幕末掃苔屋 公式ブログ

幕末掃苔屋のブログです。掃苔録不定期更新中。ご意見、ご感想はご自由にどうぞ。

『坂本龍馬研究への提言 四』

2019年05月27日 | お知らせ

去る四月二十八日、歴史企画研究から『坂本龍馬研究への提言 四』が発売されました。

私もゲストとして、“檜垣直枝 逸話と史跡を訪ねて”を寄稿しました。
ここ数年間は掃苔を目的とした旅行だけは続けていたものの、文章にまとめることは出来ずにいました。
久しぶりの執筆には、血湧き心踊りました。
機会を下さったあさくらゆう先生には、感謝しています。

今回取り上げた檜垣直枝は、坂本龍馬や佐川官兵衛と比較され、凡庸というイメージが広まっている人物です。
しかし警視庁に残した功績は、決して小さくありません。
拙稿では檜垣に関する逸話を集め、紹介しています。

画像は『坂本龍馬研究への提言 四』の目次です。
芯のある素晴らしい本なので、興味のある方は是非お求めください。
よろしくお願いします!


※『坂本龍馬研究への提言 四』は、ヤフオクでの購入が便利とのことです。


“著者近影”的なイラスト

2014年12月16日 | お知らせ

友人の創作描きに、私・“河内貞芳”のイラストを描いていただきました。

その友人は、特定ジャンルの創作イラストと小説を十数年に渡って描き続けている方で、私も作品の愛読者です。
同じく特定ジャンルに特化した活動をしている者として、私はシンパシーを感じています。

著者近影イラストは、同人誌やウェブ等のプロフィール欄などに掲載したく前々からねだっていたのですが、友人は「人物は描けないから」と言って断っていました。
しかしこの度、私の誕生日にあわせて描き上げてくださるというサプライズをいただきました!

「イケメンに描いてね!」とお願いしたはずですが、割とリアルな感じです。
それとも補正をしてもこんなもんなんでしょうか。
二種類描いていただきましたが、もう一枚はちょっとヤバめのコスプレ&シチュエーションだったので、いつか機会があれば披露したいと思います(笑)
どちらも大変気に入っています!

私の同人誌やブログを読んでくださった方と実際にお会いしたとき、「意外と若い方なんですね てっきりお仕事をリタイアされた年代の方だと思っていました」的なことをよく言われます。
この著者近影イラストを見ていただければ、中年(三十代後半)であることがわかっていただけると思います。

日々の創作活動で忙しい中、執筆してくれた友人に感謝です。
どうもありがとう!



『「朝敵」と呼ばれようとも 維新に抗した殉国の志士』

2014年11月09日 | お知らせ

今月1日に、私も執筆している共著本が発売になりました。
タイトルは『「朝敵」と呼ばれようとも 維新に抗した殉国の志士』です。
編者は星亮一先生、版元は現代書館、定価は2000円+税です。

私は佐川官兵衛について8,000文字ほど書いています。
会津・喜多方・大分・阿蘇にある関連史跡や、日本近代史研究家の鈴木徳臣さんのご協力をいただいて判明した新事実について紹介しています。
私以外に13人の方がご執筆しています。
以下に目次を載せます。

神保修理~その足跡を尋ねて 遠藤之
山本帯刀~会津に散る!長岡の若き家老 桜井玲子
中島三郎助~幕府海軍を逸早く構想した国際通 佐藤竜一
春日左衛門~知られざる英傑 あさくらゆう
佐川官兵衛~会津の猛将から剛毅朴直の大警部へ 河内貞芳
朝比奈弥太郎泰尚~水戸の執政、下総に散る 清水理繪
滝川充太郎~猪突猛進を貫いた若き猛将 西一成
森弥一左衛門陳明~桑名藩の全責任を負って切腹した 古橋哲雄
甲賀源吾~東郷平八郎が賞賛した、宮古湾の勇戦 吉田利幸
桂早之助~剣隼記-京都見廻組 結城詩
玉虫左太夫~幕末東北を一つにまとめた悲運の国際人 寒河江昌英
雲井龍雄~米沢の俊英が夢見たもう一つの「維新」 高橋ひろ子
赤松小三郎~日本近代化の礎を作った洋学者 佐藤智子
松岡磐吉~榎本軍最後の軍艦「蟠龍」艦長 平野恵子

興味のある方は、ぜひご覧ください。

先日、都内にある大型書店を何軒か巡ってみましたが、『「朝敵」と呼ばれようとも 維新に抗した殉国の志士』はほとんどの店に置かれており、なかには平積みしてくれている店もありました。
自分の記事が載ったハードカバー本が書店の歴史書コーナーに並んでいることを、うれしく思いました。
その後、仲間が出版祝いの会を開いてくれ、喜びもひとしおでした。

執筆の機会をくださったあさくらゆう先生に感謝です。
ありがとうございました。


※写真は、出版祝の会を行ったラクーアの夜景


『歴史研究』に拙稿掲載

2014年09月01日 | お知らせ

『歴史研究』9月号(第624号) にリレー連載中の拙稿「四十七都道府県 幕末維新掃苔録」が掲載されました。
今回のテーマは“幕末有名人の複数の墓”です。

幕末の有名人の掃苔をしていると、一人に複数の墓が建てられているケースが多々あることに気がつきます。
そういう例がどれくらいあるのか気になり調べてみたところ、かなりの人数になりました。とても全てはご紹介できないので、私が実際に掃苔した人物の中から44人を紹介しています。
興味のある方は、ご覧いただければ幸いです。

ちなみに過去の連載記事は以下の通りです。

第一回 福島県と青森県(中野竹子と中野優子)
第二回 大楽源太郎の墓
第三回 田中河内介の墓
第四回 高知県と和歌山県(岡田以蔵と森田節斎)
第五回 白神山地の不識塔
第六回 神奈川県・愛知県・岡山県の墓

連載一回目から五回目までの拙稿はこちらで読めます。

http://kawachisoutai.chu.jp/tanboko5.html



『川崎尚之助と八重』読了

2012年12月30日 | お知らせ

川崎尚之助という人物を御存知でしょうか。
来年のNHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公・新島八重の最初の夫です。

私は川崎尚之助という人物について、つい数ヵ月前までなんの興味もありませんでした。
ただ一年ほど前に、川崎尚之助に関する記事が新聞に掲載された際、会津藩好きの友人がその内容に驚いていたことを覚えています。
その新聞記事というのが、今月発行された『川崎尚之助と八重』の著者であるあさくらゆう先生による新発見の発表でした。

歴史ドラマ・歴史小説・歴史漫画などの影響により、長年にわたって誤解を受け続けている歴史上の人物は数多くいます。
川崎尚之助もそんな一人でした。
有名人であれば歴史家によって誤解が解かれることも少なくありません。
しかし有名人とは言えない川崎尚之助が、“史料発掘の鬼”と自称するあさくらゆう先生の興味を惹き、真の姿を明らかにすることができたのは、幸運だったと思います。

川崎尚之助はこれまで、会津藩の敗北と共に八重を置き去りにした軽薄な男とのイメージを持たれていました。
しかしあさくら先生の調査により、川崎尚之助は藩を救うために犠牲となり、悲しい終焉を迎えた人物であったことが判明しました。

『川崎尚之助と八重』は、下記の目次をご覧頂ければわかると思いますが、川崎尚之助や山本家についてはもちろんのこと、出石藩の幕末、蘭学の歴史、会津藩の歴史、戊辰戦争、戦後の会津藩などについても大変わかりやすく、そして正確に説明されています。

序章 「逃げた男」から「一途の男」へ
第一章 出石藩
第二章 出石藩川崎家
第三章 蘭学修業
第四章 会津藩
第五章 会津藩山本家と結婚
第六章 京都守護職
第七章 戊辰戦争
第八章 会津戦争へ
第九章 会津城下の激戦
第十章 会津藩解体
第十一章 戦後の会津
第十二章 斗南
第十三章 函館
第十四章 八重、米沢から京都へ
最終章 終焉

川崎尚之助について残されている史料は多くないため、どうしても推測の部分は出てきます。
しかしそれをあたかも史実のように書くのではなく、そう推測する理由もしっかり説明してあるので、納得しながら読むことができます。

個人的には根津親徳が川崎尚之助の晩年に関わってきていることに興味を持ちました。
また、出石藩士川崎家について紹介する際に、仙石左京についても触れられていたのが嬉しかったです。
彼もまた、誤解を受けている歴史上の人物です。
私もいつかあさくら先生のように、誤解を受けている人物の真の姿を明らかにすることができたらと思います。

なお、あさくら先生はブログを日々更新していらっしゃいますが、それを見るとこの一年間は川崎尚之助の調査のために、豊岡、会津、米沢、北海道と、何度も全国を飛び回っていらっしゃったことがわかります。
調査旅行の頻度と濃度がすさまじく、ブログを読んでいて鬼気迫るものを感じるほどでした。
あさくら先生の努力と執念と専門的技術、そしてあさくら先生の熱意に打たれたたくさんの方々の協力。
この本はそれらの結晶といえます。
この本をより深く味わうためにも、あさくら先生のブログとセットで読まれることをお勧めいたします。