without A trace

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安らかに・・・そしてkeep on rockin'

2005-07-29 | music : special


悲しいことがあった・・・。知るのが遅かった、遅すぎた・・・。
Soul Asylumが今年に入って、レコーディングをしたというニュースを聞いていたので、そろそろ何か動きはないものかと思い、久しぶりにForum(ファンによるBBS)を覗いたら・・・・・
ベースのKarl Muellerの死。
6月17日に天国に召されたという事実を知った。
しかもその日は彼がバンドに復帰しようと試みた前夜だったというから、もう悲しくてショックがあまりにも大きい・・・。
前にSoul Asylumのトピにも書いたが、彼は去年咽喉癌で倒れ、闘病生活を送っていた。
音楽仲間(元The ReplacementsのPaul WesterbergやHusker DuのBob Mouldら)がベネフィット・コンサートを行ない、経過も良好でリハビリを続け、今年に入ってレコーディングを始めたらしいというニュースを聞いて喜んでいた矢先だったのに・・・。
ガン保険のCMで、咽喉癌の人が回復して元気な姿で喋ってるのを見て、きっとKarlも治ると信じていた。
41歳・・・・・早すぎる。復帰を心から信じていた、もう言葉が出ない、涙が止まらない・・・。
Karlと25年間一緒にバンドをやってきたDaveとDanの悲しみは、想像以上だろう・・・。
今日は、Soul Asylumばかり聴いている。もうすぐ夜が明けるというのに、何だか眠れない。
Karlとの楽しかった思い出を、いろいろ思い起こす・・・。
いつかまた必ずステージでのプレイを見れると信じていた・・・。

レコーディングをしたアルバムは来年の初頭にリリースされる予定だそうで、Karlは全曲でベースをプレイしたという。
まさか、追悼アルバムとなるなんて・・・。
Karl・・・安らかに眠ってください。そして、天国でもずっとロックし続けてください・・・。
素晴らしい音楽を、ありがとう!!!

カヴァー・ソング

2005-07-24 | music : various


カヴァー・ソングを聴いてから、オリジナルを聴くというパターンは少なくはない。
そして、オリジナルよりのカヴァーの方が好きだったりするのも少なくはない。
そして、トリビュートもそうだが、カヴァーをする側は、“好きだから” という想いはもちろんのこと、そのアーティストへのリスペクトなのだ。
先日Heartがカヴァーした 『Without You』 のことを書いたが、多数あるカヴァー曲の中から、好きな曲をピック・アップしてみたくなった。

★Paul Young 「Everytime You Go Away」 / Daryl Hall&John Oates★
Paul YoungもHall&Oatesもそのルーツはソウル・ミュージック。80年代、丁度 “Live Aid” が行われた頃のPaul Youngは、人気絶頂だった。
王子様のようなシャツを着た武道館でのライヴでは、彼のソウルフルな歌声に酔いしれた。
 
★The Black Crowes 「Hard To Handle」 / Otis Redding★
デビュー当時、The Black Crowesを評価するのによくこの曲が取り上げられた。完璧なまでに、自分たちのものにしている。
ステージでは必ずプレイされるナンバーで、くねくねしながら歌うChrisのVo.も一弾と冴える。

★Big Mountain 「Baby I Love Your Way」 / Peter Frampton★
映画 『REALITY BITES』 のサントラで初めて聴いた。
Peter Framptonは、日本でもとても人気があり、日本でのライヴ・アルバムも出した。
ヴォコーダーを使った彼の歌は、とってもインパクトがあり、そのルックスと共に10代の頃熱中した。
Big Mountainが歌うレゲエ・ヴァージョンも、素晴らしい!

★Gigolo Aunts 「Ask」 / The Smiths★
実は、オリジナルのThe Smithsの方は未聴。
どうも私はMorrisseyが苦手なのだ・・・。
auntsがプレイするこの曲は、とてもスピード感があって、ライヴでも盛り上がる曲。

★Gigolo Aunts 「Serious Drugs」 / BMX Bandits★
この曲は、どっちも大好き。
auntsの方は、静かな歌いだしからジャカジャーンとギターが絡み、ビートが利いているし、オリジナルのBanditsの方はDuglasのあの声なしでは表現できない味がある。

★Gigolo Aunts 「I Am The Cosmos」 / Chris Bell★
Big StarのChris Bellのこの曲を、auntsとThe Posiesがカヴァーして、両A面で7inchをリリースしている。
aunts好きの私は、Posiesの方もいいけど、やはりauntsヴァージョンに一票!

★UB40 「I Can't Help Fallin' Love With You」 / Elvis Presley★
MTVが全盛の頃、このPVを何度見たことか・・・。
様々なアーティストがカヴァーしているPresleyの曲の中で、特にこの声とレゲエ・サウンドに惹かれた。

★Cheap Trick 「Don't Be Cruel」 / Elvis Presley★
もうひとつ、Presleyのカヴァー。
でも今ではCheapの代表的なナンバーになっている。
軽快なCheapヴァージョンは、今でもライヴでプレイされている。

★Soul Asylum 「Sexual Healing」 / Marvin Gaye★
実は、Soul AsylumのDaveは大のソウル好き。
Marvin Gayeのこの名曲を、見事に自分のものにしている。
あのハスキーな声が、この曲を歌う時は特にセクシーになる。

★Soul Asylum 「To Sir With Love」 / LuLu★
映画 『いつも心に太陽を』 の主題歌。
93年の“MTV Unplugged” では、ゲストにLuLuを迎えてデュエットした。とってもソウルフルであり、キャッチーな曲。

★Guns N' Roses 「Knockin' On Heavens Door」 / Bob Dylan★
もうこれはGunsにはなくてはならない名曲。
Dylanが歌うとまた全然違った雰囲気になるが、Axelのカリスマ性とあのハイ・トーン・ヴォイスが頂点まで引き上げてくれる。

★The Bangles 「A Hazy Shade Of Winter」 / Simon & Garfunkel★
S&Gの方は、あの素晴らしいハーモニーが響き、天使の歌声とも言われたPaul SimonのVo.が素晴らしいし、Banglesの方はとても元気があって本当に冬の道を散歩したくなってくる。

★Jellyfish 「No Matter What」 / Badfinger★
ポップ・マニアがカヴァーすると、もはや右に出る者はいない。
彼らのこのカヴァーは、本当に絶品!

★Jellyfish 「Jet」 / Paul McCartney★
この曲も、ライヴでかなり盛り上がったナンバーだった。
“Jet!” と叫ぶAndyのちょい高めの声が、可愛かった。

★Timothy B. Schmit 「So Much In Love」 / All-4-One★
ウェスト・コースト・サウンドを聴いていた頃、Eaglesのメンバーの中では、TimothyとDon Henleyが好きだった。
この曲は、パイオニアのコンポか何かのCMソングに使われたのを、今でも覚えている。
フィンガー・スナップのアカペラで歌うTimothyの声、隠れたEaglesのヴォーカリストって感じ。

★Bon Jovi 「The Boys Are Back In Town」 / Thin Lizzy★
ライヴでよくプレイしていた曲。
オリジナルの方は詳しくは知らないのだが、とっても軽快で楽しい曲。

★Cyndi Lauper 「What's Going On」 / Marvin Gaye★
このソウルの名曲も、Cyndiがあのキュートでパンチの利いたVo.で歌うと迫力あり。

★James Taylor 「You've Got A Friend」 / Carole King★
もう名曲中の名曲。邦題 「君の友達」。
Carole Kingの方はピアノ、James Taylorの方はギターをフィーチャー。どっちのヴァージョンが好きかという選択は難しすぎる。
ふと突然聴きたくなったりする、心安らぐ温かい名曲。
 
★Boys Town Gang 「Can't Take My Eyes Off You」/ Frankie Vallie & the Four Seasons★
邦題 「君の瞳に恋してる」 のタイトルの方がよくわかるだろう。
日本のダンス・ミュージック史上、最大にして最高の誰もが知っているヒット曲。
そして、この曲ほど世界中でいろんなアーティストにカヴァーされている曲はないだろう。
実は、オリジナルは知らなくて、このBoys Town Gangヴァージョンがいちばん耳に残っている。
知ってる限りのカヴァー・アーティストを挙げると、Manic Street Preachers、Sheena Easton、The Supremes、Andy Williams、Pet Shop Boys、そして、小比類巻かほる、椎名林檎、ZARD、Tommy February6、そして深田恭子までもが!
 
まだまだもっともっとたくさんのカヴァー・ソングがあるし、The Beatlesのカヴァーも多すぎて挙げることはできなかったが、ザッとすぐに頭に浮かんだ曲を挙げてみた。
何かおすすめのカヴァー・ソングがあれば、ぜひ教えて欲しい。

現代のノスタルジア

2005-07-23 | music : newcomer


今、私はとっても興奮している。
サマソニのタイム・テーブルが発表されたから???・・・違う。
最近殆んどネットでCDを購入していたが、今日時間があったので、久しぶりにタワレコに行った。
ただホワイト・バンドを買いに行っただけだったのだが(ちなみに24日再入荷だそうで、予約してきた)、フロアをうろついていると、ふと目に留まったジャケがあった。
聴き込んで、擦り減ったアナログ盤の紙ジャケっぽくしたデザイン。
運良く試聴Discになっていたので、試しに聴いてみた。
ガ~~~~~ン! 脳天をぶち抜かれた感が即座に私を襲う。
なんだなんだ、これは!!! いきなり出だしのギターの音だけでガツンときた。
ディスプレイの国内盤の帯を見ると、Chicagoの4ピース・バンドで平均年齢21歳とのこと。
The Black CrowesのChris Robinsonをちょこっと思わせるような歌い方のVo.、グルーヴ感あふれるサウンド。
(どうやら、2003年にChrisのソロ・ツアーのサポートをしたようだ。)
どちらかというとUKの60~70年代ロックンロールを彷彿させる、シンプルで軽快で、それでいて渋い音。
その名はThe Redwalls、アルバム・タイトルは 『De Nova』。
つい先日、oasisのUKツアーでサポートを務めたので、知っている人も多いと思う。
でもこの私がしょっちゅう聴いているのは、今でも90年代のバンドであり、あまり新しいものを発掘しようとしていないので、今日まで全然知らなかった。
そしてさわりだけ全曲聴いて、とにかくグルーヴ感のある音にとことん弱い私は、即買い!
通常、よっぽどのことがない限り輸入盤を買うので、彼らのバイオをチェックする為にこれは帰ったらネット検索して調べなきゃと思っていたら、bounceに載っていた。(bounceが手元にある方は、P33を!)
電車の中で読む。ふむふむ、なるほど・・・。

━ 以下bounceのコラムより ━
その音楽性は70'sロックンロール・バンドを彷彿とさせる、どころかほぼ完全に<70's>そのまんまの超懐古主義的サウンド!
ここまでくるともはや奇跡に近い。シーラカンス発見以来の衝撃である。
70'sテイストの<ロックンロール>を演奏する連中はいまどき珍しくもないが、そうしたバンドのほとんどが<ガレージ>や<パンク>、そうでなければ<ハード・ロック>という言葉に置き換えられる。
けれどコイツらは違う。彼らが奏でるのは、黒光りするグルーヴ感を持ちつつも白人的なノリを身上とした、シンプル極まりない<ロックンロ-ル>。・・・・・

とまあ、べた褒めである。でもちっとも大袈裟な表現ではないことが、じっくりアルバムを聴いてわかる。
ホーン・セクションを巧みに取り入れたホンキー・トンクっぽいノリの曲やら、Beatlesのハーモニーとロック・テイストを足して2で割ったような感じの曲やら、オルガンやエフェクターを巧みに使ったアレンジの曲やら、Dylan的匂いのするサウンドやら・・・本当にこれが2005年のアルバム?と耳を疑ってしまうほど純粋なロックンロール・ナンバーが続く。
ROOSTERに出会った時は、カッコいい現代のロックを感じたが、このThe Redwallsは、何故かもう以前から聴き続けているバンドのような感じがする。
そしてそれは、素直に私の中に入ってきて、浸透して行った。
帰宅してから、もう何度くり返し聴いただろう・・・。
POWER POPSが大好きな反面、こういう純粋なロックンロールって根っから好きなんだな~と改めて実感。
まだあどけなさが残るこんな若いあんちゃんが、こんなに渋~くプレイしてくれるのを聴いていると、興奮せざるを得ない。
おまけになんとまあ、またもや兄弟バンドである。
なんか冗談抜きで、ここまでくると、兄弟バンドが私を呼んでるのか?・・・と思ってしまう(笑)。

彼らの音に興味が沸いたら、オフィシャル・サイトで3曲聴けるので、是非アクセスしてみて欲しい。(ブックマークからGO!)
そこで聴ける 「Thank You」 は絶品!!
恐らく、Beatles好き、70年代UKロックンロール好きは思わずニヤリとしてしまうだろう・・・。

嬉しい再始動!

2005-07-21 | music : favorite


94年に解散し、2000年に多少メンバーは変わったものの、再結成ライヴで再始動したThe Wonder Stuff。
そして昨年、なんと11年ぶりに、オリジナル・アルバムがリリースされた。
91年にリリースされた 『Never Loved Elvis』 を聴いて、彼らにハマった。
そのバラエティに富んだ楽器のアレンジが耳に残って、そして何よりもとっても楽しい音楽だった。
フィドルやマンドリン、アコーディオン、ヴァイオリンが全面にフィーチャーされていて、英国のトラディショナリズムを感じた。
当時、本国UKはもちろん、日本でもHappy MondaysやThe Stone Rosesなどのマンチェ勢を始め、Ned's Atomic Dustbin、Jesus Jones、EMFらが活躍し、人気を競っていた。
でも私はそれらのどのバンドにも夢中にはなれなかった。
その頃好きになったUK勢はと言うと、Ride、Milltown Brothers、The La's辺りだった。
そして出会ったのが彼ら、The Wonder Stuffだった。
彼らの音楽は、様々なスタイルの音楽を何でも取り入れ、躍動的でスピード感があり、何よりもグルーヴィ!
加えて、中心人物であるVo.のMiles Huntのブラック・ユーモアのセンスとひねくれ的なところも魅力のひとつ。
歌詞は難解で、国内盤の対訳を読んでもなんか直訳的なので、いつも雰囲気で楽しんでいる。
そして、93年に4th 『Construction For The Modern Idiot』 をリリースし、彼らは解散した。
その後Milesは、VENT 414というバンドを経てソロ活動をし、2000年のバンド再結成ライヴ以降も、THE MILES HUNT CLUBという名で活動してきたが、2004年のアルバム・リリースと共に、いよいよThe Wonder Stuffとしての本格的な活動も開始し、今年の4~5月にはUS&CANADAツアーも精力的にこなした。
94年に二度目の来日が予定されていたがキャンセルになったので、91年の初来日公演に行けなかったことが、今でも悔やまれる。
更に、去年Londonに行った日の一週間前に、彼らがライヴをやったことも悔しかった。
どうしても日程をずらすことができなかったので、私はThe Wonder Stuffとは縁がないのだろうか・・・と悲しくなった。
気を取り直して、その頃まだ日本に入荷されていなかったニュー・アルバム 『escape from rubbish island 』 をLondonで買った。
変わらぬ音がそこにあった。とても満足したし、嬉しかった。
Milesの反抗的なところは11年経っても変わっていなく、スピード感も声もそのまんま。
“ライブでプレイしないと満足できない” というMiles。
ReadingやPhoenix Festivalでヘッド・ライナーを成功させた彼らのライヴを、いつの日か必ず観たい・・・。

耳を傾けて・・・

2005-07-20 | music : favorite


後にも先にも、oasisの曲の中でいちばん好きな曲がこれ、「Don't Look Back In Anger」。
きっとみんな好きだろうから、当然と言えば当然かも知れないが、“oasisの曲でいちばん好きな曲を一曲だけ” と言われた時には、全く迷わずに答えられる。
まあ普通、好きなアーティストの曲の中で、いちばん好きな曲を一曲だけ挙げるのは至難の業だったりするが、ことoasisに関してはこの曲以外にない、今のところ・・・。
2ndが断然好きだし、「Some Might Say」 も 「Whatever」 も大好きだが、やっぱりこの曲なのである。
彼らのステージは94年と95年しか見ていないし、95年のライヴの時はまだこの曲で大合唱という雰囲気にはなっていなかった。
その後のステージでは、オーディエンスの大合唱が恒例になっていると言う。
きっと今回のサマソニでこの曲を演ったら、いつもの如く大合唱になるだろう・・・。
でも私は、じっくりと彼らの歌を聴きたい。Noelの歌声に耳を傾けたい。
短いけど、イントロのピアノに絡まるNoelのギターに胸が熱くなる。
のびのびと歌い上げるNoelの魂のこもった声、ドラマティックなストリングスのアレンジ、しっかりと支えるビート。
インターバルでのNoelのギターが冴え渡り、そして再びサビ “So Sally can wait...” のリフレイン。
そして頂点へと向かい、重厚なストリングスで締める・・・。
もうどこをとっても、文句なし申し分なしの本当に美しいメロディとアレンジ。
Noelのソングライティングの才能には、もう敬服するしかない。

ライヴで一緒にくちずさみたくなる、大合唱で盛り上がりたい・・・その気持ちはよ~くわかる。
かく言う私も無意識に歌っていたりする。
しかし、真横で音の外れた大声が耳に入ってきたりすると、それはそれはもう幻滅もいいところで、“アンタの歌を聴きに来てるんじゃないんだ!” と怒り心頭だ。
今回のサマソニでこの曲を歌ってくれるかどうかはわからないけど、じっくりと耳を傾けて聴かせて欲しい。
(まあ、ムリなことだけどね・・・ともうひとりの自分が囁く・・・苦笑)

タイム・スリップ

2005-07-19 | music : basics


「Without You」 ・・・この曲は、私のいちばんの思い出の曲。
でもHarry Nilssonが歌う 「Without You」 ではなく、Heartがカヴァーした方。
高校三年生の文化祭で自主映画を作ったのだが、その作品のテーマ・ソングにこの曲を使った。
当時、バンドを演っていたクラス・メイトからの音楽の影響はかなり私を刺激してくれて、過去のいろんなアーティストを知り、私の中に浸透して行った。
この曲は、Ann&NancyのWilson姉妹が中心のロック・バンドHeartの1977年のアルバム 『Magazine』 に収録されている。
映画のエンディングにこの曲を使い、試写の時に、あまりにもドラマティックで感動的なこの曲に心打たれ、即行で選曲した子にレコードを貸りた記憶が鮮明に残っている。
自己満足だが、その映画の出来がすごく良くて、感動のラスト・シーンにこの曲がとても合っていて、そして受験前だというのに、クラス全員がとても仲良かったので、連日連夜撮影や編集に明け暮れ、担任の先生以外 “受験受験” とうるさい中、一致団結で完成させたという、今でもいちばんステキな思い出として私の心に焼き付いている。
そんな思い出とともにこの曲はとても大事な曲であり、大切に胸の奥に仕舞っておきたい曲だ。
切ないピアノのイントロ、Annのハイ・トーン・ヴォイスが冴え渡り、ガンガンに盛り上がって、これでもか、というくらいにドラマティックに展開して行くサビ。
Can't live if living is without you I can't give, I can't give any more・・・ この曲を聴くだけで、あの頃の光景が鮮明に思い出され、タイム・スリップできる。

Heartと言えば、ハード・ロック色の強い女性ロック・バンドとして知られているが、美人姉妹のロック・シンガーとしてビジュアル面でも人気を博していた。
日本では、 「Never」 「These Dream」 「Alone」 などが大ヒットしたが、それでも日本での人気は今ひとつという感じがした。
彼女たちは大のZeppelinファンで、バンドをスタートする前は、Zeppのカヴァー・バンドだったし、アルバムやライヴで何曲も披露している。
95年に活動を中止し、2002年に再活動したという話を聞いたが、今はどうしているのだろうか・・・。

後にオリジナルのNilssonの 「Without You」 を聴いたが、私にとって、やはりHeartヴァージョンに勝るものはない。
彼女たちが歌うバラードの素晴らしさは、「Alone」 を聴いたことがある人にはわかるだろう。
その後、マライアもカヴァーしたが、全くもって論外だった(笑)。

バブルガム・ポップ

2005-07-18 | music : favorite


Jellyfishときたら、このバンドのことを触れずにいられない。
そしてまたしても兄弟バンド、JeffとStevenのMcDonald兄弟のRedd Kross。
元々はガレージ・パンク・バンドだったが、90年にリリースされたこの4th 『Third Eye』 辺りから、バブルガム・ポップ&パワー・ポップの要素が高まり、San FranciscoのJellyfish、L.A.のRedd Krossと言った感じで、多くのポップ・マニアを魅了してきた。
Redd Krossのステージ・パフォーマンスは一風変わっていて、このアルバムのジャケ写を見てもわかると思うが、遊び心たっぷりのメンバーが揃っているので、サイケで派手な衣装で、トークあり寸劇ありの、ちょっとしたSHOWのような形で繰り広げられる。
そして、必ず誰かのカヴァーも披露する。
特にKISSのカヴァーは絶品なのだ。
Jellyfishとはまた違った形で、古き良き時代のポップ・テイストを見事に取り入れ、完成度の高い甘くて切ないメロディから、クスッと笑いが出そうになるような楽曲まで、McDonald兄弟のソングライティングの才能は、無限大である。
また、彼らは少年ナイフの大ファンで、このアルバムには 「Shonen Knife」 というタイトルの曲さえもある。
97年にリリースした 『Show World』 以来、オリジナル・アルバムは出ていないが、兄Jeffは、オフィシャル・サイトで 『BITCHIN' ASS』 というシット・コムを制作・発表していて、仲良しのMuffsなんかがゲストでプレイしている。
そして弟Stevenは、The Steven McDonald Group(The SMG)というバンドを結成し、2003年にEPもリリースした。
そして、『What A Concept』 というTeenage Fanclubのトリビュート・アルバムでは、「Everything Flows」 をカヴァーしていた。

ポップ・マニアたちの確執

2005-07-17 | music : favorite


“まるでおもちゃ箱をひっくり返したような音楽”
Jellyfishの音楽について、よくこういう表現がされていた。
BeatlesやQueen、Beach Boys、Badfinger、The Moveなどの要素をぎゅうぎゅう詰めにして、それらをミックスしてひっくり返したような音楽。
オタク・バンドと言われるほどに、中心メンバーのAndyとRogerのこだわりはハンパじゃない。
でもそれは、彼らが好む多くのアーティストへのリスペクトからきていた。
The Black Crowesのサポート・アクトを務めていたことでJellyfishを知り、1stアルバム 『Bellybutton』 を聴いて、一気に気に入った。
それまでCrowesにどっぷりつかっていた私は、Jellyfishと出会わなかったら、ひょっとしたらこんなにPOPミュージックを好きになることはなかったかも知れない。
そのアルバムのジャケは何パターンもあり、とことん好きになると、コレクター化してしまう私は、様々なジャケの 『Bellybutton』 を集めたものだった。
サイケでポップでメランコリックで可愛い彼らが奏でる音楽は、2ndアルバム 『Spilt Milk』(邦題の “こぼれたミルクに泣かないで” には苦笑い) で、更にパワーアップした。
そして、日本でも一気にブレイクし、93年に初来日を果たす。(『Spilt Milk』 については、後日改めて書くことにする。あまりにもネタが多いので・・・笑)
センター・フロントでドラムを叩きながら歌うAndyと、70年代テイストの衣装を纏い、楽しそうにキーボードとギターを器用にこなすRogerのステージ・パフォーマンスも、これまでに見たことのないパフォーマンスだったし、アルバムとの音の違いもさほどなく、楽しくて、非常に完成度の高いステージングを披露してくれた。
これは有名な話だが、ピンクレディの 『S.O.S』 をやったりもした。
当時、彼らと交流があった私の部屋には今でも、Andyからもらった、日本語の歌詞を見事に英語に置き換えて書いたドラム・ヘッドが飾ってある。
「男は狼なのよ 気をつけなさい~」 ⇒ 「oato coewa oh oh comee Na No Yo Key o tsuke NASAI EE」 という感じに・・・。
なるほど~と感心したものだった。

しかし、あまりにも深い音楽性の追求からお互いの才能がぶつかってしまい、AndyとRogerは仲違いして、バンドはあっけなく解散してしまった。
その後、Andyの消息不明説が流れたが、何故か奥田民夫&PUFFYとのコラボでJ-POP界で復活した。
その後は目立った活動はしていない・・・。
RogerはIMPERIAL DRAGを経て、Moog Cookbookというバンドで活動していたが、現在は不明。
1stアルバムの頃は元Three O'clockのJason Falknerがメンバーにいて、彼もやはり音楽志向のぶつかり合いからJellyfishを離れ、その後The Graysというバンドを組んだが、ここでも彼の才能は充分に発揮することができず、現在はソロで活動中だ。
ソロ・ワークでは、JellyfishやThe Graysでやれなかったことを、誰に気兼ねすることなくひとりで何でも全て思う存分にやっている。
今から思えば、Jellyfishというマニア的なバンドがいなくなったのは残念だが、私のように、彼らの音楽を今でもこよなく愛聴している人はたくさんいるだろうし、また、彼らにインスパイアされたバンドも少なくない。
The Trampolinesとか、The Merrymakers、Spymobなど・・・。

最後に・・・JellyfishがカヴァーしたBadfingerの 『No Matter What』 は、最高である!!

最初の出会いは映画から

2005-07-16 | music : basics


映画と音楽は切っても切れない間柄。何気ないシーンでも、音楽によってとてつもない感動を与えてくれることだってある。
小学生の頃、自分のおこづかいで初めて買ったレコード。初めての洋楽。
映画好きの伯母が、何度も観て感動したと言う映画を観に連れて行ってくれた。その映画は、『小さな恋のメロディ』。幼な心に、何かすごい感動が残った。
そしてマーク・レスターとトレイシー・ハイドの可愛さに夢中になった。
その映画で流れていたThe Bee Geesの 「メロディ・フェア」 や、「若葉のころ」 が耳から離れず、洋楽のレコードというものを、初めて買ったのを今でも鮮明に覚えている。お店までも・・・。そう、当時はまだレコードの時代。シングル・レコード、今で言う7inchだ。
この曲を聴く度に、クサイ言い方だけど、甘酸っぱい幼い頃の思い出が甦る。
“英語の歌なんか聴いて、わかるの?” と親からからかわれても、何度も何度も聴いた。
今でもこのレコードは、実家のステレオ・ラックの中にちゃんと収められている。
ストリングスをバックに、流れるようなメロディ。本当に優しく綺麗なメロディ。
「若葉のころ」 は、その綺麗なメロディに切なさが重なりあって、胸にしみる本当にいい曲。
21世紀の今聴いても、全然古い感じがなく、いつまでも色褪せない後世に残る名曲だ。
その後Bee Geesは、ディスコ・ブームの映画 『サタデー・ナイト・フィーバー』 のテーマ曲 「ステイン・アライヴ」 で大ヒットしたが、あのファルセットはどうしても 「メロディ・フェア」 のあの優しい歌い出し、 “Who is the girl~” の声と結びつかなかった。

ヴェルヴェット・ヴォイスの極上ポップ

2005-07-15 | music : newcomer


新人アーティストではないが、私にとってはまだ出会ったばかりのバンド・・・その名は、Pernice Brothers。
あ・・・、またもや兄弟バンドである。(笑) Vo.のJoeとギターのBobが、Pernice兄弟。でも、オフィシャル・サイトによると、今はもうBobはいないようだ・・・。
USはBOSTONのバンドで、同郷のgigolo auntsのDaveの薦めで聴いたのが、この 『The World Won't End』。2001年リリースの2枚目のアルバムだ。
残念ながらこの一枚しかまだ聴いていないので、早く他のアルバムも聴かなきゃと思っている。(現在までに、5枚のアルバムをリリースしている。)
そのルックスとは似つかない(笑)、優しいJoeの声は、“ヴェルヴェット・ヴォイス” という言葉がピッタリの透き通った声で、とても繊細な極上のPOPチューンばかりだ。
詳しいバイオは知らないが、Joeはこのバンドを始める前は、Scud Mountain Boysというカントリー・バンドでアルバムも2枚リリースしていて、その後ソロでもリリースしている。
今のこのバンドの音にはカントリーっぽさはないが、どことなく素朴な感じがする。
Teenage FanclubとTrash Can Sinatrasをミックスしたような感じの音楽と言えばわかるだろうか・・・。
サウンドはTFCっぽい面があり(「Let That Show」 という曲は、TFCの 「What You Do To Me」 に似ている)、トラキャンのFrank Readerのあのソフトな声に匹敵するものがある。アメリカンというよりUKギター・ポップっぽい。
ストリングスのアレンジや、メロディの完成度が高く、どの曲も秀作ばかりである。