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列車で周る英国の旅 Day9 ②

2010-02-15 | travelog


【初ウェールズ、小さな街の大きな城塞】 05/12/09 : コンウェイ

チェスターからArriva Trains Wales(アリーヴァ・トレインズ・ウェールズ)で向かった先は、アイリッシュ海に面したウェールズの小さな港街Conwy(コンウェイ : 日本語読みではコンウィと表記されることが多いが、ウェールズ語の発音はコンウェイらしい)。
ウェールズ内の路線は電化されていないので、運行している列車は全て気動車、いわゆるディーゼルカー。
 下はウェールズ語、Cymru(カムリ)=Wales
イングランドとウェールズとの境はチェスターからはすぐで、次の駅Flint(フリント)はもう既にウェールズ。駅の標識もウェールズ語が先に表記されていた。
 出口 「Way out」 はウェールズ語で 「Ffordd allan」 ・・・ってか読めない。
海が見えてきた。そしてまた虹・・・    途中駅Colwyn Bay(コルウィン・ベイ)  イラストのカモメが、海辺の駅らしさを表している。
私にとってウェールズと言えばマニックス(Manic Street Preachers)! これから行くところは彼らの故郷の南ウェールズとは反対の北側で直接関係ないのだが、ウェールズの海が見えてきただけでなんだかわくわくしてきた。チェスターから約50分、Llandudno Junction(スランドゥドノ・ジャンクション)に到着。コンウェイはこの次だが、行きはここで下車。
 駅のトイレのドア、ウェールズ語が珍しくて・・・(笑)
コンウェイに向かって歩いている途中、おぉ~やっぱりウェールズだなーという光景が目に入った。
それはこれ、  ラグビーをする少年たち。イングランドやスコットランドではフットボール(サッカー)だが、ウェールズはラグビーのファンが多いのだ。
 コンウェイ方面を示す標識があり、間もなくすると海が見えてきた。  でも実はこれは海ではなく川なのだが、川と言うにはあまりにも大きいので海に見えてしまう。スランドゥドノ・ジャンクションで下りた理由は、この海のようなコンウェイ川を渡って歩いて行くと見えてくるコンウェイ城を、この角度で見たかったから。
 左遠くに見えるのがコンウェイ城  
途中、対岸のスランドゥドノの街と   コンウェイの街が彼方に見えた。やっぱりどう見ても海にしか見えない・・・。
 この道をずーっと歩いてきた。遥か彼方のようだが、駅からここまで15分くらい。
そしてコンウェイ城が近付いてきた  はっ、逆光だ・・・。
コンウェイ城は、イングランド王エドワード1世が、ウェールズ征服の拠点として築いた城で、世界遺産に登録されている。八本の円形の塔が聳え、美しくもあり戦闘という血生臭ささえ感じるまさしく城塞。八本の塔には登ることができる。塔のてっぺんは冷たい海風が気持ちよく頬を叩き、見渡す対岸の景色はとても美しかった(タイトル写真)。てっぺんまで登ったのは三本だけだったが、てっぺんまで登らなくても十分楽しめた。
中に入ると   ほとんど廃墟    でも探検しているみたいで、とても楽しかった。
すぐ横に線路が!   列車が走り抜けて行った 
歩いてきた道が見えた。下の写真の左が歩いてきた橋、真ん中が今は封鎖されているサスペンションブリッジという吊り橋、右が鉄道用。逆側から見渡したコンウェイの街は、こじんまりしていて可愛かった。でも、この辺りは少し前まで洪水警報が毎日のように出ていたところ。連日続いていた豪雨で川が増水し、転覆しているボートの痛々しい姿も見えた。

凛としたカモメ    チャペル・タワー    キッチン・タワー 
チャペルがあったところ 

あっちに登ってこっちに登ってと存分に城を楽しんだあと、街へと向かった。城は街の端にあり、30分もあればぐるっと一周できるほどの小さな街。 
 街の真ん中には、唯一の古い教会セント・メアリーがひっそりと建っていた。
 Aberconwy House(アバコンウェイ・ハウス)は、ウェールズで一番古い家。商人の家だったらしく、今はナショナル・トラストが所有管理していて、1Fはナショナル・トラストのショップになっていた。
案内板にウェールズ・ドラゴンが! 
カモメはコンウェイのシンボルらしい    警察署  か・可愛い~♪  
この可愛い警察署の前のランカスター・スクエアにはクリスマス・ツリーが飾られていた。そしてこの広場に、中世の騎士の姿をした人の像を上に付けた柱が立っていたのだが、この人いったい誰なんだろう・・・。
 あなたは誰?

帰りはコンウェイから列車に乗るので、広場のすぐ近くにある駅に下見に行った。列車の時刻の確認もあったが、コンウェイ駅は城壁の中にある無人駅で、列車は合図をしないと停まらないということをナショナル・レイルのHPなどで知ったので、明るい内にどんな駅なのか見ておきたかった。
 コンウェイ駅。城壁の間を列車がくぐって行く。なんだかカッコいい・・・。

城とは反対側の街の端まで行って城壁の外に出てみたり城壁に登ったりしたあと、フィッシュ&チップスを食べに行った。聞くところによると、ウェールズの港街のフィッシュ&チップスはかなり美味しいらしいのだ。
散策中に目星を付けていた 「Fisherman's Cafe」 というお店に行くと、店内で食べるのなら2階へどうぞと案内された。店名のとおり、壁に漁師に関連するものが飾られた雰囲気のいいお店だった。お味の方はというと、フィッシュは衣がサクッ、白身魚はプリプリしていて美味しく、チップスも私の好きな固さで美味しかった。まあ、5年前にBrighton(ブライトン:イングランド・イースト・サセックス州の港街)で食べたフィッシュ&チップスには勝てなかったが、それでも十分満足の行く味だった。
             

お腹も満たされ、そろそろ列車の時間が近付いてきたので外に出ると、すっかり日も暮れて小雨が降っていた。
雨に濡れた石畳が風情を高める街のメイン・ストリート 
暮れ行く空にコンウェイ城が浮かぶ    駅も雰囲気ありすぎ 

駅には他にも数人待っている人がいたし、誰も手を挙げなくても列車はちゃんと停車した。車内販売では、街で見つけられなかったウェルシュケーキを買うこともできた。
 帰国してから食べたのだが、スコーンのような食感のソフトクッキーで、レーズンが入っていて素朴な味で、なかなか美味しかった。オーブンではなくフライパンで焼くから、このような焦げ目になる。車内でテーブルの上に、コンウェイで買ったものを広げてみると・・・・・。
 ずっと欲しかったウェールズの旗も無事ゲット。熊さんは毎日会社のデスクで癒してくれている。
チェスターで降りてゲストハウスにスーツケースを取りに行くと、家主のお兄さんが居たので鍵を返してお礼を言って再び駅に戻り、アリーヴァ・トレインズでCrewe(クルー)駅で乗り換え。12分遅れて到着したVirgin Trains(ヴァージン・トレインズ)で、London Euston(ロンドン・ユーストン)までノンストップ。一週間ぶりにロンドンに戻った。
                  ユーストン駅

列車で周る英国の旅 Day9 ①

2010-02-13 | travelog


【古代ローマ時代の遺跡が残る、中世の城郭都市を散策】 05/12/09 : チェスター

7時過ぎにダイニング・ルームに行くと、昨日のお兄さんが朝食の準備中。エプロン姿がとっても似合ってた。あとから奥さんとおぼしき若い女性がガウン姿で大きなアクビをしながら入ってきたが、ここはご主人が全て賄っているようだ。
アットホームな雰囲気   味付け煮豆ベイクト・ビーンズ添え

この日はロンドンに戻る日。でも、チェスターを去るのは夕方なので、それまでスーツケースを預かってもらった。戻ってくるだいたいの時間を伝えると、「もし僕が居なかったらこれで開けて持って行くといいよ、あっちの部屋に置いておくから」 と言って、玄関の鍵とリビングの鍵を渡してくれた。
外に出ると、夜中降っていた雨も上がっていて、またしても天候が味方してくれた。駅前からまたシャトルバスで旧市街まで行き、イーストゲート・クロックの横の階段を上って城壁巡りのスタート。
チェスターの城壁は、英国内では最良の状態で現存しているのだそうだ。上ってすぐに、青空に架かる虹が見えた。いったい今回の旅で何回虹を見たことだろう・・・。だんだん感動しなくなっている自分に気付く。
情緒あふれる雨上がりの石畳の城壁と虹 

少し行くと、前日訪れた大聖堂の裏側が見えてきた。でもこの先の城壁が通行止めになっていたので一度下り、再び上れるノースゲートのところまで歩いている途中、可愛い店構えのお肉屋さんを見つけた。チェスターの城壁の道は、ヨークに比べると均等が取れている。でも私はやっぱり大好きな街ヨークの白い城壁が好きだな・・・。  
      
運河を横切り、城壁の上から街を眺めながら(タイトル写真)暫く歩いて行くと、緑一面の景色が広がってきた。とてつもない広さのその緑地は、ルーディ競馬場。自由に入れるみたいで、散歩中の犬を遊ばせている人の姿も見えた。
  チェスター城址に立ち寄り、 ブリッジゲートのところで城壁を下り、「Three Kings」 という偶然見つけたティ・ルームでひと休みすることにした。昔ながらのスタイルでメイド服を着たご婦人が注文を取りにきて、いかにも給仕人と言った感じ。雰囲気がとてもいいお店で、アッサム・ティをたっぷり戴いた。
お湯入りポットあり、ロータス・カラメルビスケット付 

ブリッジゲートはその名の通り、ディー河に架かる橋に繋がる城壁の門。Old Dee Bridge(オールド・ディー・ブリッジ)というこの橋は、かつてウェールズに向かう唯一の手段だったそうだ。そこから少し先に、The Groves(グローヴス)と呼ばれる河沿いの遊歩道が続いている。
                     

遊歩道の左にある、古代ローマの遺跡が残るローマン・ガーデンに入った。小さいガーデンだったが、これがなかなか面白かった。中でも感心したのがこれ、古代ローマの床下暖房。紀元前の古代ローマ人の知恵と知識は計り知れない。
 地階の壁にできた穴に通じている小さなトンネルの外に炉があって、床を支える何本もの石の柱の間から熱風が通り抜け、その熱風は壁に、そして最終的に屋根の穴を通してセットされる送気管に引き上げられるという仕組みになっている。このアイデア、すごい!としか言いようがない。

ガーデンを抜けると、今度は古代ローマ時代の競技場址があったが、修復中だった。競技場址の横に古い教会、セント・ジョンがあったので中に入ってみた。入口ドアの留金がその古さを物語っているようで、中はステンドグラスが印象的だった。
 エリザベス1世を描いたステンドグラス

結局城壁は半周しただけだったが街中に戻ると、土曜日ということもあってより一層人通りが多かった。タウンホール前ではクリスマス・マーケットが賑わっていて、あちこちで音楽を演奏する人たちを見かけた。中でも子供たちが可愛く、またその演奏もなかなかのものだったので、ためらいなくギターケースにコインを投げ入れた。
建物の2階がロウズ    The Cross     クリスマス・ソング演奏中    
          タウンホール前のクリスマス・マーケットと木の実屋さん 
 Jason Mrazの 「I'm Yours」 演奏中♪    可愛い♪  

最後に今朝の出発地点、イーストゲート・クロックのところに上ったあと、シャトルバスで駅へと向かった。
イーストゲート・クロック   城壁に上って間近で見る   そこから下を眺める 


★「Day9 ②」 につづく。

列車で周る英国の旅 Day8 ④

2010-02-09 | travelog


【中世のの面影を残す街は、意外にもショッピング・タウンだった】 04/12/09 : チェスター

Liverpool Lime Street(リヴァプール・ライム・ストリート)駅の地下ホームから、トレードカラーが黄色のMarseyrail(マージーレイル)でチェスターへと向かった。
ここから地下ホームに移動 
チェスター行きの列車は30分毎に出ている3両編成の列車だが、座席はほぼ満員になるくらい混んでいた。終点チェスターまでの約40分、のどかな景色と向かい側に座っていた超タイプのイケメンUK boyが目の保養になり(爆)、アッという間に到着。
ロゴマークが可愛いマージーレイル 
チェスター駅    ホームから階段を上って  
今到着したホームを反対側から見ると、石造りのアーチが美しく、壁側の窓も同じアーチ型でクラシックな雰囲気だった。
   立派な駅舎 
駅から宿泊先のゲストハウスStrathearnまでテクテク歩くこと約15分、玄関のチャイムを鳴らすと、若い家主のお兄さんが出迎えてくれて部屋に案内してくれた。部屋の天井の一部が小さなシミになっているところを指して、連日続いた豪雨で雨漏りしてしまい、修復したけどもしまた豪雨になったら心配だと言う。一応天気予報では今夜は時々雨、明日は晴れって言ってたよと言うと、お兄さんはガッツ・ポーズ。(笑)
この辺はB&Bやゲストハウスが建ち並んでいた 

日暮れまでもうあと1時間くらいしかなかったので、少し足早に駅まで戻った。チェスターの旧市街は駅からは少し離れたところにあるので、駅からシャトルバスが出ている。このバスは、鉄道のきっぷを見せると無料とのことなのだが、実際に乗ってみるときっぷを提示することもなく、明らかに鉄道を利用していない買い物に行くだけの住民も利用していた。
駅前から出ているCity-Rail Link Bus   バス停の目印 
すぐに旧市街の入口、イーストゲートの近くに着いた。角を曲がると、チェスターのシンボル、イーストゲート・クロックが見えた。
 旧市街は木組みのテューダー様式の建物が並び、ショッピング・ストリートになっている。クリスマス・セール中で地元の買い物客や観光客で大変賑わっていた。The Cross(クロス)と呼ばれる石柱のある交差点を中心に十字に広がるテューダー様式の建物は、2階部分が繋がっていてThe Rows(ロウズ)と言うアーケードになっている。これは、雨の日でも気軽にショッピングができるようにというアイデアから生まれたそうだ。
チェスターは観光地としても人気の街だが、これだけいろんなショップが建ち並んでいてもいわゆる土産物を扱うお店はなく、以前この街に住んでいた同僚に絵葉書を送ってほしいと頼まれていたが、絵葉書さえ売っているお店が見つからない。結局、タウンホール内のツーリスト・インフォメーションに行って購入した。そうこうしている間にだんだん暗くなってきて、イルミネーションが点灯し始めた中世の建物は雰囲気十分。
 The Cross      The Rows    
閉まらない内にと、チェスター大聖堂に行った。とても古い大聖堂で、明るい内ならきっとステンドグラスから自然光が射し込んでいるのだろうが、この時間はもう中は薄暗かった。パイプオルガンの音色が響き渡り、最初はとっても雰囲気があったのだが、どうやら練習中のようで同じフレーズをくり返し弾いたり、途中で音がずれてつまずいたり・・・。(苦笑)
パイプオルガン練習中    チャプターハウス    床 

大聖堂を出るとすっかり暗くなっていて、クロスのところにあったクリスマス・ツリーも可愛く点灯。 
少し小雨がパラついていたので、ロウズの有り難味を実感。ロウズのお店には、私の好きそうな雑貨屋がたくさんあり、アロマ・キャンドルやソープを買い込んだ。その後、ロウズから繋がっている街いちばんのグロヴナー・ショッピング・センターに行ってみた。とても広いショッピング・センターで、一度外に出たらそこがどこだかわからなくなったので、引き返して最初に入ったところから出たくらい。
ショッピングセンター内     これはいったい・・・お茶目すぎる!

夕飯はどうしよう・・・と思い、スーパーで調達することに。Tesco(テスコ)に行ってみると、その広さにビックリした。こじんまりしている街にしては、やたらと広い。東京ドームのアリーナくらいの広さはあった。陳列している品数もハンパない。行ったり来たりしているだけで、かなりの運動になった。そして、レジに並んでいる人たちが買い込んでいるその量と言ったらもう!!! 金曜の夜だったから、もしかしたら一週間分の食料の買い出しの日だったのかも知れないが、誰も皆カート3台くらいに目一杯買い物していた。
 チップス類    バナナ!

30分くらいTescoにいたが、その30分の間に街からはすっかり人が消えていたのにもビックリ。時間はまだ6時半なのだが、ロウズも店が閉まったので人がいなかった。
Eastgate Street    お店閉店後のロウズ 

再びシャトルバスで駅まで戻ってゲストハウスに帰り、部屋でTescoで調達したまるで朝食のようなメニューの夕食をゆっくり楽しんだ。デザートにレモンヨーグルトを買ったのだが、レモンチーズケーキと言い、考えてみると日本ではほとんどお見かけしないので、レモン好きの私にはレモン系のアイテムが多いのが嬉しい。
これでも夕食  奥のオレンジジュースの隣りにあるのがレモンヨーグルト。適度に酸っぱくて美味しかったし、もうひとつのデザート、チョコレートチーズケーキも美味しかった。
雨も豪雨にならなかったので、天井も心配なさそうだ。TVを付けると、近いからだろう、BBCのチャンネルはBBC Walesだった。

※タイトル写真は、クロスから伸びるBridge St.(ブリッジ・ストリート)。

列車で周る英国の旅 Day8 ③

2010-02-05 | travelog


【Fab Fourゆかりの場所めぐり ~マシュー・ストリート編~】 04/12/09 : リヴァプール

ハード・デイズ・ナイト・ホテルの1FはThe Beatles関連のショップになっていて、角を曲がってMathew St.(マシュー・ストリート)に入ると、まずJohn Lennon(ジョン・レノン)の像がお出迎え。 
  周りの壁は 「The Cavern Wall of Fame」。  プレートには、1997年にThe Cavern Club(キャヴァーン・クラブ)の40周年を記念して、1953年から1973年の間にクラブに出演したすべてのバンドと、oasis(オアシス)やdodgy(ドッジー)などのいくつかの90年代のバンドの名前が刻まれているということ、オリジナルのThe Cavern Clubは反対側にあり、現在は元の場所の50%を占めるMathew St.10番地を維持しているということが記されていた。
たくさん名前がありすぎてdodgyは探せず・・・。
The Cavern Wall of Fameの間に、The Cavern Clubの姉妹店The Cavern Pubがある。   更に少し先には 「Liverpool Wall of Fame」 があり、ここには1952年からのリヴァプール・ヒットチャートNo.1が掲げられている。
 ←下のベンチのJohnの部分→    そしてその向かいがThe Cavern Clubだ。
 
            
入口のところに、Travis(トラヴィス)とArctic Monkeys(アークティック・モンキーズ)の記念写真見~っけ♪ 
                    
でもここはオリジナルの場所ではなく、すぐ隣りにかつてのThe Cavern Clubがあった場所が残されていた。
本来はここにあった 
その向かい側に目をやると、「Beatles Street」 という天使を抱いた聖母の像があった。これはオリジナルのThe Cavern Clubが取り壊された時に掲げられたもので、更にJohnの死後に “Lennon Lives” というギターを持った天使と 「Imagine」 の歌詞のプレートが加えられたそうだ。
 Beatles Street    Lennon Lives

通りにはRubber SoulとかLennon's Barと言ったThe Beatles関連の名が付いた店が並び、The Grapes(グレイプス)という4人が出演の合間によく利用したパブも健在。

もっと十分な時間があればパブに入ってお茶したかったけど、タイムリミットが近付きつつあったので断念した。パブを過ぎるとThe Beatles Shopがあり、ショップは半地下にあってぎっしりとThe Beatles関連商品が詰まっていた。ビートル・マニアにはたまらない空間だろう。記念にストリート・サインのマグネットを買った。
 上階にはマシュー・ストリート・ギャラリーがある   ショップ内
通りの端には、こんな横断幕が掛かっていた。駅から来るとこっちが入口にあたるからかな・・・。
MATHEW STREET BIRTHPLACE of THE BEATLES  
再びThe Cavern Clubのところまで戻って一往復半、何から何までBeatlesづくしだった。
 Where it all began.....全ての始まりの場所

Mathew St.をあとにしてLime Street(ライム・ストリート)駅に向かう途中にあったRichmond St.(リッチモンド・ストリート)は、大型ショッピングモールも近くにあるからかものすごい混雑ぶりで、まるで日曜日の原宿竹下通りのようだった。それくらいすごい人だがりで通り抜けるのに時間がかかりそうだったので、そこを通るのは避けて駅に向かった。
奥の奥まで人人人!    最後に見たのは屋根の上にいたこの子  


★「Day8 ④」 につづく。

列車で周る英国の旅 Day8 ②

2010-02-03 | travelog


【Fab Fourゆかりの場所めぐり&カラフルなペンギン達に遭遇】 04/12/09 : リヴァプール

さて、リヴァプールと言えば、特別好きでなくても誰もがThe Beatlesと答えるだろう。
早速、“リヴァプール弾丸散歩 ~名所・旧跡も外さずに、The Beatlesゆかりの場所巡り~” をスタート。(サブタイトルのFab Fourとは、Fabulous Four=素晴らしい4人と言う意味で、The Beatlesのこと)

Liverpool Lime Street(リヴァプール・ライム・ストリート)駅構内に、カラフルにペイントされたペンギン像があった。このあとも、至る所でこのアート作品とも言えるペンギン達に遭遇するのだが、横にあったプレートによるとどうやらエコに関係するイベントの一環のようだ。帰国後に調べてわかったのだが、これはリヴァプールが行っている環境年イベントの締めくくりとして、「Go Penguins」 という彩色したグラスファイバー製のペンギンを市内に展示するというパブリックアート展で、2009年11月22日から2010年1月10日まで市内各所に235体展示されていたらしい。
 ライム・ストリート駅構内にて   Lime St.(ライム・ストリート)にて
駅を出ると、目の前にギリシアの神殿風ネオクラッシック様式の大きな建物があった。それはセント・ジョージズ・ホールで、1960年にここで開催された芸術祭にThe Beatlesも参加した。2008年には、Ringo Starr(リンゴ・スター)が特設ステージで野外ライヴを行なったところ。
 セント・ジョージズ・ホール    セント・ジョージズ・ホールの前にも
Lime St.からRenshaw St.(レンショウ・ストリート)を歩いて行くと、右側にLewis's(ルウィスズ)というデパートが見えてきた。リヴァプールでいちばん古いデパートで、この正面入口上にある像の下で、John Lennon(ジョン・レノン)と最初の妻シンシアがよく待ち合わせをしたそうだ。
 真横から見るとバンザイしているみたい。右奥はラジオ・シティ・タワー
途中で横道に反れて庶民的な通りを歩き、緩やかな坂道を上って行くと、やがて交差点の向こう側にフィルハーモニック・ホールが見え、手前にはJohnがいちばん好きだったフィルハーモニック・パブがあった。
  Hope St.(ホープ・ストリート)からは、近代的なメトロポリタン大聖堂が見えた。  巨大なプラグみたいで、とても大聖堂には見えない。
Hope St.では、ペンギンだけでなく   こんなのも見つけた。これは犬?  
Hope St.から狭い路地を入った住宅街の中に、Ye Cracke(イ・クラック)というパプがあるはずなのだが・・・と探す。おっ、あったあった。ここは、アート・スクール時代のJohnが、シンシアやStuart Sutcliffe(スチュアート・サトクリフ : 愛称ステュ、The Beatlesの元ベーシストで5人目のビートルズと呼ばれている)らとよく集ったパブ。
 

Hope St.に戻って少し進むと、面白いオブジェがあった。John King(ジョン・キング)という人の 「A Case History」 という作品。ギター・ケースというのが音楽の街リヴァプールらしかった。
  ここにもペンギンがいた   
ペンギンの後ろに見える建物はLiverpool College of Artで、Johnやシンシア、ステュが通っていたアート・スクール。そして隣りには、Paul McCartney(ポール・マッカートニー)とGeorge Harrison(ジョージ・ハリスン)が通っていたLiverpool Instituteがあった。
 Liverpool College of Art   Liverpool Institute  
ここでJohnとPaulとGorgeが知り合ったというのだから、The Beatles誕生の糸口的な場所とも言えるかも。
Johnが通ったアート・スクールを過ぎると、一気に視界が開がり、ごっついリヴァプール大聖堂がどっしりと建っているのが目に入った。
             
ペンギンは大聖堂の中にもいた。今まで訪れたいろんな教会や大聖堂の中でも、この大聖堂はずっしりと重々しい外観だった。中にはこのような大きなアーチがあり、これは英国内で最大のゴシック様式アーチらしい。でもなんか内装は大聖堂っぽくなく、併設されているカフェやショップは近代的な造りでミスマッチ。私的にはさほど魅力を感じる大聖堂ではなかったので、サクッと見学してすぐに出た。そして坂道を下って行くと、左手に 「中国城」 の文字が入ったド派手なチャイニーズ・アーチがあった。
  この辺一帯はチャイナ・タウンで、漢字の看板が目立った。
やがて通りの突き当たりに広がる、Liverpool Oneという再開発地区に辿り着いた。   当然ここにも。 
ブルーコート・アート・センターをちょっと覗き、 Strand St.(ストランド・ストリート)に出ると、右にLiverpool Oneの大きな観覧車   左にアルバート・ドックが見えてきた。   
世界遺産に指定されているこの倉庫群には、ビートルズ・ストーリーというThe Beatlesの歴史を伝える博物館のほかに、いろんな美術館や博物館、カフェやレストラン、ホテルやショッピングモールが集結していて、観光客で賑わうところ。
 水面に浮かぶイベント用か何かのステージに、ペンギンたちがいた。さほど時間のない私は、遠くから眺めながら通過。最後に残していた場所へと向かう途中、タウン・ホール(市庁舎)があった。  世界で成功を収めたThe Beatlesが凱旋した時に、パレードのあとこの市庁舎のバルコニーから大勢のファンに向かって手を振って歓声に応えたらしい。
やがて、4人の彫像が上に立つハード・デイズ・ナイト・ホテルが見えてきた。 
 左からRingo, George, Paul, John
ホテルの壁下には4人の写真 
  カフェの看板はGeorge   

上のJohnの彫像の角を曲がると、Mathew St.(マシュー・ストリート)   
The Cavern Quarter(キャヴァーン・クウォーター)という名が付いていて、言わずと知れた世界一有名なクラブ、The Cavern Club(キャヴァーン・クラブ)があった通りで、The Beatlesに関連する様々なものが集結している。オフ・シーズンで平日だからか、人通りは少なかった。

※タイトル写真は、リヴァプール市の象徴 “Liver Bird(ライヴァー・バード)” が描かれたゴミ箱。


★「Day8 ③」 につづく。

列車で周る英国の旅 Day8 ①

2010-01-30 | travelog


【Good-bye, Scotland! 英国西部の車窓から】 04/12/09 : グラスゴー~リヴァプール

3日間のスコットランド滞在を終え、イングランドに南下する日。
グラスゴーのホテルは快適だったので、早くにチェックアウトするのはちょっと勿体なかった。まだ暗い中、グラスゴー・セントラル駅へと向かう・・・。
                          駅で見つけた、James Morrison(ジェイムス・モリソン)のポスター 
2ndアルバムのデラックス・エディション発売の告知ポスターだ。昨夜のライヴは本当に良かったな~、なんて思い出しつつ・・・・・。
早朝のセントラル駅   ロンドン・ユーストン駅行き
始発のVirgin Trains(ヴァージン・トレインズ)で出発。Virgin Trainsはかのヴァージン・グループの列車で、トレードカラーはもちろん赤。グラスゴー⇔ロンドン間を走るのは、ペンドリーノと呼ばれる、手塚アニメに出てきそうな大きな目をしたフェイスの車両。(海外限定鉄子もどき発揮!笑)
ペンドリーノ    2ndクラスは内装も赤が基調   
乗車前にCOSTAでラテとミンスパイを買って・・・  そう、行き先はリヴァプール!

リヴァプールまで、およそ3時間半の列車の旅のスタート!
 まだ暗い一つ目の駅Lockerbie(ロッカビー)   少し明るくなってきた。  
         途中駅Penrith(ペンリス)
カンブリア州の遠くの山肌は、雪に覆われていた。 
Oxenholme(オクセンホルム)駅の真横で放牧されていた羊たち 

 Lancaster(ランカスター)の次の
Preston(プレストン)で乗換   オンタイムで順調順調♪   
乗るのは2両編成のこの列車   Northern Rail(ノーザン・レイル) 
ノーザン・レイルは、BS放送の 『欧州鉄道の旅』 で見て以来、一度乗ってみたかった列車。と言っても何か特徴があるというわけではないが、素朴なローカル線という感じが良かった。 
 ←これは帰りに撮ったので時計の時刻が違う 
プレストンから約1時間で、Liverpool Lime Street(リヴァプール・ライム・ストリート)駅に到着。(タイトル写真は構内)
リヴァプールでは、3時間という短時間の弾丸ツアーならぬ弾丸散歩を敢行。早速駅でスーツケースを預け、マージー・ビートを生み出したあの4人の街へと繰り出した。


★「Day8 ②」 につづく。

列車で周る英国の旅 Day7

2010-01-26 | travelog


【Songs from Northern Britain、独自の音楽文化を生み出し続ける街で素敵なサプライズ】 03/12/09 : エディンバラ~グラスゴー

朝目覚めると、外は雨。昨夜の満月はいったい・・・。
朝食を済ませたあと、エディンバラを去る前に、小1時間ほど小雨降る街をぶらついた。
ジョージ4世橋通りを下って行き、グレーフライアーズ・ボビーと呼ばれる像を探す。ボビーは犬の名で、忠犬ハチ公のエディンバラ版。警察官ジョン・グレイの愛犬ボビーは、主人のジョンが亡くなったあと14年もの間、彼の墓の隣に座っていたという実話。このボビーのことは、『ユアン少年と小さな英雄(原題 : Grayfriars Bobby)』 という映画にもなっている。
 ハチ公のように大きくなく、見過ごしてしまいそうな歩道の脇の手すりの上に、ボビーはいた。
その後、友達に送った絵はがきで気になった場所、ラムゼイ・ガーデンに行ってみた。
 なんか絵になるラムゼイ・ガーデン

夜は賑わうクリスマス・マーケットも、朝はひっそりと息をひそめ、昨夜見た満月はまだ雨空に浮かんでいた。  


ホテルに戻ってチェック・アウトし、次の街グラスゴーへと向かった。グラスゴーへは、ある意味ちょっと楽しみにしていたScot Rail(スコット・レイル)で、西へ約50分。もっと離れているというイメージがあったが、列車は15分毎に出ているし十分通勤圏内だ。
 
あっという間に、Glasgow Queen Street(グラスゴー・クィーン・ストリート)駅に到着。写真の駅名の下の言語はゲール語。 
駅のすぐ前のジョージ・スクエアも、エディンバラと同じようなクリスマスのアトラクションが設営されていた。
                  

ホテルは、グラスゴーの鉄道のもうひとつの玄関口、Central(セントラル)駅近く。翌日始発の列車に乗るため、駅の近くのホテルを予約していた。チェック・インするにはまだまだ早すぎる時間だったので、スーツケースだけ置かせてもらい、街に繰り出した。
着いた時は小雨が降っていたが、すぐに止んで、ところどころに青空が見え始めていた。本当に今回の旅は、天候が味方してくれている。
中世の雰囲気がたっぷりだったエディンバラに比べると、グラスゴーは近代的な感じがした。グラスゴーは、ロンドンに続く英国で2番目のショッピング天国と言われる産業の街で、スコットランド最大の街。
さすが地元、セルティック・ショップ   キルト・ショップ  
新聞売りのおじさん。なんか絵になるのでモノクロにしてみた。 
街いちばんの歩行者専用通りブキャナン・ストリート(タイトル写真)は、クリスマスのショッピングを楽しむ地元の人たちで賑わっていた。
 ブキャナン・ストリートのアップル・ショップ。昔ながらの建物と最新のアイテムというミスマッチがクールだ。

ジョージ・スクエアで、思いもしなかったものを見つけた。それは、Memorial Plaque(メモリアル・プラーク)という記念碑の碑文。
 Memorial Plaque   広島・長崎原爆犠牲者への追悼碑文
ファスレーン原子力潜水艦基地が近いからだろうか・・・。原爆投下という悲惨で恐ろしい出来事を悼む碑が、こんな遠く離れた地にあるとは知らなかった。

街を散策しながらしばらく歩いて、グラスゴー大聖堂に行った。大聖堂は黒い石で造られていて、なんだかとても重圧感があった。大聖堂だけでなく、隣りにあった王立病院もそうだが、この黒っぽい石造りの建物は街のあちこちにもあった。これは、石の表面が柔らかいので洗ったり磨いたりすることができないからだということを、何かで読んだ記憶がある。
 大聖堂    王立病院
大聖堂は中も黒くて荘厳で、この地が1500年もの間聖地であり続けているという重みみたいなものが確かに感じられた。
                

大聖堂を出たあと、以前からグラスゴーに来たら絶対行かなくちゃ・・・と思っていた場所へと足を向けた。
私にとってグラスゴーと言えば、これしかない。Teenage Fanclub(ティーンエイジ・ファンクラブ、以下TFC)、BMX Bandits(BMXバンディッツ)、The Pastels(パステルズ)などのアノラックサウンド、スコティッシュ・ギターポップ勢の存在。
ここグラスゴーには、The PastelsのStephen Pastel(スティーブン・パステル)が経営に携わっているレコード・ショップMonorail Musicがあり、そこに行かずしてグラスゴーに来たとは言えない。
写真で何度も見たとんがり三角屋根の建物が目に入ってきた時は、本当に感激! 「mono」 という名前でレコード・ショップとカフェが一緒になっていて、カフェではライヴも行なわれる。もちろんTeenage Fanclubらもここでプレイしたことがあるし、今でもイベント等でみんながプレイしている。
 ドアを開けるとカフェがあり、左奥にレコード・ショップ  
入口の右側にはステージ    左にはたくさんのフライヤー  
まずはMonorail Musicに行って、何か掘り出しものはないかと棚をチェック。BMX BanditsにRachel(レイチェル)が参加してからの7"は持っていなかったので、それを購入。
店長のDep(デップ)さんが居たので、ちょっと話しをしてみたかったが、接客中だったので諦め、カフェでランチにした。
                   Monorail Music
このカフェは、オーガニック・カフェ。“Soup of the day(本日のスープ)” は何かと尋ねたら、野菜がたっぷりのトマト・スープとのこと。生やホールトマトやトマトジュースはダメだが、スープやソースになるとOKな私。スープは本当に野菜たっぷりでヘルシーで、ボリュームがあり、天然酵母のパンも美味しかった。
            とんがり屋根から光が射し込む

デザートにケーキでも・・・と思っていたのだったが、スープが本当にたっぷりの量だったのでお腹がいっぱいになり、ケーキは断念。
そろそろホテルにチェック・インしに行こうかな~と思っていたその時、お店に入ってきた人に目が行った。
えっ!? うわっ! Stephenだ! すぐ目の前に来た時、“Stephen!” と思わず声が出てしまい、Stephenは足を止めて私の席の前まで来てくれた。
グラスゴーに来たらここには絶対来なくちゃと思っていて、今日念願が叶ったと伝え、TFCらを筆頭にグラスゴーの音楽が好きなんだってことを話すと、“数日前だったらTFCのライヴがあったんだよ” とStephen。TFCやThe View(ザ・ヴュー)、The Vaselines(ヴァセリンズ)らが出演した 「Homecoming Live」 というイベントのことだと思い、“知ってたんだけど予定が組めなかった” と私。(11/28だったので少しムリをすれば行けなくはなかったが、他の街への予定も含め、断念したのだった)
The Pastelsとテニスコーツのコラボのことを話し、日本に来る予定はないの?と聞くと、今調整中だとか。早く実現するのを楽しみにしていると伝え、時間を割いてくれたことにお礼を言って握手して、最後に写真を撮らせてもらった。Stephenは、撮る前に前髪を手でくしゅくしゅっとさせてニッコリ!
その後、Stephenは店長のDepさんとカフェの奥で打ち合わせをしていた。
ダッフル・コート姿がキュートなStephen Pastel  

まさか、本当にまさかStephenに逢えるなんて思っていなかった。素敵なサプライズにとっても幸せな気分で店を出ると、外で煙草を吸っていたシェフに声を掛けられた。どこから来たの?とかグラスゴーは初めて?とか聞かれて答え、美味しい食事をありがとう!と言ってその場を去った。
チェック・インを済ませにホテルに戻ったのだが、とにかくセントラル駅に近くて安いというだけの条件で選んだAlexander Thomsonというホテルは、普段私が利用するホテルやゲストハウスの中では、その安さからは考えられないほど立派だった。部屋はツインのシングル・ユースで広々、バス・ルームもめちゃくちゃ広かった。時間的に朝食も食べることができないし、早朝にチェック・アウトするのが勿体ないくらいだった。
 ミネラルウォーターが嬉しい

再び街に出た。夕方(と言っても時間的にはまだ4時前)のブキャナン・ストリートは  さっきより人が増え、とても賑やかだった。
だんだん暗くなってきたので、ブキャナン・ストリートも  
ジョージ・スクエアも  クリスマス・イルミネーションがぼちぼち点灯し始めていた。

ブキャナン・ストリート駅から地下鉄に乗って、Hillhead(ヒルヘッド)まで行った。グラスゴーの地下鉄は、ロンドン、ブダペストに続いて世界で3番目に古く、100年以上の歴史があるらしい。サークル状の一路線しかなく、車体もちっちゃくてなんかとっても可愛かった。
この辺りはウェスト・エンドと呼ばれるトレンディなエリアで、おしゃれなショップや美術館・博物館、大きな公園があり、グラスゴー大学がある。
もうすっかり暗くなっていたので手元の地図はよく見えず、ほとんど勘だけでアシュトン・レーンというパブが建ち並んでいる小径を抜けて歩いて行くと、グラスゴー大学の敷地に入り、行きたい方向だったユニヴァーシティ・アヴェニューに出た。この大通りを挟んで両側に大学があり、そこを抜けると突き当たりに大きなケルヴィングローヴ公園があるのだが、街灯も少なくて暗く、学生たちなど歩いている人は結構いたが、緑溢れる公園は見えなかった。
 グラスゴー大学のメモリアル・ゲート。数学者ジェームズ・ワットや経済学者アダム・スミス、哲学者トマス・リードら29人の著名な母校出身者の名が刻まれている。

公園の横の道をひたすら歩き、アーガイル通りに出ると、このあと行くところへの近道を示す標識があった。  
夜は、クライド河沿いにあるSECC(The Scottish Exhibition and Conference Centreの略)で、James Morrson(ジェイムス・モリソン)のライヴを見るのだ。
ローカル線のExhibition Centre(エキシビション・センター)駅の横からSECCまで、チューブ状の屋根付き遊歩道を通って行くことができる。予め下調べをしていたので、入口はすぐわかった。
 ひたすら真っ直ぐ、緑色の部分は自転車用    くねくね・・・
はい、到着~!    
 

★つづきはライヴ・レポにて。

列車で周る英国の旅 Day6 ③

2010-01-22 | travelog


【タータンチェックとバグパイプの音色、頭に浮かぶのはベイ・シティ・ローラーズ!】 02/12/09 : エディンバラ

エディンバラ城をゆっくり見学したあと、ロイヤルマイルを下って行った。ずーっと彼方まで続くロイヤル・マイルはまっすぐな一本道。
 途中、城のすぐ近くにスコッチ・ウィスキー・エクスペリエンスというスコッチ・ウイスキーの博物館があった。その昔キャッスル・ヒル・スクールだったその建物は、観光客で年中賑わっているらしいが、私はアルコールがNGなので興味なし、通過。
そのまま下って行くと、王冠の形をした屋根だけは遠くから見えていた、大きくて荘厳なセント・ジャイルズ大聖堂が右手に見えてきた。
 この大聖堂は、スコットランドのプロテスタント化を推進した教会とのこと。
大聖堂内は、綺麗なステンドグラスがたくさんあり、自然の光が射し込んで神秘的だった。
             
 天使の聖水盤   場違いなオブジェ、何故に?
自然光が輝く   椅子にはスコティッシュ・フラッグ 

ロイヤルマイルに続いているコックバーン通りにある、グラスゴー音楽関連サイトteenagefanclub+logさんの中で紹介されていた、おすすめのレコ屋avalanche(アヴァランチ)に行ってみた。
可愛いとんがり屋根の建物 
バーゲン・コーナーで、マニックスのJamesのソロの7"を見つけた。£2.99(約460円)也! 昨晩Marks & Spencerで、お釣にもらったスコットランド紙幣£5札で支払い。実は英国内は同じポンド通貨だが、スコットランドではまだわずかにスコットランド紙幣が流通している。そのわずかな中、昨日エディンバラに着いて最初の会計のお釣でもらうとは・・・。イングランドではしばしば受取り拒否されるらしいので、早速使わなきゃと思ったのだ。ところが、レジのアルバイトの男の子が、“これは使えないと思うんだけど・・・” と。なぬ~?えっ!?ここはスコットランドだろ?と思っていたら、隣りにいた店長らしき人が、“大丈夫だよ、銀行で替えられるから” とバイトくんに説明。ホッ、よかった~。

再びロイヤルマイルに戻って歩いていると、どこからともなくバグパイプの音色が聞こえてくる。
レストランや土産物店から流れてきているっぽいのだが、ひとつの音色がだんだん大きく聞こえてきたかと思うと、反対側で生演奏しているおじさん(おじいさん?)がいた。 
キルト姿もバッチリ決まっていた。  
道の両側にたくさんある土産物店では、タータンチェックのマフラーや帽子、小物などが店頭に並び、洋品店のウィンドウのマネキンはキルト姿。バスのシートまでタータン。  私の頭の中では、自然とBay City Rollers(ベイ・シティ・ローラーズ)の歌が流れていた。(笑)
緩やかな坂になっているロイヤルマイルの正式名は、ハイ・ストリート。スコットランド宗教改革の指導者ジョン・ノックスの家  を過ぎたところから、キャノンゲートという名前に変わる。ジョン・ノックスの家は、エディンバラに現存する最も古い共同住宅らしい。この辺りから道幅が少し狭くなり、だんだん人通りもまばらになって、通り沿いの建物はどれも中世のたたずまいで雰囲気があった。ところどころに、こんな面白いものも・・・。
 The People's Storyというエディンバラの人々の歴史博物館の看板
 スコットランドの詩人Robert Fergusson(ロバート・ファーガソン)の像

休憩がてらお茶でも・・・と思っていたところに、カフェの “クリーム・ティ£2.95” の看板が目に入った。可愛いカフェだったし、このお値段は魅力的。朝食をたっぷり食べているので、普段一日2食の私はそんなにお腹が空いていなかったが、スコーンなら丁度いい。
「Cafe Vivo」 というブルーを基調としたカフェの店内は、サンドウィッチをテイクアウトして行く人やランチを食べる人たちではやっていた。ホーム・メイドのフルーツ・スコーンは、美味しくて満足。
 「Cafe Vivo」

カフェでゆっくりしたあと、更に坂道を下って行くと、突き当たりに目的のホリールードハウス宮殿が見えてきた。 
 宮殿の正面にクィーンズ・ギャラリーとショップが入っている建物があって、真ん中の屋根の上からスコットランド王家の象徴赤いライオンが、王冠の上に乗って両手を挙げているキュートな姿でお出迎え。
道路を挟んだ手前には、超近代的なスコットランド国会議事堂の建物が、まるっきり正反対の姿で建っていた。 
 スコットランド国会議事堂

ホリールードハウス宮殿は、現在はエリザベス女王ら王族の人たちがエディンバラ訪問の際にここに滞在し、かつてはスコットランド女王メアリーが居城として使用していた。女王と2人目の夫ダーンリー卿と、秘書官リッチオをめぐる悲劇の舞台となったのもこの宮殿。(タイトル写真)
無料でオーディオガイド(日本語)を貸してくれたので、ガイドに沿って見学。宮殿内は撮影禁止だったので画像で伝えられないが、俳優ショーン・コネリーもナイトの爵位を授与された、かつては舞踏会場だったグレイト・ギャラリーはとっても広く、女王が座る玉座が広間の真ん中にどっしりと据えられていた。他にも女王訪問者の控え室やスコットランド議会が開かれていた部屋、現在もエリザベス女王を交えて食事をするダイニング・ルーム、女王メアリーの寝室や、あのメアリーの目前でリッチオが殺害された謁見室も見学することができた。言うまでもなく、どこもかしこも豪華絢爛。
最後に外に出て、廃墟となっているホリールード修道院を歩いていると、キルトを着たマント姿のダンディなおじさんがやってきて、“そろそろ閉めるよ~” と言われた。そして、丁寧に門のところまで送ってくれた。


来た道を戻って歩いている内にだんだん日も暮れてきたので、スコッツ・モニュメントのあるプリンシズ・ストリート・ガーデンのクリスマス・マーケットに行ってみた。観覧車などの移動遊園地やスケートリンクはライトアップされて稼働していたが、マーケットのお店は殆んどまだ準備中だった。
 準備中のマルド・ワインの屋台。マルド・ワイン(Mulled Wine)とは、ヨーロッパの寒い冬に飲まれるスパイスが入った温かい赤ワインで、クリスマス・マーケットでは定番の屋台。ドイツ語のグリューヴァインと言った方が私には馴染みがある。
                     

おみやげなどの荷物を置きに一旦ホテルに戻ってから、再びロイヤルマイルまで行ってチョコレート・ドリンク専門のカフェ 「Chocolate Soup」 に入り、ホットホワイトチョコレートを頼むと、そのカップの大きさにちょっとビックリ。でも丁度いい甘さだったので、すんなりと飲みほせた。
 実はカフェ・オ・レ・ボールの大きさ

18:30頃にマーケットに行くと、2時間前とは違ってマーケットが大賑わい。  食べものや飲みもの、お菓子はもちろんだが、クリスマス・ツリーのオーナメント、キャンドル、ガラス細工、木製のおもちゃ、手袋や帽子などのあったかグッズ、アクセサリーなどから、チーズやハムまでいろんな店がそれぞれ個性あふれるディスプレイで楽しませてくれた。
何度も何度も回って欲しいものに目星を付け、キャンドルや小物を買い物。すれ違う人たちが手にしているジャーマンポテトのようなのが気になったので、食べもの屋台の一角に行ってどれなのか探し、“FAMOUS BRAT-KARTOFFELN with bacon” というのを見つけた。やっぱりジャーマンポテト(BRAT=炒めた / KARTOFFELN=ジャガイモ)だった。ホクホクで、コショウがピリッと効いていて美味しかった。 


そう言えば気温のことに全然触れていなかった。ロンドンではだいたい最高気温が10℃くらいだったが、北上するにつれだんだん下がり、エディンバラでは昼間は6℃くらいで最低気温は-3℃くらいだったけど、全然寒くなかった。防寒対策は全くと言っていいほどしていなくて、少し厚手のコートを着ているくらいで、中は七部袖のカットソーとチュニックだけ、ニットもタートルも着ず、マフラーだけで手袋も必要なかった。
しばらく賑やかなマーケットで遊んでから、ホテルへと戻った。夜空には満月がくっきり。明日もいい天気だろうな、と思ったのだったが・・・・・。 
                    

列車で周る英国の旅 Day6 ②

2010-01-19 | travelog


【キャッスル・ロックの上に佇む古代の要塞は、想像以上に素晴らしかった】 02/12/09 : エディンバラ

エディンバラ城は、キャッスル・ロックという岩山の上に建っている。王家の紋章が刻まれた入口でのゲートハウスでは、ふたりのスコットランドの英雄がお出迎え。

そのふたりとは、ブルース朝を創始したスコットランド国王ロバート・ドゥ・ブルース(ロバート1世)と、スコットランドの愛国者ウィリアム・ウォレス。
                        

オープン時間の9:30に入り、事前にWebでチケットを購入していたので、プリントアウトしたバーコードを係員が読み取り機に通してチェックするだけだった。
またまた王家の紋章が付いたポートカリス・ゲート(Portcullis=落とし格子)を抜けて、  
最初に目にするのは、アーガイル・バッテリー(Battery=砲台)。  軍事活動の中心地だった城内には、このあともたくさんの砲台があり、少し先に進むと今度はワン・オクロック・ガンがあった。これは、日曜を除く毎日およそ13時にされる銃砲。
 ワン・オクロック・ガン
お城の中にポストが・・・   岩と一体化してる
石畳のスロープを上って行き、   国立戦争博物館(National War Museum of Scotland)と王立竜騎兵連隊博物館(Royal Scots Dragoon Guards Museum)に入ったあと、城内でいちばん高いUpper Ward(アッパー・ウォード/Ward=中庭)に行き着いた。そこにはエディンバラでいちばん古い建物、セント・マーガレット教会堂がポツンと建っていた。王家の私用礼拝堂として建てられた教会は、外観も中もとてもシンプル。
                

礼拝堂の横にある、モンス・メグという6トンもの巨大な大砲   砲弾もデカッ!
眼下右にはさっきのワン・オクロック・ガンが見え、 何故か真下にはペット用の墓地があった。 
その砲台からの街の眺めは絶景で、今朝行ったカールトン・ヒルのふたつのモニュメントや、城に来る途中に見たスコッツ・モニュメントやウェイヴァリー駅も見渡せた。
 フォース湾もくっきり  
続いてフォア・ウォール・バッテリー  かつては、この角度から攻撃していた? 
まだまだあるある砲台、これはハーフムーン・バッテリー  本当に大砲だらけ
そしてデイヴィッズ・タワーのゲートをくぐり、いよいよクラウン・スクエアという城の頂上の砦へ。ここにはロイヤル・パレス、国立戦争記念館(Scotish National War Memorial)、グレイト・ホール、クィーン・アン・ビルディングなどが集まっている。
 クラウン・スクエア。左側がグレイト・ホール、右側がクィーン・アン・ビルディング。グレイト・ホールの中はあでやか。
           グレイト・ホール 
 ロイヤル・パレス入口の上に記されている、1566年とMAHの装飾。1566年はスコットランド王ジェームズ6世が生まれた年で、MAHとは王の両親Mary and Henryを意味する。ロイヤル・パレスの中には、母親であるスコットランド女王メアリー1世がジェームズを出産したメアリー・ルームや王のダイニング・ルーム、王の戴冠用宝石を展示したクラウン・ルームなどがある。
 メアリー・ルームの壁と天井
華やかな王家の建物ばかりかと思いきや、戦争中の牢獄がクィーン・アン・ビルディングの地下にあった。

 モンス・メグがあるアッパー・ウォードに戻り、アーガイル・タワーというちょっと可愛い見張り塔に入ると、見張り部屋のカーテンがタータンチェックだったのに、エディンバラ=スコットランドを感じた。


ラング・ステアズという階段を下り、  最初のアーガイル・バッテリーがあるMiddle Ward(ミドル・ウォード)に戻ってきた。これで城を一周したことになる。
 キルト姿のガイドさん発見!   雨どいにも王家のシンボル、ライオンが。

ショップに入って買い物してから城を出た。予想以上に見応えたっぷりでいろいろ面白く、約3時間過ごした。
ゲートハウスを出たところからの風景は、こんな感じ  ステキだ~♪


★「Day6 ③」 につづく。

列車で周る英国の旅 Day6 ①

2010-01-17 | travelog


【火山の溶岩の上に形成された、スコットランドの首都の朝】 02/12/09 : エディンバラ

朝食はフル・スコティッシュ・ブレックファースト。イングリッシュと違うのは、ブラックプディングが添えられること。ブラックプディングとは、ハギスという羊の内臓をオーツで絡めたスコットランドの伝統料理に、羊の血を加えた真っ黒なソーセージで、豚の場合もある。私はモツなどのホルモン系は食べられないので、このブラックプディングの内容を知った時は絶対ムリ!と思ったのだが、せっかくの伝統料理なのだからと思い、恐る恐る食べてみると・・・・・美味しい! オーツによって香ばしさが出て、全然生臭くなくて美味しかった。食べず嫌いはやっぱりダメね。
 朝食タイム7:30きっかりに食堂に行ったが、既にひとり居た。
 卵の下の黒いのが、ブラックプディング。扇型のはハッシュド・ポテト、手前の豆はベイクト・ビーンズという味付けしてある煮豆。これはイングリッシュでも定番なのだが、そう言えば昨日のヨークでは出なかった。トマトを抜いてもらうのを忘れたので残してしまった。

お腹いっぱいになったところで、食後の運動を兼ねてホテル近くのカールトン・ヒルを目指した。夕べの雨もすっかり止んで、一日いい天気になりそうだ。
スコティッシュ・フラッグがはためくホテル   周辺のヨーク・プレイスは新市街。こんな感じの建物が一直線の道路沿いに建ち並んでいた。
 ホテルの近くにあったパブの名前は、The Conan Doyle。名探偵シャーロック・ホームズを生み出した小説家のアーサー・コナン・ドイルは、ここエディンバラ生まれ。 

 正面に見えるのはネルソン・モニュメント。この道を進んで行くと、 The Portuguese Cannonというポルトガルの大砲があり、振り返るとエディンバラの街が一望できた。(タイトル写真) 
 更に進むと、ナショナル・モニュメントとネルソン・モニュメントが、朝焼けの中にそびえていてとても綺麗だった。このナショナル・モニュメントは、ナポレオン戦争で戦死したスコットランド戦士を追悼してギリシャのパルテノン神殿を真似て造られたが、結局未完成で終わったので中途半端なこの姿。
ネルソン・モニュメントとネルソンとは、あのイギリス海軍ホレイショ・ネルソン提督のこと 

 このあと行くエディンバラ城や北海に面したフォース湾も見渡すことができて、空気も美味しくてめちゃくちゃ気持ちよかった。 

カールトン・ヒルを下りて、エディンバラ城へと向かった。エディンバラ城は旧市街の岩山の上にある。エディンバラの街は、丁度鉄道の線路を境に北側が新市街、南側が旧市街になっていて、新市街も旧市街も世界遺産に登録されている。  
 ウェイヴァリー駅の西側にあるスコッツ・モニュメントがそびえ立つ公園には、クリスマスの移動遊園地が設営されていて、観覧車やメリーゴーラウンドがあり、夜にはマーケットもオープンするようだ。新市街から旧市街方面に行く道は駅と線路の上を通るので、橋になっている。
ウェイバリー駅を左に見ながら  
ザ・マウンドという通りを歩いてその先の階段を上り、  
        更にミルンズ・コートという階段になった路地を上って  
ロイヤルマイルに出て少し行くと、エディンバラ城に到着! 
この広場で、毎年ミリタリー・タトゥーというスコットランド駐留部隊のパレードが開催される。エディンバラ城は想像以上に面白く、長くなりそうなのでここで一旦終了。


★「Day6 ②」 につづく。