教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

韓国の徳政令の解説

2013-03-15 00:03:19 | 経済/経済/社会
「韓国政府の借金踏み倒し要求により外国資本に甚大な打撃」 朴槿恵大統領が初っ端から最後の切り札を解禁
http://u1sokuhou.ldblog.jp/archives/50396057.html

【韓国】朴槿恵政権、6ヵ月以上延滞者の借金の一部を帳消し!!
http://blog.livedoor.jp/nico3q3q/archives/67824146.html



韓国が徳政令を出したとネットで話題になっている。
とはいっても中身は徳政令というのとは少し違いそうだ。

はっきりはわからんが、どうやら個人の長期滞納者に対しての債権を公的に受け入れるというもののようだ。
日本のバブル崩壊後の後始末でも、昨今の欧米でも、バッドバンクというものがあってだな、それの個人向け版のようなのだ。

日米欧のバブルは金融・不動産・建設部門が大ダメージを食らったための後始末だったのだが、どうやら韓国は大企業は大もうけしていて個人がダメージを食らっているという普通ありえないパターンのようである。

日米欧の不良債権処理は銀行の不良債権を公的に受け入れるものだった。
だが韓国の場合はそれだけではないようだ。
長期滞納者に対して元本や金利を減らすところまでやるらしい。

どうしてこうなった?

これには韓国特有の事情がある。

韓国では、住宅ローンのくせになぜか長期でローンを組むことができない。
6年やそこらで全額返済しなければならないのが韓国の住宅ローンである。
当然そこで関西できるはずもなく、6年おきに借り換えしつづける。
こういう綱渡りの住宅ローンしかないのが韓国だ。

なんでこんないびつな金融システムになっているのかまではわからない。
ただ韓国は経済規模に比べて金融はビックリするほど貧弱だ。

そして今。
バブルがはじけて住宅ローンはのきなみ担保割れ。
にもかかわらず借り換えしなければならない。
さあどうする!?
というのが今の韓国だ。

仮にお上の予算を使って滞納の求償をしたところで、そのままでは住宅ローンは担保割れであることには違いはない。
日米欧の不良債権処理と同じやりかたをしたとしても、銀行は担保割れローンの借り換えには応じず、個人が破綻するのをとめることはできない。
だから滞納債権の元本を政府予算で負担するところまでやることにした。
・・・のではないかと思われる。

これは徳政令だと小バカにするほどアタマの悪い作戦ではない。

これでうまくいくのか?

わからん。

これの副作用はないのか?

ありそうだ。
これは、サブプライム層に対して、身の丈に合わないハイリスクな住宅ローンを組ませる強いインセンティブになるからだ。

つまり
「ローンを返せなくてもどうせまたお上が一部帳消しにしてくれるんでしょ?」
みたいなヤバイ考えで住宅ローンを組むからだ。

また現時点での滞納者も再び滞納するためのインセンティブにもなる。

記事にもモラルハザード云々と書いてある。
そのとおりだと思う。
これはアメリカがMBSで大失敗した原因と同じものが発生しつつある予兆だ。

また、韓国の身の丈に合わないほど狂乱した不動産のバブルの大爆発を遅らせるのに役立つ。
収束させるのに、ではない。
遅らせるのに、だ。

サブプライム層は身の丈に合わない高額なローンを組み続け、不動産市場は売却物件が出回らずに分不相応な高価格を維持し続ける。
政府はその間に景気が回復することをもくろんでいるはずだが、韓国は潜在成長率が既に停滞しはじめたので景気の回復もありえない。
そもそもこれまでの韓国の不動産市況は実需用ではなく投資用のマンション売買がかなりのウエイトをしめており、国民の生活を守るという意味では不動産市況の急速な悪化を食い止める必要もあまりない。
しいて言えば、過去の貧乏人を救済して現在の貧乏人の首を絞めるだけということだろうか。

アメリカも日本も不動産バブル崩壊時点で不動産価格が下がるのを放置していたが、どうやら韓国では遠まわしにそうはしないようだ。
日本はバブルまでに積み上げた個人の金融資産を食い潰しつつ民間が返済した借金だけ政府が借金を積み上げることでバブルを処理した。
アメリカはベンがヘリコプターでドルをバラまいてインフレを起こすことでうやむやにして処理した。
中国は計画経済式に無理やり投資を持続させてバブルが大崩壊しないようにコントロールしようとしている。
ユーロ圏はそのどれも満足に実施できずに今なお苦しんでいる。

韓国はどうしたいのかはわからん。
日本からの賠償金おかわりで処理しようと考えているのではないかという疑いもある。
だが我々にとっていま最も好都合なことがある。
韓国と仲が悪く、かつ民主党政権でもなくなり、我々が今あえて助けてやる義理がなくなっているのだ。



この徳政令が今すぐ失敗するとは断言しない。
だがこの先どうなるのかは大変興味深い。






追伸:

> 32:<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2013/03/12(火) 09:25:31.96 ID:Lsb88MXo
>
> 朴は国民がチョンである事わかってるのか?

↑これが本件に関して最も的確な指摘だと思うのはわたしだけではないはずだ。






追伸2:

【韓国経済】2兆6千億円規模のソウル竜山国際業務地区開発、破綻で3500億円が回収不能に[03/14]
http://www.news-us.jp/article/347062552.html

徳政令発表のすぐ後にこれが来たのを見て、実はこれが発生する前に是が非でも徳政令を発表せざるを得なかったのではないか?…とも疑いはじめた。

外から見れば倒産というのは突然起きるが、中から見れば倒産は突然ではない。
財務の人間には次の手形が切れないのは予めわかることだし、たいがい倒産しそうになったら社員もヤバい空気を感じ取るものだし、実は去年末には既にこれが倒産しかけているのはニュースになっていた。
政権側がそれを知らぬはずはない。