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列車で周る英国の旅 Day7

2010-01-26 | travelog


【Songs from Northern Britain、独自の音楽文化を生み出し続ける街で素敵なサプライズ】 03/12/09 : エディンバラ~グラスゴー

朝目覚めると、外は雨。昨夜の満月はいったい・・・。
朝食を済ませたあと、エディンバラを去る前に、小1時間ほど小雨降る街をぶらついた。
ジョージ4世橋通りを下って行き、グレーフライアーズ・ボビーと呼ばれる像を探す。ボビーは犬の名で、忠犬ハチ公のエディンバラ版。警察官ジョン・グレイの愛犬ボビーは、主人のジョンが亡くなったあと14年もの間、彼の墓の隣に座っていたという実話。このボビーのことは、『ユアン少年と小さな英雄(原題 : Grayfriars Bobby)』 という映画にもなっている。
 ハチ公のように大きくなく、見過ごしてしまいそうな歩道の脇の手すりの上に、ボビーはいた。
その後、友達に送った絵はがきで気になった場所、ラムゼイ・ガーデンに行ってみた。
 なんか絵になるラムゼイ・ガーデン

夜は賑わうクリスマス・マーケットも、朝はひっそりと息をひそめ、昨夜見た満月はまだ雨空に浮かんでいた。  


ホテルに戻ってチェック・アウトし、次の街グラスゴーへと向かった。グラスゴーへは、ある意味ちょっと楽しみにしていたScot Rail(スコット・レイル)で、西へ約50分。もっと離れているというイメージがあったが、列車は15分毎に出ているし十分通勤圏内だ。
 
あっという間に、Glasgow Queen Street(グラスゴー・クィーン・ストリート)駅に到着。写真の駅名の下の言語はゲール語。 
駅のすぐ前のジョージ・スクエアも、エディンバラと同じようなクリスマスのアトラクションが設営されていた。
                  

ホテルは、グラスゴーの鉄道のもうひとつの玄関口、Central(セントラル)駅近く。翌日始発の列車に乗るため、駅の近くのホテルを予約していた。チェック・インするにはまだまだ早すぎる時間だったので、スーツケースだけ置かせてもらい、街に繰り出した。
着いた時は小雨が降っていたが、すぐに止んで、ところどころに青空が見え始めていた。本当に今回の旅は、天候が味方してくれている。
中世の雰囲気がたっぷりだったエディンバラに比べると、グラスゴーは近代的な感じがした。グラスゴーは、ロンドンに続く英国で2番目のショッピング天国と言われる産業の街で、スコットランド最大の街。
さすが地元、セルティック・ショップ   キルト・ショップ  
新聞売りのおじさん。なんか絵になるのでモノクロにしてみた。 
街いちばんの歩行者専用通りブキャナン・ストリート(タイトル写真)は、クリスマスのショッピングを楽しむ地元の人たちで賑わっていた。
 ブキャナン・ストリートのアップル・ショップ。昔ながらの建物と最新のアイテムというミスマッチがクールだ。

ジョージ・スクエアで、思いもしなかったものを見つけた。それは、Memorial Plaque(メモリアル・プラーク)という記念碑の碑文。
 Memorial Plaque   広島・長崎原爆犠牲者への追悼碑文
ファスレーン原子力潜水艦基地が近いからだろうか・・・。原爆投下という悲惨で恐ろしい出来事を悼む碑が、こんな遠く離れた地にあるとは知らなかった。

街を散策しながらしばらく歩いて、グラスゴー大聖堂に行った。大聖堂は黒い石で造られていて、なんだかとても重圧感があった。大聖堂だけでなく、隣りにあった王立病院もそうだが、この黒っぽい石造りの建物は街のあちこちにもあった。これは、石の表面が柔らかいので洗ったり磨いたりすることができないからだということを、何かで読んだ記憶がある。
 大聖堂    王立病院
大聖堂は中も黒くて荘厳で、この地が1500年もの間聖地であり続けているという重みみたいなものが確かに感じられた。
                

大聖堂を出たあと、以前からグラスゴーに来たら絶対行かなくちゃ・・・と思っていた場所へと足を向けた。
私にとってグラスゴーと言えば、これしかない。Teenage Fanclub(ティーンエイジ・ファンクラブ、以下TFC)、BMX Bandits(BMXバンディッツ)、The Pastels(パステルズ)などのアノラックサウンド、スコティッシュ・ギターポップ勢の存在。
ここグラスゴーには、The PastelsのStephen Pastel(スティーブン・パステル)が経営に携わっているレコード・ショップMonorail Musicがあり、そこに行かずしてグラスゴーに来たとは言えない。
写真で何度も見たとんがり三角屋根の建物が目に入ってきた時は、本当に感激! 「mono」 という名前でレコード・ショップとカフェが一緒になっていて、カフェではライヴも行なわれる。もちろんTeenage Fanclubらもここでプレイしたことがあるし、今でもイベント等でみんながプレイしている。
 ドアを開けるとカフェがあり、左奥にレコード・ショップ  
入口の右側にはステージ    左にはたくさんのフライヤー  
まずはMonorail Musicに行って、何か掘り出しものはないかと棚をチェック。BMX BanditsにRachel(レイチェル)が参加してからの7"は持っていなかったので、それを購入。
店長のDep(デップ)さんが居たので、ちょっと話しをしてみたかったが、接客中だったので諦め、カフェでランチにした。
                   Monorail Music
このカフェは、オーガニック・カフェ。“Soup of the day(本日のスープ)” は何かと尋ねたら、野菜がたっぷりのトマト・スープとのこと。生やホールトマトやトマトジュースはダメだが、スープやソースになるとOKな私。スープは本当に野菜たっぷりでヘルシーで、ボリュームがあり、天然酵母のパンも美味しかった。
            とんがり屋根から光が射し込む

デザートにケーキでも・・・と思っていたのだったが、スープが本当にたっぷりの量だったのでお腹がいっぱいになり、ケーキは断念。
そろそろホテルにチェック・インしに行こうかな~と思っていたその時、お店に入ってきた人に目が行った。
えっ!? うわっ! Stephenだ! すぐ目の前に来た時、“Stephen!” と思わず声が出てしまい、Stephenは足を止めて私の席の前まで来てくれた。
グラスゴーに来たらここには絶対来なくちゃと思っていて、今日念願が叶ったと伝え、TFCらを筆頭にグラスゴーの音楽が好きなんだってことを話すと、“数日前だったらTFCのライヴがあったんだよ” とStephen。TFCやThe View(ザ・ヴュー)、The Vaselines(ヴァセリンズ)らが出演した 「Homecoming Live」 というイベントのことだと思い、“知ってたんだけど予定が組めなかった” と私。(11/28だったので少しムリをすれば行けなくはなかったが、他の街への予定も含め、断念したのだった)
The Pastelsとテニスコーツのコラボのことを話し、日本に来る予定はないの?と聞くと、今調整中だとか。早く実現するのを楽しみにしていると伝え、時間を割いてくれたことにお礼を言って握手して、最後に写真を撮らせてもらった。Stephenは、撮る前に前髪を手でくしゅくしゅっとさせてニッコリ!
その後、Stephenは店長のDepさんとカフェの奥で打ち合わせをしていた。
ダッフル・コート姿がキュートなStephen Pastel  

まさか、本当にまさかStephenに逢えるなんて思っていなかった。素敵なサプライズにとっても幸せな気分で店を出ると、外で煙草を吸っていたシェフに声を掛けられた。どこから来たの?とかグラスゴーは初めて?とか聞かれて答え、美味しい食事をありがとう!と言ってその場を去った。
チェック・インを済ませにホテルに戻ったのだが、とにかくセントラル駅に近くて安いというだけの条件で選んだAlexander Thomsonというホテルは、普段私が利用するホテルやゲストハウスの中では、その安さからは考えられないほど立派だった。部屋はツインのシングル・ユースで広々、バス・ルームもめちゃくちゃ広かった。時間的に朝食も食べることができないし、早朝にチェック・アウトするのが勿体ないくらいだった。
 ミネラルウォーターが嬉しい

再び街に出た。夕方(と言っても時間的にはまだ4時前)のブキャナン・ストリートは  さっきより人が増え、とても賑やかだった。
だんだん暗くなってきたので、ブキャナン・ストリートも  
ジョージ・スクエアも  クリスマス・イルミネーションがぼちぼち点灯し始めていた。

ブキャナン・ストリート駅から地下鉄に乗って、Hillhead(ヒルヘッド)まで行った。グラスゴーの地下鉄は、ロンドン、ブダペストに続いて世界で3番目に古く、100年以上の歴史があるらしい。サークル状の一路線しかなく、車体もちっちゃくてなんかとっても可愛かった。
この辺りはウェスト・エンドと呼ばれるトレンディなエリアで、おしゃれなショップや美術館・博物館、大きな公園があり、グラスゴー大学がある。
もうすっかり暗くなっていたので手元の地図はよく見えず、ほとんど勘だけでアシュトン・レーンというパブが建ち並んでいる小径を抜けて歩いて行くと、グラスゴー大学の敷地に入り、行きたい方向だったユニヴァーシティ・アヴェニューに出た。この大通りを挟んで両側に大学があり、そこを抜けると突き当たりに大きなケルヴィングローヴ公園があるのだが、街灯も少なくて暗く、学生たちなど歩いている人は結構いたが、緑溢れる公園は見えなかった。
 グラスゴー大学のメモリアル・ゲート。数学者ジェームズ・ワットや経済学者アダム・スミス、哲学者トマス・リードら29人の著名な母校出身者の名が刻まれている。

公園の横の道をひたすら歩き、アーガイル通りに出ると、このあと行くところへの近道を示す標識があった。  
夜は、クライド河沿いにあるSECC(The Scottish Exhibition and Conference Centreの略)で、James Morrson(ジェイムス・モリソン)のライヴを見るのだ。
ローカル線のExhibition Centre(エキシビション・センター)駅の横からSECCまで、チューブ状の屋根付き遊歩道を通って行くことができる。予め下調べをしていたので、入口はすぐわかった。
 ひたすら真っ直ぐ、緑色の部分は自転車用    くねくね・・・
はい、到着~!    
 

★つづきはライヴ・レポにて。


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