安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

鈴木優人指揮バッハ・コレギウム・ジャパン クリスマス・キャロル&オルガンコンサート (12月19日 軽井沢大賀ホール)

2020-12-21 19:31:37 | クラシック演奏会

バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏会が軽井沢大賀ホールで行われたので聴いてきました。例年ならヘンデルの「メサイア」ですが、コロナ禍で規模を縮小し合唱団だけの出演によるクリスマス・キャロルとオルガンの公演でした。

   

(出 演)

鈴木優人(指揮・オルガン)
合唱:バッハ・コレギウム・ジャパン

鈴木優人さんは、バッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)首席指揮者、読売日本交響楽団指揮者兼クリエイティヴ・パートナーを務めるほか、N響などの指揮や作曲、編曲などで活躍しています。「題名のない音楽会」(テレビ朝日系)に出演した際に、オスカー・ピーターソン(ジャズピアノ)を尊敬していると話していて、親近感がわきました。

(曲 目)

1  「ことばは肉となった」【ソプラノ・ソロ】
2  J.S. バッハ:クラヴィーア練習曲集第3巻より「キリエ」「クリステ」「キリエ」BWV 672-674【オルガン・ソロ】
3  「いけるものすべて」(5番歌詞日本語)
4  J.S. バッハ:クラヴィーア練習曲集第3巻より「いと高きところに神にのみ栄光あれ」BWV 675【オルガン・ソロ】
5  「まぶねのかたえに」(3番歌詞日本語)
6  クロード・ダカン:ノエル第3番【オルガン・ソロ】
7  「きよしこの夜」
8  「もろびと声あげ」
9  「まきびとひつじを」
10  「あめにはさかえ」(1番歌詞日本語)
11 「神の御子は今宵も」
12  キャロル・メロディー:『町の片隅の飼葉桶のなかで』/『天なる神にはみさかえあれ』/『ディン・ドン ほがらかに』
13  J.S. バッハ:クラヴィーア練習曲集第3巻よりデュエット第1番~第4番BWV 802-805【オルガン・ソロ】
14  「優しくも愛らしく」
15  J.S. バッハ:クラヴィーア練習曲集第3巻より「いと高きところに神にのみ栄光あれ」BWV 677【オルガン・ソロ】
16  「ひさしくまちにし」
17  J.S. バッハ:パストラーレ BWV 590【オルガン・ソロ】
18  「ことばは肉となった」【三重唱】

アンコール曲 「もろびとこぞりて」 (合唱とオルガン)

(感 想)

気持ちのよいコーラスに松井亜希(ソプラノ)さんのソロも美しく、クリスマスに相応しいコンサートでした。鈴木優人さんが最初に登場し、例年のメサイアではなくクリスマスキャロルになった経緯を話してくれました。主催者、出演者ともにご苦労があった上での開催にまずは感謝しました。

歌われた曲は、年末恒例のメサイア公演のアンコール用に鈴木さんが編曲したものです。元は斉唱ですが、ハーモニーをつけてあって、多彩な響きがしていました。特に、「きよしこの夜」は、ラヴェルあたりの響きがして、ジャズっぽくもあり面白かった。

アンコールの「もろびとこぞりて」は、力強い合唱とアドリブを入れたと思われるオルガンがかっこよく、最後までワクワクし、よい2020年のライブ聴き納めになりました。指揮にオルガン(ポジティフオルガンを使用)にと大活躍だった鈴木さんには今後も注目したい。

【CD 「きよしこの夜 BCJのクリスマス」】

   

本日演奏されたクリスマスキャロルが収録されているCDを購入しました。鈴木雅明指揮バッハ・コレギウム・ジャパンの演奏。編曲とオルガンは鈴木優人。(BISレーベル。2018年神戸松陰女子学院チャペルで収録)。クリスマスシーズンにちょうどよいCDです。

グラント・スチュワート「SHADOW OF YOUR SMILE」と清月(山梨県南アルプス市)のロールケーキの話題

2020-12-20 19:30:06 | テナー・サックス

山梨県南アルプス市に住んでいる知人からお土産に(株)清月のロールケーキをいただきました。スポンジがしっとりとし、クリームはやや固めの甘さ控えめで、かなり美味しいものでした。初めて知ったお店ですが、山梨県にはよいお店があると瞠目しました。日本制作ながら甘さ控えめな作品。

GRANT STEWART (グラント・スチュワート)
SHADOW OF YOUR SMILE (BIRDS  2007年録音)

   

グラント・スチュワート(ts,  1971年生)は、ハードバップに根差した演奏を行い、Cris Cross、Sharp Nine、Cellar Liveといったレーベルに録音を残していて、拙ブログで取り上げたこともあります。これは、川島重行さんがプロデュースをした日本の会社制作のものですが、サイドメンに惹かれて購入したものです。

メンバーは、グラント・スチュワート(ts)、ピーター・バーンスタイン(g)、タード・ハマー(p)、ピーター・ワシントン(b)、ルイス・ナッシュ(ds)。豪華なメンバーだと思いますが、特にピーター・バーンスタインが参加しているのが注目されます。

曲は、次のとおり。

1  This Could Be The Start of Something Big (Steve Allen)
2  The Fabio Complex (Grant Stewart)
3  The Shadow of Your Smile (Johnny Mandel)
4  Kawa Power (Grant Stewart)
5  You And The Night And The Music (Arthur Schartz)
6  Danny Boy (Traditional)
7  I Won't Dance (Jorome Kern)
8  Autumn Leaves (Joseph Kosma)
グラント・スチュワートの自作が2曲、あとはスタンダードです。「Kawa Power」は、スチュワートが川島さんに捧げて書いたもの。「I Won't Dance」は、スチュワートが是非やりたいということで入れた曲。

グラント・スチュワート(ts)の力強いトーンによるメロディアスな演奏が楽しめます。バーンスタイン(g)やハマー(p)のソロもよい雰囲気です。アップテンポのものが総じてよく、「This Could Be The Start of Something Big」や「I Won't Dance」あたりが全員乗っていて面白い。スタンダードの選曲はプロデューサーによるもので、売れ行きを考えてのことだと思いますが、バラード「Shadow of Your Smile」は緊張感が持続してなかなかよかった。スチュワートの曲「Kawa Power」もリズミカルで意外と面白い。

(日本盤なのでCDにも帯がついています。)

   

本アルバムは、雑誌「スイングジャーナル」誌選定のゴールドディスクに選ばれています。同誌末期のころで、ゴールドディスクを乱発していたので、その選定自体が購入する際の参考になりませんでした。

(ブックレットのポートレート写真)

   

グラント・スチュワート

   

メンバー。

【清月のイタリアンロールケーキ】

本社所在地:山梨県南アルプス市桃園591
本社電話:055-280-1222
清月ホームページ:Saygets|株式会社 清月

箱ですが、デザインがロールケーキを模してあって面白い。

イタリアンロールケーキは、モンドセレクションを受賞しています。

珈琲とともにいただきます。

上から撮影。

横から撮影。山梨県のお菓子屋さんというとシャトレーゼが長野県内では知られていますが、南アルプス市に、こんなよいお菓子を作っている会社があることは、初めて知りました。


原田マハ著「デトロイト美術館の軌跡」(新潮文庫)を読みました。

2020-12-19 19:57:09 | 読書

原田マハさんの書いた「デトロイト美術館の奇跡」が文庫になって店頭に並んでいるので購入しました。

   

表紙は、セザンヌの妻の肖像画「マダム・セザンヌ」です。

(裏表紙にある本書の紹介)

     

(感 想)

本書は、美術分野に造詣の深い原田マハさんしか書けないもののように思い、テンポもよく面白く読みました。デトロイト美術館を存亡の危機から救った経緯を描いた内容ですが、アメリカという国の懐の深さにも驚かされました。

自動車産業の衰退により市の財政状態が悪化し、美術館の収蔵品を売却することになったのですが、その話にストップをかけ、美術館が独立した法人として存続することになりました。全米の各種財団や市民による寄付があったからですが、その寄付を呼び掛けるきっかけとなった話が感動的です。

デトロイト美術館にセザンヌの絵などを寄贈したコレクター(ロバート・タナヒル)をはじめ、同美術館に愛着を持っているファンを描いた部分に心打たれました。日本にも自治体運営の美術館は多数ありますが、そのようなファンを育てるような運営も大事だと思わされました。

デトロイト美術館外観

   

デトロイト美術館内部。

小説のあとに、女優の鈴木京香さんと著者の原田マハさんの対談「アートは友だち、そして家族」が収録されています。その中で原田さんがお薦めの美術館として北海道の中札内美術村を挙げていて、いつか出かけてみたい。中札内美術村ホームページ(六花亭ホームページの一部)


久しぶりにジャズ喫茶「A列車」を訪れました。おまけで上田城の夜景。(長野県上田市中央)

2020-12-18 19:37:13 | ジャズ喫茶

今年の1月以来久しぶりに上田市のジャズ喫茶「A列車」を訪れました。当店はお酒類も出し、夜に来店する人も多かったのですが、現在、平日はほとんどお客様が来ないそうです。コロナ禍の影響が顕著で、終息を願いたいところです。

旧知のマスターとは、CDの新譜やマイルス・デイヴィスの映画の話で盛り上がり、楽しい一時を過ごしました。アンプの電源をほとんど落とさないのがよいらしく、スピーカーが良い音で鳴っていました。

この路地を抜けたところにお店があります。

灯りがついていて、営業中です。午後5時くらいです。

入口

店内。カウンターにお客様がいましたが、ほとんど貸し切り状態です。

カウンター

エレクトリックピアノが置いてありました。シャンソン教室が開催されていて、その際に使うそうです。

壁の額は変わりありません。

JBL4343B。ウーハーは交換したそうです。

アンプ類。ほとんど電源を落とさないようにしているそうです。低音から高音までスムーズに途切れのない音が出ていて、以前より確実によくなったと感じました。

鈴木良雄「Loving Touch」。

デクスター・ゴードン「Ballads」。Blue Noteレーベルのバラード演奏を集めたコンピュレーションアルバム。

片倉真由子「スタンダーズ」。僕が持参したもので、2曲かけてもらいました。購入したいとマスターは話していました。

座った席から。

珈琲。器が凝っています。

棚にはジャズ関連の雑誌、本もあります。

入ってすぐの壁には、ミュージシャンのポートレートなどが飾ってあります。

【ジャズ喫茶 A列車】

住所:長野県上田市中央3丁目9-1
電話:080-2680-0011
定休日:月曜  
ホームページ:a-train-jazz.com

(上田城の夜景)

本屋の平安堂に寄ったところ、お城がライトアップされていたのが目にとまり、駐車場に停めて撮ってみました。

当時の櫓や石垣が残っています。

左側の方です。

右側。こちら側に門があって場内に入ることができます。

散歩している市民もいて、市民の憩いの場所になっているようです。


ファブリッツィオ・ボッソ「BLACK SPIRIT」と雑誌「pen」の特集「昭和レトロに癒されて」の話題

2020-12-17 19:40:32 | トランペット・トロンボーン

書店で雑誌コーナーを見ていたら、「pen2021年1月1・15日号」(CCCメディアハウス)が面白そうだったので購入しました。特集は「昭和レトロに癒されて。」で、商店街や純喫茶、ヒーロー、歌謡曲などを取材してあり、懐かしさが溢れていました。懐かしい曲が収録されています。

FABRIZIO BOSSO (ファブリッツィオ・ボッソ)
BLACK SPIRIT (M&I 2009年録音)

   

イタリア・トリノ生まれのトランぺッター、ファブリッツィオ・ボッソ(tp, 1973年生)は、5歳からトランペットを始め、同地のジュセッペ・ヴェルディ音楽院を15歳で卒業、ワシントンのセント・メアリーカレッジでも学び、1993年からジョージ・ラッセル、デイブ・リーブマンらとツァーを開始し、知られるように。

1999年には、初リーダー作「Fast Flight」をリリース、2002年にはイタリアでハードバップグループ「HIGH FIVE」を結成。来日もしていて、僕は昨年(2019年)の公演を聴きました。本アルバムのメンバーは、ファブリッツィオ・ボッソ(tp)、ルカ・マヌッツア(p)、ニコラ・ムレーズ(b)、マックス・イオナータ(ts, ss, fl)、マルコ・タンブリーニ(tp, on4,5)。

曲目は次のとおり。

1  Nutville (Horace Silver)
2  Black Spirit (Fabrizio Bosso)
3  Body and Soul (Jonny Green)
4  Up Jumped Spring (Freddie Hubbard)
5  A Night in Tunisia (Dizzy Gillespie)
6  Do You Know What It Means To Miss New Orleans(Louis Alter)
7  Babble On (Steve Swallow)
8  E La Chiamano Estate (Bruno Martino)
9  Bossando ( Fabrizio Bosso)
10  Dizzy's Blues (Fabrizio Bosso)
フレディー・ハバードへのトリビュート作という意味もあるようで、ハバードの「Up Jumped Spring」が入っています。ボッソのオリジナルが3曲にスタンダードの「Body and Soul」や「A Night in Tunisia」などです。

ボッソ(tp)とイオナ―タ(ts)のプレイが素晴らしく、胸のすくような快作。最初の「Nutville」から二人の熱いソロに加え、マヌッツア(p)もまたエキサイティング。バラード「Body and Soul」では、ボッソの柔軟な楽器のコントロールが良い雰囲気を出し、「A Night in Tunisia」では、マルコ・タンブリーニ(tp)もバリバリと吹いていて、イタリアはすごいと思わせてくれます。「Bossando」では、イオナ―タがフルートを吹き、ボッサが明るい音色を出して、美しいボサノヴァに仕上げています。

(ライナーノートの写真)

【雑誌「pen」2021年1月1・15日号】

   

表紙

   

目次

   

蒲田には昭和の遺産がいろいろとあるようです。

   

上半分は、かまたえんの観覧車だそうです。蒲田のシンボル的存在で、親子3代にわたり通う人もいるようです。

   

蒲田にはジャズバーの「直立猿人」があります。学生時代に友人に連れられて一度行きました。再訪してみたい。

   

喫茶店の取材もしています。上野の「王城」

   

名曲喫茶のらんぶる。一度入ったことがあります。

   

喫茶店のメニューの特集。

   

昭和のヒーローということで、植木等、長嶋茂雄、ジャイアント馬場さんが登場しています。

   

昭和ポップスや昭和歌謡にも大きくページが割かれています。

   

デザインの変遷

   

昭和生まれのロングセラー商品の紹介ページ。