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ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

コレッリ、完全燃焼!「君を求めて」

2010年08月24日 | 歌曲
Franco Corelli sings "Tu che nun chiagne"


今から思うと、なんて贅沢な時間だったのだろう、とひしひしと感じる。
二度とないひとときだった。
「今宵は山が」と歌いだすところから、聴衆はもう完全にノックアウトされていた。
私は楽屋にいったけれど、彼の姿はなかった。
いそいでエレベータのところへ走った。
コレッリはエレベータから出てきた。

彼は背が高く、カップッチッリやベルゴンツイ、タリアヴィーニらとは違ってスポーツ選手のようなバランスの体格、もちろん無声音でしかしゃべらない。
極度に声をセーヴしている。
これもマリオ・デル・モナコと同じ。

しかし、彼もここまでくるには並大抵の苦労ではなかった。
毎日のステージは完全を目指す彼には、精神的に厳しかった。
彼は往年の名テノール、マルティネッリに教えを請う。
そこにはベルゴンツイもいた。レッスンというよりアドヴァイスを聴くためだ。

コレッリはハンサムというだけで、カラスにも嫉妬された。
「彼が綺麗だからお客の視線がコレッリに釘付けじゃないの!」
また、女性ファンが多く、結婚していることを長いこと秘密にするようにといわれたが、彼はロレッタ夫人を大切にし、一切のスキャンダルはなかった。
私生活はきわめて地味で、謙虚な人だった。
コメント (2)
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コレッリが初来日で歌った「カタリー」(つれない心)

2010年08月24日 | 歌曲
Franco Corelli sings "Core 'ngrato"


連日暑いです。
我らが貴公子、フランコ・コレッリの「カタリー」をお聴きください。
日本初来日でのライヴです。1971年、すでにコレッリは50代でした。
ちょうどキャンセルしまくっていた時、精神的に参っていたようですが、美男は許しましょう。

イタリアの歌って、女性にふられた歌が多いです。「カタリー」は「カタリーナ」という女性の名前、コレッリの美声は魅力的です。
(コレッリを振る女性なんているのかなあ?)
なお、拡声器というマイクは使っていません。録音マイクだけで、クラシックの歌手は普通マイクなし、生の声で歌います。
あの「3バカテノール」以外は。「3大テノール」でした。パヴァロッティ、ドミンゴ、カレーラスの。
コレッリやベルゴンツイとは品格が違います。
あの3人が束になってもかないません。今にしてそう思い、貴重なコンサートが聴けたことを感謝しています。

☆ところで「core,core'ngratoと後半高らかに歌うところ、いきなり出ていてピアニストがパッとあわせていました。
このハプニング、じゃなくてプリモウオーモの必然性でしょうけれど、びっくりするでしょうね。
日本人だったら何拍、と数えてきっちり出ますもの。
これがまた、たまらない、惚れますね。ハハハ♪

コメント (4)
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