教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

高いリピートオーダーの秘訣

2013-03-19 00:15:00 | 経済/経済/社会
とある投資物件専門の不動産屋の幹部(たぶん会社のナンバー2)の人と会って話をする機会があった。
ここは自社物件のマンションを建てるくらいのそれなりの会社である。
とはいっても用事はぜんぜん別件でのことで、本業の投資物件を買うかどうかということは話半分でしかない。

そこで不動産セミナーの資料をもらったのだが・・・。
リピートオーダー率がとてつもなく高いのに驚いた。
もちろん半数とかよりも遥かに多いのだ。

ちなみに年収別のグラフも載っていた。
投資物件を買う人たちはそれほど高所得な人ばかりってわけではないですよ、という資料だ。
(とはいってもローンが下りないくらい所得が低い人だとお客にはなりえない)

どうやったらこんなただの一般人から、巷では一生に1度とも言われるような超高額な買い物である不動産のリピートオーダーをもらえるのか?

とてもフシギだ。
トヨタのディーラーとは違うんだから。

わたしが投資物件を複数持てるのは高所得者だからという理由ではない。
それは、扶養家族がいないし、人生に結婚する予定を組んでいないし、自宅を買うつもりがないからである。
一般の人みたいに家族がいて住宅ローンもあったとしたら手を出してないはずだ。

だから手口を聞いてみた。



そもそも、物件の立地がいい。
だからうちの物件なら空室が続かない。

ほほう。
1件目でよくわかっていないうちに空室に悩まされやすい立地の物件を買ってしまうと、たぶん不動産投資はイヤになる。
少々高めでも最高の立地の物件を紹介するということか。
相手がシロウトだからという理由を抜きにしてもこのプランは概ね正しい。

まず、新築を勧める。
新築だから設備にトラブルがない。

ほほう。
持っていてもほったらかしで運用できると吹聴してセールスする手前、その通りにならないとシロウトのお客は怒る。
こんなはずじゃなかったと思わせてしまえばもう二度と買ってもらえない。
業者としては新築を売ったほうが利幅が大きいが、そのほかにも新築を買ってもらうメリットはあるようだ。

さてここからが本題だ。

1件買ってもらったら、次に、中古を勧める。

なぜ?

新築をフルローンで買うと、ローン期間を最長にしたとしてもキャッシュフローがマイナスになる。
そこでフルローンでもいいから中古を買えば、ローン期間を最長にすればキャッシュフローはプラスになり、あわせてキャッシュフローがトントンになる。
そう説明する。

ほほう。
ほんの少しも一理ないが、シロウトには一見もっともらしく聞こえるから買ってしまいそうだ。
最初に新築を勧めるのは2件目を買わせるための布石でもあるのか。
なんて恐ろしい。

しかしだね。
投資物件だけで何千万円も借金することになるわけであって、ふつうそんなことするとビビるんじゃないでしょうかね?

それにも作戦があるようだ。

そもそもお客さんの確定申告の相談にのっているから年収はわかる。
そこから生活費の内訳を聞いて削れる予算を探し出す。
そうすると浪費で隠されていた本来の可処分所得が見えてくる。
この予算(の全部)を2件目の繰り上げ返済に回していけば、あと何年で2件目のローンが完済し、2件目の家賃も1件目の繰上げ返済に使えば、あっという間に完済しますよ、と説明する。

ほほう。
我輩ならそんな皮算用を前提としたプランを自分に課すのは許さないが、不労所得を夢見る人たちならそれに釣られてしまってもフシギではない。
モノは言いようだとつくづく思ったし、営業力の高さとはこういうものかと感心もした。

でもね。
我輩ならそんな危ない橋は渡らない。
(1件目の完済が見えた頃なわけでもないのに)いきなり2件も持ったらヤバいでしょ。
・・・と持論を述べたところだね。

何と言ったと思う?

「それがいいのはわかってますけど、そんなことができる人はいません」

おい。



自分の資産を守れるのは自分だけだ。
自分の資産を増やす相談にのってくれる人は大勢いても、自分の資産を守る相談にのってくれる人はほとんどいない。