「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      首都圏を無政府状態にさせた政府の責任

2011-03-15 07:09:48 | Weblog
昨日の首都圏は東京電力の”無計画停電”のあおりをくって無政府状態に陥った。東電の「計画停電」はあまりにも”唐突”で”一方的”で”無計画”なやり方だ。そして、この節電に協力した形のJRほか私鉄の運転スケジュールも”唐突”で”一方的”で利用者を無視したものであった。この結果、昨日の首都圏は大げさに言えば”無政府”状態の混乱に陥れた。これはひとえに政府が私企業の言うがままに任せて、大所からの政策指導がなかったからだ。

おとといの夜、東電から発表された輪番制の「計画停電」のエリア別のリストを新聞で確認したが、なぜか東京23区部は荒川区しか載っていない。五つあるどのグループであるか判らない。カスタマー・センターに何回電話してもお話中である。東電のHPでやっと第4グループと判明したが、パソコンを使えない高齢者には解らない。「計画停電」開始時間の前になって町会の連絡網から二回電話があり、そのうちに区の広報車が拡声器で街中をふれてまわったが、なんのことはない。電力量が需要を上まわっているからと中止された。

首都圏の公共交通機関も昨日は大混乱だった。突然、予告もなく各社が自分の会社の都合に従って運行を一方的に停止したり、間引いたようなので通勤通学客は大迷惑だった。東京電力と運輸各社との間で節電について事前に打ち合わせはあったのであろうか。あったとすれば、前もってある程度の電力使用量は予測できたと思うのだが。

この東電の「計画停電」は、はっきりしない形で実施されるらしい。国民は未曾有の大惨事であり、協力は惜しまないが、国民の目には「計画節電」があまりにも無計画に映る。それよりもこんな形で毎日混乱が続けば、国民の生産活動にも影響してくる。政府が介入しきちんとした将来図を国民に提示すべきだ。