何年経っても、この名前はしっくりこない。C.C. Lemonホール・・・。経営の都合とは言え、渋谷公会堂でいいのに・・・。
名前が変わってから初めて行った。いったい何年ぶりだろう。少なくとも10年以上ぶりだ。今日は、楽しみにしていたJason Mraz(ジェイソン・ムラーズ)のコンサート。
座席指定なので、ギリギリまで近くでお茶してから行った。会場はほぼ満員。仕事の予定がわからなかったので、チケットを買ったのが公演前一ヶ月を切っていたため、席は2階席のほぼ真ん中辺りで、周りはほとんど外国人だった。それに、全体的にも外国人が多かった。いつも行くクラブでのライヴよりも、遥かに多く見かけた。
20分ほど押して開演。まずキーボードのEric(エリック)さんが登場して演奏を始め、やがて、白い長袖Teeにグレーのパンツ&スニーカー、帽子を被ったムラーズさんが登場。ギターのボディには、日の丸のステッカー。
オープニング曲は、「The Dynamo of Volition」。早口Vo.が滑らかに響き渡り、サビでは両手を挙げてパフォーマンス。間奏でベースのIan(イアン)さんとぴょんぴょんジャンプする姿がキュートだった。歌詞に “Tokyo” と入れて盛り上げる。
続く 「Only Human」 では、手話のようなパントマイムのような仕草を交えながら、Jazzyに歌う。とってもいい感じ。
「Life is Wonderful」 は、トランペットの音色が艶っぽくて、まるでムード歌謡のようだったけど、大好きな曲が聴けてうっとり・・・。生で聴くと、更に切なくなった。
そして、「Love For A Child」、「Live High」 と立て続けに好きな曲が続き、とても優しい気持ちになって心が癒された。
「Live High」 ではDVDで見たのと同じで、途中でGrooveline Horns(グルーヴライン・ホーンズ)の3人が2階席にやってきて演奏。パーカッショニストのToca(トカ)さんとの息もピッタリ。
ムラーズさんはあまり喋らないが、仕草が本当にコミカルでお茶目。そして、曲が終って発する言葉が、何故か “メルスィー”。時々 “ダンケシェーン” とも言っていた。もちろん “アリガトウ” も言っていたが、“メルスィー” が多かった。フランス語なのかフランス語っぽく喋ってるのかわからないが、何やら呟いていたし、フランス贔屓なのか?
“ジェイソ~ン!” という黄色い声に混じって、“じぇいそーん!” という野太い声も飛び交い、タンミング良く呼びかけた人には、ムラーズさんも “Yes!” と瞬間的に反応する一面も・・・。
ムラーズさんを始め、メンバー全員が白いヘルメットを被ってエレキ・ギターに持ち替えて歌った 「Geek in the Pink」 は、ホーンをフィーチャーしたアレンジで、後半はGrooveline Hornsが前に出てきてムラーズさんと一緒になってダンスしながら演奏。とっても楽しそうだった。
そのまま “これ、気に入ってるからこのまま歌うよ” と言って、ひとりだけヘルメットを被ったままSteely Danのカヴァー 「Peg」 を歌い、そのあとヘルメットを脱いで、“いちばん好きな曲は何? これは僕のいちばん好きな曲” と言って歌ったのが、「A Beautiful Mess」。しっとりと歌い上げ、美しいメロディと歌声に引き込まれて行った。
本編ラストは、「Butterfly」。間奏でサックスのCarlos(カルロス)さんとパントマイムでお遊び。メンバー紹介ではポラロイド写真を撮って客席に投げるというサービスっぷり。自分の時はドラム・セットの上にカメラを置いて、セルフ・タイマーで写していた。サックスのメロディとユニゾンで一緒に口ずさんでジャムったり、もの凄い高音でスキャットしたりと、歌の上手さに脱帽。
アンコールは、まずムラーズさんがひとりで 「Gypsy MC」 を弾き語り。トレモロのメロディが心地良かった。
そしてスペシャル・ゲストと言って呼んだのが、なんとウクレレを持ったタレントの長谷川理恵さん。ムラーズさんと軽くハグをして、「I'm Yours」 のイントロを弾き出した。彼女がウクレレを弾くなんて知らなかったので、正直驚いた。帰宅してからちょっと調べてみたら、サザンの関口和之氏に師事しているそうだ。
控えめに演奏していたが、トロピカルな雰囲気が漂い、なかなか良かった。
曲が終ると、彼女は再びムラーズさんとハグをしてハケて、その後ムラーズさんを真ん中にメンバー全員が前に出てきて肩を組んで最後のあいさつ。
会場のせいもあるのだろうが、ライヴというより、コンサートと言った方が相応しい雰囲気で、“聴かせる” “見せる” コンサートだった。ムラーズさんの歌の上手さに改めて感動し、そしてとってもセクシーなシンガーだと認識した。
ホーン・セクションとパーカッションがメインのシンプルなバンド構成で、ギターはムラーズさんだけ。でも、そのギターがまたとても上手い。
歌が上手くて演奏も上手くて、ルックスも良くてお茶目なムラーズさん。ちょっといつもとは違う、アダルトなひとときを過ごした気分。
昨日はどうやら 「The Remedy」 や 「Lucky」 をやったらしいが、 「The Remedy」 は聴きたかったので残念。「Lucky」 のColbie Caillat(コルビー・キャレイ)のパートは誰が歌ったのだろうか・・・。
★setlist★
・The Dynamo of Volition
・Only Human
・Life is Wonderful
・Love For A Child
・Live High
・Ray of Sunshine
・Geek in the Pink
・Peg ~cover of Steely Dan~
・A Beautiful Mess
・No Stopping Us
・Butterfly
~encore~
・Gypsy MC
・I'm Yours