幕末掃苔屋 公式ブログ

幕末掃苔屋のブログです。掃苔録不定期更新中。ご意見、ご感想はご自由にどうぞ。

“ちばい”で鴨鍋忘年会

2014年12月31日 | イベント

あさくらゆう先生とその仲間たちによる忘年会に出席しました。
会場は日野にあるそば処“ちばい”です。
私は初訪問ですが、お店の庭に近藤勇ゆかりの梅「血梅」があるということで、以前から気になっていたお店です。

『別冊・幕末史研究(仮)』の執筆陣も数人参加していたので、忘年会の前には編集会議が行われました。
『別冊・幕末史研究(仮)』は斎藤一特集号です。
私も寄稿させていただきますが、来年の大きな目標であり今から楽しみです!

忘年会にはあさくらゆう先生をはじめ7名が参加しましたが、10月26日に開催された幕末史セミナー「没後100年、藤田五郎として生きた新選組 斎藤一」に来てくださった方がほとんどでした。
その節はありがとうございました。
忘年会では鴨鍋・刺身・サラダ・煮物・玉子焼などなどの料理を出していただきましたが、どれもとてもおいしく、大満足でした!
店主の谷先生にははじめてお会いしましたが、お話がとても魅力的で、特に刀に関するお話に惹かれました。
ぜひ今度はそばをいただきに来たいと思います。
また、この席であさくら先生から超貴重な未発表史料をいただきました。
この史料のおかげで、長年の謎が一気に解消しそうです。

帰り際、玄関に土方歳三菩提寺石田寺のカヤの実があったので、おみやげにいただいて帰りました。
出会いと収穫に恵まれた、とても素晴らしい忘年会でした。
あさくら先生、谷先生、参加者の皆さんに感謝です!
ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします!



“著者近影”的なイラスト

2014年12月16日 | お知らせ

友人の創作描きに、私・“河内貞芳”のイラストを描いていただきました。

その友人は、特定ジャンルの創作イラストと小説を十数年に渡って描き続けている方で、私も作品の愛読者です。
同じく特定ジャンルに特化した活動をしている者として、私はシンパシーを感じています。

著者近影イラストは、同人誌やウェブ等のプロフィール欄などに掲載したく前々からねだっていたのですが、友人は「人物は描けないから」と言って断っていました。
しかしこの度、私の誕生日にあわせて描き上げてくださるというサプライズをいただきました!

「イケメンに描いてね!」とお願いしたはずですが、割とリアルな感じです。
それとも補正をしてもこんなもんなんでしょうか。
二種類描いていただきましたが、もう一枚はちょっとヤバめのコスプレ&シチュエーションだったので、いつか機会があれば披露したいと思います(笑)
どちらも大変気に入っています!

私の同人誌やブログを読んでくださった方と実際にお会いしたとき、「意外と若い方なんですね てっきりお仕事をリタイアされた年代の方だと思っていました」的なことをよく言われます。
この著者近影イラストを見ていただければ、中年(三十代後半)であることがわかっていただけると思います。

日々の創作活動で忙しい中、執筆してくれた友人に感謝です。
どうもありがとう!



日光と高木清秀

2014年12月15日 | 丹南藩

日光に行く前に宇都宮に寄り道し、喫茶3軒・パン屋1軒・焼きそば屋2軒を巡りました。
私好みの古き良き店と出会うことができました。
その後、日光に向かいました。
日光を訪れるのは17年ぶりでしょうか。
一番の目的は、釈迦堂で高木清秀を掃苔することです。

高木清秀は、私の先祖が代々仕えた丹南藩の藩祖というべき人物で、徳川十六神将に数えられる歴戦の勇士です。
大永六年(1526)、三河国に木宣光の長男として生まれています。
幼少の頃より尾張国知多郡と三河国碧海郡に領地を持つ水野家に仕え、十六歳のとき刈屋合戦で初陣し、敵陣に突入し名を上げています。
その後、水野家と同盟関係にある織田信秀に仕え、小豆坂の戦では馬上から敵を討ち取り信秀に賞されています。
その後、再び水野家へ仕え、水野信元が村木砦を攻撃した際には、先駆けして敵を討ち取る活躍を見せ、石ヶ瀬の戦では、徳川軍の先鋒で家康の重臣である石川数正と七度にわたり槍を交え勇名を轟かせました。
その後、織田信長と徳川家康が清洲同盟を結んだため、家康が一向一揆と戦う際には参戦しています。この戦いでの清秀の活躍は目覚しく、初めて謁見した家康より三河国大岡郷木村の諸税免除を受けています。
姉川の役や長島一揆攻めに参戦。長島一揆攻めでは十六歳の長男光秀とともに先陣にすすみ勇戦しています。清秀が敵陣に迫る姿を遠望した信長は、「味方ノ先ヲ懸ルハ清秀也 者共続ケ」と言ったといいます。清秀は敵将盛林坊を討ち取り武名を轟かせました。長男光秀も敵を討ち取る活躍を見せるが負傷し、亡くなっています。
水野信元が切腹させられると、信長の命により佐久間信盛に仕え、信貴山城攻めの際には一番に槍をあわせ敵を討ち取り、荒木村重を有岡城に攻めた際には二男一吉とともに一番に塀に取り付くなど常に織田軍の最前線で戦い活躍しています。
佐久間信盛が追放されると、池田恒興・佐々成政・柴田勝家から招かれるが応じず織田軍を去り、本能寺の変の後、徳川家康の直臣となり、三河国・尾張国・遠江国内で千石を賜っています。
その後、徳川軍の武将として小牧の陣・長久手合戦・小田原合戦を戦います。小牧の陣では馬に敵の矢を受け負傷したが、家康は清秀に黒鹿毛の馬に鞍をつけ贈ったといいます。長久手合戦ではその馬に乗り、馬上から敵を討ち取る活躍をしています。
後北条氏の滅亡後、徳川家康が関東に入国すると、清秀も加増され領地を移り、相模国高座郡海老名・武蔵国堤方・上総国蓮沼に五千石を賜り、海老名中新田に居を構えました。
朝鮮出兵の際には老齢のため軍役を免ぜられたが、遠く九州名護屋まで家康を訪れ、家康を喜ばせています。このとき豊臣秀吉に謁見し、武勇を称えられ羽織を与えられています。
文禄三年(1594)、致仕し海老名に隠棲するが、上杉景勝征伐の際には徳川秀忠に謁見し従軍を願い出ていています。許されなかったが、このとき秀忠から錦の羽織を与えられています。
徳川家康が大住郡中原村で鷹狩りを行った際、海老名の清秀を訪れ獲物の雁を贈ったといいます。三年後にも家康は鷹狩りの際に使者を送り、清秀に時服と雁を贈ったといいます。
織田軍の武将として戦い続けてきた清秀が徳川家康に仕えたのは、五十七歳という高齢になってからでしたが、伝わっている家康との逸話からは、家康の清秀に対する心やりを感じます。
慶長十五年七月十三日(1610年8月31日)、海老名にて亡くなっています。八十五才。法名は緑徹性順禅定門。
十六歳での初陣以来、五十年近く戦場を駆け巡ってきた清秀の身体には、四十五ヶ所の傷があったと伝わっています。
高木清秀の墓は他にも、愛知県岡崎市大和町沓市場 妙源寺と和歌山県伊都郡高野町高野山 
巴陵院と東京都杉並区永福 栖岸院 にも存在します。
興味のある方は、ウェブサイト「幕末掃苔屋」の“丹南藩”のページをご覧ください。

高木清秀を合掌掃苔したあと、近くにある浄光寺で小花和重太郎と武田久吉を掃苔しました。
その後、日光駅周辺で喫茶2軒、パン屋1軒を巡りましたが、散策しているうちに雪がチラチラと降ってきました。
今年も残すところあと半月。
今回の旅が、今年の掃苔納めになると思います。

高木清秀と小花和重太郎の墓は、近日中にウェブサイト「幕末掃苔屋」にアップしたいと思います。



映画『人斬り』と『るろうに剣心 伝説の最後編』を見てきました

2014年12月08日 | その他

池袋にある新文芸坐では11月29日から12月8日までの間、“五社英雄映画祭”が開催されていました。
期間中、合計20作の五社監督作品が上映されていますが、私の目当ては『人斬り』です。
『人斬り』は、幕末の人斬り・岡田以蔵を描いた1969年公開の作品です。
『人斬り』を映画館のスクリーンで見ることができる貴重な機会ということで、平日真っ昼間の池袋に駆けつけました。
たった1日だけの上映のためか、劇場はほぼ満席状態(客層はほとんどが年配の男性)でした。
ビデオでは何度も見ていますが、やはりめちゃくちゃ面白いっ!!
映画館のスクリーンで見るとひと味もふた味も違い、笑って泣いて感動しっぱなしの140分間でした。
とにかく勝新太郎演じる岡田以蔵が最高です。
これまでに萩原健一・哀川翔・佐藤健・反町隆史・中山一也といった方々が岡田以蔵を演じてきましたが、私にとっての以蔵は勝新太郎の印象が強烈です。
仲代達矢の武市半平太、そして三島由紀夫の田中新兵衛という配役も見事にはまっています。
特に以蔵が石部宿に向かって疾走するシーンでは、興奮で体が熱くなるのを感じました(お気に入りのこのシーンはビデオで何十回と見ているにも関わらず)。
幕末を舞台とした映画作品の中で『幕末太陽傳』と『人斬り』がもっとも好きですが、共に私が生まれる前の映画です。
この度、『幕末太陽傳』に続き『人斬り』も映画館のスクリーンで見ることができ、大満足でした。

数日後、『るろうに剣心 伝説の最後編』を見てきました。
前売り券は三カ月ほど前に買っていたのですが、なかなか見に行けないでいるうちに上映館が減っていき、この度あわてて見に行ってきました。
前編である『京都大火編』を見た際の希望はかない、『るろうに剣心 伝説の最後編』では川路大警視の出番がたくさんありました!
しかし活躍したかというとそうでもなく・・・。
川路大警視も幕末の頃は高橋長信作の刀を手に幾多の敵と戦ってきた真影流の剣士だったので、『るろうに剣心 伝説の最後編』でももう少し活躍してくれれば嬉しかったです(モブ化していた十本刀の一人でも逮捕するとか)。

『人斬り』と『るろうに剣心 伝説の最後編』はともに幕末の人斬りを主人公としたアクションシーンに見ごたえのある映画ですが、まったく違うタイプの映画でした。