without A trace

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タイム・スリップ

2005-07-19 | music : basics


「Without You」 ・・・この曲は、私のいちばんの思い出の曲。
でもHarry Nilssonが歌う 「Without You」 ではなく、Heartがカヴァーした方。
高校三年生の文化祭で自主映画を作ったのだが、その作品のテーマ・ソングにこの曲を使った。
当時、バンドを演っていたクラス・メイトからの音楽の影響はかなり私を刺激してくれて、過去のいろんなアーティストを知り、私の中に浸透して行った。
この曲は、Ann&NancyのWilson姉妹が中心のロック・バンドHeartの1977年のアルバム 『Magazine』 に収録されている。
映画のエンディングにこの曲を使い、試写の時に、あまりにもドラマティックで感動的なこの曲に心打たれ、即行で選曲した子にレコードを貸りた記憶が鮮明に残っている。
自己満足だが、その映画の出来がすごく良くて、感動のラスト・シーンにこの曲がとても合っていて、そして受験前だというのに、クラス全員がとても仲良かったので、連日連夜撮影や編集に明け暮れ、担任の先生以外 “受験受験” とうるさい中、一致団結で完成させたという、今でもいちばんステキな思い出として私の心に焼き付いている。
そんな思い出とともにこの曲はとても大事な曲であり、大切に胸の奥に仕舞っておきたい曲だ。
切ないピアノのイントロ、Annのハイ・トーン・ヴォイスが冴え渡り、ガンガンに盛り上がって、これでもか、というくらいにドラマティックに展開して行くサビ。
Can't live if living is without you I can't give, I can't give any more・・・ この曲を聴くだけで、あの頃の光景が鮮明に思い出され、タイム・スリップできる。

Heartと言えば、ハード・ロック色の強い女性ロック・バンドとして知られているが、美人姉妹のロック・シンガーとしてビジュアル面でも人気を博していた。
日本では、 「Never」 「These Dream」 「Alone」 などが大ヒットしたが、それでも日本での人気は今ひとつという感じがした。
彼女たちは大のZeppelinファンで、バンドをスタートする前は、Zeppのカヴァー・バンドだったし、アルバムやライヴで何曲も披露している。
95年に活動を中止し、2002年に再活動したという話を聞いたが、今はどうしているのだろうか・・・。

後にオリジナルのNilssonの 「Without You」 を聴いたが、私にとって、やはりHeartヴァージョンに勝るものはない。
彼女たちが歌うバラードの素晴らしさは、「Alone」 を聴いたことがある人にはわかるだろう。
その後、マライアもカヴァーしたが、全くもって論外だった(笑)。