昨年、グラスゴーでJames Morrison(ジェイムス・モリソン)のライヴに行った時、サポート・アクトだったOneRepublic(ワンリパブリック)。
その時は勉強不足で、知っているのは名前くらいという程度だったのだが、ライヴで彼らの音楽がすっかり気に入った私は、帰国後早速CDを購入した。UKで買うと高いので・・・。
2枚リリースされているアルバムの内、リリースされたばかりの 『Waking Up』 を聴くと、ライヴで聴いた曲は全部わかった。きっとそれだけインパクトが強かったのだろう。
吐息混じりのカウント・コールのあと、美しいピアノが流れてくるM-1 「Made For You」。エキゾティックなメロディ・ラインがとてもセクシー。ストリングスの音が幻想的に響き渡り、壮大にエンディングに向かっていくのが心地良い。
そして、教会のクワイアのようなコーラスで神聖な感じに始まるM-2 「All The Right Moves」 は、ライヴでも印象的だったナンバーで、ドラマティックで壮大な海原を想像させるようなスケールを感じさせ、とてもカッコよくて華麗な曲。
M-3 「Secrets」 は、ゆったりと流れるようなテンポにチェロの低音がとても心地良く響いてきて、大好きなナンバー。パーカッションのように小刻みに入るハンド・クラッピングは、とても効果的だ。
M-6 「Good Life」 は、ライヴの時に感じた爽やかな感覚をよく覚えていて、これも大好きな曲。高らかに伸び伸びと歌うVo.の声と、自然と体が動いてくるリズムと、滑らかに流れていくストリングスの音色が絶妙に絡む。
しっとりとしたバラード、M-7 「All This Time」 でじっくりと聴かせたあとは、ダイナミックなM-8 「Fear」 が輝きを放つ。
アルバム・タイトル曲M-8 「Waking Up」 の始まりのエモーショナルなオルガンは神秘的で、曲全体もとてもスケールが大きい。ぐわーんと盛り上がったあと、ピアノとオーケストレーションでゆったりと終わって行くところは、さしずめ映画音楽のようだ。
最後のM-10 「Lullaby」 は、タイトルどおりのおやすみソング。深くて心地良い眠りにいざなってくれそうな、穏やかな気分になる。
ピアノとストリングスがこのアルバム全曲を支えていて、ビートの効いたロック調の曲もしっとりとしたバラードも、どの曲もとても美しくて胸に響くものがある。
Coldplay(コールドプレイ)やMaroon 5(マルーン5)らとよく比較されているようだが、私はOneRepublicに軍配を上げるかな。というのは、ただ美しくてメロディアスというだけでなく、リズムの取り方やグルーヴ感が私好みだからなのだと思う。
そしてこのアルバムが大層気に入った私は、その後デビュー・アルバムも迷わず買ったのだった。
アグレッシヴでドラマティックなサウンド、素晴らしいです。