昨日、もう一枚買ったCD。Keaneの2ndアルバム 『Under The Iron Sea』。
先行シングルの 「Is It Any Wonder?」 をMySpaceで初めて聴いた時、“ん? これKeane?” とちょっとした驚きがあった。
私の中の彼らのサウンドのイメージは、夜にじっくり聴くのに相応しい、ピアノのメロディが綺麗で繊細な透き通ったイメージ。
そのイメージをいい意味で裏切るかのような、アグレッシヴな曲だった。
そして、アルバム全曲を聴いてみると、そこにはより一層エモーショナルでタイトな佳作が詰まっていた。
アルバム・タイトルが示すように、紺碧の深い海に吸い込まれ、身を委ねて漂っているような気分にさせられる。
繊細で美しいメロディはそのままで、サウンド面に変化が伺え、ストリングスのアレンジを壮大に取り入れたり、ピアノにエフェクターを繋ぐという試みを施した新しい音が印象的だ。
この上なく気持ちのいい透明感の 「Atlantic」 で始まり、Tom Chaplinの突き刺さるように透き通った歌声が、それぞれの楽曲の素晴らしさをより一層引き立たせている。
綺麗なバラードM-6 「Hamburg Song」 なんか、もううっとりしてしまうくらい美しい。
前作以上にバラードのメロディは更に美しさが増し、アップテンポな曲はよりアグレッシヴでハードになって、期待を遥かに上回るステキなアルバムを届けてくれた。
また、フィンランドのデザイナーが手がけたジャケットのアートワークも、音との相乗効果をもたらしている。
切り絵で作ったような、竜宮城みたいな御殿が深い海の底にあって、絵本さながらの夢のあるジャケだ。
彼らは今年、サマソニに出演。
残念ながら彼らの生のステージに触れることはできないが、きっと見終わった後の爽快感は、何事にも変えられないほど気持ちいいものになることだろう・・・。