幕末掃苔屋 公式ブログ

幕末掃苔屋のブログです。掃苔録不定期更新中。ご意見、ご感想はご自由にどうぞ。

千葉束と猿肉

2019年07月21日 | 幕末グルメ

千葉さなの後継者であり豊後口後続警視隊として戦った千葉束警部補への取材記事「千葉の名灸」には、猿の群れが陣営に迫ってきたので一斉射撃をして七十八頭を射止め、「猿を調理して思儲けぬ好下物に供したり」との記載があります。

それを読んで以降一度味わってみたかった猿肉を、米とサーカスダービー通り店で食べてきました。
串焼きでいただきましたが、臭みがなく歯ごたえがありました。
解体時の写真を見せてもらいましたが、ショッキングな画像でした。


竜馬におまかせ②

2015年02月02日 | 幕末グルメ

前回の記事で、「竜馬におまかせ!」というドラマについて書きましたが、横須賀に同名の焼鳥屋さんが存在することは、だいぶ前から知っていました。
以前、横須賀を訪れた際に店の前まで行ったことがありましたが、営業時間外であったため、店頭にあるガチャガチャだけやって帰りました。
この度、奇特な友人たち(幕末好きではない)を付き合わせ、初訪問してきました。

幕末系居酒屋にはこれまでにもいくつか行ってきましたが、大体の場合、店員がコスプレをしていたり幕末の偉人の名前が付いたメニューがある程度で、真の幕末愛を感じさせる店とはあまり出会えませんでした。
やきとり竜馬におまかせは、そういったタイプの店とは異質な雰囲気を漂わせる、期待通りの店でした。
とにかく楽しかったのは確かですが、この店を訪れる前にすでに適度の酒を飲んでいたため、残念ながらあまり記憶がありません。
覚えているのは、マスターが溢れんばかりの龍馬愛を持った期待通りのキャラだったことと、たまたま来店していた知人(もちろん幕末マニア)と三年ぶりに再会できたことと、料理(カメラに残っていた写真から、名物竜馬焼き・自家製つくね・剣術きんちゃくコロッケ・慎太郎飯などなどをいただいたことが判明)がとてもうまかったことぐらいです。
マスターに、ドラマ「竜馬におまかせ!」に対する感想も聞いたはずですが、どんな答えをいただけたのかは忘れてしまいました。
また訪問し、もう一度聞いてみたいと思っています。

なお、おみやげにマスターの著書3冊(「海舟 想い出の浦賀湊」「龍馬の夢」「明治を夢見たサムライ 小栗上野介」いずれもマスターのサイン入り)と、龍馬のオリジナル切手を買って帰りました。



竜馬におまかせ①

2015年01月21日 | 幕末グルメ

皆さんは「竜馬におまかせ!」というテレビドラマをご存じでしょうか?
1996年に日本テレビ系列で放送された全12回の時代劇ドラマです。
坂本龍馬が関西弁をしゃべっていたり、斬首された吉田松陰が蘇ったり、高杉晋作が沖田総司からうつされた風邪で亡くなったりするハチャメチャな内容のドラマでした。

坂本龍馬ファンや硬派な歴史ファンであればふざけたドラマだと思うかもしれませんが、幕末好きなら思わずクスリと笑ってしまうようなネタもたくさん盛り込まれていて、私にとっては最高のコメディでした。
特に「あ々、暁のエゲレス公使館」の回は、『幕末太陽傳』をほうふつとさせる内容で大いに笑わせてもらいました。
後半グダグダになったのが残念でしたが、それでも好きな作品であることは変わらず、オープニングテーマの「FRIENDSHIP」(作詞・作曲:小室哲哉)は今でもカラオケでちょくちょく歌っています。

しかし視聴率はあまり良くなかったようで、三谷幸喜脚本作品にもかかわらずビデオ化もDVD化もされていません。
水曜日の22時から放送するドラマとしては、幕末好きにしかわからないようなマニアックなネタが多すぎたのかもしれません。

つづく


※写真はマダム・タッソー東京で展示中の坂本龍馬フィギュア


上野のヘビヤ(2)

2014年09月23日 | 幕末グルメ

日本におけるヘビ食の歴史は古く、平安時代にはすでに行われていたことがわかっているそうです。
昔は皮を剥いて5、6センチに切ったものを炙って食べていたとのこと。
ヘビ屋は戦前には300軒ほどあり、40年前でも関東だけで60軒以上あったそうです。
昔は結核患者や精をつけたい人がヘビをよく食べていたらしく、遊廓の近くにはヘビ屋があったそうです。
救命堂のかつてのお得意さまを教えてもらいましたが、芸能人やスポーツ選手などそうそうたる名前があがりました。
幕末の有名人でヘビを好物としていた人はいないかとお聞きしましたが、ご存じありませんでした。
しかし店主は高杉晋作のファンのようで、高杉トークで盛り上がりました。
高杉も結核を患っていたので、もしかしたらヘビを食べたのかなと思いました。

ミンチ状になったヘビ肉をフライパンで焼き、キャベツや炒めた玉ねぎとともに皿に盛り、ヘビ肉料理の完成です。
一人前にヘビを丸々一匹使っていますが、ハンバーグにすると小ぶりに感じます。
量はマムシよりもハブの方が多いようでした。
ヘビ肉ハンバーグには砕かれた小さな骨が入っているため、鳥つくねのような歯触りでした。
味も鳥肉に近いように感じました。
今回は奇特な女性2人が同行していましたが、2人とも「おいしい」と言っていました。

珍しい食材としてヘビ肉料理を提供している店はいくつかありますが、生きているヘビから調理する昔ながらのヘビ屋は、今ではごくわずかしか残っていません。
興味のある方は、早めの訪問をオススメします。


おわり



上野のヘビヤ(1)

2014年09月22日 | 幕末グルメ

上野のヘビヤ・救命堂でヘビ料理をいただいてきました。

本やWebで調べたところ、幕末人では近藤周助・渡辺一寸・伝習隊などがヘビを食べていたと伝わっているようです。

私は奇食趣味があるので、前々からヘビを食べてみたいと思っていました。
数年前、藪塚にあるジャパンスネークセンターに行きましたが、食堂が休みでヘビを食べることができませんでした。
そんなこともあり、今回の訪問には気合いが入っていました。

ヘビ料理は生き血(キモ入り)とヘビ肉のハンバーグ(定食屋ではないのでライスは付きません)がセットで、縞蛇が5000円、マムシが5500円、ハブが6000円です。
ちなみに生き血(キモ入り)のみだと、縞蛇が3500円、マムシが4300円、ハブが4300円です。
私が訪問した際は縞蛇がなかったので、マムシ料理とハブ料理を注文しました。

まずは鋏のようなもので寸胴から生きたヘビを取り出し、喉を切り、生き血を絞り取ります。
金属製のショットグラスに生き血を注いでその中にキモを落とし、冷水と共に提供されました。
生き血はワインで割ってあり、ワインの味しかしません。
新鮮な生き血は無味無臭だそうです。

生き血を提供すると、店主はヘビ肉の調理を始めました。
血を搾り取られ皮を剥がされても、ヘビは力強くウネウネとのたうちまわっています。
生命力がそうとう強いのでしょう。
まだまだ元気なヘビを電動ハンマーのような機械で叩き、ミンチ状にしていきます。
ガタガタと電動ハンマーで叩く作業は10分ほど続き、その間に店主からいろいろとお話をうかがうことができました。


つづく