視覚の影響 其の二

ぼくは、“としょかん”で“むかしばなし”のＤＶＤをかりる。
ぼく　　「くん、“ももたろう”みた～い！」
ママ　　「じゃあ、きょうは“ももたろう”ね。」
ぼく　　「よっしゃ～！」
もちろん、みたあとは…“ももたろうごっこ”。
ぼく　　「ママ～、ここ、むすんで～」
ママ　　「これは…“きびだんご”ですか？」
ぼく　　「うん、“なかま”あつめるの！」
ママ　　「あつめるのか～」
ぼく　　「“ふね”で、“おにがしま”いくの！」

ぼく　　「“なかま”になる？」
おとうと「うん！」
ぼく　　「じゃあ、コレ、たべて！」
おとうと「あ～む！」
ぼく　　「よし、いくぞ！」
おとうと「ぞ～！」

ぼく　　「ついたぞ！　ハッ！　ヤッ！」
ぼく　　「まだまだ～！　ホッ！　ハッ！」
ぼく　　「この！　ヤ～ッ！」

ながい“たたかい”のあと…“ももたろう”は、かえっていった。
“みたモノ”の“えいきょう”を…すぐ、うけちゃう。
“えいきょう”されやすいな…ぼくたち。

視覚の影響

おとうとは、テレビやＤＶＤをみると…
すぐに、そのとおりにする。
オリンピックで“スキー”をみれば、“スキー”のマネ。
“アラジン（ディズニー）”をみれば、“ジャスミン”のマネ。
おとうと「って～（やって）」
ママ　　「これ、きるの？」
おとうと「うん！」
ママ　　「ジャスミン？」
おとうと「うん！」

わかりやすい…
“め（目）”と“のうみそ（脳）”が、つながってる。
わかりやすい…
“テレビ”や“ＤＶＤ"は、えらばないとな。
このままじゃ…“おとめ”になる。

射的

おとうとが“しゃてき（射的）”に…ハマった。
ねらってねらって…

おとうと「な～い」
ママ　　「むずかしいね～」

なかなか、あたらない。
なんどもなんども…

おとうと「った～！」
ママ　　「わぉ、あたったね～」
“しゃてき”でねらってたのは、“くまちゃん”。

おとうと「て～（おいて）」
ママ　　「また、やるの？」
おとうと「ん！」

かわいい“くまちゃん”が、また…ねらわれる。

運動会のアナウンス

おねえちゃんが“マイク”をつくって…
“アナウンスごっこ”をはじめた。
おねえ　「え～、これから、“うんどうかい”をはじます！」
ぼく　　「くんも～！」
おとうと「も～！」
おねえ　「え～、みなさん、“どりょく”をしてきましたか？」
ぼく　　「え～、がんばって“れんしゅう”しましたか？」

おねえ　「え～、“どりょく”したヒトしか、みてもらえません！」
ぼく　　「そうです！　がんばったヒトだけ、“おうえん”してもらえます！」

おねえ　「え～、これから、みなさんは、はしります！」
ぼく　　「がんばってください！」
おねえ　「おとうさん、おかあさん、みんな、みています！」
ぼく　　「がんばりを、みせましょ～！」
どんどん、もりあがって…いよいよ、スタート！
おねえ　「さあ、１くみめ！」
ぼく　　「よ～い、どん！」
おねえ　「あ、１コース、はやいです！」
どんどん、もりあがって…いよいよ、おわり！
おねえ　「え～、きょうは、どうでしたか？」
ぼく　　「がんばれましたか？」
おねえ　「え～、みなさんの“どりょく”、みてもらえましたか？」
ぼく　　「え～、あしたも、あります！」
おねえ　「きょう、“どりょく”をみせられなかったヒト！」
ぼく　　「そうです！」
おねえ　「あしたが、あります！！」
ぼく　　「まいにち、あります！！」
どんどん、もりあがって…まいにち“うんどうかい”になった！
“アナウンス”？　“えんぜつ（演説）”？
ま、もりあがれば…どっちでもいいか。

鼻の高さ

おとうとが、おにいちゃんの“メガネ”をだしてきた。
ママ　　「“メガネ”かりたの？」
おとうと「うぅ！」

ママ　　「なんで、そんな“くち”？」
おとうと「う！」

ママ　　「あ～　…おちちゃうのか。」
おとうと「う！」
“メガネ”は、“はな（鼻）”の“たかさ”が…いる。