幕末掃苔屋 公式ブログ

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鈴木徳臣さんの講演会と西南戦争の史跡に行ってきました(後編)

2013年05月24日 | イベント

二日間にわたり、日本近代史研究家である鈴木徳臣さんに竹田・阿蘇・熊本にある西南戦争関係史跡をご案内いただいたあと、最後の目的地である水俣に向かいました。
今回水俣を訪れた目的は、西南戦争136周年行事として開催される鈴木さんの講演会「水俣に来た兵士たち ―明治10年西南戦争で何故水俣が戦場となったのか―」に参加するためです。

私が水俣を訪問するのは初めてだったので、講演の前に徳富蘇峰の墓を掃苔しました。
町を歩いている間、鈴木さんの講演の宣伝看板が数か所に設置されているのを見ました。
私が泊まったホテルのロビーにも、鈴木さんの講演のチラシが置かれていました。
講演会場に向かうために乗ったタクシーでも、運転手さんから「今日はここでなにかあるのですか?朝から何人も運んでいるのですが」と尋ねられました。
主催者である水俣西南戦争史研究会の頑張りを感じました。

講演開始の10分ほど前に会場に到着しましたが、すでに150名以上の講演参加者が集まっており、最終的には立ち見も出て満員御礼状態となりました。
演幕には、川路大警視と辺見十郎太の顔がプリントされています。
水俣には川路大警視率いる警視隊も辺見率いる薩軍も訪れているので、講演の中には当然この二人にも触れられています。
講演内容についてはここでは触れませんが、鈴木さんは一般的にはほとんど知られていない西南戦争に関する驚きの事実について次々と惜しげもなく紹介していました。
講演の後半は質疑応答タイムとなり、様々な質問が寄せられましたが、鈴木さんはどんな質問にも即座に、そして的確に答えていました。
この質疑応答に、鈴木さんの真骨頂を見た気がしました。
私も警視隊についての質問を鈴木さんに度々うかがっていますが、鈴木さんはいつも即座に的確な答えを返していただいています。
二十年以上にわたって西南戦争の研究を続けてきた鈴木さんだからこそ成せることだと感心しました。
会場後方には、鈴木さんが収集した警視隊の辞令や写真や日記、薩軍兵の服、銃弾や砲弾などの大変貴重なコレクションを展示したコーナーが設けられており、参加者の注目を集めていました。

今回の旅で、鈴木さんのすごさを改めて実感しました。
その鈴木さんに専属ガイドのようになっていただき、竹田・阿蘇・熊本・水俣の史跡を案内していただけたのは、大変有難く感じています。
今回、鈴木さんの講演がきっかけではじめて水俣を訪問しましたが、鈴木さんや水俣西南戦争史研究会の方々から色々な話を聞けたことで、私も川路大警視率いる警視隊ゆかりの地である水俣に強い興味がわきました。
ぜひ再度訪問し、警視隊の関係史跡を調査したいと思います。



鈴木徳臣さんの講演会と西南戦争の史跡に行ってきました(前編)

2013年05月17日 | イベント

久しぶりに旅行をしてきました。
10カ月ぶりくらいでしょうか。
近年では旅にもあまりときめかなくなっていましたが、久々だったためか旅情を感じることができました。
今回の旅の目的は、水俣市で開催される鈴木徳臣さんの講演会「西南戦争136周年特別講演会 水俣に来た兵士たち‐明治10年西南戦争で何故水俣が戦場となったのか‐(主催・水俣西南戦争史研究会 後援・水俣市教育委員会)」に参加することです。
さらに講演会の前日と前々日には、鈴木さんに各地の西南戦争関連史跡をご案内いただけました。
2日間で竹田・熊本・阿蘇・水俣にある西南戦争の史跡をまわりましたが、とても一人ではたどり着けないような場所にある史跡を数多く案内していただきました。
以前から掃苔したいと思っていましたが、たどり着くのが非常に難しく諦めかけていた西南戦争戦死者の墓も掃苔することができました。
この2日間は朝から晩まで鈴木さんと一緒だったので、鈴木さんを質問責めにすることができ、西南戦争に関するとてもたくさんのことをご教授いただけました。
私にとって、非常に得たものが多い2日間でした。

鈴木さんのご講演の様子については、後編でご紹介します。