幕末掃苔屋 公式ブログ

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川路の食に関するエピソード

2011年06月16日 | 川路利良

川路大警視には食に関するエピソードがいくつか伝わっています。
かまぼこが大好きで店に頻繁に買いに来るために宿屋だと思われていたというエピソードと、大根おろしで茶碗酒を飲んでいたことがきっかけで土方久元と知り合ったというエピソードについては、当ブログでご紹介したことがあります。
今回はその他に伝わっている川路大警視の食に関するエピソードをご紹介します。

焼酎好き

夫婦揃って焼酎が大好きで、客があるとお茶がわりに朝から焼酎を勧めたそうです。
焼酎を持って行くと飲み終わるまで絶対に帰さなかったため、「川路大警視のところに焼酎を持って行く時は一本に限る」と言われていたそうです。
川路大警視のそんな焼酎好きが関係しているのかどうかはわかりませんが、鹿児島県警では「川路大警視」という焼酎を製造販売しています。
詳細は2010年10月03日の記事「焼酎 川路大警視」をご覧ください。

大食い

日当山温泉へ遊浴に行く際、母親に「どうか一升飯を炊いて下さい」と頼んだそうです。母親が弁当だと思って用意すると、一升のご飯をいっぺんに食べてしまい、「何、面倒くさいから昼飯の分までいっしょに腹の中へ納めて行きもす」と言ったそうです。
私は一升の量がわからなかったので、実際に炊いてみました。
写真はどんぶりに盛ったものです。
横に置いてあるのは一般的な茶碗です。
太っている人はたくさん食べそうに見えますが、実際は痩せている人の方がたくさん食べることができるという話を聞いたことがあります。
川路大警視は長身で痩せているように見えますが、実際は大食漢だったそうで、ロシアを訪れた際に一日一食だったため困ったという話も伝わっています。
そんな川路大警視も、フランスへ向かう船の上では船酔いのためにろくに食事をとれなかったようです。
そのことについて大久保利通が以下のようなチャリ(冗談)を言ったそうです。
「川路さんは朝飯前に太平洋を横ぎりました。川路さんは桑港を出帆したのが朝飯前でした。それから横浜へ着くまでというものは、まるで死人同様で、一度も食事をしなかったのです。如何です。川路さんは朝飯前に太平洋を横切ったわけになりましょう・・・・・」


※私が炊いた一升のご飯は、 12回にわけてすべておいしくいただきました 。