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The Black Crowesのニュー・アルバム

2008-01-19 | music : special


去年発表されると思っていたThe Black Crowesの6年ぶりのスタジオ・アルバム 『Warpaint』 が、一年遅れで3月4日にリリースされる(国内盤は3月5日発売)。
自分たちのレーベルからのリリースで、新メンバーとなったギターのLuther DickinsonとKey.のAdam MacDougallも参加している。
プロデューサーのPaul Staceyは、90年代にブリット・ポップの波に乗って、日本でも注目されていたThe Lemmon Treesというバンドを結成していた人。
Crowesのリニューアルされたオフィシャル・サイトでは、1stシングルの 「Goodbye Daughters of the Revolution」 が聴けて、ビデオも見ることができる。
この一曲を聴くだけでも、ニュー・アルバムの期待が広がる。
良いメロディ、心地良いグルーヴ、厚みのあるサウンド・・・う~ん、楽しみ!
で、アルバム・リリースに合わせてツアーがあり、本国はもちろん、ヨーロッパやオーストラリアを廻るが、やはり・・・という感じで日本は予定なし。
だいたいオーストラリアと日本がセットになっているスケジュールが多いのだが、あのサマソニの反響から考えると、外されるのかな・・・。残念!

The Redwalls @Metro Chicago 12/08/07

2008-01-15 | performance


The Redwalls2007年ライヴの締めくくりは、彼らのホームタウン、Chicagoで行われた。
メジャーリーグ、シカゴ・カブスの本拠地、リグレー・フィールドの近く、クラブやレストランが集まる通りにあるMetroは、Chicagoでも人気の高いクラブで、Bob Dylan、Cheap Trick、Nirvana、The Smashing Pumpkins、Sonic Youth、oasis、Arctic Monkeysなど、数々の錚々たるミュージシャンがプレイしている。
ピチカート・ファイヴはここでのライヴがアルバムになっているし、USでブレイク中のコーネリアスも、もうすぐここでプレイする。
The Redwallsにとってもお馴染みの場所で、メンバーも最も好きなクラブとのこと。
バルコニーを合わせるとZepp Tokyoくらいのキャパで、これまで見てきた3ヶ所の中でもいちばん大きかった。そして、雰囲気もテンションも何もかも、この日のライヴは最高に熱かった。



開演時間が近付くにつれ、エントランスは人で溢れ返り、メイン・フロアもバルコニーもアッという間に超満員。そしてその客層の幅広さは、地元で彼らがいかに様々な世代の人たちに愛されているのかを物語っていた。
The WhigsとJohnathan Riceも盛り上がり、いよいよThe Redwallsの登場ともなると、会場のテンションはハンパなかった。
横断幕はアメリカ国旗、ステージ上の機材にはロープライトが張り巡らされ、クリスマス気分を盛り上げるかのように、キラキラと煌いていた。
バルコニーのど真ん中のいちばん前に何とか辿り着き、周りの熱気と共に私の鼓動も一層高鳴った。
メンバーがステージに登場すると、大歓声が上がり、4人は手を挙げてそれに答え、Justinのベースがうなる 「Hangman」 でスタート。
ハードなロックを奏でたあと、そのままアップ・テンポにアレンジされた 「Love Her」 に突入し、歌い終わったJustinが、“ただいま~!” と言うと、割れるような歓声と拍手が起きた。
アルバム未収録の 「Holiday」 は、やはり相当人気の曲で、イントロが流れてきた途端、黄色い声が飛び交っていた。
Justinのステップもいつもより大きくて、ビートに合わせてLoganとお揃いの白いブーツが跳ねる。
何度聴いても渋い 「Back Together」 のあと、Andrewにスポットが当たり、“僕の番だよ” とニコニコしながら言って 「Put Us Down」 の軽快なイントロが流れた。
温かい声といい、歌っている時のにこやかな表情といい、この曲を歌う時のAndrewは、本当に彼の人柄がにじみ出ている。
「What a Shame」 でのLoganのVo.は、これまで以上にシャウトし、Andrewのギターはブルージーにうなる。
「Don't You Wanna Come Out」 でRobのドラムが激しくビートを刻み、間奏でLoganは後ろを向いてRobと掛け合ってプレイ。




「Memories」、「Game of Love」 と続き、LoganとJustinが楽器を交換して 「On My Way」。この曲ではコーラスもないLoganは、ステージを自由に動き回っていた。
より一層厚みのあるコーラスを聴かせてくれた 「Each and Every Night」 と 「Edge of The Night」 でゆったりとした気分にさせ、「They Are Among Us」 でハードに駆け抜けたあと、3人のハーモニーが絶妙な 「Build A Bridge」 のサビでは大合唱。
Justinが “Chicagoooo~!いつだって僕たちはChicagoが大好きだ~!” と叫び、ウォーーー!という歓声の中、「Mordern Diet」 のイントロが流れ、場内のテンションはMaxに。
パンチの効いたヴァースからグイグイと引っ張って行き、キャッチーなメロディへと突入する展開にいつも以上に心奪われながら、“あ~、今日で最後かぁ・・・” と思うと、ちょっとセンチメンタルな気分になってしまった。
本編最後の 「In The Time of The Machine」 が終わり、どよめくようなアンコールを求める歓声に包まれる中、Metroのオーナーがステージに現れ、彼らを再びステージに招いた。
オーナーがメンバーひとりひとりと握手&Hugをしたあと、ギュイ~ンというギターの音から入る、ノリのいい新アレンジの 「Falling Down」。
このアレンジは本当に素晴らしく、CDでのオリジナル・ヴァージョンとは全く違う曲にすら聴こえる。
オリジナルはイントロの弾むようなピアノのアレンジが印象的だが、ライヴではピアノを弾くサポートは入れていないので、ギター音中心の思わず踊り出したくなるようなカッコいい軽快なロックン・ロールに仕上がっている。
その軽快なリズムにオーディエンスもみんなノリノリで、“Oh、Oh、Oh~!” のところでは全員が一体となって叫ぶ。これまで見てきたどの会場にもなかった光景で、ゾクッとした。
ステージが広い分、3人それぞれの距離があったので、今日は寄り添って歌うハーモニーはない?と思っていたその時、最後の最後でJustinがLoganのところにゆっくりと歩み寄って、“Darling~” と顔を寄せ合ってハモる。
何度見てもこのシーンは格別で、ピッタリと息の合った絶妙なハーモニーを奏で、最後の “Oh、Oh、Oh~!” でぐ~んと盛り上がった。
これまで、そのあとはZZ Topのカヴァー 「Balinese」(「Deep In The Heart」) で終わっていたが、違うイントロが!
エフェクターを効かせたギターの音、「Front Page」 だった。思ってもいなかったサプライズに感動。
情感たっぷりに歌いあげるLogan、哀愁を帯びたAndrewのギター・ソロ、後半から入ってくる重低音が響くJustinのベースとRobのずっしりとしたドラム。
そのもの哀しいバラードにうっとりと酔いしれながら、“あ~、早く日本でもこの素晴らしいステージを披露してほしいなぁ” と願う気持ちでいっぱいになった。
そして、「Deep In The Heart」 を最後に、彼らの2007年最後のライヴ、そして私の2007年締めのライヴが幕を閉じた。


★The Redwalls - Falling Down @Metro
 ♪オリジナルとはひと味違ったアレンジがカッコいい!




The Redwalls @Knitting Factory NYC 12/04/07

2008-01-09 | performance


The Redwallsの3日目のライヴは、Cambridgeの翌日、New YorkのKnitting Factoryで行われた。
Hollywoodにも支店があるKnitting Factoryは、SOHO辺りから移ってきたアーティストたちが暮らし、流行のレストランやバーなどが集まる地区トライベッカにあり、一般のガイド・ブックなどにも載っている人気のクラブ。
昨年開店20周年を向え、ここで亡きJeff Buckleyを始め、Sonic YouthやTeenage Fanclub、少年ナイフや吉田兄弟と言った日本のアーティストもここでプレイしている。
毛糸のマークのロゴの旗があるのが目印なのだが、なかなか見つからずウロウロしていたら、偶然食事から帰って来たメンバーと出会い、無事到着。
あとから見上げると、その旗は強風で旗棒に丸まっていた。(笑)

この日はJohnathan Riceのステージを最初からちゃんと見たのだが、とてもハートフルな彼の音楽に魅了された。
やはりグルーヴ感溢れる 「Further North」 はとても心地良く、今や私の大好きな曲のひとつとなっている。
彼が弾くアコギの音をふんだんに活かし、シンプルでメロディアスなフォーク・ロックを聴かせてくれた。

 Johnathan Rice

New Yorkということもあってか、心なしかこれまで見てきたBuffaloやCambridgeに比べるとお洒落な人たちが多く、開場直後から既に多くの人でフロアが埋まっていたので、この日は2階のバルコニー・スペースからThe Redwallsのステージを見た。
この日もアルバムの1曲目を飾る 「Hangman」 でスタート。乾いたギター音とズンズンと低音が響くベース音が力強く掛け合い、オーディエンスを引き込んで行った。
続く 「Love Her」 では、ジャンプする人、ステップを踏みながら体を揺らしてダンスする人などでフロアは熱気に溢れ、曲終わりにJustinが声を掛けると、大歓声があがって大盛り上がり。
「Put Us Down」 で楽しい気分になったあとは、ブルージーな 「What a Shame」 で感情豊かに歌い上げてたっぷりと酔わせる。
ファンキーなロック・チューン 「Don't You Wanna Come Out」 で、再び熱く盛り上げ、メリハリを効かせたステージが展開して行った。
「Memories」 では珍しくLoganがダンスしていて、メンバーもノリノリ。レゲエ調のリズムが本当にカッコ良く、3人でハモる最後のフレーズもこれまたカッコ良く決まった。
Justinのキュートなバラード「Game of Love」 では、みんなうっとりとした気分になっている様子。
そのあと、「On My Way」 でギターに持ち替えたJustinが、歌う前に “いつ来てもエキサイティングなNew Yorkが大好きだ!” と言って一気に沸かせる。
そして、「Each and Every Night」、「Edge of The Night」 のミディアム・テンポの曲で、ゆったりとした気分を味わわせてくれた。
横揺れナンバー 「Build A Bridge」 で奏でるコーラスは、本当に息の合ったハーモニーを聴かせてくれ、「Modern Diet」 のキャッチーなメロディは、自然と顔がほころぶほどに気持ち良く、下を見るとみんなニコニコしていた。
不思議な世界へといざなうようなサイケなナンバー 「In The Time of The Machine」 で、トリップしたような気分になったままアンコールに突入。
「Falling Down」 の兄弟が寄り添って歌うハーモニーに心弾まされ、この日もアッという間に楽しいひとときが過ぎた。






★The Redwalls - Memories @Knitting Factory
 ♪曲間と歌い終わったあとの、Loganのおちゃめなダンスに注目!




The Redwalls @TT the Bears Cambridge, MA 12/03/07

2008-01-04 | performance


明けましておめでとうございます。
今年もマイペースに、いろいろ語って行きたいと思っています。
相変わらず偏りのある内容になるかとは思いますが、今年もよろしくお願いします。


さて、The Redwalls。2ヶ所目はマサチューセッツ州、Cambridgeにある、T.T. the Bear's Placeというクラブで行われた。
CambridgeはBostonの隣街で、Bostonの中心部からは、地下鉄で15分くらいのチャールズ河を挟んだところに位置し、MIT(マサチューセッツ工科大学)やハーバード大学がある学生の街。
T.T. the Bear'sは、かつてはGigolo Aunts、最近ではBleuやLetters to Cleoなど、地元のミュージシャンたちもよくプレイするクラブで、学生たちが多く集うクラブとしても繁盛しているようだ。




サウンド・チェック(↑)が終わったあと、音響システムについて不満を漏らすLogan。
それは素人の私にもわかることで・・・というのは、クラブのキャパに比べてスピーカーが異常に大きかったのだ。
なので音が割れ、彼らが満足する音が出せていなかった。
客が入れば少しはカバーできるだろうと言いながら、クラブ常駐のサウンド・エンジニアと入念に打ち合わせをしていたが、それでも物理的にどうにもならない面がたくさんあった。
私たちには当たり前だが、日本に来た外国人が皆驚く飲料やたばこの自動販売機のことをLoganに話していると、Johnathan Riceがその話に加わり、2005年のフジ・ロックで来日したことがある彼も自動販売機について、Loganに熱く語っていた。
Johnathanは “ナエバ” と言ってフジ・ロックの場所を覚えていて、日本のオーディエンスはプレイ中はとても静かで、歌が終わると拍手で盛り上がるというとても異様な光景だったと言っていた。
曲をあまり知らない時にはそうなってしまうが、そんな反応ばかりじゃないんだよ・・・とは言えず・・・。(苦笑)
Johnathanの歌を聴きながらThe Redwallsの出番まで、バーの奥にあるプール・バーでJustinとビリヤードをして遊んでいた間に、フロアは既に満員になっていた。
学生らしい年代の若者に混じって、年配の人たちもたくさん。もう前には行けなかったので、この日は横にある少し高いカウンターに座ってライヴを見た。

セット・リストはBuffaloと同じ。
「Hangman」 で勢いよくスタートしたあと、続く 「Love Her」 で軽快に飛ばし、「Back Together」 までノン・ストップ。
心配していた音のひずみは少し和らいだものの、やはり音が割れ、時々ハウリングも起きたりしていたが、それでも全く手を抜くことなく、逆にその不満を吹き飛ばすかのように、激しくプレイしていた。
普段ステージ上でのスポークス・マンはもっぱらJustinで、Loganは曲間に “Thank you” と言ったり時々曲紹介をする程度なのだが、AndrewがVo.を取る 「Put Us Down」 の前に、“Bostonと言えばRed Sox、ロックンロールと言えばRedwalls。スポーツも音楽も僕たちを熱くしてくれる、最高のアイテムだ!” と、珍しくLoganがジョーク交じりに言って会場を沸かした。
Red Soxの名を聞いた時のオーディエンスの反応がもの凄かったのは、言うまでもない。
「What a Shame」 でLoganのギターの弦が切れ、クルーが曲終わりに別のギターを渡そうとしたがそれを断り、次の曲 「Don't You Wanna Come Out」 で更にもう一本弦が切れ、それでも 「Memories」 まで続けた。
これは私個人的見解だが、「What a Shame」 での彼らの陶酔するようなプレイに会場のテンションがものすごく熱くなっていたので、ギターを替える間をあけずにそのままのテンションで次の曲へとつなぎたかったのではないかと思う。
結果的にそれは大正解で、「Memories」 では更に熱い空気がフロアを満たしていた。
「On My Way」 ではLoganのギターをJustinが、JustinのベースをLoganが弾き、Justinが真ん中に立ってAndrewがメインVo.を取るのだが、兄弟が楽器を交換する前にお互いの楽器を念入りにチューニングしてから渡しているのが微笑ましかった。
今年、シングルとしてのリリースが決まった 「Modern Diet」。ブリッジのメロディが、めちゃくちゃキャッチーでポップなこの曲。まるで音響の不満を吹き飛ばすかのように、兄弟がシャウトしながら奏でるハーモニーが見事に映えていた。
その息の合ったハーモニーは、アンコールの 「Falling Down」 でも惹き付けるように聴かせてくれた。





音があまり良くなかったという残念な面もあったが、そんなトラブルもなんのその。
一曲一曲丁寧に演奏し、この日もエッジのきいたタイトなステージで楽しませてくれた。
私の近くに居た年配の夫婦が、曲に合わせてダンスしている姿がとても微笑ましく、彼らの音楽は年代を問わず、幅広く愛されているんだな~と実感した。