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おにいちゃ~ん!

2009-08-30 | music : other


あーあ、ついにこういう日が来てしまったのね・・・というのがまず最初に思ったこと。

【ノエル、オアシス脱退を公式表明!】 オフィシャルサイトの声明文

「若干の悲しみと大きな安堵と共に、俺は今夜oasis(オアシス)を去ったことをみんなに伝える。
このことについては、まあいろんなことを言われ、書かれるだろうけど、もうこれ以上、一日たりともLiam(リアム)と一緒に仕事を続けることはできないという、シンプルなことさ。
パリやコンスタンツ、ミラノでのショーのチケットを買ってくれたみんなには、申し訳ない。」


一日たりともLiamと一緒に仕事はできないという理由は、恐らくNoel(ノエル)の気持ち全てなのだろう。
以前はいっつも喧嘩ばかりしていて、ライヴをキャンセルしたり、果てはライヴ中にステージ上で揉めて中止になるなんてことは日常茶飯事だったギャラガー兄弟。
若気の至りで無分別な行動をしていた彼らも、時が経つにつれ、大人になったものと思っていたのだが・・・。
結局大人になれなかったのはLiam? で、堪忍袋の緒が切れたのがおにいちゃん?
先日UKで行なわれたVフェスのキャンセルは、Liamの咽頭炎が理由だったが、このあと控えているパリやミラノでのライヴは、実質的なキャンセルとなるようだ。

兄弟の確執というのは、いつの時代も否めない。
かつてはThe Kinks(キンクス)のRay Davies(レイ・デイヴィス)とDave Davies(デイヴ・デイヴィス)、日本では若貴兄弟が有名。
私の大好きなThe Black Crowes(ブラック・クロウズ)のロビンソン兄弟も、ギャラガー兄弟のようにしょっちゅう喧嘩をしている兄弟ではないものの、デビューから12年経った時にバンドは活動を休止した。ふたりの確執が直接の原因ではなかったが、それが原因ではないと言えば嘘になる。
その後、それぞれでソロ活動をしていたが、3年後の2005年に再始動。その時のツアーをUSに見に行ったのだが、ステージ上のふたりは、それまで見たことないくらいの仲良しっぷりだった。
ハッキリ言って、Noelのいないoasisなんて、oasisじゃないだろって突っ込みたくなる。前にも喧嘩別れしてNoelがバンドを離れていた時期があったが、公式表明したってことは、今回はかなり深刻な事態まで追い詰められていたってことなのだろう。
とは言っても、すぐなのか何年先になるかはわからないが、いずれは戻ってくるような気がする。取りあえず現時点では、日本でのNoelのoasisとしての最後のステージは、この前のフジロックだったということになる。
いずれにしろ、ライヴで 「Don't Look Back In Anger」 はもう(暫く?)聞けないってことか!? Liamが歌ってもなぁ・・・。Noel派の私には、淋しい限りである。

「NANO-MUGEN FES. 2009」 スペースシャワーTVでオンエア

2009-08-22 | music : other


【information】

7月19、20日に横浜アリーナで行なわれた、NANO-MUGEN FES. 2009の模様が、スペースシャワーTVにて放送決定!
オンエア日時は以下のとおり。

━ASIAN KUNG-FU GENERATION presents NANO-MUGEN FES.2009 part.1━
OGRE YOU ASSHOLE / 清 竜人 / HARD-FI / THE YOUNG PUNX!/ スピッツ / ASIAN KUNG-FU GENERATION / ストレイテナー

■初回放送■8/22(土)21:00~22:30
■再放送■8/30(日)20:00~、9/17(木)26:00~、9/30(水)24:30~


━ASIAN KUNG-FU GENERATION presents NANO-MUGEN FES.2009 part.2━
サカナクション / NADA SURF / Jez&Michelle from FARRAH / BEN FOLDS / the HIATUS / ユニコーン/ ASIAN KUNG-FU GENERATION

■初回放送■8/23(日)21:00~22:30
■再放送■9/6(日)20:00~、9/18(金)26:00~、9/30(水)26:00~


行った人はあの日の興奮再び、行けなかった人は疑似体験。もしスペシャが視聴できる環境ならば、お見逃しなく。
個人的おすすめは、Nada Surf(ナダ・サーフ)とJez&Michelle from Farrah(ジェズ&ミシェルfromファラー)、そしてBen Folds(ベン・フォールズ)。

Razorlight  @LIQUIDROOM, Tokyo 08/10/09

2009-08-21 | performance


サマソニの翌日、リキッドルームで “Summer Sonic Extra” と称された、Razorlight(レイザーライト)の単独公演に行ってきた。
今年1月のライヴには行けなかったので、2006年のクアトロ以来約3年ぶりだ。
前回はSold Outで、もうクアトロが酸欠になるのでは・・・と思うくらい熱気ムンムンだったのだが、今回はちょっと違った。
まず中に入ると、PAブースの前のカウンターのところと、奥のバルコニーは封鎖されていた。えっ!?そんなにチケット売れてないの?と言った感じだった。
そしてフロアは開演時間が近付いてきてもいっぱいにならず、後ろ半分は驚くほどガラガラで、前方もさほど詰まっていなかった。しかも、やたらとゲスト・パスを付けた人が多く、見かけだけの判断だが、おおよそRazorlightを見たくて・・・というよりもクラブに遊びに来たという感じの人たちばかりだった。

そんな中、約10分押してライヴは始まった。オープニング曲は、前日のサマソニと同じ 「Back To Start」。この日もJohnny Borrell(ジョニー・ボーレル)は、黒のロング・コート姿であとからゆっくりとご登場。う~ん、やはり “oh,oh,oh~ohohoh~” の声が、あまり出ていなかった。そしてこの日もやはり、見下ろすように高い台に立ってコーラスをしていたオヤジがやたらと目立っていた。
曲が終わるとステージ袖に引っ込んでしまい、あれれ?と嫌な予感。しかし、それは余計な心配で、コートを脱いでギターを取りに行っていただけだった。(笑)
コートを脱いだジョニ様は、サマソニと同じお衣装。この3年の間、Johnnyはファッション誌VOGUEの表紙を飾ったり、ハリウッド女優と浮名を流したりと、本業からは外れた話題も満載だったが、こういうところ(ファッション)にも少しその影響が出ているのだろうか・・・はて?
3曲目の 「In The Morning」 で少し流れが変わった。オーディエンスとの一体感がここで初めて出たような気がした。この曲のノリは本当に気持ちいい。
バンド全体が、意気揚々としていた3年前とは違って落ち着いた感じで、Johnnyの声も渋みがあり、以前はピョンピョンと跳ねてばかりいたCarl(カール)も、地に足を付けていることの方が多かった。でもやはり、Andy(アンディ)の落ち着いた力強いドラムのビートが恋しかった。Andyの存在は、ファンにとって、そして恐らくバンドにとっても大きかったのだと、改めて思わせる。
新作からの 「North London Trash」 で、更に渋みを増したVo.を聴かせるJohnnyだったが、やはり少し声に伸びがなかったのはフェスの疲れなのだろうか。
「Golden Touch」 では、心地良いギターのカッティングの音でビシッと決め、ワン・コーラスをオーディエンスに歌わせ、終わるとJohnnyは拍手して大きく頷き、とても満足そうだった。少ない入りにも関わらず、あれだけの大合唱ができたので、こっちも嬉しかった。「Vice」 での “L・O・V・E” の掛け合いがなかったのは、残念だったが・・・。
コーラスおやじはキーボードも務め、途中 「Wire To Wire」 では女性コーラスも登場した。
Bjorn(ビョーン)がキーボードに向かい、Johnnyがアコギに持ち替えて歌った 「America」 は、やはり名曲。体の芯まで浸透してくるような、素晴らしいこの曲に酔った。
そのまま続けてアコースティックな 「Hostage Of Love」 を哀愁たっぷりに歌いあげ、その後は 「Dalston」、「Rock 'n' Roll Lies」 と1stの曲で勢い良く突っ走って終了。
しかし、アンコールのインターヴァルが長かったこと長かったこと。
やっとのことで、Johnnyがまずひとりで登場し、アコギ1本で 「The House」 を歌った。もしかしたら、当初はキーボードを弾きながら歌う予定だったのかも知れない。何故なら、インターヴァル中にJohnny用のマイクがキーボードのマイク・スタンドにセットされていて、Johnnyがギターを持って出てくると、クルーが慌ててそのマイクをセンターのスタンドにセッティングしていたから。
その時、クルーの男の子(Bjornのギター・テック)に見せたJohnnyの笑顔が、めちゃくちゃキュートだったのが印象的で、Johnnyのキーボード弾き語りっていうのも、見てみたかった。
そして最後は全員で、お決まりの 「Somewhere Else」 で締めた。

爆発寸前ギリギリのテンションMaxで突っ走る熱いライヴではなく、かなり落ち着いた雰囲気のライヴだったが、ノリのいい曲では完璧にテンションを上げ、オーディエンスを煽り、熱心なファンでもなく見ていた人たちも、自然とRazorlightの世界に引き込まれて行っている様子が手に取るようにわかった。
あの抜けるようなJohnnyの高音ヴォイスの調子が悪かったのは残念だったが、低音ヴォイスは相変わらずセクシーだったし、タイトでよくまとまったステージで、しっかりと歌と演奏を聴かせられるバンドという印象は変わらず、やはりRazorlightはライヴがカッコいいバンドだと再認識した一夜だった。


★Setlist★

・Back To The Start
・Keep The Right Profile
・In The Morning
・Stumble And Fall
・North London Trash
・Golden Touch
・Before I Fall To Pieces
・Vice
・In The City
・Wire To Wire
・Blood For Wild Blood
・America
・Hostage Of Love
・Dalston
・Rock 'n' Roll Lies

~encore~
・The House
・Somewhere Else

Summer Sonic 09 in Tokyo 08/09/09 【後編】

2009-08-15 | performance


Keane(キーン)が終わった直後、感動に浸る間も与えてくれずに、後ろからドドドーッと次のRazorlight(レイザーライト)目当てと思われる人たちがなだれ込んできて、私は移動するつもりなのに押されまくり、やっとのことで抜け出してブロックの後ろへ逃げた。あの行為は頂けなかったな・・・。
Razorlightは翌日の単独公演に行くので残っていなくても良かったのだが、スタジアムでプレイする姿をちょっと見ておきたかった。でもKeane終わりで出てメッセに向かえば良かった・・・と後でちょっと後悔するハメに・・・。
PAテントの前辺りで見たのだが、前方ブロックなのに後ろの方は相変わらずガラガラだった。本国ではスタジアム・クラスSold OutのRazorlightのことだから、もっとたくさんの人で溢れるもんだと思っていた。

【Razorlight】 16:00~ Marine Stage

メンバーが登場し、演奏が始まったが、Vo.のJohnny Borrell(ジョニー・ボーレル)はあとからゆっくりとお殿様ばりに登場。さすがだわ、Johnnyさん・・・。
しかも、腋が大きく開いたタンクトップにロング・スカーフ、スキニー・パンツといったいでたち。そして腕の筋肉だけでも、相変わらずの肉体美っぷりだった。
1曲目は 「Back To Start」。“oh,oh,oh~ohohoh~” が、あまり声が出ていなかった。それに、何だかJohnnyはイラ立っているようにも見えた。
今年の3月に、オリジナル・メンバーのAndy Burrows(アンディ・バロウズ)が抜けて、今年いっぱいはNY出身のドラムスが代役を務めているのだが、ヘヴィなビートを打ち出して振りも大きく、頑張っている姿をアピールしているようだったが、Andyの安定した存在感には代えがたかった。
それと気になったのが、やたらと高い台に立ってコーラスをしていたオヤジ。誰だ?って感じだった。
続いて 「In The Morning」 の躍動感のあるギターのカッティングが流れ、タテノリのこの曲の丁度良い速さとビートに体が自然と動き、広々としていたので周りを気にせずに踊れた。
そして、またまたギターのカッティングがカッコいい 「Stumble And Fall」 と続き、疾走感溢れるサビの展開に引き込まれた。
この頃からポツポツと雨が降ってきて、明日もあることだし、そろそろメッセに行こうと思い、「Golden Touch」 を聴きながらスタジアムを出た。


それにしても、ゲリラ豪雨というのはいきなりどしゃ降りになるもので、ロッカーから荷物を出している時にザーーーーッとものすごい雨に見舞われてしまった。
Keaneの時じゃなくて良かった~とつくづく思い、きっとあの激しい雨は “オレ様ジョニ様” が引き起こしたんだわ・・・と(勝手に)思った。
どうしよう・・・The Vaselines(ヴァセリンズ)に間に合わない・・・と思案していたら、傘を差した男の子達が中に走り込んできて、“今から中入るんで、邪魔になるんで、コレいる?” とビニ傘を差し出してくれた。なんて優しい奴らなんだ!感謝カンゲキ!
シャトルバスの列が結構長くなっていて15分ほど待たなければならなかったので、その傘は本当に有難かった。それでも下半身びしょ濡れの状態でバスに乗り込み、メッセに到着。
今度は私が “向こうに着いたら誰かに渡してあげてね” と言って、バス乗場に向かう女の子に傘をバトン・タッチしてから中に入った。
Sonic Stageはいちばん端っこで、入口は中央にしかないので遠い遠い。急いで歩いて行ったが時既に遅し。
The Vaselinesは終わっていて、Teenage Fanclub(ティーンエイジ・ファンクラブ、以下TFC)のサウンド・チェック中だった。 雨にさえ会わなければ、少しくらいは聴けていたかも・・・と悔やんだ。
Eugene Kelly(ユージン・ケリー)は、eugenius(ユージニアス)の94年の来日時に、単独とBig Star(ビッグ・スター)とのジョイントで2回見ているが、The Vaselinesでも見たかったな・・・。でも悔やんでも仕方ないし、TFCに間に合って何よりだった。
The Vaselinesを見ていたはずの友にメールしたが、終わったあとSonic Youth(ソニック・ユース)で戻ると言ってマリンに行ってしまっていたので、座り込んでいる人たちをかきわけ、早速立ち位置を探し求め歩いた。
家から凍らせて持って来ていたアクエリアスは、なんとまだ少し解けずに残っていたので、冷たいドリンクで喉を潤しつつ、ワクワクしながらTFCを待った。

【Teenage Fanclub】 16:55~ Sonic Stage

Keaneに次いで、今回のサマソニの私のメインがTFC。
2005年のサマソニではThe Black Crowes(ブラック・クロウズ)を最前で見たかったのでTFCを断念したが、その代わりにサマソニ前にサンフランシスコで見たので、ライヴは4年ぶりのTFC。
今回ドラムスは、TFCの前身バンドThe Boy Hairdressers(ボーイ・ヘアドレッサーズ)のメンバーだったグラスゴー音楽仲間のFrancis MacDonald(フランシス・マクドナルド)、そしてキーボードを加えた5人編成で登場。
昔からおっちゃん顔だったNorman(ノーマン)は(←ゴメンよNorman!)さほど変わってはいないが、Raymond(レイモンド)はいい歳の取り方をしてるなって思った。Gerry(ジェリー)もあまり変わっていない感じだ。
「It's All In My Mind」 でスタート。柔らかなメロディ、あったかいハーモニーに早くも癒され、自然と笑顔になる自分が居た。
TFCのライヴで何故か私はいつも、イントロを聴くだげで涙腺が緩んでしまうのだが、「Don't Look Back」 でまずやられた。歌に入るとこれまたGerryの優しくて甘い声に聴き惚れる。Gerryの声って、名前通り本当にラヴリーなのだ(彼の名前はGerard Love:ジェラルド・ラヴ)。
新曲を挟んで、RaymondがVo.の 「About You」。和むわ~。そしてめちゃくちゃ楽しい。そう、コレコレ。TFCのライヴは本当に心の底から楽しくなるのだ。
次にやった新曲 「Baby Lee」 はとっても可愛い曲で、オフィス・グラスゴーさんのteenagefanclub+logで歌詞を載せてくれていたので、まだウロ覚えだったがところどころを一緒に歌うことができた。
続く 「Ain't That Enough」 の歌い出しのハーモニーはもう絶品! ドーンドドートコトン!と鳴り響くFrancisが刻むビートも心地良い。
「I Need Direction」 の “Pa~PaPaPa~” のコーラスがめちゃくちゃ可愛い。間奏のキーボードのソロ終わりのNormanのギター・ソロに歓声が沸き、一歩前に踏み出してプレイするNormanも、その歓声に応えるようにニコニコ顔で熱演。
なんかもうやる曲やる曲全てが青春ソング・オンパレードと言った感じで、キュンとさせられるのと同時にほんわかとあったかい気持ちにしてくれた。
そして、キターーーーーッ!「Everything Flows」。このノイジーなのにポップなイントロ、それだけでもう完全にぶちのめされ、甘酸っぱいメロディを一緒に歌いまくった。もちろん周りの人もみんな歌ってた。
結構柔らかい曲が続いていたが、この辺りからテンポ・アップして行き、ドライヴィン・ポップ・チューン 「Sparky's Dream」 へと続き、テンションは高ぶる一方。
で、その気持ちをそのまま 「The Concept」 へ。
She wears denim wherever she goes
Says she's gonna get some records by the Status Quo
Oh yeah...Oh yeah...
ここまで私は両手で口元を覆っていた。ホントにこの曲はいつ聴いてもヤバい。いつ聴いても(iPodで聴いている時でさえ)、初めて聴いた頃のことや初めてTFCのライヴを見た頃のことが、ぐるぐると頭の中を駆け巡って甦ってきて、ジワッとくるのだ。
涙で少し霞んだ目でNorman、Gerry、Raymond、Francisを見つめながら、一緒に歌って踊って心から楽しんだ。最後の “Aaaah~ Aaaah~ Aaaah~” でみんな手をかざして大合唱。
おおらかな空気が流れ、幸せな気分に浸りながら、大歓声大拍手の中で “ありがと~!” と叫んでいた。
楽しいひとときというのは、アッという間に過ぎてしまう。でも、みんな大好きTFC! 今度は新作を引っさげて、単独公演で帰ってきてね。
最後にひとこと、「Niel Jung」 が聴きたかった~!

★Setlist★
・It's All In My Mind
・Fall
・Don't Look Back
・I Don't Want Control Of You
・Sometimes
・About You
・Baby Lee
・Ain't That Enough
・Your Love Is The Place Where I Come From
・I Need Direction
・Everything Flows
・Sparky's Dream
・The Concept
(teenagefanclub+logより)


そのままSonic Stageにいようかなとも思ったが、私はSonic Youthに思い入れがないので、一度は見ておいた方がいいかなと言う気持ちはあったが、一旦その場を離れた。
フード・エリアのサイド・ステージでは、DJダイノジのショーが始まっていて、すごく盛り上がっていた。


サマソニ開催前、タイムテーブルをチェックしていた時に目に留まったのが、トクマルシューゴ。
マイスペで音を聴くと、オーガニックなアコースティック・サウンドで、丁度時間的に夕方の海風に吹かれて聴くには気持ち良さそうと思っていた。
でもそれは18:00からで、Sonic Stageからかなり移動しなければならないので、半ばあきらめていた。
しかし、先ほどの豪雨でステージとなるRiverside Gardenは一時中断されていた。
インフォメーションでまだ中断中かと聞くと、約30分押しで再開されたとのこと。間に合うかも知れないと思い、歩いてRiverside Gardenに向かった。
すっかり雨も上がり、涼しい風が肌に気持ちよく、更に歩きながら食べたソフトクリームがとっても美味しかった。
Riverside Gardenは、スタジアムと海岸に隣接する芝生エリアにある、Seaside Villageと名付けられたキャンプサイトの入口にあり、ナチュラルな雰囲気溢れるスペースだった。
サウンド・チェック中のステージは、手作りのオブジェを飾り付けた、これまたナチュラルでアーシーなステージ・デザインだった。


【トクマルシューゴ】 18:40~(予定は18:00~) Riverside Garden

トクマルシューゴは、1stアルバムをNYのインディ・レーベルから出し、ヨーロッパなど海外でも人気が高く、様々な楽器を駆使した演奏を披露する幻想的でポップなステージが定評のミュージシャン。後から知ったのだが、TFCのNormanも賞賛しているらしい。
とにかく、ギターがめちゃくちゃ上手かった。アコギを自由自在に操るテクニカルな手元に、目が釘付けになった。
爽やかな透き通るような甘い声で、軽やかに始まった。狭いステージにはドラムスのほかに、座り込んでいろんなパーカッションを叩く人、アコーディオンやピアニカやおもちゃのピアノを弾く女性が脇を固め、バンドというよりも音楽隊と言った方が相応しい感じの編成だった。
“たぶん今ソニック・ユースやってると思うんですけど、ホント、ホントにここに来てくれてありがとう。僕もヴァセリンズまで見た後ここに来ました” と話していた。
全部初めて聴く曲だったが、すんなりと気持ち良く音が耳に入ってきて、中でもThe Buggles(バグルス)の 「Video Killed The Radio Star」(ラジオスターの悲劇)のカヴァーは、原曲とは全く違い、様々な打楽器の音を組み入れたオーガニックなアレンジがステキだった。
少しお喋りをしたあとに、“やっぱり僕MCダメだわ。もう二度とMCはしない。でももしマリン・ステージに出られたら、その時はMCをやるよ” と笑いを誘い、短かかったけど心地良い上質な音楽に、耳を傾けたひとときだった。
雨上がりだったので立っているしかなかったが、芝生の上に座ったり寝転がって聴くと、もっと気持ち良かっただろうな~。


すっかり日が暮れ、Riverside Gardenから外に出る道の脇は、カメヤマローソクのキャンドルの灯りで飾られ、入る時は気が付かなかったが、Seaside Village入口のゲートも手作りのアートで装飾されていた。


10年分のサマソニのポスターがライト・アップされて飾られている道を歩きながら、そのままスタジアムの方に歩いて行き、フード・エリアで夕飯。
少し漏れてくるNe-Yo(ニーヨ)の音と、目の前でやっていたDJブースの音楽が混じる中食べた豚玉のお好み焼きは、とっても美味しかった。
サマソニのフードは、メッセ内よりもスタジアムの方が美味しいかも知れない。
お腹を満たした後、シャトルバスでメッセに戻り、最後を飾るThe Flaming Lips(フレーミング・リップス)を見るために、再びSonic Stageへと向かった。
後ろの方に座って始まるのを待っていたのだが、もう既にサウンド・チェック中のステージに前方は大盛り上がり。
メンバー自らが、いろんな仕掛けのセッティングをしていたのだった。
待っている間に床が大きく揺れ、最初ファンのみんなが床が揺れる程ジャンプしたりしてるのかなと思ったが、地震だった。

【The Flaming Lips】 20:05~ Sonic Stage

結論から言うと・・・もの凄かった~!めちゃくちゃ楽しかった~! ライヴというよりも、ひとつのエンターテイナー・ショーを見たという感じだった。
ステージのバックが半円形のスクリーンになっていて、そこからメンバーがひとりずつ登場してきたのだが、その時のエロティックな映像と演出に場内大受け。
そして、Vo.のフロントマン、Wayne Coyne(ウェイン・コイン)が巨大風船の中に入ってオーディエンスの上を転がりながら歩き、Wayne誕生を表現。
たくさんのカラフルな風船が舞う中、ステージに戻った巨大風船がしぼみ、流れてきたのは 「Race For The Prize」。
“ウォーーー!” ともの凄い歓声が上がった。まさか、一発目にこの曲がくるとは! 嬉しさ楽しさ倍増。カンゲキ!
あのドタドタしたドラム音と、それに絡むシンセの音が場内に響き渡り、幻想的な世界を演出。歌に入ると、Wayneの脱力系ヴォイスがこれまた優しく響き渡り、ハッピーな気持ちにさせてくれた。
ステージの両脇では、何やらカエルやウサギなどいろんな着ぐるみを着たたくさんの人たちが踊っているし、キメの音に合わせて紙吹雪やら紙テープやらスモークが、巨大なパイプから飛び出る飛び出る。お祭りだ~という雰囲気にしてくれて、本当に楽しかった。この人たち、やはりタダ者ではない。
そして、この風船や紙吹雪の演出は、最後まで続いた。バック・スクリーンの映像も60'sっぽいレトロな映像で楽しませてくれたし、曲は知らなくてもすっかりLipsの世界に引きずり込まれて行った。
私が苦手とする、歪んだノイズを押し出した曲はやらず、全体的にポップな曲が殆んどだったというのも、気持ち良く楽しめた原因のひとつ。
スクリーンに歌っているWayneの顔がどアップで映り、ヒゲの1本1本まで見えるほどで、曲が終わる毎にカン高い裏声で早口に “アリガトッ” と発するWayneは、めちゃくちゃお茶目だった。
遊び心満載のステージはヴォルテージが上がりっぱなしで、最後の方ではドラまで登場するし、まるで巨大なおもちゃ箱をひっくり返したような賑やかなステージは、大いに盛り上がった。
サイケでポップなショーを繰り広げて楽しませてくれたLipsのステージは、サマソニの最後に相応しい、ナイス・アクトだった。



“終わっちゃった~” とちょっとその場にボーッとしてたら、外に出るタイミングを逃し、気が付けばSonic Stageの出口は大渋滞。
何とかその場を切り抜け、外に出た。過去10年間のオフシャルTシャツが展示されているのを写真に収め、駅前で友と合流。
The Vaselinesでは 「Molly's Lips」 でTFCのNormanが出て来てパフパフと鳴らすホーンを担当し、ユニコーンでずぶ濡れになり、Ne-Yoはマイケル・ジャクソンのトリビュートをやり、Beyoncé(ビヨンセ)のオーラはハンパなかったらしい。
心配していた日焼けもせず、適度に座ったりしてたので足も痛くならず、炎天下のアクトもなかったので体力消耗も避けられたし、最近は日頃からよく歩いているので前より体力が付いたのか、さほど疲れることなく清々しい状態で家路についた。
The Vaselinesを見ることができなかったのは残念だったが、それ以外はちゃんと予定通りのパフォーマンスを堪能することができて、とても充実した今年のサマソニだった。


Summer Sonic 09 in Tokyo 08/09/09 【前編】

2009-08-12 | performance


国内最大級の都市型フェスSummer Sonicも、今年で早10周年。それを記念して、今年は初の3日間開催。
(記事のタイトルの “in Tokyo” は便宜上であって、東京ではやっていないということはみんな承知の上。笑)
4年ぶり2度目の参加となるサマソニの、東京会場最終日に行ってきた。
いつもは2日間なので、東京会場のラインナップ初日がそっくりそのまま大阪会場の2日目になるというパターンだったが、今回は3日間なので、東西で微妙に違っていた。東京オンリー、大阪オンリーのアーティストもたくさんあった。

午前10時に海浜幕張に到着。早くも太陽は元気に顔を出し、陽差しが眩しかった。
リスト・バンド引き換えは並ぶことなく、スムースに中に入れた。リスト・バンドが4年前のと比べて、ずいぶん安っぽくなっていたのには驚いた。
 

タイム・テーブルをもらい、現地集合場所へ。まずは腹ごしらえと、フード・エリアへと向かった。
私はタコライス。実は4年前にマリン・スタジアムで食べたタコライスがとっても美味しかったので、迷うことなく今回もタコライスにしたのだが、メッセ出店の味はイマイチだった。


自分なりに立てたタイムテーブルを各自照らし合わせたところ、結局それぞれ思い入れや目的がバラバラ。殆んど単独行動になるのは前から予想はしていたが、人に合わせるのではなく、自分自身で楽しもうということで、私はシャトルバスでマリンへ。
マリンのグッズ売場に行き、今月だけ会員登録したクリエイティブマンのモバイル会員専用入口からすんなり入り、一通りチェック。
でもKeane(キーン)は単独の時に売っていたのしかなかったし、メッセ出演組のはなかったので何も買わずに出て、隣りのIsland Stageに入った。

【TRICERATOPS】 11:30~ Island Stage

CDを買って聴く邦楽アーティストはスピッツなのだが、実はTRICERATOPSは前から好きだったりする。
以前同僚に借りたベスト盤くらいしかまともにアルバムを聴いたことはなく、あとはYouTubeで聴くくらいだが、生のステージを見るチャンスは見逃せない。
TRICERATOPSは、デビュー時から “踊れるロック” を信条としている3ピース・ロック・バンド。
ちなみに、Vo.の和田唱(わだ しょう)のお父さんはイラストレーターの和田誠、お母さんは平野レミ。
Island Stageは駐車場にテントを張った小屋で、地面はアスファルト。両サイドは開いているものの、やはり熱がこもって蒸し暑いったらなかった。
PAブースの柵の横に座ってスタートまで10分くらい汗を拭き拭き待っていたが、PAブースの中の扇風機の風が僅かに届いて少し救われた。
定刻どおりにスタートし、黄色いポロシャツ姿の和田さん登場。“まだ早い時間で一発目なのに、こんなに集まってくれてありがとう!” と言って、サビのメロディ・ラインがポップでノリのいい 「Future Folder」 で始まった。ビートが気持ちいい。
続いて 「Fever」 のイントロが流れてきた時は嬉しかった。彼らを知り、いいな~と思うようになった曲だ。
時々ギターの音がハウるのが残念だったけど、グルーヴ感溢れるパワフルなドラミングが良かった。
客の盛り上がりも凄くて熱気ムンムン。和田さんが、“今日はビヨンセが出るんだよね~。ビヨンセだよ” と言って、ビヨンセの曲を弾いて裏声でチョコっと歌ったのには大爆笑。
「Gothic Ring」 では、ミディアム・テンポでちょっと甘酸っぱい世界観を聴かせ、新曲と知らない曲をやって、最後はコール&レスポンスで始まる彼らのデビュー・シングル 「Raspberry」 でヴォルテージを上げ、突っ走ってビシッと締めた。
30分というのは短かったけど気持ち良く踊れたし、期待以上に良かったので、ちゃんとアルバムを聴いてみようかな・・・。

★Setlist★
・Future Folder
・Fever
・Gothic Ring
・I Go Wild
・復刻ジーンズ
・Raspberry
(和田さんのブログより)


外に出ると長蛇の列。何と入場規制がかかっていたのだった。そして、トライセラの次はPuffyだったので、列はどんどんと増える一方だった。そんな中、トライセラを見ることができたのは、ラッキーだった。
このままスタジアムに入ってKeaneまで待つのは、暑さに耐えられないだろうと判断し、一旦シャトルバスでメッセへ。
メッセのグッズ売場で、Teenage Fanclub(ティーンエイジ・ファンクラブ)のTシャツを購入。
スペース・シャワーやMTVのブースなどを見たあと、トイレに行ったり日焼け止めを塗り直したりして涼みながらしばし休憩。
勝手知れたる2度目だが、一応いろいろチェックして、このあとに備えた。


再びシャトルバスで、マリンへ。バスは次から次に来るので、列が出来ていてもさほど待つことなく乗れるし、何より涼しいし移動で余計な体力を消耗せずに済むので有難い。
Rブロックは入口が遠いのは知っていたが、Lブロックは規制がかかることが多いので、今回もRブロックにしていた。
そんなに荷物はなかったが、とりあえず身軽で行こうと思い、ロッカーにミネラル・ウォーターやタオルの予備と、買ったTシャツなどを仕舞い込んでスタジアムに入った。
(Rブロック入口手前のロッカーは、たくさん空きがあっておすすめ!)
前回はoasis(オアシス)の時、スタンディング・エリアに規制がかかっていて入れずスタンドで見たので、中に入るのは初めて。


間に合うかな・・・と思っていたMutemath(ミュートマス)は、丁度最後の曲のそれも最後の最後だった。歩きながら遠目で見ただけなので定かではないが、なんか太鼓がいっぱいステージにあって叩いていたような・・・。 
Mutemathが終わると結構人が動いて、真ん中から後ろは殆んどガラガラ。とりあえず一番前まで行き、放水を避けるためにいちばん端っこに行って待機。
放水タイムが終了したので、少しだけ内側に移動して10列目くらいに入った。それにしても下はビニル・シートなので、まるで大雨の後のような水溜りになっていて、ベニヤ板とフェンスの足の部分の金網の所に立つしかなかった。

【エレファントカシマシ】 13:35~ Marine Stage

頭を掻きむしりながら、もどかしく話す宮本氏しか知らず、曲も 「今宵の月のように」 と、少し前に極楽とんぼの加藤浩次がCMしていた栄養ドリンクのCMソングくらいしか知らないが、私にとってはなかなか見れない人たち。ちょっと興味はあった。
Vo.の宮本氏は、言葉を発する度に “エヴリバディ” と最後に言うのが可笑しかった。
“おはよう~、こんにちは~、こんばんは~” と歌い出すと、すぐに宮本氏がステージの端まで走って来た。目の前で見た宮本氏の足の細さにビックリ。そして、こっちに向けたお尻をパンパン! そのお尻が、これまた引き締まっていてちっちゃかった。
「今宵の月のように」 はイントロがなく突然始まったが、“く~だらねぇと、つ~ぶやいて~” と歌い出した時は、スタジアム内がウォーと湧いた。
語り口調の歌が多く、前にいたファンの人が持っていたタオルには、“宮本語録” と題していろんな言葉が書かれていた。きっと独特の言葉があるのだろう。
最後に、“このあともビッグな人たちが続くので、楽しんでってくれ~エヴリバディ” と叫んで去って行った。
CMの曲をやらなかったのは、ちょっと残念だったが、結構楽しめた。


前方に居た人たちがサーッと去ったので、すかさず最前をゲット。ちょっと端っこだったが、じわじわと内側にずれて、ステージ全体を見れるところまで寄って行くことができた。
放水は免れないな~と思ったが、エレカシのステージの途中から怪しげな雲が空を覆い、陽差しがなくなったので、さっきよりも少ない放水だった。
しゃがみこんで帽子を被って小さくなっていたが、それでも部分的にビショビショになってしまったが・・・。
ステージでは着々とKeaneのセット・チェンジが行なわれていて、ロゴ入りの背景幕が下りてきたのを見ているだけで胸が高鳴った。
大阪では前方はユニコーン待ちに占領されてしまい、盛り上がりに欠けたという話を聞いていたので、アウェイにならないように・・・とそれだけが心配だったが、周りにはKeaneのTシャツを着た人もいて、少しホッとした。

【KEANE】 14:45~ Marine Stage

4月の単独から3ヶ月半。今回のサマソニ参加のきっかけとなったKeane。あの感動が蘇る・・・。
SEが流れる中、ステージ上手からメンバーが登場。大阪のオフィの写真では、スポーツ・ジャケットを羽織っていてとても暑そうなTom(トム)だったが、この日はブルー・グレイのチェックのシャツにブラック・ジーンズ。髪が更に短くなって、まるで 『ハリーポッター』 に出てくる英国の寄宿生のよう。
「The Lovers Are Losing」 で軽やかにスタート。Tomの美しい歌声が、スタジアムにこだまする。
早くも顔がまっかっかのTomちんはニコニコしていて、こっちも自然と笑顔になった。
続いて 「Everybody's Changing」。大好きな曲が続き、イントロで泣きそうになった。Tim(ティム)のピアノがキラキラと輝くように響き渡り、足で大きくリズムを取りながら熱唱するTomちんのシャツは、汗でぐっしょりと体に張り付いていた。
そしてピコピコ音が流れ、ガラッと雰囲気が一変して 「Spiralling」。お決まりの “Poh~!” は、Keaneを知っている人だけで頑張ったって感じだったが、後半はユニコーンのタオルを巻いた人たちも一緒になって腕を上げていたのが嬉しかった。
「This Is The Last Time」 で、Tomがステージの端から端まで歩き、伸び伸びと歌い上げるサビでは、大きく手をかざしてオーディエンスを惹き付けて行った。目の前に来たTomちんは、本当に可愛かったな~。
「Is It Any Wonder?」 では、サポートのJesse(ジェシー)がギターをかき鳴らし、Timが煽るクラッピングにみんなちゃんと答えて盛り上がった。
決して完璧ではないスタジアムの音響の中、“静かな曲なんだけど、僕の大好きな曲” と言って歌った 「You Don't See Me」 の情感溢れるTomの歌声は、ゾクッとするほど素晴らしかった。
そして 「Perfect Symmetry」 のイントロが流れると、Tomが階段を降りて真ん中のフェンスの台に上ってニコニコ顔で熱唱。すごい盛り上がりだった。
エコーがかかって聞こえ辛かったが、“次の曲は、一緒に歌ってもらえると嬉しい。間違っても気にせずに・・・” だったかな、そんな感じのことを言ったあと、「Somewhere Only We Know」 のイントロが流れた。
「Perfect Symmetry」 からのこの流れは、本当にヤバい。自然と込み上げてくるものが・・・。4月のライヴの時の感動再び!と言った感じ。
大合唱とまでは行かずとも、周りからも声が聞こえていたし、曲が終わったあとドラムスのRichard(リチャード)が立ち上がって私たちに拍手をしてくれて、Tomも満面の笑顔で満足そうだった。
嬉しかったのが、歌い終わった後、隣りのユニコーン・ファンの人が “この曲知ってるわ” と仲間に言っていたこと。映画のサントラにもなっているし、きっとあの曲がこの人たちの曲だったんだ~って認識してくれたことだろう。
「Crystal Ball」 では、Tomがまた端から端まで歩き、最後にはゴロンと寝転がりながら手をかざして熱唱。
そして独特のベース・ラインのフレーズが流れ、Queen(クィーン)とDavid Bowie(デヴィッド・ボウイ)の名曲 「Under Pressure」 のカヴァーを披露。アレンジがカッコ良く、TomのVo.もFreddie(フレディ)ばりだった。
最後は 「Bedshaped」。ゆったりと、そしてアグレッシヴに歌い上げ、最後のパート “oh、oh~oh~” では、みんなで手をかざしてコール&レスポンスがちゃんと出来た。
フェスゆえ50分という短さは仕方ないが、それでも感動を与えてくれて、幸せな気分にしてくれるKeaneは、やはり素晴らしいステージを見せてくれた。
何よりも、メンバー全員ニコニコしてプレイしていたのがとても印象的だった。
終わった後、Tomだけ上手にハケて、あとの3人は下手にハケたのだが、そこには “おーい、Tom~、どこ行くんだ~” というような表情でTomの方を振り返りながら去って行くTimがいた。(笑)

★Setlist★
・The Lovers Are Losing
・Everybody's Changing
・Spiralling
・This Is The Last Time
・Is It Any Wonder?
・You Don't See Me
・Perfect Symmetry
・Somewhere Only We Know
・Crystal Ball
・Under Pressure
・Bedshaped


【後編】につづく。

Thanks Summer Sonic 09!

2009-08-10 | music : other


サマソニ最終日から戻り、お風呂に入って洗濯して、やっと落ち着いたところ。
詳しいことは後日レポすることにして、とりあえず明日もお休みなので、簡単な雑記などを・・・。

数日前から天気予報をチェックしていたが、最高気温の予報はコロコロ変わり、結局当日は30℃以上はあった。
曇り時々晴れという予報だったが、幕張に着いた頃にはまだ午前中なのに太陽がガンガン照っていた。
これで真っ昼間のマリン・スタジアムに耐えられるか・・・と心配になったが、私がスタジアムに入った頃にはだんだん怪しげな雲が覆ってきた。
そして、今回の私の目玉であるKeane(キーン)は、気持ち良い風に吹かれながら楽しむことができた。
Razorlight(レイザーライト)の途中からポツポツ来始めて、アッという間に豪雨。
そのせいでメッセへの移動が遅れ、結果途中から見る予定にしていたThe Vaselines(ヴァセリンズ)を見損ねてしまった。
それ以外は、予定していたパフォーマンス全部達成。前回(2005年)は、あまりいろんなステージを見ることができなかったが、今回はとても満足。
歌って踊って感動して、ウルウルしてニコニコした一日だった。楽しかった~♪

さて、明日(もう今日だけど)はRazorlightの単独だ!

The Flaming Lips / The Soft Bulletin

2009-08-04 | music : normal


サマソニ開催まで、一週間を切った。
心配していたお天気も、週間予報が出て、雨だけは免れそうだ。気温も猛暑とまでは行かなさそうだが、紫外線対策は念入りにして行かないと・・・。
さて、今回参加する東京最終日、私が恐らく最後にシメで見ることになるだろうバンドがThe Flaming Lips(フレーミング・リップス)。
R.E.M.らと共に80年代にカレッジ・ロック・バンドとして名を馳せ、現在も活動し続けている彼らの歴史は長い。なので、アルバムもたくさん出ている。しかし、私はこの名盤と言われる、99年リリースの 『The Soft Bulletin』 しか持っていない。
サマソニの予習のために・・・と、ベスト盤 『The Day They Shot A Hole In The Jesus Egg』 をレンタルしてみたが、どうも私には 『The Soft Bulletin』 の印象が強すぎるようで、ん~っと言った感じでいまひとつ入って行けなかった。
サイケで歪んだノイズを全面に押し出したサウンドよりも、このアルバムのポップなサウンドが好みだ。
何と言ってもM-1 「Race For The Prize」。ドタドタしたドラム音をシンセの音が包み込み、イントロから歌に入る直前に流れてくるのは、美しいハープの旋律。このハープの旋律は、そのあともところどころに入っているのだが、これがいい! 
脱力ヘタレ的なVo.もなんだかとってもキュートだし、温かくてハッピーな気持ちにしてくれる曲だ。
決して上手いとは言えない、高音苦しく頑張って歌ってるM-2 「Spoonful Weighs A Ton」 も、美しいメロディーが包み込むので許せちゃう。
厚みのあるコーラスを聴かせるM-5 「Buggin'」 は、相変わらずドラムの音はドタンバタンしているが、可愛い音色の楽器の多様によってとてもカラフルに煌いている。
M-8 「Waitin' For A Superman」 は、グルーヴ感が心地良く、悲哀に満ちた歌詞にピアノの音色が美しく響く。
ストリングスを取り入れたM-9 「Suddenly Everything Has Changed」 は、ドラマティックなナンバー。リズム・パターンやコーラス・ワークが心地良い。
続くM-10 「Gash」 に至っては、“何なんだ!” と思うくらいの、まるでミュージカルのラストを飾るような壮大なシンフォニック・サウンドに、度肝を抜かれる。
国内盤のボートラとして、再び 「Race For The Prize」 と 「Waitin' For A Superman」 の別Ver.が収録されているのだが、 「Race For The Prize」 は本編の方がRemixのようで、「Waitin' For A Superman」 はボートラがRemix。
2曲共、本編収録Ver.よりもアレンジがシンプル。「Race For The Prize」 は、本編の方がより奥行きがあって音に浮遊感があるので、本編収録M-1のRemix Ver.の方が好き。
「Waitin' For A Superman」 は、アコースティックなボートラのRemix Ver.の方が好きだ。

とにかく、幻想的な空間へといざなってくれて、繊細でどこか懐かしくて、いろんなことをイマジネーションすることができる、美しいサウンドに包まれたアルバムだ。
サマソニでは、独特のパフォーマンスが見られそう。でも、この美しいサウンドだけをイメージしていてはいけないと、覚悟しておかねば・・・。