちばん好きな曲 「Autumn Song」 の泣きのギター・イントロが! これにはヤラレタ、めちゃくちゃ嬉しかった。スケールの大きいドラマティックな展開の曲は、ライヴで聴くと更に感動的だった。
アコースティック・コーナーで、Jamesがアコギに持ち替えて手慣らしに弾いたコード進行が 「La Bamba」 だったのだが、それに反応した私たち観客がJamesを煽り、ワン・フレーズを歌わせることに・・・。それは、笑いと拍手でとっても和やかなひとときだった。
そんなほんわかした空気の中、歌い始めたのはまさかの 「The Everlasting」。アコギ一本で情感たっぷり歌い上げるJamesの声は、全く衰えを知らない。何度も同じ表現を繰り返しているが、本当に素晴らしかった。前日の 「Stay Beautiful」 も良かったが、それよりも 「The Everlasting」 は、曲の雰囲気もそうだがアコースティック・ナンバーとしては最高の選曲だった。
さて、再びメンバーが登場。Nickyのお色直しタイムだ。この日もひらひらのティアード・ミニ・スカート。トップスはチャイナ・シャツ、それとキャプテン・ハット。どうやらこのスカートは、ファンからのプレゼントだったと後で知ったのだが、Nickyが今も変わらずにファンからのプレゼントを大切にしていることは、彼の人柄を表している。『Everyting Live』(DVD&VHS)の映像でも、ファンからプレゼントされたTシャツを着ていたし、ベース・アンプの上のぬいぐるみもそうだ。
前日もそうだったが、JamesがNickyとSeanをミドル・ネームも入れた正式なフル・ネームで紹介し、一曲歌ってから今度はNickyがJamesを紹介したのだが、その時Nickyが “my guitar hero!” と言って紹介するところがとてもステキだった。
最後に、マニックスの友人であり、彼らのオフィシャル・フォトグラファーでもあるミッチ池田氏を始め、日本でマニックスに関わりのある人たちの名前を挙げたあと、会場の私たちみんなに向けて、二日間素晴らしいライヴができたことへの感謝の言葉があった。
いやいや、こちらこそ楽しくて素晴らしいステージをありがとう!という気持ちでいっぱいだ。
「Design For Life」 を一緒に歌いながら感じた、会場とステージとの一体感がもの凄くて、感動に震えた。そして、これでもう終わっちゃうんだ・・・と思うと言いようのない寂しさが込み上げてきた。終わってからも、ライヴの感動&楽しさとその寂しさがごちゃ混ぜになって、暫くその場を動くことができなかった。
そして、3週間経った今でもまだ、余韻が残っている。
★Setlist★
・You Love Us
・You Love Alone Is Not Enough
・Motorcycle Emptiness
・(It's Not War) Just The End Of Love
・Jackie Collins Existential Question Time
・Roses In The Hospital
・This Is Yesterday
・Everything Must Go
・Some Kind Of Nothingness
・You Stole The Sun From My Heart
・Ocean Spray
・La Tristesse Durera (Scream To A Sigh)
・Theme From M*A*S*H (Suicide Is Painless)
・Motown Junk
・Autumn Song
・If You Tolerate This Your Children Will Be Next
・The Everlasting -acoustic-
・Faster
・No Surface All Feeling
・Golden Platitudes
・Tsunami
・Design For Life