without A trace

favorite stuff...
music, trip, cinema, art, and so on.

よりアグレッシヴに・・・

2006-06-29 | music : favorite


昨日、もう一枚買ったCD。Keaneの2ndアルバム 『Under The Iron Sea』。
先行シングルの 「Is It Any Wonder?」 をMySpaceで初めて聴いた時、“ん? これKeane?” とちょっとした驚きがあった。
私の中の彼らのサウンドのイメージは、夜にじっくり聴くのに相応しい、ピアノのメロディが綺麗で繊細な透き通ったイメージ。
そのイメージをいい意味で裏切るかのような、アグレッシヴな曲だった。
そして、アルバム全曲を聴いてみると、そこにはより一層エモーショナルでタイトな佳作が詰まっていた。
アルバム・タイトルが示すように、紺碧の深い海に吸い込まれ、身を委ねて漂っているような気分にさせられる。
繊細で美しいメロディはそのままで、サウンド面に変化が伺え、ストリングスのアレンジを壮大に取り入れたり、ピアノにエフェクターを繋ぐという試みを施した新しい音が印象的だ。
この上なく気持ちのいい透明感の 「Atlantic」 で始まり、Tom Chaplinの突き刺さるように透き通った歌声が、それぞれの楽曲の素晴らしさをより一層引き立たせている。
綺麗なバラードM-6 「Hamburg Song」 なんか、もううっとりしてしまうくらい美しい。
前作以上にバラードのメロディは更に美しさが増し、アップテンポな曲はよりアグレッシヴでハードになって、期待を遥かに上回るステキなアルバムを届けてくれた。
また、フィンランドのデザイナーが手がけたジャケットのアートワークも、音との相乗効果をもたらしている。
切り絵で作ったような、竜宮城みたいな御殿が深い海の底にあって、絵本さながらの夢のあるジャケだ。
彼らは今年、サマソニに出演。
残念ながら彼らの生のステージに触れることはできないが、きっと見終わった後の爽快感は、何事にも変えられないほど気持ちいいものになることだろう・・・。

テンション上がってきた~!

2006-06-28 | music : special


今日は、仕事を終ってタワレコに直行。
目的は・・・、本日(27日)発売のCD、Soul Asylumのニュー・アルバムに先がけて発売された 『Stand Up And Be Strong EP』 を買うため。
こっちで入手できるか心配だったが、タワレコに入荷するという情報を予め確認していた。
特設ディスプレイ棚の一角にコーナーを設けて置かれていたことに、嬉しい気持ちになった。
きっとこのディスプレイを見て初めて、今度彼らがニュー・アルバムをリリースすることを知る人もいるだろう。
半分程は既に聴いているものの、やはりアルバム発売日まで2週間を切った今、益々テンションが上がってきた私・・・。
このEPには5曲収録されていて、タイトル曲の 「Stand Up And Be Strong」 は先行シングル。
ポップなメロディ・ラインとヘヴィなサウンドが同居する、彼らならではのアメリカン・ロック。
特に、イントロとサビのギター・メロが何とも言えぬ切ないメロディ・ラインで、後半にジワジワと盛り上がり、一瞬静かになり、またぐわ~んと盛り上がる。
一曲の中に詰め込まれたこの抑揚には、彼らの新たなスタートに対する意気込みすら感じられ、こっちまで奮い立たせられる。
残りの4曲は、去年の12月に彼らのホーム・タウンMinneapolisの老舗ライヴハウス、First Avenueで行なわれたライヴより、「Misery」、「Success Is Not So Sweet」、「Just Like Anyone」、「Slowly Rising」 を収録。
「Misery」 の “Frustrated Incorporated~” のオーディエンスの大合唱には鳥肌が立った。
熱気が伝わってくる。 ライヴを思い出さずにいられない。
ニュー・アルバムにも収録されているのが、「Success Is Not So Sweet」 と 「Slowly Rising」。
「Success Is Not So Sweet」 は、彼らが歩んできた軌跡を歌っていて切なくなる。
「Just Like Anyone」 のエンディングのギター・プレイは、ライヴならではの熱いパフォーマンスが伝わり、間髪入れずに入る 「Slowly Rising」 では、DaveとDanの掛け合いに、ふたりの絶妙のコンビネーションが感じ取れる。
アルバム・リリースに先がけて、オフィシャル・サイトもガラッとリニュ。Check it out!!

ロック・クラシックス その六

2006-06-25 | music : basics


今日、職場の同世代の女性と、70年代80年代の洋楽について話がはずんだ。
その時、彼女が好きで私も良く聴いていたLinda Ronstadtの話が出たので、今日ここで取り上げてみる。
Linda Ronstadtは、70年代のアメリカン・ミュージック・・・とりわけウェスト・コースト・ロックの歌姫であった。
ロックからポップス、ジャズ、カントリーまで様々な音楽を取り上げ、パンチの効いた元気な歌声はとてもチャーミングだった。
デビュー当時、Lindaのバック・バンドはThe Eaglesが務めていた。
そんな経緯もあって、Eaglesの数々のレコーディングにも参加し、有名なところでは、「Take It Easy」 でJackson Browneと共にバッキング・コーラスを務めている。
このアルバムは、77年にリリースされた大ベストセラー作 『Simple Dreams』。
“懐かしの洋楽セレクション” みたいな企画盤があれば、必ず入っているだろう曲、Buddy Hollyのカヴァー 「It's So Easy」。名曲だ。
このアルバムのプロデューサーは、James Taylorの 『Sweet Baby James』 のプロデュースで知られるPeter & GordonのPeter Asher。
そしてJ.D. Souther、Don Henley、Dolly Partonらが参加し、「It's So Easy」 の他にもThe Rolling Stonesの 「Tumbling Dice」、Warren Zevonの 「Poor Poor Pitiful Me」 などをカヴァーしている。
翌年リリースの 『Living In The USA』 に収録されている、Smokey Robinsonのカヴァー 「Ooo Baby Baby」 も絶品だ。
このアルバムのジャケの彼女は、ホット・パンツにローラー・スケートと言った当時の典型的なアメリカン・スタイルで、今ではちっともカッコ良くないけど、10代の私にはカッコ良くってキュートなAmerican Girlだった。
そしてアルバムの邦題は、正に時代を表すかのようで、“ミス・アメリカ” だったし・・・。
 『Living In The USA』 1978
 『Sweet Baby James』 1970 / James Taylor

彼女の伸び伸びとした歌唱力はとても定評があり、いろんなジャンルの曲を歌いこなし、Stonesのライヴにゲスト出演したりもして、様々なミュージシャンから愛されていた。
そして後にカントリーに転向し、カントリーの歌姫と呼ばれるようになった。
そう言えば、デビュー当時の竹内まりやは、“和製リンダ・ロンシュタッド” と言われていて、OLたちのバイブルとなる前はとても元気なカレッジ・ポップ・シンガーだったよね、というようなことも、今日話題になった。(笑)

ポップ・ミュージックの魔術師がやって来る!

2006-06-21 | music : other


今年のサマソニは、私にとって “コレだっ!” というラインナップがないので行かない。
Teenage Fanclubは待てど暮らせど来日が決まらないし、今年は仕事の都合でまとまった休みが取れないので、Soul AsylumのUSツアーも諦め、暫くライヴがない生活が続くのか・・・と意気消沈していたところに飛び込んで来た、最高に嬉しいニュース。
いったいそれは何なのか???
Roger Joseph Manning Jr.が、フジ・ロックのあと、秋に再び単独公演で来日するのである!!
Rogerを観る為(だけ)にフジに行く踏ん切りがつかず、悔しさにも似た寂しい思いをしていたので、本当に嬉しい。
とびっきりポップでマジカルなアルバム、『Solid State Warrior』 を届けてくれたRoger。
全公演行った93年のJellyfishの来日から、早13年という月日が流れている。
現代のポップ・ミュージックの魔術師は、いったいどんな夢のステージを披露してくれるだろうか・・・。
もう、想像するだけでワクワクする。

現段階で決まっているのは、次の2公演。
♪10/30(月) 東京 渋谷クラブクアトロ
♪11/01(水) 大阪 心斎橋クラブクアトロ

未知なるバンドを発見

2006-06-15 | music : newcomer


音楽好きなら既に活用していると思うが、MySpaceという2003年にアメリカで始まったSNS(Social Networking Service)がある。
いわゆる日本で言うところのmixiと似たようなもので、ネットワークを通じて友達を増やして行き、いろいろな交流を生み出すもの。
MySpaceは、元々は出会い系のような男女のパートナーシップを深める、みたいな目的で始まったようだが、今ではミュージシャンにも欠かせないものに発展している。
あらゆるバンドやアーティストが、オフィシャルや個人でサイトを作ったり、ファンが勝手に作ったりと様々だが、いちばんの魅力は、曲が試聴できるということ。
聴いてみたいバンドや、知らなかったバンドを知る近道でもあり、最近私は随分とこのMySpaceを活用している。

今回取り上げるバンド、As Fast Asも彼らのMySpaceで音を聴き、アルバムを購入したバンド。
試聴したきっかけは、彼らから私にFriend Requestがあり、その時に初めて彼らのことを知ったのだった。
先日デビュー・アルバム 『Open Letter To The Damned』 をリリースしたAs Fast Asは、カナダに近いUS東北部にあるメイン州Portlandで2003年に結成された4ピースバンド。
きっと彼らのことは、ここ日本ではまだあまり知られていないだろう。
オフィシャル・サイトでも特にバイオとかがないので、彼らのバック・ボーンは不明だが、影響を受けたバンドに、The Beatles、The Who、The Kinks、Foo Fighters、Nirvana、Supergrass、Talking Heads、Badfingerなどを挙げている。
そしてその音は、“Weezer meets Maroon 5”、“Foo Fighters meets Elvis Costello” と表現しているが、果たして・・・。
それは実にポップでロックしていて、そしてダイナミックだった。
Faith No MoreやMaroon 5を手がけたMatt Wallaceプロデュースのこのアルバムは、“○○っぽい” という感じはなく、決してワン・パターンにならずに、バラエティに富んだ楽曲、しっかりとした演奏、貫禄あるVo.で、とてもこれがデビュー・アルバムとは思えないくらいの完成度である。
アメリカのバンドらしいガレージ・ロックあり、メロ・コア調の曲あり、パワー・ポップありでなかなかカッコ良く、とても楽しめる。
ダークでヘヴィなロックは、ちょっとUKのRoosterを思わせるようなサウンド。
厚みのあるギターの音と、低音バリバリのベース音、重みのあるドラムスがバランスよく絡み合い、そこにポップなメロディが乗っかる。
このちょっとあなどれないバンドの登場で、まだまだ知られざる良質のバンドがたくさん存在するということを実感しているし、こうやっていいバンドを発見したことに喜びも感じる。
是非チェックしてもらいたいバンドだ。試聴はこちら(As Fast As MySpace)。

賛否両論

2006-06-10 | music : normal


Primal Screamの4年ぶりのオリジナル・アルバム 『Riot City Blues』。
リリース前の噂と、先行シングルの 「Country Girl」 を聴き、今回のアルバムはとても楽しみにしていた。
まずひと通り聴いた感じでは、“Stonesだ!” というのが第一印象だった。
そして、二度三度と聴いていく内に、Primalという名のドラッグ中毒に引きずり込まれて行くのを感じた。
彼らの音楽は常に進化し続け、その都度度肝を抜かされる。
94年のアルバム 『give out but don't give up』 のあのUS南部の土臭いロックン・ロールとは少し違うが、今回もUSのルーツ・ロックを基盤としたカントリー・ブルーズ寄りの直球ガレージ・ロックン・ロール。
そして、Bobbyが常に言っている “踊れるロックン・ロール” が見事に確立され、ロックとダンス・ミュージックが融合したアルバムである。
一曲一曲が短く、コンパクトに仕上がっているのもいい。“もっと、もっと・・・” という気にさせられる。
マンドリンやフィドル、ハーモニカをふんだんに活かしたアレンジも、余計な飾りは付けず、ストレートでカッコいい曲が並ぶ。
全体的に一気に突っ走るという感じのアルバムだが、Bobbyの生き生きとしたVo.とギターの音がバランス良く絡まっていて気持ちのいいアルバムだ。
M-2 「Nitty Gritty」 やM-6 「The 99th Floor」、M-8 「Dolls (Sweet Rock and Roll)」、M-9 「Hell's Comin' Down」 は特にお気に入り。
自然と身体が動き出す、ご機嫌なナンバーだ。しっかりと “ロケンロール” している。
そして、最後には 「Sometimes I Feel So Lonely」 でしっとりと締めくくる。
ストレートなロックが好きな私には、しばらく続いてきたエレクトロ・サウンドよりもこういうPrimalが好きだが、エレクトロなPrimalを好む同僚たちにはあまり評判が良くない。
好みの問題もあると思うが、『give out but ~』 の時のように、また賛否両論に分かれそうである。
Bobbyのカリズマ性、アルバムごとに常に新しい何かを仕掛けてくるPrimalは、U2とはまた違った “お化けバンド” と言っても過言ではないだろう・・・。

記憶と記録に残るライヴ

2006-06-01 | music : special


昨年8月に行なわれたThe Black CrowesのSan Francisco、Fillmoreでのライヴ。(レポはこちら
その日はカメラが入り、TV番組とDVDの収録だと予め知らされていた。
その後、DVDが出るのなら・・・と思い、TV番組はUSでのOA局やOA日が定かではなかったので、特に向こうの友人に録画も頼まなかった。
しかしそのDVD、いつリリースされるんだろう・・・と思っていたら、既に3月にリリースされていた。
ところが、それはUSでのリリースで、USのDVDはリージョン1で、日本と違う。
私にとって、記憶と記録に残るライヴ・・・見たい!! 
でも諦めるしかないのか、それともどの企画でも見れるプレーヤーを買うしかないのか・・・と思案していたところ、UKの友人にそのことを話したら、UKでもリリースされているというではないか!
ビデオの場合、USやカナダとアジアは企画が同じだが、ヨーロッパは違う為、変換システムがないと見れなかった。
だがDVDは逆で、ヨーロッパとアジアは同じなのだ。
早速友人から送ってもらい、昨日届いた。
タイトルは、「Freak 'N' Roll ...Into The Fog ~ The Black Crowes, All Join Hands, The Fillmore, San Francisco」。
Robben Fordのカヴァー 「Lovin' Cup」 のみカットされ、あとはフル収録。
サウンド・チェックやバック・ステージの様子なども、収録されている。
そしてそのカメラ・ワークは、今まで見たライヴ映像の中でも群を抜いて素晴らしい。
ギター・ソロやキーボードのソロでは忠実に手元を映し、メンバー各々のショット、全体のアップと引きのショット、湧き上がるオーディエンス。
それらが巧みに流れ良く編集され、とても魅力的な映像に仕上がっている。
先日書いたSoul Asylumのライヴ・クリップもそうだが、こうやって実際に自分がその場にいたライヴの映像を見ると、その時の記憶が甦り、また新たな感動を覚える。




★4月&5月のプロフィールの写真は、誕生日絡みのhappyな写真だったが、
  今月は、Soul Asylumを愛し、支えた亡きベーシスト、Karl Mueller。
  6月は彼の命日の月。R.I.P.・・・。