幕末掃苔屋 公式ブログ

幕末掃苔屋のブログです。掃苔録不定期更新中。ご意見、ご感想はご自由にどうぞ。

「幕末酒場・新選組屯所/春廼舎」の忘年会

2011年12月30日 | イベント

「幕末酒場・新選組屯所/春廼舎」の忘年会に参加しました。

初めに釣洋一先生からは和洋暦換算表についてのご講演があり、その後、忘年会となりました。
新人物往来社前社長の大出先生、会津研究家の大佗坊先生、軍装研究家の平山先生、古写真研究家の高橋先生、古写真研究家の森重さま、天然理心流心武館塾頭の高鳥さん、中山道を踏破した石上さん、土方歳三ファンのノム女さん、二本松藩研究者の遠藤さん、探墓巡礼顕彰会のカトケンさんやカネコさん、その他にもたくさんの歴史好きの方々が集まり、お店は満席状態でした。
私は大出先生の隣の席だったので、司馬遼太郎先生や綱淵謙錠先生との思い出話を聞かせていただくことができました。
また、我々にとってとてもありがたいご提案もいただけました。
具体的になりましたら、当ブログにてご報告したいと思います。

とても楽しい時間を過ごすことができました。
皆様来年もどうぞよろしくお願いいたします。


告知3件

2011年12月28日 | イベント

その1

明日12月29日(木)、釣洋一先生のお店「幕末酒場・新選組屯所/春廼舎」にて忘年会が開催されます。
今年も常連の歴史研究者の方々がたくさん集まりそうなので、参加しようと思っています。
なお、参加者には和洋暦換算表をいただけるということです。


その2

あさくらゆう先生が釣洋一先生のお店「幕末酒場・新選組屯所/春廼舎」にてご講演されます。
内容は新選組最後の隊長相馬主殿についてです。
日時は1月14日(土)16時30分からで、会費は講演後の懇親会を含めて4,000円です。
釣洋一先生のお店であさくらゆう先生のご講演が行われるのは初めてです。
今から楽しみです。

忘年会及びあさくらゆう先生のご講演の詳細については「幕末酒場・新選組屯所/春廼舎」のウェブサイトをご覧ください。


その3

あさくらゆう先生より頂いた情報です。
試衛館稲荷(愛称)が、地主さまのご好意により、1月1日の12:00~16:00に限り開門されるということです。
私も今年、「試衛館まつり2011」で初めて訪れましたが、稲荷本堂へ続く敷石は江戸期よりあるもので、近藤勇や土方歳三、沖田総司もお参りしたと考えられるそうです。
普段は門が閉鎖されているので、稲荷を眼前でお参りできる貴重な機会です。
興味のある方はぜひご参拝ください。

詳細については、あさくらゆう先生のブログをご覧ください。


丹南藩代官岡田氏の史料を探しに

2011年12月25日 | 丹南藩

浅草から東武鉄道に乗り、ぶらりと栃木方面へ行ってきました。

特急りょうもうに乗り、まずは太田に向かいました。
以前、高山彦九郎記念館を訪れた際、ソースカツ丼を食べるためにこの駅で下車したことがあります。
太田では以前から気になっていた伊勢屋のスバル最中を買い、喫茶で一服したあと、足利市に向かいました。

以前足利を訪れた時に一般的な観光は済ませてあるので、今回は足利図書館にこもり丹南藩五十部代官岡田氏の史料を探しました。
幕末の丹南藩領一万一千六石余のうち千八百二十八石は下野国足利郡にあり、岡田氏が代官職を勤めていました。
家伝によれば岡田氏の祖である岡田高吉は足利学校を創設した小野篁の二十三世の子孫であり、代々からも足利学校を研究する者が多く出ています。
寛永三年(1791)生まれの岡田東塢(名を居敬、通称を立助、号を世庵)は文人代官として知られた人物です。
幼少のころより学問を好み、江戸へ出て朝川善庵に学びました。
文政年間に伊豆下田に清国船が漂着した際は善庵とともに清国船との通訳を行っています。
天保二年(1831)、父の遺言に従い丹南藩郡代に就任しています。
足利における文化人として著名な存在となっていった東塢は、同門の画家金井烏州や儒者寺門静軒をはじめ各地の文人と交友をもちました。
天保二年(1831)、渡辺崋山と出会い、肝胆相照らす仲となっています。
東塢は、崋山が将来幕府に睨まれることになると予見し、崋山のために隠れ家を建てたという伝説があります。
10年ほど前に足利を訪れた際、岡田氏のお墓参りをするために浄林寺を訪ねたことがあります。
東塢が崋山のために建立したと伝わる隠れ家は現存していましたが、墓は改葬されたということでお参りは出来ませんでした。
未だに改葬先についてはわからず、お参りはできないままです。
1時間半ほど図書館の郷土資料室にこもり、岡田東塢の弟の萬司、養子の祐吉について書かれている本3冊をコピーしてもらいました。
足利には巡りたい史跡がいくつかありましたが、次の機会にとっておくことにしました。
丹南藩を調べていらっしゃる方々と一緒に再訪し、五十部陣屋跡を中心に史跡巡りを行いたいと思っています。

次に佐野に向かい、天応寺で井伊直弼の掃苔をしました。
天応寺は佐野駅から2キロほどで、日没まであまり時間がなかったのでタクシーで向かいました。
本堂の裏にある墓地の高台に、井伊直孝、直澄、直弼の墓があります。
井伊直弼の墓はこれまでに、東京都世田谷区の豪徳寺と、滋賀県彦根市古沢町の清涼寺と和歌山県伊都郡高野町高野山の奥の院(こちらにあるのは直弼本人の墓なのでしょうか?)にある墓にもお参りしてきました。水戸市の妙雲寺にも供養塔があるそうですが、以前訪れた時には気が付かず、お参りできていません。

帰りは館林に出て、そこから特急りょうもうで帰りました。
なお、足利ではパンジュウ(1個30円)、佐野ではイモフライ(1本50円)をいただきました。
ともに安くてうまかったです。
栃木はB級グルメの宝庫だと感じました。


※写真は井伊直弼の墓


小島資料館に行ってきました

2011年12月23日 | その他

町田市にある小島資料館に行ってきました。

1月2月は冬季閉館となるので、12月の最後の開館日に行ってきました。
前日の江戸史談会でお会いした古写真研究家の森重さんが偶然同じ日に行く予定だというので、多摩センター駅で待ち合わせてご一緒することにしました。

昭和43年開館の小島資料館は、名主であった小島家のお屋敷と敷地内に建つ資料保存館からなる私設資料館です。
外観は歴史ある純和風のお屋敷で、第20代当主の小島鹿之助と深い交流があった近藤勇や土方歳三もたびたび訪れていたそうです。
受付で入館料を支払った後、第24代当主で小島資料館館長の小島政孝先生にお屋敷内をご案内いただけました。当時の大黒柱や居室のほか、小島家に伝わる貴重な品々も見せていただくことができ、森重さんと興奮しながら拝見しました。
お屋敷内をご案内いただいた後は資料保存館に向かいましたが、ここには有名なドクロの刺繍のある近藤勇稽古着や、本で見たことのある様々な新選組関係史料、佐久間象山の書や、先祖代々引き継がれてきた古文書などの貴重な史料が展示されていました。
これは新選組好きにはたまらないことでしょう。
個人的には、歴史ある私設博物館独特の雰囲気が最高でした。
最後に広いお庭を拝見しましたが、小島鹿之助と近藤勇の胸像や、彰義隊戦争の銃痕がある寛永寺の灯篭がありました。そしてとても人懐っこくて可愛らしい犬もいました。

私設博物館のロマンを存分に味わえる、素晴らしい資料館でした。
また訪れたいと思います。

※1月2月は冬季休館となるため、次の開館は2月の第1日曜日となります。


茂呂さまの講演会

2011年12月21日 | イベント

第四十回江戸史談会に出席しました。
講師は書籍・歴史研究家の茂呂司さまで、テーマは「本から紐解く歴史と写真と新選組」です。
今回の講演について江戸史談会のウェブサイトでは、「茂呂さんは多くの学者・歴史研究家がその深い研究内容を認め人知れずシャッポを脱いでいる歴史研究のスペシャリストです。この日の講演は幕末関係の色々な書籍を紹介しつつ-新選組の魅力・龍馬暗殺ブックガイド・本から探そう幕末写真-等々沢山のお話を聴く事ができます。」と紹介しています。
私も茂呂さまからは丹南藩関係と警視庁関係の古本資料をご提供いただいたことがあります。

筋金入りの古本蒐集家として知られる茂呂さまですが、古本蒐集の最初のきっかけは中学生の頃に神田の古本屋で三冊の「大出本」を購入したことだそうです。
茂呂さまは、前新人物往来社社長の大出俊幸様が世に出した初期の新選組本のことを「大出本」と呼び、いかに充実したものであったかを熱弁されていました。
膨大な数の古本を読んでいると、たまに真偽不明だが面白い記事を見かけるそうで、その中から「原田佐之助が坂本龍馬に会っていたという話」、「福岡孝悌は坂本龍馬が大政奉還を主唱したことを知らなかったという話」、「安藤太郎と坂本龍馬が親しかったという話」などなどをご紹介くださいました。
こういった小粒だけれども面白い話と出会うことに喜びを感じ、日々古本を集めているという茂呂さまに、共感を覚えました。

最後には茂呂さまの蔵書販売会が行われました。
なかなか手に入れることのできない歴史書が一冊五百円で買えるということで、私も『新選組隊士ノート 三十一人会/編』『利通暗殺 遠矢浩規/著』『血の維新史の影に 太田俊穂/著』の三冊を購入しました。
やはりとことん一芸を極めた方の講演は面白い!と感じました。
茂呂さまの第二回目の講演を期待したいと思います。

※写真は講演する茂呂さま