「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        シー・シェパード(S.S)の犯罪と偏見

2011-03-07 08:11:38 | Weblog
豪連邦警察が、今期の日本の調査捕鯨を暴力行為で中断させたシー・シェパード(S.S)を、日本側の被害届を受けて捜索した。法治国家としては当然のことだが、反捕鯨政策を取り、国内にもS.S支持者が多い国だけに今後どのような決断を下すか注目されるところだ。

先日、昔からの伝統的鯨.イルカ漁で知られる和歌山県大地町の役場や漁協さらには1400の全世帯の住民に対して、日本のイルカ漁を批判して制作された米国の映画「ザ.コーヴ」のDVDが送られてきたという。送り主は「海を考える会」という団体からだそうだが、一種の嫌がらせ行為であるのはありありだ。この映画の製作には反捕鯨団体のS.SのTシャツを着た男たちが”監視”に当たっていたという。

僕は欧米人の一部には日本人の鯨.イルカ漁に対して強い偏見があるように見えてならない。つい最近までは小説「白鯨」の例を引くまでもなく、彼らも捕鯨に夢中になっていたのに何故なのだろうか。そんな彼らに僕は先日、茨城県鹿島市の下津海岸での住民たちによるイルカ救出の模様をDVDにして送ったらどうかと思う。方向感覚を失ったのか遠淺の下津海岸に打ち上げられた50頭のイルカを住民総出で海に返してやる姿は、日本人の持つ動物愛護精神である。

10数年前、僕は先輩と一緒に大地町を訪れ鯨肉を食べながら、この町に伝わる昔からの捕鯨の歴史を知った。食習慣とは、その土地土地によって違う。S.Sがもしも大地の人たちが海の動物を虐待している思うのは誤りでだ。いわんやS.Sが日本人全体を動物虐待の持主とみて暴力的な反捕鯨行動に出るのは大変な偏見であり犯罪行為だ。豪連邦警察にも傍証として下津海岸のイルカ救出劇のDVDを送ったらどうか。