幕末掃苔屋 公式ブログ

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幕末史セミナーに参加しました

2011年12月15日 | イベント

あさくらゆう先生にお声がけをいただいたので、町田市で開催された三十一人会主催の幕末史セミナーに出席してきました。
まず最初の講演はあさくら先生の「北辰一刀流千葉家の系譜」です。
あさくら先生による千葉さなの講演はこれまでに三回拝聴してきましたが、今回は千葉周作、定吉、重太郎、奇蘇太郎、栄次郎、道三郎、之胤、束といった、千葉の名を冠する北辰一刀流指導者たちの話です。
私にとって興味深い新情報がたくさんあり、勉強になりました。
いつものことながら面白く、あっという間に終わってしまった印象です。

次の講演は徳植勉先生の「名主が見た明治維新~田中左平太覚え帳より」です。
田中左平太は幕末期に武州高麗郡脚折村の名主を務めていた人物で、徳植先生は田中左平太の残した日記を研究されています。
今回の講演はこの日記の慶応四年部分の解説で、飯能戦争当時の緊迫した村の雰囲気を感じることができました。
昨年、飯能戦争で敗れ自刃した渋沢平九郎の掃苔のために黒山を訪れたこともあり、興味深く拝聴しました。
また、徳植先生の出で立ちにも目を奪われました。
冑や陣羽織を身にまとい、槍(もちろんレプリカですが)をポインター代わりに使いながらの講演はユーモアたっぷりで、会場は爆笑に包まれていました。

最後は小島資料館館長・三十一人会会長である小島政孝先生による講演「旗本交遊録 山口直亮・杉浦正一郎・川村順一郎・妻木田宮」です。
私はこの講演で取り上げられている3人についてまったく知らず、特に関心のあるテーマでもなかったのですが、拝聴しているうちにどんどん引き込まれていきました。
私が深く感銘を受けたのは、小島先生の研究姿勢です。
三十一人会では『幕末史研究』を発行しており、私もこれまでに数冊購入してきました。毎号、よそではまず読めない深い研究成果が発表されており、どんな方々がつくっているのだろうと思っていましたが、小島先生の講演を拝聴し、「この先生が会長を務める会がつくったからこそ、あのような素晴しい本になるのだなあ」と納得しました。

三十一人会のイベントには今回はじめて参加しましたが、いずれも充実した内容の講演でした。
セミナー後に開催された忘年会にも参加させていただきました。
はじめてお会いする方々ばかりでしたが、あさくら先生にご紹介いただけたお陰もあり、皆さん気さくに接してくださいました。
清水隆先生からは、私が15年間求め続けていた丹南藩士の情報を教えていただきました。
酒席で繰り広げられるハイレベルな会話に耳を傾け、改めて三十一人会のすごさを感じました。


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